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ERIC主催研修「人権」ESDfc2018HR記録

ESDfc2018HR記録

2018929日 一日に短縮、台風24号の影響で宮崎県からの参加者キャンセル。三人。


ねらい: 人権教育にESDembedするための二つの方法。

1. コンピテンシーの育成を目標とする

2. ESD的イシューを取り入れる。(人権教育でESD的でないイシューがあるかどうか疑問)


セッション1 共通基盤づくり

11:00-12:45

1. 今日のねらいの共有: 人権教育にESDembedするためにコンピテンシーとイシューを共有する。

2. 「システム思考」のコンピテンシーをつけるために、気候変動教育の「ミステリー」に倣って、イシューの間の関連を発見できる教材を開発する。

3. GPWUの学生たちの事例の共有。

  ・ESDコンピテンシー自己点検表

  ・ドイツ版「ミステリー」システム図

4. 人権の事例を書き出す [個人作業、A6サイズのカードに]


昼食休憩


セッション2 システム思考用教材のカードづくり

13:45-15:45

1. カードの共有、分類を試みる。(30枚以上)

2. カードの作り方を確認。要素、絞り込みの原則など。一枚ずつのカードに「赤ペン」で書き込む。

・タイトル

・リードのための物語「なぜだろう?」「どうしてこうなったの?」「どうすればいい?」などの問いかけ

・カードの枚数は14枚程度

・大きくは2本のスレッドが「ミステリー」にはあった。「侵入種」「温暖化による産業への影響」。その二つの間に「気候変動」と言う共通項があることを「発見」する。気候変動についての全ての要素を含んでいるわけではない。

・行動を考えさせる「問い」がある。

だとすれば、「システム思考」のための「カード」はどのようなものか。

・データで示すことができるものを入れる。

・文章量は250から300文字程度。

・写真、イラスト、図などを入れる。

・物語がある。個人情報や個人の主観があるが、多様な見方ができる。

・両サイドからの見方ができる。


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3. 原則の共有のために「HRA」p.74のジェンダー構造図を共有する。2007年出版のGap」p.38にも紹介している。初出は2002年出版のHRAだが、Gapの研究会なしにはできなかった構造図である。



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4. 「対象化」と言う鍵概念について、連想図を書く。項目の間のつながりを発見。

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5. データと事例が構成する「スレッド」の抽出。三本。


セッション3 ふりかえりとまとめ

16:00-18:30

1. セッション2をふりかえって「システム思考」の教材づくりでやるべきことを確認。

・カード作り

・スレッドを作る。スレッドには

2. システム思考教材作成の「要素」を洗い出す。

3. 開発した教材の「顧客像バイヤーペルソナ」を考える。

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4. ジャーナルを作成する。

5. ふりかえり

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6. 修了証


■今後の課題

・カードで、今回使われなかったものについてふりかえる。

・三本のスレッドを完成させる。

「管理職議員割合と女性の低賃金」

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「非正規雇用と産業構造の変化」
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「男女の家事時間と幸福度」
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by eric-blog | 2018-09-30 11:37 | □研修プログラム | Comments(0)

判決、二つの希望

判決、二つの希望

http://longride.jp/insult/

原題は「侮辱」。まさに映画の内容がそうである。

レバノン軍団という極右愛国排斥主義的政党を支持する主人公トニー。お金を貯めてベイルートに家を買った。その家、というか集合住宅は、不法建築の部分があり、修繕するための業者が作業をしている。

トニーの部屋のベランダからの排水口は通りに直接流れ落ちるので、作業中の現場監督に水がかかってしまう。監督は家を訪ねて、ベランダを見せて欲しいというが断られる。仕方なく無断のまま、排水用樋を設置する。怒ったトニーはその樋をハンマーで壊す。その理不尽な態度をみて現場監督のヤーセルは「クズ野郎」と罵る。

謝罪を求めるトニー。謝罪に訪れた時、かかっていたテレビはレバノン軍団党首の排斥的演説のシーン。パレスチナ難民であるヤーセルは、謝罪の気持ちが失せて、返ってトニーを殴って肋骨を折る怪我をさせてしまう。

