211-3(1022)図解ホームページデビューのすべてがわかる本
幸田幸子&アンカープロ、秀和システム、2003 日進月歩のこの世界で、いまさらこんな本、と思われるでしょうが、この本は基本のところから、著者本人も「理解」しながら書き進められたものらしく、非常にわかりやすい。無料のプロバイダーから、サーバー、ホームページ作成のアプリケーションまで、親切に解説されているのに、くどくない。 ブログに挑戦し、いまはmixiにも入っているのだけれど、それぞれ「週5プロジェクト」、ログハウス建設プロジェクトと、単機能に終始してしまっている。ブログは、検索性が高く、行き着きやすいところには行き着きやすいのだが、広がり感、世界観を表現するのには難しい。mixiは、まだ充分に使いこなせないが、コミュニケーションツールであり、共有世界の構築という感じがする。どんどん動いていって、広がるのだが、構成は見えない。 来年はホームページおよびパワーポイントプレゼンテーションに挑戦してみようと思う。 小川町の我が家も解体され、新たな構築が始まる。 1989年に小川町に越したとき、改築はしたけれど、それは既存のものに手を入れるデザインのことだった。レイアウトと言い、玄関へのアプローチと言い、とても気に入っていたけれど。早20年近くになる。 インターネット環境はどんどん変化するけれど、ホームページ、ウェブサイトの基本設計はそんなに変わっているわけではない。住所があり、玄関があり、いくつかの部屋がある「居場所」だ。この本が言う様に、「人が訪れたくなる」ホーム、その条件を考えることが、次の情報発信の課題なのだろう。 さて、うまく1月末にホームページデビューが果たせていたら、この本の実力が証明されたということになるわけだが。 みなさんは、どのような新年の誓いを立てますか? 今年一年お付き合いいただいて、そして1000冊達成を見届けていただいて、ありがとうございました。どうぞ、よいお年をお過ごしください。一万冊という大台を達成する頃には、わたしも百歳ぐらいになる計算ですが、一人の人間のできることは、本当に限りがありますね。だからこそ、人とも本とも、一期一会を大切にすることが、自分を大切に生きるということになるのだと思います。 たった一つしかない、それぞれのいのちのつむぎあいを愉しみながら、来年もよろしくお願いいたします。 ■
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by eric-blog
| 2007-12-29 11:43
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211-2(1021)新版 民族楽器をつくる 音と楽器のミンゾク学
関根秀樹、創和出版、2003 この人の本は『縄文生活図鑑』もそうだったが、すごい。網羅的でありながら、かつ洞察が深い。いまの時代に、あえて混沌をして語らしめよ、という方法だ。それでも、評価されているのは、その幅広い体験とネットワークによる資料の豊富さからなのだろう。『竹でつくる楽器』などはアマゾンで超高価。 環境シンポジウムで披露していただいた「うなり板」と火付けの実技がいまだに印象に残っている。からだで、できる人、なのだ。いまどき貴重。 グローバリゼーションの陰で、失われていく固有の「音」。ソフトな文化は、ハードな文化よりも失われやすい。道端から、ふと取り上げて、切り口を整え、吹き鳴らし、また忘れられるような手軽な民族楽器は、ネアンデルタール人がどのように歌っていたかを掘り起こす以上に、再発見するのがむずかしそうだ。 我が家で竹の楽器をたくさん作って遊ぼうと思う。 そんな指南書を探していたら、再び関根さんに出会ってしまった、という感じ。 まずは図書館で借りてから、よい本だったら買う、というパターンが定着しているのですが、恐るべし、関根さんの本。 今製作中のファシリテーター・ハンドブックも、そんな感じのマニアックさにならないかなあ。からだでできるようになるということまでは同じなんだけどなあ。 我が家は、これまた関根さんの『焚き火大全』を片手に、落ち葉焚きの焚き火三昧、かな? なにはともあれ、楽しい冬休みをお過ごしください!!!! Have a Happy Winter Solstice Season! Keep your spirits high for the new birth! ■
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by eric-blog
| 2007-12-27 09:13
