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カテゴリ:ERICニュース( 132 )

ERICニュース638号 2019年4月9日

◆◇◆◇ 1.  TEST問題 五つの「みんなの頭で考える」小論文課題 ◆◇◆◇

 

 TEST19 at 千石は、こぢんまりと4名で実施。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 記録はこちらにアップしました。

https://ericweblog.exblog.jp/239168586/


 TESTは最後の最後が面白い。「ファシリテーター・ミーティング」とか「ふりかえり」とか。

 今回は久しぶりに参加することができたCS当事者のKさんと、終了後二時間ぐらい、様々な課題について話し合った。


ひょうたんから駒!


TEST問題を作ろうということになりました!


 TEST というのはTeacher's Effective Skills and Training 教育力向上講座の略称ですが、ちょっぴり嫌味な名付けでもあります。いつもテストをしている側の方々をテストしてやろうというような。


 収活の過去整理の中で、これまで2000年3月から始めたと思っていたTESTが実は1998年3月から始まっていたことが判明。もう20年+1の歴史があるのですねぇ。ま、しかし、TEST19の名称はそのまま、+2を覚えておこうと。


 最初は、三日間、9セッション。しかも、各セッションごとに担当制だったのです。その時、本当に「フラット」に、検討できていたのかどうか、今となっては疑問ですね。パワーの問題は本当に難しい。そのうち、その頃のTESTの内容もご紹介いたしますね。


 TEST20+1周年、ERIC30周年を記念して「TEST問題」!


 参加型は、「顔と顔を合わせて」が基本だけれど、そこには常に「パワー」の問題が働いてくる。逆に課題について「書く」ことから始まる共有があってもいいのではないか?


 というより、もっとみんなの考えが知りたくなった! 文章にする、思いを言語化し、共有するのも、遠距離感覚器の活用としていいのではないか?


今回のTESTの中で「引用度」の高かった言葉、引っかかりのあった言葉を核に、あなたならどう考えるだろうか? ぜひ、知りたいと思いました。


課題は五つ。


課題1 「教育的指導者養成講座」などと言いますが、「育成」「形成」「促成」などとの違いを述べよ。


課題2 TEST19で取り上げた「援助の4側面」それぞれの特徴と課題を述べよ。


課題3 社会的提言活動=アドボカシーと当事者本人への支援やエンパワメントの間の望ましいバランスについて述べよ。


課題4 「背徳的原則」が問題提起しているように、ルールやマニュアルを守っていればそれでいいというような傾向が見られる。ルールやマニュアル、ガイドラインの落とし穴について述べよ。


課題5 「文明病」の痛みは誰が引き受けるべきかについて述べよ。また、あなたの思う「五大文明病」をあげるとすればどのような文明病が考えられるでしょうか?


課題1は、セッション5にいたって共有された二つの問題意識から考えました。一つは、いまの人材不足で「促成栽培」のようにマニュアルで育てられる教員たちが「スタンダード」に縛られている現実。もう一つは「アドボカシー」などのスキルアップに殺到する現実。「力」を身につけたい、力比べのようなことがファシリテーターの間に常にあるのではないかという問題。そんなことを、これらの用語の比較分析から考えることができるのではないかと思いました。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190321-00010000-kyousemi-soci&fbclid=IwAR2efv3fuU_9DfHaIjUCVjy_WbHSBVS9dy9bWv6M8KeGFJ3kEP44MW7FYYE


課題2は、まんまですね。皆さんはこれらの四側面について、どう考えますか? そして、教育的指導者はどの象限に入るのか、入らないのか。何か、軸が足りない気がしています。


課題3は援助の四側面の「社会的・客観的」証言の活動をアドボカシーと呼ぶとすれば、その活動の担い手が、当事者支援や当事者エンパワメントから、なんだか遠くなるような気がする。それはなぜか。そこにもやはり「パワー」の問題が絡まってくるような気がしています。


課題4は課題1とも関係しますが、マニュアル対応以外の対応ができない感覚の人が増えている気がしています。それはなぜか、そしてそのような人々が増加することの社会的意味を考えたい。


課題5は、CS当事者からの「知りたい」です。文明病という概念と、文明の闇や影を押し付けられている人々への共感はどうすれば得られるかを「知りたい」のです。


応募いただければ、「カナリアハウス一泊」!

入選すれば、ERIC主催研修のいずれかへの参加資格。


ぜひ、ご応募ください。


■TEST19の「みんなの頭で考える」五つの課題と補助線

1. 「フラット」ファシリテーター

『いっしょにESD』にも紹介した「日英のコミュニケーション・スタイルの比較」を補助線として活用。

外国人とのコミュニケーション、J.V. ネウスプトニー、岩波新書、1982

 Communicating with the JapaneseJ.V. Neusutpny, The Japan Times, 1987


2. 支援者の4類型

援助対象の4側面を補助線に。

https://ericweblog.exblog.jp/238882396/


3. 「好かれなくていい」広河さん問題 パワーと合理的配慮。

去年のTESTで「話し合いの心がけ」を考える際に参考にした「It's OK not to share」がどうにも強者の論理に思えて、では「力の格差」に対してどう配慮すればいいのか、広河氏ばかりが発表の機会を得続けることへの違和感が拭えない。

https://ericweblog.exblog.jp/238422900/


4. 「女の子」のエンパワメントの課題 【ワークシート】

https://ericweblog.exblog.jp/239151893/

3の課題と絡めて、弱者のエンパワメントの課題とも共通点があるのではないか。


5. 安心社会と信頼社会

3,4,5の課題の弁別性が低いと感じるのは、共通根が横たわっているからか。

 すでに、ERICの研修では「いじめの構造」などで「安心社会」「信頼社会」の概念を使って、「誰が傍観者になりやすいのか?」「いじめに加担する人の特徴」などを分析して来ています。




by eric-blog | 2019-04-09 12:55 | ERICニュース

ERIC NEWS 636号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2019年3月25日

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ERIC NEWS 636号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2019年3月25日