それが訴訟になり、訴訟に絡んでレバノン人とパレスチナ人の間に対立が広がっていく。法廷で暴かれるヤーセルの過去。そしてトニーの傷。

ヤーセル1955年生まれ、トニー1970年生まれ。

二人には難民問題、PLO、イスラエルが影を落とす。

1970年のヨルダン内戦でレバノンに逃れて来たパレスチナ難民。その時難民に食事を出していて乱闘にまきこまれ車椅子生活を送っている男性。殴ったのは若い時のヤーセルだった。

1975年のPLOとファランヘ党の事件、「ブラックマンデー」で内戦状態になったトニーの故郷ダマール、海岸沿いの避暑地、バナナの産地はどちら側のともわからない民兵に襲撃され、命からがら教会に逃げ込み、九死に一生を得た家族だ。6歳だったトニーの記憶。

その後、家族はベイルートに移り、トニーは以来ダマールを訪れたこともない。

裁判が始まり、これらの物語が次々に明らかにされていく。「痛みのない人はいない」

レバノンはキリスト教徒が多かった国だったが、これらの内戦を受けて、宗派別の住み分けが進んだという。

映画の描き方がうまいのは、主人公二人が政争の具になりながらも、「殴ったのは俺だ」「いや、謝罪が欲しいだけだ」と周りの思惑に取り込まれない心情の片鱗を見せるところだ。ヤーセルの車のエンジンを直すトニー、気がつくとベランダの排水口に樋がつけられているなど。悪態をつきながらも「これでおあいこだな」と殴られるヤーセル。

問題となったトニーの「侮辱」とは「シャロンに殺されていればな」というもの。

レバノンの歴史的な背景を知らなくても、この映画が楽しめるのはそんなところだ。

いい映画だった。


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by eric-blog | 2018-09-28 13:43 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

愛しのアイリーン

新井英樹さんの1995-96年あたりの連載コミック。あの頃はまだ週刊コミックなどよく買って読んでいたので、リアルに読んでいたかも。しかし、新井さんと言えば『キーチ!』だ。「人生長いらしい」という破天荒な主人公の独白が忘れがたい。今も、研修で使ったりしているくらいだ。

で、この『愛しのアイリーン』の実写版。

クマのようなガタイの主人公、岩男を演じるのは安田顕。近いところでは「正義のセ」の検察官の補佐役、など、味がある。

父親の源造を品川徹、母親を木野花。

残念ながら、あの漫画の激しさには迫れていない、というのが正直な感想。所詮生身の人間には無理な表現を、漫画だからこそできたことで、漫画だからこそ描き出せた情の世界があるということだ。

有楽町、TOHOシネマシャンティにて、2018年9月26日(水曜日)。レディースデーで1100円。シニアだからおんなじなんだけれどね。


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by eric-blog | 2018-09-27 09:24 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

買い物は投票なんだ Earthおじさんが教えてくれたこと

買い物は投票なんだ Earthおじさんが教えてくれたこと

ほう、藤原ひろのぶ、フォレスト出版、2018

3186冊目


2015918日に以下をブログで紹介してから三年!

https://ericweblog.exblog.jp/21656389/

予約のものが届きました!

待ちに待った出版です!


