カテゴリ:□週5プロジェクト2018( 127 )

毒親サバイバル

毒親サバイバル

菊池真理子、KADOKAWA2018

3184冊目


「しんどい親」のスピーカーの一人。

https://ericweblog.exblog.jp/238688471/


毒親の形も色々あるんだなあと。


酔っ払い

東大フェチ

キャラ立ち


どこか不幸の匂いのする親たち。

その親が「当たり前」じゃないという判断を持つことができない子ども。


幸せそうな家族に育ったような編集者が、実は会話のない夫婦の間で気を揉みながら生きていた。


親も人間だから、色々あるだろうし、完璧ではない。


とは言っても、個性的すぎる。それほど個性的に生きた彼らは幸せだったのだろうか? 幸せってなんなんだろう?


親からのマイナスの影響の連鎖を断ち切っただけでなく、それをプラスに変えていけることを示している人々。示し続けることが求められているっていうのも、大変だね。


サバイバーの宿命。サバイブするということは、サバイブし続けるということ。



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by eric-blog | 2018-09-21 19:57 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常

ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常

藤田結子、毎日新聞出版、2017

3183冊目


ワンオペレーションという言葉が出てきたのは牛丼チェーンの従業員の働き方から2014年ごろ。その年の8月には育児についてもこの言葉が散見されるようになり、2016年には認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹さんも使うに至り、一般的に。


共働きなのに、夫が育児を負担しない。背景には男性の長時間労働があると言われますが、働く条件は男女同じです。

働く女性は増えているのに、男性の意識が変わっていないのではないかということです。

実際には帰宅時間が夜9時以降という男性の割合は増えているのだそうです。これは、第二次産業から第三次産業に産業構造が変わってきたことで説明できるように思いました。


笑ってしまったのは、家事分担において「特定の家事フェチ」になることで分担を避けようとすること。55


大学の例で育休を取ったら昇給が遅れるというのもあります。160


女性活躍とか言いながら、実際にやっていることをしっかり見直す気がないんだなあ。

分裂症Japan



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自分が7割やっているつもりでちょうど半分、とは誰が言っていたか。


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by eric-blog | 2018-09-20 14:56 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

淳子のてっぺん

淳子のてっぺん

唯川恵、幻冬舎、2017

3182冊目


しばらく「週5」を休んでいたなあ。翻訳しようと読むものが溜まっていたせいもある。「刑務所の読書クラブ」に触発されて色々なものを借りて読んでもいたが、やはり文学は「週5」に紹介するには合わないよね。


この本は田部井淳子さんについての「小説」仕立ての伝記。田部井さんが亡くなった20166月の同年1月から連載が始められたという。


「ちびじゅん」と呼ばれるような152cmの身長。20代からずっと山へ行き、30代で、アンナプルナ、エベレストと女性だけの登攀隊で登頂に成功。


準備に3年も4年も、そして登攀に半年もかかる海外遠征。


山屋のパートナーとの間に子供も授かり、それでも山を追求し続ける。


いいもんなんだね、山は。


10年ほど先輩の、「女性初」の快挙。そういう時代があっての今なのだなあと、あまり変わっていない社会の側の顔を見て、驚きもする内容だった。


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by eric-blog | 2018-09-20 09:33 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

淳子のてっぺん

淳子のてっぺん

唯川恵、幻冬舎、2017

3182冊目


しばらく「週5」を休んでいたなあ。翻訳しようと読むものが溜まっていたせいもある。「刑務所の読書クラブ」に触発されて色々なものを借りて読んでもいたが、やはり文学は「週5」に紹介するには合わないよね。


この本は田部井淳子さんについての「小説」仕立ての伝記。田部井さんが亡くなった20166月の同年1月から連載が始められたという。


「ちびじゅん」と呼ばれるような152cmの身長。20代からずっと山へ行き、30代で、アンナプルナ、エベレストと女性だけの登攀隊で登頂に成功。


準備に3年も4年も、そして登攀に半年もかかる海外遠征。


山屋のパートナーとの間に子供も授かり、それでも山を追求し続ける。


いいもんなんだね、山は。



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by eric-blog | 2018-09-20 08:51 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