ERICnext千石時代、始まります!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


東京都文京区千石4-42-2 郵便番号112-0011


新事務所の規模は47平米。滝野川の半分以下なのに、風呂場はあるわ、二階の和室はお泊まり用に物を置かないようにしているわで、一階の9畳ほどのリビングで生きています。


1月のニュースでもふりかえりましたが、

1989年-1994年 田端高台時代  グローバル・セミナー時代

1995年-2003年 田端岩瀬ビル時代 人材育成充実時代

2004年-2018年 滝野川時代主催研修、TEST継続時代

2019年-千石時代の始まり  ERICニュース626号より


田端高台時代は9坪の事務所でした。東田端の岩瀬ビルに移転して、最初は一階部分だけを借りていたのですが、3階、4階、5階と借りましていって、最後は二階をのぞいて全部でしたね。そこから100平米の滝野川事務所に引っ越すのも、大変なことでした!


田端時代が合わせて15年、滝野川時代が15年、合わせて30周年。

千石時代も15年続くでしょうか? 80歳まで現役で、ファシリテーターができたら、とても嬉しいですね。


20年間は、ここで活動できる基盤ができました。これからの20年は、これまでの蓄積から返していく「社会的責任返し」の時代、個人的には「幸せのおすそわけ」時代だなあと感じています。


30周年記念のボールペンを作りました! 我こそはERICの研修で参加型に開眼し、育ったと自負される方、名乗り出てください。差し上げます。


新事務所のTo Do List、前回紹介したものは、かなり解決されました。今後は、宿泊もできるようにするために、化学物質、電磁波に配慮しながら、整備を進めていきたいと思っています。


  • λ寝具類CS対策としては「オーガニック」でリネン類を準備。
  • λ風呂場ガス給湯器がついているので、バッチリです。基本的に合成洗剤は使用禁止です。シャンプー、リンス、コンディショナー、ボディシャンプーなどは風呂場への持ち込み禁止。お泊まりされる方には「石鹸袋」に入れたアレッポの石鹸10gを提供いたします。お顔も、髪の毛も、さらには風呂洗いまで、この石鹸で十分です! 本当によく落ちます。石鹸袋でよく泡立てて使うのがコツです。残った石鹸はお持ち帰りください。
  • λ台所ガスレンジを撤去し、冷蔵庫置き場が定まりました! あまりにもぴったりサイズで、嬉しすぎます。基本的にお泊まりいただく方のお食事は「外食」を前提にしています。カセットコンロは、火災の心配があるとかで、事務局に却下されました。住居用にするなら、また別の方法を考える必要がありそうですね。(ちなみに、母が入居している高齢者マンションでも、カセットコンロの使用は却下されました。)電子レンジはありますが、CS/電磁波由来体調不良が起こる方は使えないそうです。
  • λ洗濯機近くのコインランドリーでお願いします。リネン類はかくた自宅の「電解水洗濯機」で、無洗剤で洗います。
  • λエアコン夏までには今のまま使うのか、中古を設置するかを決めたいと思います。付け替えとなれば、室外機の場所も変えるので、二階のベランダが広くなる予定。どこかの花火大会が見える、ような場所ならいいのにねえ。中古のエアコンを譲ってもいいよという方、お知らせください!


「注文の多いお引越し」も終わり、落ち着いて来ました。収活第二段階は、「これから」を考える! です。


東京にお越しの節は、ぜひ、ERICnextカナリアハウスをご活用ください。ここから始められること、一緒に考えませんか?


2019年度も、よろしくお願いいたします。



◆◇◆◇ 目次 ◆◇◆◇

◆◇◆1.  TEST19、「みんなの頭で考える」五つの課題と補助線

◆◇◆2. ESDファシリテーターズ・カレッジ2019年度 

◆◇◆3.  こつこつ収活 第一段階「引越し編」終了!

◆◇◆4. with ERICこれまでの活動



◆◇◆◇ 1.  TEST19、「みんなの頭で考える」五つの課題と補助線 ◆◇◆◇

 ESDfcファシリテーターズ・カレッジの12時間研修の構造はすでに何度もご紹介しています。そこにESDの「テーマ=イシュー」とスキル目標「コンピテンシー」の視点を入れて年間6本の「テーマ」研修と「スキル」研修を組み立ててています。年度最後のTEST教育力向上講座では、今、「みんなの頭で考えたい課題」を共有しつつ、広げて、深めて考えたいと思います。


【今年の教育力向上のための補助線、五つ】

 みんなの「共有したい」キーワードは、毎年、その年に出て来た新しい概念や課題から選んでいます。いくつか準備して、参加者のニーズに合わせて、異なる補助線を準備して、研修の中で提示しつつ、結局選び取るのは参加者ということになります。準備したものすべてを詰め込むわけではありません。


さて、今年のTEST19で「みんなの頭で考える」キーワードは以下のようなリストになります。ERICニュース特別号でお伝えしたものと少し異なっていますが、実は課題3との重複、弁別性の低さが気になっています。


研修の中で、より理解が深まればいいなと期待しています。


1. 「フラット」ファシリテーター

2. 支援者の4類型

3. 「好かれなくていい」広河さん問題 パワーと合理的配慮。

https://ericweblog.exblog.jp/238422900/

4. 「女の子」のエンパワメントの課題

5. 安心社会と信頼社会


1. 「フラット」ファシリテーター

『いっしょにESD』にも紹介した「日英のコミュニケーション・スタイルの比較」を補助線として活用。

外国人とのコミュニケーション、J.V. ネウスプトニー、岩波新書、1982

 Communicating with the JapaneseJ.V. Neusutpny, The Japan Times, 1987


2. 支援者の4類型

援助対象の4側面を補助線に。

https://ericweblog.exblog.jp/238882396/


3. 「好かれなくていい」広河さん問題 パワーと合理的配慮。

去年のTESTで「話し合いの心がけ」を考える際に参考にした「It's OK not to share」がどうにも強者の論理に思えて、では「力の格差」に対してどう配慮すればいいのか、広河氏ばかりが発表の機会を得続けることへの違和感が拭えない。

https://ericweblog.exblog.jp/238422900/


4. 「女の子」のエンパワメントの課題 【ワークシート】

https://ericweblog.exblog.jp/239151893/

3の課題と絡めて、弱者のエンパワメントの課題とも共通点があるのではないか。


5. 安心社会と信頼社会

3,4,5の課題の弁別性が低いと感じるのは、共通根が横たわっているからか。

 すでに、ERICの研修では「いじめの構造」などで「安心社会」「信頼社会」の概念を使って、「誰が傍観者になりやすいのか?」「いじめに加担する人の特徴」などを分析して来ています。


