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読みくらべ世界民話考 庶民の豊かな想像力と集合的認識を読み取る

読みくらべ世界民話考 庶民の豊かな想像力と集合的認識を読み取る

野中涼一、松柏社、2017

3013冊目


日本の民話には小人さんはいない。コロボックルはアイヌの民話だし。一寸法師は、精霊や妖精ではなく、身をやつしていた存在だ。


夜中や森の中で、人知れず活動して、人に益もなせば、不利益をなすこともある。扱いを粗末にすると、機嫌を損なう。そんな存在は、聞いたことがない。


なんでかなあ。


森に妖精はいないんだね。日本は。動物、キツネや狸ばかりなり。


手話でもね、「騙す」と言うのは「き」の指文字を目を回させるみたいに、ぐるぐる回すのさ。


指文字で「き」は、わたし達が「キツネ」の仕草でよくやるやつ。動物で、そのまま指文字になっているのは、これだけじゃないかなあ。


ひげが特徴なのは、ASLでも同じだ。

https://www.handspeak.com/word/search/index.php?id=5958


今となっては、キツネも絶滅危惧種。身近な物語には出てきそうにない。



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by eric-blog | 2018-01-30 11:27 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

備忘録: いぽんみさんの投稿

2017年3月にこども・からだ・こころ・くらしの本「Chio」の編集部に送った感想。とどかなかったのか?何にも応答なかった。とるに足らん手紙かもね。でもね、議員がへイトする時代になったよ。
ガン無視されたのかなああああ

『はじめまして。在日コリアン3世の李(い)ぽんみ といいます。55歳です。
今回のNO。113号の“私は「差別」しているの?“の号のタイトルに惹かれ読ませていただきました。だれもがどこかで誰かを差別している。ほんとにそう思います。

在日コリアンの呉美保さんのインタビューに同じコリアンとして違和感を感じたことと、民族差別についての言及が弱いと感じたので、たまらずペンをとりました。

私は病気の後遺症で右顔面の神経を失い、麻痺を50歳の時から経験しています。それまで、わたしは障害者を差別したことはないと障害者は友人にもいるしと思っていました。しかし、実際に自分の顔が歪むことをなかなか受容することができません。こんなはずじゃなかったと、私の中にあった障害がなくてよかったという本音に気づかされています。見た目差別に頭を打っています。私は被差別者ではあるが、差別者でもあると思っています。その事に謙虚でありたいと思っています。差別したなら、人を傷つけたなら素直にごめんなさいと謝れる人でありたいです。

私は在日コリアンとして数えきれない差別を経験しています。
 学校でのいじめ、結婚差別、入居差別、日本名で日本人として働いてきた時に朝鮮人の下請けに対する蔑視差別発言、それを日本人だと思って無邪気に私に同意を求める先輩等々。
私は55歳ですから、むかしのことだと思いたい。けれど、今22歳になる息子はずっと本名で育てましたが、ミサイル問題で、「テポドン落としたやろ」などといじめられ、卒業の色紙には心無い言葉がかかれました。
 今24歳の中国人の女性は、美容院で日本人と思われ、「俺、中国人嫌いなんですと」といわれる。高校の学校で中国政府どうにかしろと、日本名で通う彼女に教師が言う。
本名でしか育てていない娘は美容院など名前を名乗る時わらわれたこともあり、名を名乗ること一つこの日本社会にあって緊張するようです。
日本名の高校生のコリアンは、中学の時大好きだった塾の先生に嫌韓そしてでていったらいいというような発言をうけとてもショックだったそうです。だれにもいわずにいたけれど、在日外国人の集まる場があって初めて話しています。
55歳で施設で日本名でヘルパーしている友人。絶対に職場では韓国人だとあかしません。高齢者に韓国人があると「だからあっちの人は」とかさまざな差別発言が出るからだそう。

私は30代日本社会が本当に良くなるのではと思いました。日本社会の変化をしんじました。しかし昨今のヘイトスピーチに絶望すら感じます。一部上場の企業が社員に平気でヘイト文章をばらまく、在日コリアンの授業員がいて税金もちゃんと回収しているのに、税金を払わないなど、もう目を覆いたくなるようなデマ連続の文章です。それを信じる社員もいる。それに対しパートという弱い立場ながら裁判をおこした人がいます。たぶんに身元がわかったりしたら、何されるかわからないと支援しながら思います。
朝鮮学校では、小学生の子どもたちがいるのに、「キムチくさい」とか「チョウセンジンはウンコ食っとけ」などのヘイト街宣が平気でなされています。