46億歳のEarthおじさんが、9歳の僕に教えてくれること。

見開きで「今」と「Earthおじさんが教えてくれたこと」が並びます。


自己紹介の後、おじさんは言います。「ずいぶん変わったなあ」と。昔と今。4


安くて早くて便利になった。でも・・・・海や川を汚す潜在たち、人工的な味付け、腐らないパン、大量に捨てられる服、原因不明の病気などなども広がっています。


最初に教えてくれたのは「食器洗剤・洗濯洗剤」の今とおじさんの知恵。

化学物質でできた洗剤を使わなくても、灰や小糠、石鹸やアクリルたわしなどの自然素材や工夫でよごれは落ちるよと。6


次はシャンプーリンスボディソープ。8

今使われている化学物質でできた洗剤たち。天然のものがあるのです。しかも、お湯だけでも汚れは落ちるのです。


さてさて、砂糖や塩も? そんな基本的なものも?! 10

今使っているのは人工的に高速で大量につくりだされるもの。

精製塩はミネラル分ゼロ、白砂糖は苛性ソーダが使われていて、体を冷やしてしまいます。自然に作られた砂糖はミネラル分が書かれています。


みそも醤油も。12

油、清涼飲料水、お菓子、

そして、消臭剤、防虫剤、生理用ナプキンまで。


次のセクションは「地球に起こっていること」


ファストファッションってなんだ? 20

大量生産して短期間で販売するファッションブランドの仕組みのこと。

こんな服は一年でどんどん捨てられる。


ファストフードはもちろん「安くて手軽で便利に」手に入る大量生産品。22

しかも、捨てられる量が半端ない。


野菜果物米肉魚、みんなみんな本当にこれでいいの? 30


悲しい選択もあるけれど、幸せな選択もある。そして、それを選ぶのは自分。


色々な問題について知って感じて考えることは「やさしさ」

行動してみようかなと思えたらそれは「勇気」

人任せにしない。「幸せな未来」をあきらめない。37


解決が困難に思える問題も、元をたどれば私たちの選択の上にできている。そうであるなら、未来を変えたいなら、自分自身の選択を変えること。


参考文献

・ファストファッションはなぜ安い?

・飽食の海

・さらば食糧廃棄

・世界漁業・養殖業白書

・地球のなおし方

Cowspiracy

・ザ・トゥルー・コスト

が紹介されています。


あの一枚のポスターはもう作らないのかなあ。それを待っていたんだけれど、これはこれでいい絵本だよね。



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by eric-blog | 2018-09-23 17:40 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

ちいさいひと 青葉児童相談所物語

ちいさいひと 青葉児童相談所物語

夾竹桃ジン、少年サンデーコミックス、201120165刷り

3185冊目


「健康で文化的な生活」 は生活保護を扱っている物語だが、コミックから現在ドラマになっている。

「透明なゆりかご」 は産科の物語。これもコミックからドラマ化されている。


そして、この児童相談所の物語。


これまで当事者の側からの本はあったと思うが、これらは社会的弱者を支援する側の物語だ。


わたしは読んでいないが「コウノドリ」やドクター系の物語も、それに当たるのだろうか?


「となるひと」というような、どこか一体的な描き方でもない。支援する側からの物語。


そして、支援されて成長した人たちの物語でもある。


児童相談所に配属された健太は、自身が虐待されて育った。それを救ってくれたのが児童相談所の福祉師。


19995月に誕生した「埼玉ルール」、虐待通告から48時間以内に必ず子どもと対面して安全確認をする原則の誕生の元になった人の物語をベースにしている。


2004年暮れに朝日新聞に掲載された小宮純一さんが書いた記事が漫画化のきっかけだそうだ。


この先も、読んでみたいけど、絵が可哀想すぎて、きついなあ。



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by eric-blog | 2018-09-23 10:03 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

毒親サバイバル

毒親サバイバル

菊池真理子、KADOKAWA2018

3184冊目


「しんどい親」のスピーカーの一人。

https://ericweblog.exblog.jp/238688471/


毒親の形も色々あるんだなあと。


酔っ払い

東大フェチ

キャラ立ち


どこか不幸の匂いのする親たち。

その親が「当たり前」じゃないという判断を持つことができない子ども。


幸せそうな家族に育ったような編集者が、実は会話のない夫婦の間で気を揉みながら生きていた。


親も人間だから、色々あるだろうし、完璧ではない。


とは言っても、個性的すぎる。それほど個性的に生きた彼らは幸せだったのだろうか? 幸せってなんなんだろう?