日本の地域社会の閉ざされた集団内での「信頼」の不要を指摘する。そこでは、社会が行動を規定する。
だから、安心だった。」『日本の「安心」はなぜ消えたのか』山岸俊男、集英社、2008 より


この本で山岸さんは、日本人は人を信頼しないこと、信頼しなくても安心して生きることができる地域社会があったからと言う。『眠る村』が描き出している村がまさしくそうだった。「真実」を求めない村人の心性、どれだけ冤罪を叫ぼうが、物的証拠が希薄であろうが、彼らはピクリとも揺るがない。

https://ericweblog.exblog.jp/239162038/


*とても充実した二日間でした。記録はブログにアップする予定です。

成果物など、ご覧になりたい方はkakuta(a)eric-net.orgまでメールください。




by eric-blog | 2019-04-01 16:02 | ERICニュース

ERICnext at千石 ERIC新事務所への道

巣鴨駅に改札は一つ。わかりやすいですねぇ。
改札を出て直進すると17号との交差点です。
There is only one exit at Sugamo Station. This is the entrance at the crossing with Route 17.

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駅を出て、すぐ左に出れるのですが、そこはトラップ。階段があります。車道との交差点まで出てから左折がフラット君。
When you turn left at the pedestrian pass, there are stairs, so make sure you go out of the station completely! Then turn left.

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左に曲がったところは、巣鴨駅南口ロータリー。17号を千石、大きく言えば日本橋方面へ、直進します。
When you turn left, you see Sugamo Station south-side rotary for cars. You walk along Route 17 toward Sengoku, in a bigger map, toward Nihonbashi.

歩行者用信号を除いて、次の大きな交差点。向こうに見えるのはなんと、「福音館書店」!!!!! 大好き、福音館。絵本など良質な出版物が目白押し。巣鴨だけど。
Beside some pedestrian traffic lights, the first big crossing is where you make right turn. O oh! You find HQ of Fukuinkan Publisher. One of the best picture story book makers in Japan!

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ブルーナーのうさこちゃんがお出迎え。大きな出版社なのに、主張は控えめだよね。出版不況でも絵本は強いはずなのよ。
MIffy welcomes you, shyly at the window. Lovely.

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名もなき交差点ですが、右折です。歩道は煉瓦色。文京区は狭い道が多いのですが、順次、防災のために核となる道路を整備しています。この先に防災備蓄を兼ねた文京宮下公園があるのです。
There is no name for the crossing, surprisingly, but the pedestrian walk is paved with blocks beautifully. Bunkyo-ku has narrow streets within residential areas but now they are trying to develop some streets as hazard prevention function. There is a park with water reserve at the time of disasters ahead.
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ちょっとした緑道。この木は大きくなるのかなあ。
Some greens color the walk pleasantly,

レンガ道が終わったところで左折します。
At the end of block walk, turn left.

一ブロック先に、ちょっとした右クランク。
One block ahead, you see a little crank. Go along.
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ここは何屋さんだったのかなあ。赤いテントがいい目印なのに、なんと説明すればいいのか。
Nice red tents for the mark, but the store is closed with no hint of what it had been.
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赤テントの角から3本目の電柱に「千石4-42」の表示があります。誰かこの看板屋に、看板の手直しをオススメしてあげて!
The third pillar shows the address "Sengoku 4-42". If you read Japanese, you will see how funny this signboard is.

Sengoku 4-42, it says.


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左手を覗き込むと
You look into the left side awaits you!

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到着です。ERICは二軒のテラスハウスの奥側です。
You are here. ERIC is at the end of this semidetached house.




池袋までは2.8km。自転車で10分強。滝野川事務所より数百メートル遠くなったが、東口なら近くなった。

池袋から春日通りを通って、新大塚を越え不忍通りを横ぎったら、この長い上り。
まっすぐまっすぐ行くと、なんと見覚えある看板が。もとい、見覚えある看板屋が。歩くには遠いけど、自転車ならオッケー!

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It is 2.8km from Ikebukuro. Straight down the Kasuga Street until you cross Shin-Otsuka Subway Station. Kasuga Street turns right, but you just proceed straight forward, and cross the Shinobazu Doori. And long up hill is the last stretch.

by eric-blog | 2019-03-02 16:33 | ERICニュース

ERIC NEWS 628号 より 2019年1月27日

新事務所の住所です! 郵便番号112-0011 文京区千石4-42-2

電話番号 03-6304-1991 鉢酒03ー6304ー1992

事務所の引越しをお手伝いいただける方、大募集!