こどものこころとからだが壊されています。

このような状況中、なぜ、コリアンのインタビューが呉美保さんだけなんでしょうか?彼女の経験は彼女のものなので否定しません。ただ編集の責任として、もう少し在日コリアンや外国人が受けている差別や排外ヘイトについてホローしてほしかったです。

ヘイトスピーチの動画を初めて見た時、わたしはそんなにつよくないので、何日もブルーでした。ヘイトスピーチにふれた部分は74ページで在日外国人に対するとなっています。今でも明らかなのは、中国韓国に対してです。アメリカ人に白人に向かってますか?
今、とても問題になっているのは在日外国人一般ではなく、中国、韓国、朝鮮にたいする排外差別であると(あるいはアジア)思ってます。

せめて、もう一人くらいヘイトを受けた人を登場させてほしかったです。このかただけでは、ああ、在日コリアンはもう日本人とおなじなんだ、大した差別はうけないのだと思われかねません。
差別された感のない呉美保さんだけでなく、差別されそれに声をあげざるをえない人を出してほしかったです。
早く全ての在日が呉さんのように思える社会になってほしいです。

PS、あと「きちがい」と子どもがいったら、笑っちゃうかもしれないという答えに30代のコリアンはぞっとするといってました。「傷つけて後悔する、傷ついて涙する」学びは共感します。規制タブー視するだけでなく。でも、私には統合失調症の友だちもいるんで、「きちがい」と聞いて笑うことはできないです。
子どもが「チョンコ」といったら、その親がわらって、どこでおぼえたんとかいわれてもぞっとするだけです。頭ごなしに怒りたくはないけど、わらいたくもありません。そんな在日コリアンもいるのです。

面倒くさいかもしれないけど、少しは在日コリアンが日本に住むようになったこと、まだ、在日の高齢者は無年金だったり、まだ、いくつかの都道府県には国籍条項あったり、参政権なかったり、基本的なことはどこかで言及してほしかったです。
今、私を含め在日の友人たちはせっかく差別がなくなってきたと思ったのに、今はとても激しくなってきて、怖いといっています。
私が経験したり、思っていることを書くといくらでも出てくるのでこれ以上はやめます。

と手紙を書いて出そうかどうしようかと悩んでいると、森友学園の事件が大きく報道され、やはりこの手紙を出すことにしました。
幼稚園児が排外主義教育を受けている状況に何の市民権もない私たちはどうすればいいのでしょうか?やはり日本人に帰化していくしかないのでしょうか?

長々とすいません。思いがあふれ長文になりました。』


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by eric-blog | 2018-01-26 14:13 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

アメリカン・ドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理

アメリカン・ドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理

ノーム・チョムスキー、ディスカバー・トゥエンティワン、2017

3012冊目


いま、アメリカに吹き荒れているアメリカ社会を変質させてしまう原理は何か?


10の原理が、米国を作り変えていく。


  1. 1.民主主義を減らす 富裕層という少数者が牛耳る
  2. 2.若者を教化・洗脳する 批判的言論を封じ込める
  3. 3.経済の仕組みをつくり変える 変質する金融機関と経済の金融化
  4. 4.負担は民衆に負わせる金持ち減税
  5. 5.連帯と団結への攻撃公教育への攻撃、公的医療制度の民営化
  6. 6.企業取締官を操る 政界と財界の間を自由に行き来する
  7. 7.大統領選挙を操作する
  8. 8.民衆を家畜化して整列させる
  9. 9.合意を捏造する広報宣伝産業の勃興
  10. 10.民衆を孤立させ、周辺化させる 怒りの間違った標的を作り出す。


そして、それぞれの目次に参考図書とそこからの一言が掲載されているというわかりやすさ。


これらの原則が日本でも跋扈していないと自信を持って言える人はいないだろうなあ。


1はその通り。沖縄の90%の人々が反対していても意に介されない。

2 も、「反知性主義」の昨今を表しているし、

3 はますます進んでいる。おまけに4だ。なけなしの金を叩いてローンを組む? 金融機関を太らせているだけだよ。


教育と医療の民営化のスピードがすごい。かろうじて公教育は続いているように見えるが、実態は「サービス産業化」であり、教材や指導員もアウトソーシングされている。


総選挙がある子度に「ムサシ」が取りざたされるだけでなく、総理大臣が恣意的に衆議院を解散し、国家財政の無駄遣いと、市民の「選挙疲れ」を惹起している。


9 は電通を見よ! だね。

10 北朝鮮なんて、その最たるものだ。アジアとしてどう取り組むべきかなんて発想は皆無で、米国の世界戦略に乗っかって行っているだけ。


日本のために出されたんじゃないか?