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211-1(1020)人類とパラサイト
石井明、悠飛社、2007 人類の始まりから、寄生虫との付き合いはあった。ていうか、わたしがいちばん衝撃を受けたのは、ミトコンドリアが別の生物だったものが細胞核の中で生きることを選択した存在であったということだったから、寄生虫ぐらいじゃ、別に。である。 「この寄生虫だらけの世界」というタイトルを最初は考えていたと著者は言うが、それでは手に取らなかっただろうなあ。パラサイト・シングルというような用語によって社会学色がついたて言葉だからこそ、読んでみたのだから。 本当に、まじめな寄生虫についてのお話でした。日本が寄生虫撲滅の優等生であることがよくわかりました。そして、なぜ田んぼのあぜ道がコンクリートで固められたということも。日本住吸血虫の中間宿主であるミヤイリガイを駆逐するためだったんですね。 マラリアも、そしてフィラリア線虫によるインノウ水腫や象皮病などもなくなった。 その陰には、たくさんの研究論文が書かれ、対策が研究され、そしてそれらがすべて日本語だけであったために、世界的にはあまり日の目を見ていない研究者たちが、いたということ。予防医学ではなく、検査によるあぶり出しと対策。 確かに、戦後の保健婦さんなどの生活改善運動と並んで、伝染病や風土病と疑われていたものを一つずつ原因を明確にしてきた背景は、大変なことだ。 いまや伝染病研究の焦点はATM, エイズ、結核、マラリアなのだそうだ。 マラリアについては、かかりにくい体質の人、鎌状赤血球貧血症、酵素欠損症など、すでにマラリアを生延びるための変異かもしれないことがあるから、ハナシは複雑だ。 天然痘、マラリア、回虫など、日本がすでに撲滅したものは多いけれど、それは日本の社会体制が手だてを可能にするものだったわけだ。 これからの国際社会における寄生虫対策は、よりじっくりと時間のかかるプロセスになるだろうことは間違いなさそうだ。 ■
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| 2007-12-25 11:28
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210-7(1019)からだの進化の設計図 ゲノムから進化を考える2
倉谷 滋、岩波書店、1997 動物のかたちというのは同じパターンの繰り返しでできている。 機械に繰り返しのパターンを加えると動物的に見えるのだそうだ。 写真機のジャバラのように。 「同じ型を持っていても少しずつ変化させて使っているために、さまざまな動物が出来上がり、しかも互いによく似た種が存在しています。」xi ゲーテが発見した「繰り返しメタメリズム」と「変形メタモルフォーゼ」 この二つを考えるだけで、形態学という学問は成立する、と著者は言う。 細胞という概念さえなかった時代の人々が考えたこと、直観的に把握したことが、いまの生物学に新たな光を与えていると。 相同と相似 頭蓋骨は椎骨の集まり エラとアゴ 既存の「型」のメタモルフォーゼから頭蓋骨を作り出すのは、結構大変なことだったんだな。そして、型を変形していくのに働くホメオティック・セレクター遺伝子の存在もわかってきた。 わたしたちに現れる「先祖がえり」と言われる現象は、変形前に戻ってしまったということになるのだろうか。 ■
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| 2007-12-22 12:10
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210-6(1018)電磁波被爆 ケータイ・家電が危ない
船瀬俊介、双葉社、2003 電磁波と言えばリニアモーターカー、そして高圧電線。そんなイメージが強くて、いま建て替えを進めている小川町の家の上空を高圧電線が通っているので、電磁波対策を調べるべく何冊か借りた。 高圧電線から出るのは低周波だが、ここで取り上げられているのはケータイなど通信機器からの高周波。中継基地やケータイ本体からの電磁波の被害が「頭を電子レンジにつっこんでいるようなものだ」ということ。 その他の家電すべてから電磁波は出ている。 安全基準値は1ミリガウス。室内電磁波が10ミリガウスあれば、即引っ越せ。 実は、盗難防止装置からは強力な電磁波が出ている。図書館などでも被害が相次いでいる。にもかかわらず、なんの規制もないのが「電磁波」の活用なのだと著者は言う。 我が家でも測ってみよう! 電磁波を計るにはトリフィールドメーターがベストだそうだ。(\35,000!) http://www.gsn.jp/ PCMA05 15000円 コストを抑えた安価な計測器 ハードケース・キャリングケース付き。 測定周波数帯域 30Hz~2kHz http://www.ureruzo.com/denji.htm?gclid=CKPGr-LkupACFRg1egodWQHAOQ うーーん、この世界も深いなあ。 ■