今なら、レッスンバンクに収録されているアクティビティ、プログラムのアイデア、なんでも欲しいものは持って行ってOK状態です! 捨てる予定です。ご連絡ください! 交通費出します。

まとまった日数お手伝いいただける方には日当も出します! ご連絡ください。



◆◇◆◇ 1.  【収活からの収穫】ERIC leggs レッスンバンクの卵たち09-11、05-07 ◆◇◆◇


過去プロジェクト棚と神棚について、前回はご紹介しました。今回は、前扉付き引き出し式の重厚長大なファイル棚に入れていた「leggs」レッスンバンクの卵たちを09年から11年の分と05-07年分を整理しました。一部は取り置き、一部はPDF、そして多くは廃棄にしました。


leggsを整理していて楽しいことは、「leggsを伸ばす一言集」からの一言が、どのファイルにも入っていること。断捨離の作業に「クスリ」と笑いがこみ上げます。やっておいてよかったあ! KさんやTさんなど、懐かしい名前が開発者の欄に入っています。一言にはこんなものがあり、単純作業の疲労を癒してくれまする。

https://ericweblog.exblog.jp/6937621/


2009年から2011年というのは、東日本大震災前夜ということになります。

https://ericweblog.exblog.jp/239071416/


ここに挙げられたテーマを見ていると、いまも続く課題ばかりだということがわかります。再びの既視感、でしょうか。


leggsは2005年から始まっています。そこからレッスンバンクに「昇格」したものもたくさんあります。05年から07年までのものを整理していると、すでにテキストに入れられているものがたくさんあって、これまでのテキスト開発にレッスンバンク、leggsが果たした役割は大きいなあと感じました。ご協力いただいたみなさま、改めましてありがとうございます!


レッスンバンクのリストはERICのホームページからご覧いただけます。

http://www.eric-net.org/lessonbank01.html


これからは、learning by doingではなく、teaching by doing。doing is learning!


人生120年の時代に入ったとしても、かくたは、すでに人生半ばを過ぎました。これからは、何を為すかによって教育するのが「カナリアハウス」の存在意義になると思います。


国際的な人類共通の課題について学びつづける、自分をケアする、できるサポートを提供する、そんなことをやっていきたいと思います。千石時代のERICnextにもご期待ご協力くださいね。


ESDteachusALL, Active Life-long Learning. アクティブな生涯学習によって持続可能な社会を実現していきましょう。



by eric-blog | 2019-01-26 21:46 | ERICニュース

ERICニュース626号 収活からの収穫 2019年1月13日

◆◇◆◇ 1.  【収活からの収穫】ERIC過去プロジェクトおよび「点検の視点だな」 ◆◇◆◇


可動式書棚の奥、幅1m80cm、高さ1m80cm、四段のたっぷりとした緑色のスチール棚が「過去プロジェクト棚」と呼ばれるものだ。そこには、これまでERICが取り組んできたプロジェクトの記録が、当時の交信、打ち合わせ、当日資料などの有象無象の形で、ファイルされている。


鬼木さんの整理によると、こんな分類になるらしい。


  1. (1)過去プロジェクトその数120以上。https://ericweblog.exblog.jp/239057022/
  2. (2)ERICスタッフが出席した会議や勉強会の資料
  3. (3)ERIC運営関連
  4. (4)主催研修
  5. (5)受託研修

整理しながら、ちょっと、ERICの30年を時代区分してみた。


過去プロジェクトで一番古いのは『ちびっと』という、アイデアハウス時代に編集していた情報紙、1984年から86年発行していたもの。懐かしい!


その次に来るのが「グローバル・セミナー」の時代。テキストの出版と連動して地域セミナーも同時に行なっていたものだ。


95年くらいからは「ガイドブック」や「アクションプランづくり」やワークショップなどの実践的な参加型プロジェクトに取り組みだした時代。同時に「M.E.E.T.ザ・ワールド」など、海外ボランティア派遣にも取り組んでいた。

2000年代は、エネルギービジョン、環境基本計画などの市民参加による町の計画づくり。人材育成研修も多かった時代だ。

https://ericweblog.exblog.jp/239057022/


ERICの主催研修は2000年からTESTも含めて年間6本の定期開催として定着している。それらの内容はレッスンバンクに収録している。定着の時代。営業がいないので、受け身の姿勢でいたら、拡大はないよ、と言う見本のような時代。守りではなかったことは、いつもご紹介している「これまで」の「学び」からも明らか。千石のテラスハウスは、化学物質過敏症にも配慮した選択になっている。


もう一つの重要な棚が、わたしたちが「神棚」と呼んでいる「点検の視点だな」。

https://ericweblog.exblog.jp/239057037/

ESD、地球憲章、アジェンダ、ガイドラインなど、自分たち自身の教育活動を成長させる視点として「ガイディングスター」となり得る出版物を収納している棚だ。久々に「トビリシ宣言」の英語版に目を通して、感無量であった。

いまも「点検の視点」として生きているものをPDF化したのが、このリストである。前回のかくた編集のニュース、623号でも指摘したが、既視感満載のリストではある。


1970年代から、わたしたちはどれほど成長したのだろうか?

わたしたちの実践は、どれほど「地球にやさしく」「人権尊重社会の実現に向けた」ものになっているだろうか?


日々の点検のみが、わたしたちを育ててくれる。


ESDがわたしたちみんなを学び合わせてくれる。


千石のテラスハウスを「カナリアハウス」として今の文明の病を診断しつつ、ERICnextが、社会全体が「学びの共同体」と成長して行くことに、どれほど貢献できるか。


今年、ERICは創立30年。前半15年が田端時代、滝野川時代は歴史の半分の長さを共にしてきたのだ。ありがとう!


1989年-1994年 田端高台時代  グローバル・セミナー時代

1995年-2003年 田端岩瀬ビル時代 人材育成充実時代

2004年-2018年 滝野川時代主催研修、TEST継続時代

2019年-千石時代の始まり 


グローバル・セミナー時代は、テキストの出版や地域セミナーによってネットワークが広がった時代。

人材育成充実時代は、ファシリテーター派遣を中心に、多様な社会的要請に「参加型」という方法論で応えた時代。忙しかったあ。

滝野川時代は、ERIC主催研修時代。人材育成の方法論が定着してきた時代。

そして、ERICnextは、アクティブな生涯学習の実践時代へ。多くの「文明の病」を学びながら、当事者として、そしてアライとして、学びと活動の両輪を展開していければいいなあと思っている。


学びなしで持続可能な未来はひらけない。


ESDteachusALL, Active Life-long Learning. アクティブな生涯学習によって持続可能な社会を実現していきましょう。



by eric-blog | 2019-01-13 10:11 | ERICニュース

ERICニュース623号 2018年12月24日号 SANO報告

◆◇◆◇ 1.  中林調PLTファシリテーター・ワークショップin SANO 「歴史は繰り返す」 ◆◇◆◇


 PLTファシリテーターの資格を持っている佐野高校生たちの小学校での教育実践だとか、プレゼンテーションなどのプレイベントも満載でしたが、しっかり中林調の六本の調査項目の柱についてのワークショップもできました。

 今回、ご報告したいと思ったことは、一点。「歴史は繰り返す」ということです。

 ERICの「学びの三期」を覚えておられますか?