オカルト化する日本の教育 江戸しぐさと親学に潜むナショナリズム

オカルト化する日本の教育 江戸しぐさと親学に潜むナショナリズム

原田実、ちくま新書、2018

3181冊目


「江戸しぐさ」が実は近年の創作物であることは、広く知られたことになってきた。しかし、その前に、江戸しぐさを学ぶことがマナー教育として学校教育でも取り入れられ事態が起こった。


親学も同様だ。親学自体は高橋史朗という人の考えた教えであるが、その名称が一般的であるので、その言葉を使っている人々が、そのように理解しているとは限らない。「伝統的な」という触れ込みだが、「褒めて育てる」など開明的な内容も含まれていると、著者は指摘する。080


推進議員連盟などもできたり、政治的な動きで広がった親学や江戸しぐさ。


なぜそんなことになるのか? 推進している人たちはどのような人かを書いているのがこの本である。


共通するのは「陰謀論が好き」、「歴史の謎解きが好き」

そして、伝統や先住民文化の尊重は、呪術との親和性が高く、オカルトへの道を開く。そして、また、どういうわけか「右傾化する」。民族主義の宿命か。194


最近なくなった津川雅彦さん。彼も、右寄りの発言を繰り返した人だ。196


伝統がオカルト的なナショナリズムに繋がることは、警戒が必要だよね。



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by eric-blog | 2018-09-11 11:57 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

二宮金次郎とはなんだったのか 臣民の手本から民主主義者へ

二宮金次郎とはなんだったのか 臣民の手本から民主主義者へ

小澤祥司、西日本出版社、2018

3181冊目


1787年天明7年、第11代将軍徳川家斉になった年、金次郎は酒匂川中流の栢山という村に生まれた。


赤貧から一家を立て直した金次郎。181226歳の時に服部家に若党として奉公を始める。金次郎にあったのは「農民」の才能ではなく、「起業家」であった。14


仕法と呼ぶ再建策は、「分度」を立て、決まった範囲で生活を営ませる「倹」、余剰を人に融通する「譲」。勤倹譲が基本であった。43


その教えは遠州、小田原、相馬に広がった。


その中に、遠州掛川で報徳の教えを伝える大日本報徳社の設立に関わったのが岡田良一郎。その長男の岡田良平が文部省で、折しも教科書疑獄から国定教科書が作られるようになった時に、重用されていた。147


1896年。金次郎はとっくになくなっている。


そんなきっかけで、文部省と金次郎がであっタァ。


教育勅語を普及する観点から『報徳記』は高く評価され、子ども時代の金次郎のエピソードが修身教科書に載せられることになった。157



つくられたヒーロー


戦後は、民主主義の実践者として、評価される。


まるで事業仕分けの権化のような人が、なんで国のヒーローになっちゃうんだろうねぇ。巡り合わせだけのことなのかなあ。


今また尊徳が国に都合よく使われるようになるのではないかと、著者は危惧する。

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by eric-blog | 2018-09-07 11:12 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

シリアの秘密図書館 瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々

シリアの秘密図書館 瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々

デルフィーヌ・ミヌーイ、東京創元社、2018, 原著2017

3180冊目

ダラヤ、シリアの首都ダマスカス近郊の町、政府軍の空爆により破壊された町。

中東問題のジャーナリストが、イスタンブールで、ネットで彼らの活動に触れる。

若者たちが拾い出した本を集めた一室。

この図書館では映画も見る。

2+2=5』 二足す二は五であると繰り返し教える教師の物語。

何度も破壊され、政府軍に支配され、何度も息を吹き返した図書館。

今はもう、彼らの消息は不明だ。亡命した人を除いて。

シリアからのなん民たちは、トルコから地中海に漕ぎだすのだ。


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by eric-blog | 2018-09-04 10:20 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