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by eric-blog | 2018-01-26 13:18 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

アメリカの汚名 第二次世界大戦下の日系人強制収容所

アメリカの汚名 第二次世界大戦下の日系人強制収容所

リチャード・リーヴス、白水社、2017

3011冊目


トランプ政権による排他的な言動が際立つ今だからこそ、出版したという本。現在のことではない。第二次世界大戦中のことだ。目次が役立つ。


1章 真珠湾 1941127

第2章 大統領命令 1942219

3章 持てるだけのもの 布告第一号 194232

4章 「この国は白人だけのもの」 強制収容所オープニング 1942322-106

5章 砂漠のクリスマス19421225

6章 アメリス政府は、遅まきながら君を必要としている 二世の入隊 1943129

7章 「忠誠」と「反逆」 トゥーリレイク収容所 19439

8章 「これがアメリカ的なやり方か?」 ハートマウンテン収容所にお向ける徴募拒否 19442

9章 「当たって砕けろ」 失われた大隊 19441030

10章 「家」に帰る VJデー 1945815


登場人物58名についてのその後も所収。イサム・ノグチもその一人だ。



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by eric-blog | 2018-01-26 12:16 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケテイング

欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケテイング

嶋浩一郎、松井剛、集英社新書、2017

3010冊目


実は、自分自身が何を欲望しているのかは、言語化も、知ることも難しい。社会記号というのは、そのような欲望を言語化して見せることによって、それに対する社会的な欲望が喚起されるような、日常的に使われることばになったものということができる。


もちろん、全員である必要はない。特定のターゲットに届く記号であれば良いので、グーグルが理系学生の優秀な人材を求めるために使った広告の数式などはその典型だろう。



コギャル

女子力

ロハス

第三のビール

オヤジ臭

加齢臭

草食男子

ハリトシス

イクメン

おひとりさま

美魔女

癒し



概念、つまりことばがサーチライトになって、それまで見えていなかったものが見えるようになる。


タルコット・パーソンズ「概念はサーチライトである。」



著者らは社会記号を四つのカテゴリーに類型化している。102


a) 呼称 b) 行為 c) 脅威 d) カテゴリー


それと八つの機能とのマトリクス分析が示されている。103

自己確認、同化、寛容、拒絶、規範、課題、[報道、市場]

分析の対象は1984年に創設された流行語大賞の言葉など。


a) 呼称  ラベリング

特定の集団を名付ける。あるいは「カリスマ○○」など。


b) 行為  動機のボキャブラリー

断捨離など、できちゃった婚など、寛容さにもつながる。


c) 脅威   スティグマ

脅しというか、課題の提言というか。加齢臭みたいな。


d) カテゴリー   スキーマ

ブランドを作る。ユルキャラみたいな。横浜系ラーメンとか。


欲望は個人発なのに、社会記号は普遍的な概念として他者と共有するために生み出される。


頭の節約

わかりやすい説明

社会規範の共有

物事を見るためのメガネ


そんなものを求める私たちがいる。そこに社会記号が生まれる。

そして社会記号をクリティカルに見ることができる消費者が求められている。


松井剛さんオススメの本がこれ。


ランドル・コリンズ『脱常識の社会学』



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by eric-blog | 2018-01-26 12:00 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