 学びの第一期が、PLTや『ワールド・スタディーズWS』などの「気づきのためのアクティビティ」です。伝えたい概念を学習者中心の参加型アクティビティのコアに据えた実践です。WSでは「知識、技能、態度」を総合的に育てることが大切だと言っています。今の「コンピテンシー」の概念そのままです。気づきのためのアクティビティは「無関心の悪循環」を断ち、そして問題解決のための意欲づけとなることを目指しているのです。

 今、ESD持続可能な開発のための教育が言っていることは「ESD的イシュー」と「ESDのコンピテンシー」のクロスするところにアクティビティやプログラムを構成することですが、ESDは概念の教育であるというように、持続可能な開発のための原則も同時に提言されています。WSが伝えたいこととして「10の基本概念」をあげていたのと同じです。

 つまり、現状のESDは、1980年代の『ワールド・スタディーズ』やPLTを繰り返しているのです。言葉や枠組み、そしてSDGsなどの国際的な共通目標と毛連動しているかどうかなどが、現在の方が、より課題とのリンクが強くなっている点が異なりますが、それが現場に降りたらどの程度の違いになるかは大差ないだろうなあというのが実感です。

 今回のワークショップでわたしたちが気づいたのは、上述のようなESDのあり方が、技能といい、知識といい、高次の思考スキルが求められるものであり、現代が抱える「学習性無力感」や、特に日本社会に顕著な若者たちの自尊感情の低さという問題に答えていないということです。

 ERICが国際理解教育に取り組みだしたとき、社会的課題に対する気づきだけでは、行動につながらない、行動するためには「参加のスキル」の習熟や、それ以前に「無力感」を「効力感」につなげていくような教育的手立てが必要だということを発見しました。それが次の「学びの第二期」につながりました。

 折しも開発教育のテキストライターだったスーザン・ファウンテンさんが「開発教育、環境教育、人権教育などに共通するスキルは幼児期から育てることが必要だし、できる」として『いっしょに学ぼう』というテキストを出しました。このテキストでは、「自尊感情・コミュニケーション・協力」というスキル分野に分けて、育てるためのアクティビティが紹介されています。幼児期から、繰り返し、繰り返し、育てていかなければ、「気づきから行動へ」の社会的問題解決行動には繋がらない。

 あいちESDフォーラムが開催されたとき、NIEDの伊沢さんらが中心になって『自己肯定感を育てるESD』という提言を行いました。本当に的を得た提言出会ったと思います。

https://www.dropbox.com/s/9f9ucp7mlvxywqr/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E8%82%AF%E5%AE%9A%E6%84%9F%E3%82%92%E8%82%B2%E3%82%80.pdf?dl=0


あれから5年。国際的なESDについての議論は、今も高次な思考スキル、問題解決能力に偏っているように思います。「あらゆる機会に、あらゆる人を対象に」と言いながら、「誰も取りこぼしてはならない」を実践できていないように思います。

 これから、ERICの学びの第二期のような主張が出てくることでしょう。高次の思考スキルの発揮の基盤には「わたし」の自己肯定感、自信を育てることが幼児期から必要だということ主張です。

 さらに、ERICの「学びの第三期」は社会的合意形成の方法論でした。ESDの問題解決のためには、合意形成が不可欠です。1990年代に広がった合意形成の方法論、熟議などは、今後も市民社会のツールとして実践され、そして子どもたちもまた、そこに参加することが求められるようになるでしょう。『対立から学ぼう』もそうですが、人間関係における対立から、集団対集団の対立まで、同じ基本が、問題解決のために有効なのではないでしょうか。


歴史は繰り返す。ERICの学びの三期は、これからのESDの発展を示しているのだと思いました。


 中林調の報告書づくり、楽しみです!



by eric-blog | 2018-12-26 13:28 | ERICニュース

ERIC NEWS 617号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2018年11月4日

◆◇◆◇ 1. プロジェクト・ネクスト「文明病=現代を読み解くイシューとコンピテンシー」2 ◆◇◆◇

 「ERICのミッションは何か。」引越しに当たって、収活、収束しつつ、次の展開を考えるために、ビジョン、ミッション、アクションの再定義、再整理を行なっています。何をすべきで、すべきでないか、NPOとして何ができて何ができないか。

 国際理解教育のミッションはユネスコの定義にある通り、「人類共通の課題について問題解決に取り組む人材育成」です。

 と定義しても、そもそも国際理解教育では何が課題で何が課題でないかと考えると、課題でないものはない。ERIC設立当初に行なったワークショップで出た答えは「全てが国際理解教育の範囲だ」と言うことになり、絞れない。と言うことでした。ERICがいちばん最初に翻訳した『ワールド・スタディーズ(WS)』の衝撃はその扱っているイシューの幅の広さと、学習者にとってのレリバンス(関連性)の高さだったのではないでしょうか? 加えて、WSは世界の読み解き方として「基本概念」と言う考え方を提示していました。

国際理解と言うと「国際政治」や「グローバル経済」と思ってしまいがちな私たちに、南北格差をバナナや身の回りのモノなど、身近な問題として理解し、かつ、その歴史的背景である「ヨーロッパの世界支配」と関連付けて見せたのです。その上で、より「フェア」な、公正で、かつ結果としての配分の正義が実現している社会と言う理念を共有しようと呼びかけたのです。