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| 2007-12-22 11:04
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210-5(1017)吉原炎上 祖母 紫遊女ものがたり
斎藤真一、文藝春秋、1985 著者の母は、吉原の遊女であった祖母の元に養子となった人。士族であった実家の借金のかたに、吉原へと身売りして。岡山から出て、船で東京へ。隅田川の河岸からあがって、吉原へ。 昨日、吉原炎上という同名のテレビ番組があったので、ちらと見たが、全く別のストーリーだったので、ちょっと驚いた。ちょうど斎藤真一さんの画集をいろいろと見ていたときだったので。 すでに身請けされ、朝鮮総督府高官の妻になっていた祖母は、母に吉原時代の苦しいことは何も話さなかったというのだが、斎藤さんの聞き取りと文献調査などから、絵に寄せて描かれている遊女たちの内からのつぶやきが、ひきつけられる。 「お客さんはどうして苦界の女達に極楽だと言って、おいでになるのでしょう」 「悲しいことが一杯あるけど その中のたった一つが悲しいのです」 著者は後書きで、吉原が苦界であるならば、それは社会一般も苦界であるからなのではないかという。商売に失敗して娘を売りに出すのも、日ごろの欝を吉原で晴らそうとする人も。 言い得ているなあ。 ということで、昨日の映画のあまりの違いに、ちょっと紹介してしまいました。 ■
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| 2007-12-22 10:26
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![]() 210-4(1016) 越後ごぜ日記 齋藤真一、河出書房新社、1975 天童市にある出羽桜美術館別館は齋藤真一美術館である。 画家である著者が、聞き書きした「ごぜ」さんたちの物語。彼は聞き取りをすることで彼女たちの心に迫り、その独自な絵、心象風景画を確立したのだと言われる。 ごぜ という漢字が出ないのだけど、津軽三味線を生業にする、多くは盲の女たちだ。 盲ながら新潟から長野、八ヶ岳あたりまでを一年で巡回する彼女たちの旅と芸能は、まさしくサバンである。盲という障害を保管する記憶力と感覚。 とはいえ、雪解け峠道での滑落事故が皆無ではありえない。9歳の弟子きくの初旅での転落死をなげくおみかの泣き叫びは、すべてのごぜの悲運への悲怨だ。 反則だと思うが、写真を添付する。ぜひどこかで出会って欲しい。 ■
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| 2007-12-20 11:10
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210-3(1015)お願い、わたしに話させて
レナ・キフレル・ジルベルマン、朝日新聞社、1993 原著 WE ACCUSE, 1961 第二次世界大戦を生きのびた子どもたちの物語。著者は、ユダヤ人戦争孤児たちのための施設を運営している。原題とではずいぶんニュアンスが違うタイトルになっている。これは決して子どもたちが、施設長であるレナさんに「話させて」と言ってきた内容ではない。逆に、思い出させる、話させることのストレスもしっかりと配慮しながら、レナさんが聞きだした内容である。 子どもたちも断罪する。 原題はそういう意味だ。 当時四歳ぐらいで、「ウソを言ってはいけない」と育てられていたために、母親から「お父さんは戦争に行っていると言うんだよ」と言われても、「別々に暮らしているの」とドイツ兵に答えてしまう。そのことで父は捕まえられ、死んだのだと自責している子ども。 一歳半の弟と母親を、自分が調達してくる食べ物で養う5歳の子ども。結局は彼らは死んでしまい、自分の力不足だと感じる子ども。 