コミュニティ・エネルギー 小水力発電、森林バイオマスを中心に

コミュニティ・エネルギー 小水力発電、森林バイオマスを中心に

シリーズ 地域の再生13、室田武、倉阪秀史、小林久、他、農文協、2013

3009冊目


正月に著者の一人である室田武さん宅を、門下生を自認する方々数名とお訪ねした。


そのときに、ご紹介いただいたもの。


馬路村の「水力ケーブルカー」は、福島うつくしま博覧会会場で見たものだなあと、思い出した。


水力利用といえば、このケーブルカーのように、直接動力利用と発電利用がある。


例えば、小鹿田焼の里で使われている水唐臼や揚水車、舟水車などもあり、産業に、精米にと活用されてきている。


それらの姿が地域から消えたのは、メインテナンスが大変だからだ。化石燃料を使う方がコスト安になったということだ。


再生可能エネルギーを使うということは、とりもなおさず、地域の手間が増えるということだ。それを産業として組み込むこともできるし、ライフスタイルとして生きることもできる。自然環境とともに生きる姿が必要になるのだ。


里山というのはそうしたものだったのだろう。


そこに近代的な技術が加わったのが明治時代だ。1888年、日本初の産業用水力発電が(三居沢発電所)始まった。世界初から10年後という速さだ。

126


薪炭の供給を含め、日本におけるエネルギー供給源であった農山村が、化石エネルギーの導入でその地位を失った。大規模集中型システムの出来上がりだ。第二章の著者である小林久さんは、「現在の自然エネルギーブームは、生理の入りものも用意せず、胃の腑の大きさも考えずに、場当たり的なことをおこなていないだろうか」と危惧する。140


地域の自立とともにあるエネルギーの姿。それが自然エネルギーの利用推進の鍵だ。


国内、海外の事例といい、洞察に富んだいい本だなあ。

ロングセラーだね。これは。

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by eric-blog | 2018-01-26 11:46 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

備忘録: 沖縄と核

八百川孝です。

「講義」の際に少し長めの文書となります。ご容赦を。

かならずふれようとおもっていたのに忘れていたことについて、ここで言っておきます。

それは1972年の沖縄の施政権返還が、なぜ実現したのか、という問題にたいする私の解答です。

当時私は、毎日のように集会とデモの生活に明け暮れていました。

この年の2月には、連合赤軍による「浅間山荘事件」が勃発していて、続いて、逃亡中の山中における「リンチ殺人」の報道で、メディア・マスコミは、沖縄返還問題、ベトナム戦争、「70年安保問題」、等々の政治問題から、国民の関心を遠ざける役割を果していました。

国民からは、連合赤軍も、過激派も、日本共産党も一緒くたにして、「共産主義の恐怖」をあおり立てていましたから、その分沖縄・ベトナム・安保は、国民の関心事からは遠のく一方であったのでした。これは当時の社会党にも言えた問題かと思います。社会党もまた共産党とともに、「反共攻撃」にさらされていたのです。

最大の懸案は、沖縄における「核の所在」をどうするのか、という点にありました。

この「核の所在」の実相が、昨年来NHKBS1で放映された「沖縄の核」で、白日の下にさらされたのでした。このときに、自民党佐藤栄作内閣は、米国政府との間で、「核密約」を交わしていました。

67年の国会における「非核三原則」も、その時は「外国」であった沖縄を除く本土だけの適用を念頭に置いたもので、この「ぶち上げ」前に、本土に存在していた「核」を全部沖縄に集中させていたのでした。

その沖縄の「核」をそのままにしておいたのでは「施政権返還」は不可能事となってしまいます。そこで米国と日本政府間において、「核密約」が取り交わされたのでした。一朝有事の際、緊急時の際には、沖縄外に運んでおいた「核」を全部沖縄に集中し、核使用するという主旨の密約でした。

私たちは、この頃には「沖縄の核」問題を承知はしていましたが、BS1であきらかにされた「1300発の核」と言うことまでは知りませんでした。キューバ危機の際に、「核発射ボタンに手をかけていた」という話も聞いてはいたのですが、沖縄がその前哨基地となっていたのだとは、思いませんでした。沖縄の核は、中国をはじめとする共産圏の全土を壊滅させ得る規模のものであったのでした。

ベトナム戦争時にも、米国は何度も「核使用」を検討しては、中止していたのでした。

ベトナム戦争では、72年の施政権返還以降の日中間と米中間の首脳会談の実現以降に、北ベトナムへの北爆が、史上最大規模にふくれあがりました。73年がピークとなりました。使われなかったのは核兵器だけであり、そのほかの大量殺戮兵器が、開発されては使われ、爆弾が落ちなかったところがないと言われるくらいの規模の「北爆」でした。