 同時に、そのような理念というのは「わたしたちの家庭から始まる」ということ、家庭内での役割分担などの「関係性」を根本的なところから問い直し、WSの基本概念は、すべての行動原理として一貫性を持って実現されていかなければ、社会的実現にはならないのだと教えてくれているのです。

 その後に翻訳した『地球のみかた』は、まさしく、1980年代に開発されたWSには十分取り入れられていなかった観点、「環境」も視野に入れたイシューの整理に成功しています。

 1970年代、80年代から環境保護活動に関わって来たものとしては今更のような「プラスチック」騒ぎ。この「出口なし」の廃棄物問題を、私たちは「国際的な課題」だと、当時から考えていたけれど、実はまだまだ「途上国」が先進国の「出口」であるかのような経済的な解決が問題解決を先延ばししたのです。

 いままた、買い物袋の有料化などの施策が検討され始めていますが、まるデジャブ、既視感にめまいすら覚えます。何かが、根本的に変わらなければ、わたしたちは同じ間違いを繰り返し、そして、間違いだと悟った時には、最初に気付いた時よりも、状況は悪化しているということになるのではないでしょうか?

 わたしたちの文明のあり方の何かが「病んでいる」ように思います。森のフンババを追い詰めた文明、新世界を追い詰め収奪した文明、地球環境を収奪し追い詰めている文明、そして、わたしたち人間の体内環境すら追い詰め始めている文明。

 ESDは価値観の教育だと言われます。わたしたちの価値観が変わらなければ、持続可能な未来に繋がる道はないのだと。「わたしたちは変わらなければならない」生活習慣病のようないまを見直すキーワードを「文明病」と名付けて、ESDのイシューの再整理を試みたいと思っています。

 できれば地球環境基金に応募したいと思っています。

 来年2019年は、ERIC創立1989年から30年の節目の年。2022年の1972年、ストックホルム人間と環境会議から50年の年に向けて、ERICネクストを見据えた発信をしていきたいと思っています。是非、ご一緒に。

 



by eric-blog | 2018-11-15 17:13 | ERICニュース

ESDfc テーマ「人権」 ESDとしての再方向付けを学ぶ

◆◇◆◇ 1.  ESDファシリテーターズ・カレッジ「人権」 ◆◇◆◇


「人権」の実施要綱にも書いたように「Redirection」再方向付けをテーマにやりたいと思います。

http://www.eric-net.org/news/atERIC18HRyoukou.pdf


再方向付けのポイントは、二つ。


一つは、「コンピテンシー」によって従来のスキル目標を再点検する。

もう一つは、ESD&「人権」として適切なテーマやコンテンツという視点から、従来の教科内容、そして新しく導入された道徳の内容を点検する。


人権としての課題としては「弱者のエンパメントのジレンマ」を取り上げたいと思います。


■弱者のエンパワメントのジレンマ


1. 社会的な合意はできたけど・・・


世界人権宣言に始まり、人種差別、女性差別からの解放運動、そして障害者差別禁止、ヘイトスピーチ禁止など、社会的弱者の権利運動は発展してきている。


人種や性別などによる差別を解消しようという国際社会の決意が、様々な条約や合意に表されていルシ、また、人権委員会がその推進をモニターし、改善のための勧告を出すなどの体制も整ってきている。


第0 期 世界人権宣言など諸条約

第1期 アファーマティブ・アクション

第2期アサーション

第3期合理的配慮


差別解消のために「積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)」を社会が取るようになった。国際的な合意もあり、社会的な差別解消のための積極的な措置が取られるようになっても、「差別を内化」させてきた被差別者の意識はすぐには変わらない。

そこで出てきたのが「アサーション」やエンパワメントなど、「力の剥奪状態にある人に、力を付与する」ためのトレーニングである。


さらには、「障害」は、障害「者」の側にあるのではなく、「社会」の方にあるのだということが障害者権利条約によって確認され、「合理的な配慮」が社会の側に求められるようになった。


これらの大きな変化を見ると、「合意」「対策」「個人のエンパワメント」「社会的配慮」など、合意された方向性に向けて、さまざまな手立てが取られてきたことがわかる。


差別のある社会で被差別者も成長する。その中で「差別的な視線」と態度姿勢行動を学んでしまう。「差別の内化」は常に起こる。


弱者のエンパワメントのジレンマの一つは、「弱者の再生産」に対抗する手立ての弱さである。


2. 「平等・対等・公正」を求めることと、「である」こと・・・


弱者のエンパワメントのジレンマのもう一つは、「平等・対等・公正」を求めることと、「平等・対等・公正」が実現されていることを混同するマジョリティがいるということ。


弱者が権利を主張する力を身につけると、「逆差別」だ、とか、「十分に女性は強い」などと、求めている権利と、今すでに実現されている権利をわざと混同するようなマジョリティの側の「防衛的」な態度に出会う。


女性解放運動に対して「バックラッシュ」が生まれたし、人種差別解消に対して「ヘイトスピーチ」が生まれてきている。運動に対する反作用のようにも見える。


しかし、そのような反作用に乗っかっている「特権」の側は、自分たちが易々と声をあげられること、弱者を攻撃することができるのはなぜかという状況、特権的な地位にあることに鈍感である。


弱者は常に過敏で、意識しているのに、である。


運動や主張に対する反動、防衛的なマジョリティの態度は、運動が強ければ強いほど、強化される。ジレンマである。


Ex.