ゲットーで生きのびるために、敏捷に動き回っていた自分を思い出す場所に立って「決して自分は勇敢な子ども」なぞではなかったのだと、自責する子ども。 ブリンジ・ヌガグという本は、アフリカの飢餓を描いた文化人類学者によるものだが、そこでも、自立していない子どもは極限では食べ物をもらえなくなる。自立できるものが生延びれば、それはすくさま再生産を意味するからだ。 隠れ家の中で泣き叫ぶ、むずかる赤ん坊は、すべての人の神経をすり減らす。 沖縄のガマでの逸話とも重なってくる。 そのような子どもを連れての逃亡となるとそのストレスはさらに高まる。 しかし、「なぜ、わたしが?」という問いはどこにもない。自分だけが逃げ延びようというのも、ない。子どもたちは状況の中でできることを行っていくのだ。 数のうちには入れられず、数につらなる証明なしでは社会にも出られず、存在もできないその隙間を生延びた記録である。 同じ著者に、施設の子ども全体のことを描いた『わたしの百人の子供たち』というのがあるそうだ。機会があれば読んでみよう。 ちなみにこの本は図書館のリサイクル本でゲット。それも含めて、いろいろな本がたまってきてしまったので、年末もってけボックスでも始めよう。 これも「消費」されるひとつの物語であることから、逃れられないのだろうか。 ■
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| 2007-12-20 09:59
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210-2(1014) なぜかれらは天才的能力を示すのか
ダロルド・トレッフォード、草思社、1990 原題はExtraordinaryPeople。この本は心理学者である著者がサバン症候群について過去100年間の文献をあたって事例とその原因分析を整理したもの。 サバンとはフランス語で「天才」のこと。通常の社会生活をサポートなしで送るには障害がある人が、ある分野では天才的なパフォーマンスを見せるのがサバン症候群と呼ばれる。 このブログでも、オリバー・サックスの本を紹介したり、何回か取り上げている。 生理学的心理学的な専門家ではない立場から書かれたものは大きな地図が見易いという分かり易さがある。 サバンが現れる分野はカレンダー計算、音楽(ピアノ!)、計算、美術、記憶など。 胎児の脳は左脳が遅いとか、そのために男性化に効くテストステロンが増加する時期にあたりやすく、それが左脳の発達を阻害するとか。サバンの7、8割は男性だ。 左脳の障害によって右脳優位になることで、さきほど示したような分野での能力が発揮されやすくなる。 著者はサバン症候群が成り立つ条件を三つあげている。脳の器質にかかわるもの、能力、動機づけと強化。山下清の事例、すなわち彼にとって「描く」ということは人とのつながりであった、を引きながら、著者はサバン症候群を示した人々の回りの人々こそが、「天才」を作り出す力になっていることを指摘する。 なるほど、そうだろうなあ。サバン症候群の人々はその天才性を発揮する前から、他者に依存せずに生きることが難しい。検査や研究の対象となり、さまざまな刺激にさらされる結果となる。 「レナードの朝」のように、見出だされた能力を使うのは回りの人々なのである。 だからこそ、著者はこの本をサバン症候群の人々の幸せのために書いたという。サバンであろうがなかろうが、彼らの幸せは回りの人々の対応にかかっているのだから。力を認められることがうれしくて、動機づけられ強化される場合ばかりではない。 わたしたちの脳にも同じ能力が実はある。今のところ、左脳とのバランスで押さえられているだけだ。これから、そのような抑制が解除できる方法も研究されるだろうと著者は言う。 その前にまず日常だと思っている時間を自ら生きられていることの奇跡に感謝することをした方がいいように思うのだが。 そして、それぞれの中に光るものをていねいに認めることを。 その土壌なしで都合良いサバン力の発揮を推進すると「近代の学習性無力感」はさらなる泥沼にはまると思うのだが。 ■
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| 2007-12-19 19:06
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210-1(1013)イヴの七人の娘たち/アダムの呪い