私は、日本帝国主義、アメリカ帝国主義としていた敵対国との間で、なぜ「友好交流」がはじまったのか。それは国交の回復にもつながったのですが、日本政府は、米国大統領が、中国訪問をしての周恩来と毛沢東と、「握手」して会談すること自体を知りませんでした。それを見てあわてて「日中友好交渉」を開始したのでした。すなわち726月の「施政権返還時」にはこうした米国のアジア戦略を知らなかったのでした。

田中角栄が訪中した際に、戦後賠償問題等の話をしたわけですが、周恩来は、「過去のことはこの際保留して触れずにおこう」という形で、中国侵略戦争の際の「三光作戦の実施」や、日本軍慰安婦問題、あるいは南京の大虐殺等については、「触れない」こととしたのでした。だいたい中国側のこの思惑が日本政府側には分らなかったのでした。

当時ニクソンは中国訪問に続いて旧ソ連を訪問して、フルシチョフとも会談を実施していました。

その直後からの「史上最大規模の北爆」でした。このあたりに、米国政府の戦略が見え隠れしていたのでした。

ニクソンは、中国やソ連にたいして、「ベトナムには手をかさないし、出さないこと」、「北爆等については見て見ぬふりをすること」を約束させてきたと言うことなのでした。この時期、中ソ間は「戦争をも辞さないと言うくらい」の緊張関係に陥っていたのでした。双方ともに、想定していたモノの中に「核戦争」がありました。ソ連は、あくまでも対米を意識しての「核実験の強行」でしたが、中国の「核実験は、最初の水爆実験が文化大革命のさなかのことであり、その後は頻繁の核実験の強行でした。それは、対ソ戦略であったのでした。「ソ連との核戦争をも辞さないとの覚悟」を毛沢東はしていたのでした。

この共産圏大国間の狭間をついての「ニクソン外交」であったのでした。毛沢東もフルシチョフも、「ベトナムには手を出さない」ことを米国ニクソンに約束します。

私は、この間の世界情勢については疎かったのですが、80年代後半期からの中ソ関係者による出版物が出されたことにより、それを読むことで、ことの真実を知ったのでした。

共産圏もまた、分裂状態であったと言うことなのでした。

その狭間をつく形での「ベトナム戦争」の勝利の追求でした。米国また、世界中に広がった、ベトナム戦争反対の声の前に窮地に立たされていたのでした。第一、米国経済が「ドル流出」の中で、疲弊しきっていたのでした。

「トンキン湾事件がでっち上げであった」ことも暴露されていて、嘘つきニクソンは追い詰められていたのです。最大規模の北爆は、結果としては墓穴を掘る格好とはなったのですが、「施政権返還時」に、最後の賭に出たというわけでした。

熾烈なる北爆も功を奏さずに、1975年、とうとうベトナムから米国はすべて撤退することになり、サイゴンの政府軍は崩壊し、南北ベトナムは、戦争勝利の上に統一社会主義ベトナムを樹立したのでした。ですから、ベトナム社会主義は、中国とはある意味で「敵対」し、旧ソ連邦には、相当に距離を置いた「社会主義国」としての歩みを始めることになったのでした。

米国にとっては、この「史上空前の規模の北爆作戦」の実行に、それは「核の使用」をも前提としたものであったわけですが、そのことの条件にかなう範囲での「沖縄の返還」でなければなりませんでした。

それが日米間の「核密約」により担保されたということなのでした。

もうひとつの「担保」が重大問題でした。

それは佐藤栄作の方から積極的に打ち出したモノでした。疲弊した経済状態にある米国にたいして、高度成長で獲得した経済的成果を背景にしての、「沖縄買収」案であったのです。

この提案により、米国は、ベトナム戦争(核兵器の使用もあり)における出撃基地沖縄の、米軍の諸機能のすべてを、その「裁判権」等「治外法権的」権能までを含めて、日本政府に保障させること。

さらにその権能の拡大を、そのまま本土全域のモノにと広げてしまうこと。つまりは「核基地」つき沖縄の本土化をはかることに成功したのでした。

そしてこれが、決め手となったのは、その米軍基地機能の維持、存続のための諸費用のほぼすべてを、日本政府が、賄うという約束であったのでした。その一部が金丸政権時の「思いやり予算」であったのです。