親からのマイナスの影響の連鎖を断ち切っただけでなく、それをプラスに変えていけることを示している人々。示し続けることが求められているっていうのも、大変だね。


サバイバーの宿命。サバイブするということは、サバイブし続けるということ。



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by eric-blog | 2018-09-21 19:57 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常

ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常

藤田結子、毎日新聞出版、2017

3183冊目


ワンオペレーションという言葉が出てきたのは牛丼チェーンの従業員の働き方から2014年ごろ。その年の8月には育児についてもこの言葉が散見されるようになり、2016年には認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹さんも使うに至り、一般的に。


共働きなのに、夫が育児を負担しない。背景には男性の長時間労働があると言われますが、働く条件は男女同じです。

働く女性は増えているのに、男性の意識が変わっていないのではないかということです。

実際には帰宅時間が夜9時以降という男性の割合は増えているのだそうです。これは、第二次産業から第三次産業に産業構造が変わってきたことで説明できるように思いました。


笑ってしまったのは、家事分担において「特定の家事フェチ」になることで分担を避けようとすること。55


大学の例で育休を取ったら昇給が遅れるというのもあります。160


女性活躍とか言いながら、実際にやっていることをしっかり見直す気がないんだなあ。

分裂症Japan



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自分が7割やっているつもりでちょうど半分、とは誰が言っていたか。


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by eric-blog | 2018-09-20 14:56 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

淳子のてっぺん

淳子のてっぺん

唯川恵、幻冬舎、2017

3182冊目


しばらく「週5」を休んでいたなあ。翻訳しようと読むものが溜まっていたせいもある。「刑務所の読書クラブ」に触発されて色々なものを借りて読んでもいたが、やはり文学は「週5」に紹介するには合わないよね。


この本は田部井淳子さんについての「小説」仕立ての伝記。田部井さんが亡くなった20166月の同年1月から連載が始められたという。


「ちびじゅん」と呼ばれるような152cmの身長。20代からずっと山へ行き、30代で、アンナプルナ、エベレストと女性だけの登攀隊で登頂に成功。


準備に3年も4年も、そして登攀に半年もかかる海外遠征。


山屋のパートナーとの間に子供も授かり、それでも山を追求し続ける。


いいもんなんだね、山は。


10年ほど先輩の、「女性初」の快挙。そういう時代があっての今なのだなあと、あまり変わっていない社会の側の顔を見て、驚きもする内容だった。


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by eric-blog | 2018-09-20 09:33 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

淳子のてっぺん

淳子のてっぺん

唯川恵、幻冬舎、2017

3182冊目


しばらく「週5」を休んでいたなあ。翻訳しようと読むものが溜まっていたせいもある。「刑務所の読書クラブ」に触発されて色々なものを借りて読んでもいたが、やはり文学は「週5」に紹介するには合わないよね。


この本は田部井淳子さんについての「小説」仕立ての伝記。田部井さんが亡くなった20166月の同年1月から連載が始められたという。


「ちびじゅん」と呼ばれるような152cmの身長。20代からずっと山へ行き、30代で、アンナプルナ、エベレストと女性だけの登攀隊で登頂に成功。


準備に3年も4年も、そして登攀に半年もかかる海外遠征。


山屋のパートナーとの間に子供も授かり、それでも山を追求し続ける。


いいもんなんだね、山は。



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by eric-blog | 2018-09-20 08:51 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

オカルト化する日本の教育 江戸しぐさと親学に潜むナショナリズム

オカルト化する日本の教育 江戸しぐさと親学に潜むナショナリズム

原田実、ちくま新書、2018

3181冊目


「江戸しぐさ」が実は近年の創作物であることは、広く知られたことになってきた。しかし、その前に、江戸しぐさを学ぶことがマナー教育として学校教育でも取り入れられ事態が起こった。


親学も同様だ。親学自体は高橋史朗という人の考えた教えであるが、その名称が一般的であるので、その言葉を使っている人々が、そのように理解しているとは限らない。「伝統的な」という触れ込みだが、「褒めて育てる」など開明的な内容も含まれていると、著者は指摘する。080


推進議員連盟などもできたり、政治的な動きで広がった親学や江戸しぐさ。


なぜそんなことになるのか? 推進している人たちはどのような人かを書いているのがこの本である。


共通するのは「陰謀論が好き」、「歴史の謎解きが好き」

そして、伝統や先住民文化の尊重は、呪術との親和性が高く、オカルトへの道を開く。そして、また、どういうわけか「右傾化する」。民族主義の宿命か。194


最近なくなった津川雅彦さん。彼も、右寄りの発言を繰り返した人だ。196


伝統がオカルト的なナショナリズムに繋がることは、警戒が必要だよね。



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by eric-blog | 2018-09-11 11:57 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)