ブライアン・サイクス、ソニー・マガジンズ、2001, 2004 ミトコンドリアのDNAは、卵子にのっかって、ぬくぬくと自分の遺伝子を次の世代に、つまり、次の世代の卵子にのって、つまり、母系を通して、自分の遺伝形質を伝えていく。 前著は、その系統を古生物学などとの協力で、遡って研究した結果、ヨーロッパに広がるミトコンドリアDNAが7つの系統樹に整理されることを示したもの。 フランスを中心に2万年前に分岐したHELENAがもっとも大きく7割を占め、もっとも古く、ギリシアあたりに存在するURSULAは4万5000年前、カスピ海黒海の間のXENIAは25000年前、スペインのVERDA 17000年前, イタリアのTARA 17000年前、スイス・オーストリアあたりの KATRINE 15000、イランあたりのJASMINE 1万年前。 この説では、5万年前ほどにアフリカから出た人類がまず近東でとどまり、そこからヨーロッパへ、そしてアジアへと広がったとされている。 もちろん、Y遺伝子の追究による現生人類の広がりについては2005年のナショナル・ジオグラフィック3月号がもっともエキサイティングだったのだが、サイクス氏によるこの著作は、そのような系統樹作成のひとつの先鞭となるものだ。 ミトコンドリアmtDNAはゲノムの数が14000個。研究しやすく安定した情報のキャリアだ。 それに対してY遺伝子は、全体の数も3万以上と多い上に、「突然変異のがれき」「雑多な情報」キャリアであり、どの部分に焦点を当てれば系統樹を作成するための情報が得られやすいかを特定するのにも時間がかかる。 この二冊のいずれの本も分厚いのはそのあたりの試行錯誤と科学的議論の片鱗が紹介されているためだ。(片鱗だけでこの厚さになるのだから、厳密に紹介するとどんな本になるのだろう?) いまや世界のホットトピックスである遺伝子。多くの研究者たちの努力によって、(彼らの活動そのものが、まるで、卵子という目標物に向かう精子そのものだが)Y遺伝子による進み、系統樹がミトコンドリア研究と一致することが証明される。E-229 サイクス氏の著作のおもしろいところは、それら7グループについて、歴史を踏まえて、農耕の状態、社会のあり方などを描きだしているところだ! サイクス氏の次の著作は、性生殖そのものについてである。両性生殖は果たしてクローニングよりも有効なのか。効率という面では単性生殖が早い。しかし、寄生虫などのリスクに弱い。生殖が遅い哺乳類などは、生殖が早い寄生虫、細菌などのリスクから実を守るためには、多少スピードを犠牲にしても、多様性によって生きのびる道を選ばざるを得ない。スピードで太刀打ちするには、わたしたち哺乳類は複雑になりすぎている。 しかーーーし、いま、各世代の男性の1%ほどが10%ほど衰えた生殖能力をもつ傾向があるとして、Y遺伝子は、12万年後ぐらいにはなくなってしまう。 利己的な遺伝子であるY遺伝子は、人間の場合、定住・農耕によって、所有物、富、権力の三つを手に入れたおかげで、性選択という力を身につけた。310 そして、Y遺伝子は女性を奴隷化し、そして、環境を思うがままに私物化するいまを作り出した。その結果、地球そのものを脅かすにいたっている。 アダムの呪いとは、Y遺伝子がもたらす危機とY遺伝子そのものに迫る危機の両方を意味している。 前者にあっては、たんたんと、描写された狩猟採集生活から農耕への変化は、後者にあっては、その陰が猛威を振るう姿として現れる。両方並べて読んでみるのがおもしろい。 ■
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| 2007-12-18 09:59
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ERICからのお知らせ
2018年度ERIC主催研修
ESDファシリテーターズ・カレッジ □テーマ編 ■「国際理解」2018 年(平成 30年)6月 23-24 日 ■「環境」 2018年(平成 30 年)7 月 28-29 日 ■「人権」 2018 年(平成 30 年)9 月 29-30 日 □スキル編 ■「わたし」2018 年(平成 30 年)10 月 27-28 日 ■「あなた」 2018 年(平成 30 年)11 月 17-18 日 ■「みんな」 2019 年(平成 31 年)1 月 26-27 日 □ TEST教育力向上講座 ■ 2019年(平成31年)3月下旬予定 ==問い合わせ== eric@eric-net.org メルマガ登録 http://www.mag2.com/m/0000004947.html 検索
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