「やらずぶったくり」とはこのことでした。日本は、この時点で、ほぼ完璧に、軍事と経済において、米国の従属国に転落したと言うことなのでした。従属国とは言っても、積極的にその従属政策を受け入れる日本の独占資本・財界、つまりは超大企業や大銀行群にとっては、どうでも良いことでした。自分たちは、ぼろ儲けをし続けることができれば良いからです。米国企業群を押しのけるほどの力を日本の独占資本は持ちます。

「第一次石油ショック」で最初の試練が訪れますが、それを乗り越えて日本の独占資本は、手下となる中企業群を従えて、一気に多国籍企業化への道に入り込んでいったのでした。

そうすると今度は、外国において、自分たちを守る「軍隊」が欲しくなります。自衛隊がそうなればいいのですが、専守防衛をかかげる自衛隊には頼むことができません。

そこで日本の多国籍企業化は、まずは米国内において活発なる活動を展開し、アジア諸国については、疎遠のままに、米国の影響力下にある国だけを相手にしての大国への道を歩むことになったのでした。

私は、安保体制を語るときの「大きな節目」として1972年の沖縄の施政権の返還をあげることにしています。

そしてこの頃から、じつは、メディア・マスコミ界における「安保タブー」がはじまったのでした。

沖縄にはいっさい触れない「本土の新聞等」が、ここから、作られていったと言うことなのでした。

現在、朝鮮半島における戦争危機が進行しています。米軍と自衛隊は一体化してことにあたろうとしています。「核戦争をも辞さない態勢」です。このときに、施政権返還時の約束事が、息を吹き返します。核戦争を行うのは米国ですが、その費用負担はどこがするのでしょうか。核搭載可能ミサイルの買い込みを安倍は決めました。買い取った核ミサイルを使うのであれば、日本が主体的に核戦争を仕掛けることにもつながりかねません。

安倍にとっては、「9条改憲」がひっきんの課題となっているわけでした。

異論ももちろんおありかと思いますが、「私論」として述べさせていただきました。


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by eric-blog | 2018-01-26 11:23 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

地震イツモノート キモチの防災マニュアル

地震イツモノート キモチの防災マニュアル

地震イツモプロジェクト編、ポプラ文庫、2010

3008冊目


単行本は2007年、木楽舎。

防災セミナーの講師、プラス・アーツの永田さんが企画したもの。

http://ericweblog.exblog.jp/238225285/


セミナーと同じく、「地震があった年」のリストから始まる。なかった年はない。


「モシモ型」から「イツモ型」へ、どうすれば、防災の日常化ができるかを工夫する提案満載の本。


黄色のページは、東京都から配られた防災本にも共通。


167人のインタビューとアンケートから、テーマごとに切り取られたコメントが散りばめられている。すごくよく編集されていることに驚く。



セミナーでは「非常食いつも化、ローリングストック方式」と「おすすめグッズ」が紹介された。常備菜として何日か分を持っておくと言うことだね。


水は水がめに溜めているからいいけれど、あれが倒れないようにするにはどうすればいいかなあ。


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by eric-blog | 2018-01-25 13:59 | ■週5プロジェクト17 | Comments(0)

安保学校 八百川講義

1990年前後における体制的社会主義(じつはスターリン型の社会主義)の崩壊が進み、91年夏のソ連共産党の解散によって、体制崩壊が完了した形となり、世界中に普及していた「共産主義運動」そのものが終わりを告げたのだとされてきました。

このことにより東西冷戦構造が解体し、日本でも、「社会主義」とか「共産主義」という言葉自体が、「地に墜ちた存在」にされてしまいました。

この「事件」をきっかけとして米国は、「共産圏」以外の「新たなる敵国(あるいはテロリスト集団等)づくり」を行うことになりました。「共産圏敵構想」が失われた瞬間に、軍事大国であることの「大義」が失われてしまったからでした。

持ち前の「軍事力」を維持、存続させて、引き続き「核軍拡」を独自にはかり、その「力」を背景にしての世界経済支配構造を作ろうという「新たなる世界支配戦略」の練り直しをはかったということなのでした。

この戦略にもとづく、日米軍事同盟構想が動き出し、60年新安保体制が、改変、さらなる強化への道が切り開かれることになったのでした。

その出発点が、19979月の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」でした。私が持っている解説本には、「自動参戦・列島総動員の新ガイドライン」としています。これは文字通りの「戦争マニユアル」であって、米軍と自衛隊が「一体化」しての外国における「戦争状態の勃発」を想定したモノでした。