例えば、性差別的な態度が強い男性は、男女の平等を促進するメッセージを読んだ後、女性に対してさらに攻撃的になったことが分かっている。


マラムスらはこれを「ブーメラン効果」として知られる心理学的現象に分類。「人は自由を脅かされるとそれに反発し、外部からの強制と反対の方向に動くことで、自律性を主張する」と論じている。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/woman/2018/08/post-43.php


多様性が大事だという表現によって、抑圧される人たちもいる。その人たちがトランプの出現で力を得た。多様性なんて糞食らえ! と勢いを得たのだ。

ラブという薬 The Medicine called “LOVE”、いとうせいこう・星野概念、リトルモア、2018

https://ericweblog.exblog.jp/238740538/


3. サバルタンは語れるのか、支配の言葉で・・・・

このような「解放」の論説すらも、マジョリティによってお膳立てされているだけ、マジョリティが認める限度に置いて運動が許されているだけなのではないかという疑いは晴れない。

言葉や学問も「特権」の側がコントロールする。

人間の測りまちがい 差別の科学史スティーヴン・J・グールド著 鈴木善次・森脇靖子訳河出書房新社1989年 増補改訂版1998年The Mismeasure of Man, 1981Stephen Jay Gould

https://ericweblog.exblog.jp/1914648/

ことばは男が支配する、スペンダー, D、勁草書房、1987年

https://ericweblog.exblog.jp/832708/

従って、差別のある社会で生きるとは、朴和美さんが言うように、彼女の母親たちの世代の「生き延びる戦略」から、彼女たちの世代、在日二世の解放運動へと言う変化がある。

1. 生き延びる戦略

2. 解放の戦略

ロバート・チェンバースは社会的弱者の生き延びる戦略を次の四つにまとめている。  (第三世界の農村開発、ロバート・チェンバースより)
・あきらめる
・馴化する
・異議申し立てする
・逃亡する

チェンバースは、「異議申し立てをしたとしても、マイノリティの定義が人口の多寡ではなく、社会的影響力の強弱を意味しているのであるので、成功することはない」と言う。


4. トリレンマを超えて・・・

社会的合意はある、が社会的な手立てはとっちらかっている。

弱者の解放運動はある。しかし、運動が強ければ強いほど、反作用は強まる。

枠組みそのものを形成している認知、考え方、それらを構成する言語、そのものに疑いがある。このままここに止まらざるを得ないのに。

そんなトリレンマの中で、弱者のエンパワメントはいかにあるべきか。今、目の前の「生き延び」のための手立てを手放すことはできない。長く待てない。しかし、遠くを見通す目も欲しい。

そして、何よりも「弱者」としてではなく、一人の人間として生きる自己実現の道が欲しい。カミングアウトする属性としてではなく、「らしさ」を押し付けられる属性としてではなく、「わたし」を生きる。

■プログラムのキーワード

  • λ差別のある社会の全体的不利益  国際的な合意の背景は何か?
  • λあなたの属性は有利? 不利?
  • λアサーションの12の権利
  • λアファーマティブ・アクション
  • λ個性か属性か


このようなプログラムを通して、ESDコンピテンシーを伸ばすこと。


  • コンピテンシーとテーマ学習を通してESDを取り込む


いま、「ESDを教科書、教科カリキュラムに埋め込む」ためのガイドブックを読み込んでいるところです。

TEXTBOOKS FOR SUSTAINABLE DEVELOPMENT  ~A Guide to Embedding


2017年にUNESCOから出版されたESD推進のためのガイドブックです。

ESDは学校カリキュラムに「新たに付け加えられるテーマ」ではなく、すべての教科に「埋め込まれる」べきものであり、具体的に「埋め込む」ための方法を示しているガイドです。


ESDを主流化するためには、すべての教科の内容と教授法が「再方向付け」されることが重要だと、このガイドは指摘しています。


再方向付けのための具体的な方法が「ESDコンピテンシー」を教科の目標に取り入れる、ESD的テーマ学習や問題解決学習を各教科に取り入れるという二つです。


環境教育もそうでしたが、人権教育も同様です。「環境」や「人権」という気養育内容を追加するだけではなく、環境、人権、ESDを点検の視点として、学校カリキュラム、学校全体アプローチを「再方向付けていく」。


そんな点検の視点も、取り入れていきたいと思います。ぜひ、ご参加ください。



by eric-blog | 2018-09-06 15:59 | ERICニュース

ERICニュース608号 2018年8月26日 より

ERICニュース608号 2018年8月26日 より 群馬県立女子大学「地球社会と共生」まとめ




◆◇◆◇ 1. ESDコンピテンシーは身についたかな? ◆◇◆◇


 群馬県立女子大学前期「地球社会と共生」の授業が終わった。最終的には14名が受講。アクティビティ実践は三名一組、地域調査も三名一組で実施。評価は五種類の提出物で行った。ちょっと種類が多いかと思ったが、「書くことで意識化する」ことを狙いました。

1. レポート

2. 論文化に向けた情報ソース・バランスシート

3. コンピテンシー自己点検表

4. 地域調査計画及び実施報告書

5. 今後の行動計画


 レポートはA4用紙で2-3枚程度。内容はほとんどが地域調査についてであった。講義全体を通してのレポートを作成するというのは難しいことがわかった。


■コンピテンシー自己点検の効果?



 今回の受講生には3年生が4名ほどいて、その優秀さに驚かされた。レポートの書き方、提出の仕方などの適切さも、トレーニングされているなあという感じであるが、ものの見方・考え方も随分しっかりしていると思った。内3名は教育実習で3回ほどの公欠があったのだが、よくやっていた。

 同時に、彼らの「コンピテンシー自己評価」の高さにも驚かされた。コンピテンシー自己点検は一ヶ月に一回、合計三回行ったのだが、最終の評価で、レポートや地域調査の取り組みの優れていた彼ら3年生の自己評価がどの項目についても「○」担っていたのだ。

 「○」をつけた理由も記入するようになっているので、それを読むと、これらのコンピテンシーにどのような意味があるのかがしっかり伝わっていることがわかる。レポートや取り組みと自己評価の一致に、感動した。

 三回の集計はこちらからみていただける。皆さんはこの結果をどうみるだろうか?


https://www.dropbox.com/s/5l5gmae0igvmrv4/%E9%9B%86%E8%A8%882018.pdf?dl=0


■アクティビティ実践は生きたのか?