刑務所の読書クラブ  教授が囚人たちと10の古典文学を読んだら

刑務所の読書クラブ  教授が囚人たちと10の古典文学を読んだら

ミキータ・ブロットマン、原書房、2017

3179冊目


ジェサップ刑務所の読書クラブはボルティモアにあるロヨラ大学のプログラムの一つとして運営されている。


闇の奥

書記バートルビー

くそったれ!少年時代

ジャンキー

オン・ザ・ヤード(邦訳なし)

マクベス

ジキル博士とハイド氏

黒猫

変身

ロリータ


2013年から2015年にかけて実施。その他、ライティングなど、結構様々なプログラムが大学との連携で行われているんだなあ。


ブッククラブの本を読んだ時も思ったが、読書クラブやってみたいなあ。


著者自身、恵まれない地域に生まれ、兄弟は失業手当で生きており、オックスフォード大学に進学するチャンスを著者が得た時にも、誰もが祝福してくれなかったという環境から、大学での職を得ていて、塀の向こうがそれほど異なった場所だとは思えないという感性を持っている。


ともに読むということ、違って視線からの見方を共有することの面白さが、伝わってくる。それは、囚人という状況の私有注力からももたらされるのかもしれないなあ。



■プリズン・ブック・クラブ コリンズ•ベイ刑務所読書会の一年


アン・ウォームズリー、紀伊国屋書店、2016

https://ericweblog.exblog.jp/23844853/



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by eric-blog | 2018-09-04 09:57 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

ゲンバクとよばれた少年

ゲンバクとよばれた少年

中村由一、講談社、2018

3178冊目


210ヶ月で長崎の原爆にあった。浦上地区。そこは被差別地区でもあった。

そのために「浦上から来た奴らに近づくな、ピカが移る」と。彼らは二重の差別を受けたのだ。


小学校では「ハゲ」「ゲンバク」と先生からも呼ばれたという。


そして中学校卒業時に受けた造船所への入社試験で、部落差別の現実を知らされる。結果は不合格。


中村さんが原爆の体験や被差別部落のことを話すようになったのは磯本恒信さんがきっかけ。


1999年からは大阪の貝塚二中の生徒たちとの交流も始まる。修学旅行までの四ヶ月、生徒たちとの交流が続く。


語ることが差別を克服し、自分たち自身を取り戻し、強くなる道なのだなと、この本を読んで思う。


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by eric-blog | 2018-09-04 08:45 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)

ラブという薬 The Medicine called “LOVE”

ラブという薬 The Medicine called “LOVE”

いとうせいこう・星野概念、リトルモア、2018

3177冊目


精神科医とその精神科医にかかっているライターの対談。


弱さと傷。


それが人を追い詰める。


対話がコミュニケーションの基本にない。

弱いことを攻められる。規範を押し付けられる。傷を笑われる。


離魂融合  50


神田橋という人が開眼した「共感的傾聴」による「患者の身になる」ための方法だ。


場の共有

自宅や部屋の見取り図

姿勢や語り口を真似る

そして最終段階。離魂融合。


憑依するぐらいの気持ちで傾聴しろ、ということ。


声の小さな人に耳を傾けるようなことを声の大きい人たちはやろうとしない。


共感と傾聴


多様性が大事だという表現によって、抑圧される人たちもいる。その人たちがトランプの出現で力を得た。多様性なんて糞食らえ! と勢いを得たのだ。



「やだ」という拒否反応が出た時は、自分の中の差別意識などに気づくいいチャンス。180


この本を読んで、いつも人権研修でやっている「人権尊重文化」のあり方と共通点が多いと思った。人権に必要なのは「ラブ」という薬であり、そしてそれは具体的には傾聴と教官であるのだ。








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by eric-blog | 2018-09-04 06:22 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)