この戦争マニュアル構想を具現させるための「法律的整備」が、急ピッチで進められ、それが、3つの有事法制、+7つの有事法制の整備となってあらわれたのでした。

この法整備により、一応の「戦争準備」が整えられたのだと言えます。「Jアラート」を鳴らしたり、被爆した際の対応などを書き込んで、国民を「総動員」するといった「作戦」も、盛り込まれていました。

さてこの時点で、戦争推進勢力にとっての最大の障害物は、日本国憲法であったわけです。

「専守防衛」、「集団的自衛権の発動は憲法違反であるからできない」、「非核三原則」等は、どれも日本政府が、国民にたいして「安保条約と米軍基地、あるいは自衛隊は『違憲ではない』ことの証明として公に示した」ことでした。

それが戦争を具体的に実行するための最大の障害物となっていたわけです。

これを取り払えば、戦争準備は、まさに「完了」ということになります。

憲法は、とりあえずは、「解釈改憲」、「立法改憲」で済ませておきます。

安部が試みた、特定秘密保護法、そして「集団的自衛権発動は憲法違反ではない」とする閣議決定にもとづく種々の安保法制の強行は、憲法改悪以前に、実質的には「改悪」を実行したにふさわしい事柄でした。

いつでも、朝鮮半島有事の際の準備はできているわけです。

朝鮮半島有事については、1994年の米議会調査局の「コリンズ報告」がすでに策定されていました。

この報告できめ細かな、まさに「新ガイドライン策定」のための下敷きが示されていたのでした。

ここで、「9条に自衛隊を書き込むだけで何が変わるのか?」といった疑問にお答えしておきます。

お配りした資料にあるように、憲法9条を読めば、自衛隊の存在も米軍基地と米軍についても、「憲法違反」であることは自明のことではあります。

しかし現実には、「解釈改憲」を成立させていて、戦争準備が完了するところまで、「立法化」がすすめられてきたわけです。すでに「立法改憲」が行われているわけです。

後は9条に「自衛隊」を加えるだけで、改憲の瞬間に、「解釈改憲」と「立法改憲」が、すべて「合憲」となる理屈です。12項との矛盾は、この際無視してしまいます。後から付け加えた「自衛隊」だけを、一人歩きさせれば良いという考えです。

そしてこの憲法改悪もまた、「新ガイドライン」が提起した、再終着地点であったわけでした。

若者大半が自民党という現象は、若者たちにたいする私たちの働きかけがいかに弱かったのかを物語っている問題かと思います。我が「団塊の世代」は、この点でも大いに反省しなければなりません。

そこで「気軽に参加、分る安保学校」の実施です。

さあ「国会」がはじまりました。労働法関連の改悪も、戦争の際の労働力確保という視点から捉えると、見えてくるものがあると思います。

国民投票法の矛盾も正さなければなりません。

そして「改憲の発議阻止のたたかい」です。阻止の力は、私たち一人一人の行動にかかっているものと思います。

3000万人署名を成功させることにより、「安倍の首をはねる」というのが、私の改憲阻止構想です。

それはそのままに、違憲立法を廃止させる力ともなるはずです。


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by eric-blog | 2018-01-24 11:26 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

備忘録: 慰安婦合意をどう考える?

東京新聞の社説は「日韓の不安定化はさけよ」という論調である。
http://ericweblog.exblog.jp/238127988/

それに対して、2018年1月17日の「声」欄には、「いじめの加害者であればどうなのだろうか?」という投書が載った。

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加えて、「両方の会社の言い分」という暗喩で斎藤美奈子さんもコラムを書いている。
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さらに、同日の投書欄には、「外交をいじめと同じに考えるのは如何なものか」という趣旨の投稿があった。

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でも、これ言っちゃうと、国家間の賠償は放棄したという議論だけになってしまうよね。「金目の問題でしょ」とうそぶく政治家が腹立たしいのだとも思う。心は千々に乱れつつ、怒りに集約するには、金目以外の理由がある。

そして、産経新聞の調べでは、9割が「納得できない」
http://www.sankei.com/politics/news/180122/plt1801220021-n1.html

韓国人に対して、デカイ態度で接したいのね、そろそろ。アジア蔑視が、ここまでの割合の高さの裏はありそうな。




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by eric-blog | 2018-01-24 10:57 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)