 アクティビティ実践を「プレゼンテーション」と捉えてしまうこともあったが、それでも「ミニレクチャー」「個人作業及びぺア作業による自分の経験との結びつき」「まとめ」というような段階を踏んで、学びの構成主義的アプローチはしっかり取り入れていた。一方で、「学び」の深化を参加型でどうするかという点については、ほとんどのチームに課題が残された。ま、それはファシリテーター養成一般に言えること。


「ねらいはねがい」


アクティビティを行う時に、どこまで「深化」することができるかは、ファシリテーターの「ねがい」の強さによると思う。


人権や環境への思い入れの強さをアクティビティの力にするためには「起承転結」のプログラムの流れの「転」で、どれだけ視点を広げて深めることができるかだとわたしは思っています。そこにファシリテーター自身の気づきと問いの深さが、現れる。


人権については「当事者性」が気づきの深まりのとっかかりになるのでしょうが、「地球環境」については、例えば「うなぎ」の絶滅の問題、「プラスティック」による環境汚染、いまだに収束しない「福島第一からの放射能汚染」、地球温暖化など、当事者性を持ちにくいというのが課題。専門家任せになってしまいがちなものだ。


せめて、今後も、意識して情報を得るようにしてほしい。でも、コンピテンシー自己点検では「地球的な課題のつながり」については「わかる」と評価している学生が半数はいるのだけどね。


前半でのアクティビティ実践が、その後の授業内容にどのように生かされていくかの構造化をもう少し練り上げる必要があるなあ。「12のものの見方・考え方ジャーナル」はうまく使いこなせなかった。



by eric-blog | 2018-08-24 16:35 | ERICニュース

ERIC NEWS 595号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2018年5月27日

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ERIC NEWS 595号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2018年5月27日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


暑いやら寒いやら。皆様、体調はいかがですか?


群馬県立女子大学の授業がはじまって、木曜日のバドミントン教室がAクラスに逆戻りです。高崎まで出かけて帰ってくるだけですが、疲れだああああ感があるので、無理はせず、です。


ERICの収活もいよいよ「ではどんな形でERICを継続したいのか?」というERICnextを構想すべき段階に入ってきました。テキストの出版、6時間12時間の指導者育成研修の提供、そして高等教育におけるESDの指導というこれまでの蓄積を踏まえ、それらの社会的貢献をよりよく果たす形はどんなものでしょうか?


そんな知恵を出し合うERIC2018年度総会の日程が決まりました。


6月19日 火曜日 17時30分から20時ぐらいまで、軽食をいただきながら、ワークをしたいと思います。


今後も継続していきたいことは

○テキストの提供

○指導者育成研修の提供: 主催と受託と

○資料室: ERIC出版物の原著や引用文献は必須。加えて、アクティビティ開発、カリキュラムデザインに関わるリーデイングズ。

○高等教育におけるESDの指導についての研究開発の継続。できればESDテキストの出版につなげたい。


などと、収活を踏まえて、ERICのミッションの再検討、「純化」「社会化」「行動化」が見えてきています。


ぜひ、総会にご参加ください。総会のプログラムの予定などが決まりましたら、ブログやERICニュースでもお知らせしていきたいと思っています。



◆◇◆◇ 目次 ◆◇◆◇

◆◇◆1. 大学生をESDのファシリテーターに

◆◇◆2. ESDファシリテーターズ・カレッジ2018年度 のご案内

◆◇◆3. こつこつ収活、テキスト在庫と蔵書処分のご案内

◆◇◆4. with ERICこれまでの活動



◆◇◆◇ 1. 大学生をESDのファシリテーターに ◆◇◆◇


 大学生自身にアクティビティをやってもらってみて、「起承転結」の「転」の部分は「一冊の本から」という先達の視点を活かすこと、その思いと「わたしの視点」あるいは「ESDの視点」を取り入れるスタイルを実践できた。

「出発点」→「広げる・深める連想図」→「転」→「結:わたしたちにできること」

という基本形にしてもらったのだけれど、それはうまく展開できた。

https://ericweblog.exblog.jp/238530858/


しかし、それだけでは深まらないことに気づいた。「這い回る経験主義」に陥っているのではないか。それはなぜかを第六回では追求してみたいと思う。

 何が課題なのだろうか? 教育的指導者がやる、つまりこの場合はわたし、ということになるのだけれど、わたしがやった場合であれば、こう展開するということをやってみて、何が違うのか、比較してみるというわけだ。


「幸せ」について考えたチームには「セリグマンの幸福論」から「三つの幸福」の視点を。というのも、その時出てきた視点がほとんど「ポジティブな感情」「夢中になる体験」だけだったからだ。


そして「生活保護」については、さらにアドボカシーにつながる行動力へとつながる活動を加えてみる。「いじめ」問題についての構造に重ねてみるということ。


第6回で実践した学生アクティビティは結局二つだけになった。

「傾聴」

「環境問題」

いずれも「聞いてもらう側からの視点」で考えることの意味に気付けたり、「環境問題」について知っているようで知らないことを再確認できたりなどの効果があったとふりかえりシートに書かれている。


さて、次回は、「ふりかえりと評価」。そして、第二ステップの「PRA地域調査」にすすむのだが、PRAのポイントである「主体的地域評価」につながる調査って、どんな調査だろうか?


大学生のためのファシリテーター・ハンドブックに、地域調査の第三部が必要だなあ。来週までに間に合うのか?



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ESD
でつちかいたい 「価値観」
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  1. 1人間の尊厳はかけがえがない


  1. 2私たちには社会的・経済的に公正な社会をつくる責任がある


  1. 3現世代は将来世代に対する責任を持っている


  1. 4人は自然の一部である


  1. 5文化的な多様性を尊重する

by eric-blog | 2018-05-25 10:31 | ERICニュース