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フェルミ・パラドックス

50-4(210) 広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由
ウェッブ, スティーブン
青土社、2004年

広い宇宙に地球人しかいない理由を書いた本。大きくは「実は来ている」「存在するが連絡がまだない」という主張に対する反論と「存在しない」理屈から結論までという構成。
人間の特徴として知能と言語がいかに稀有なものであるかが「存在しない」理由にあげられている。 教育ってすごいことだなと改めて思う。
無文字社会を書いた川田順造の新刊「コトバ・言葉・ことば」も要チェックだな。

--追加情報----------
広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由−フェルミのパラドクス
ウェッブ, スティーブン
青土社、2004

ETC=extra terrestrial civilization=地球外文明

フェルミ, エンリコとは、核物理学者。マンハッタン計画にも重要な役割を果たす。

フェルミ推定24-26=世界や日常の経験についての理解に基づいて、大ざっぱな近似をする
・世界中の海岸にある砂粒の数はいくら
・カラスはとまらないでどのくらいの距離飛べる
・人が呼吸するたびに、シーザーが最後に吐いた息の中にある原子のうち何個を呼吸している
・シカゴはピアノの調律師は何人いる

パラドクス26-
・うそつきのパラドクス
・帰納的推論−経験的に積み上げること
・予期できない死刑のパラドクス「来週のある日、予期できない日に死刑にする」
・アルキメデスと亀

さて、フェルミ・パラドクス「みんなどこにいるんだ?」とは?
「発達した通信能力をもった地球外文明ETCは銀河系にいくつあるか」というフェルミ推定から、
N=R×fp×ne×fl×fi×fc×L
銀河系で生まれる星の割合×惑星をもつ恒星の割合×生命が維持できる環境のある惑星の数×生命が育つ割合×生命が知的能力を発達させる割合×恒星間通信ができる文化が発達する割合×通信する期間=100万あるのではないかというのがフェルミの推定であり、だから「みんなどこにいるのだろうね」と彼は昼食時の宇宙人についての話題で尋ねた。

いずれにせよ、推定を用いた「地球外知的生命が存在するとした、その宇宙船がすでに太陽系に来ていなければならない」というティプラーの説は大論争を巻き起こしたという。43
そこでスティーブン・ジェイ・グールドが言ったことがおもしろい。「自分と近い人々の考えや反応を予測するのでも十分に難しい。文化が異なる人間の試行や成果には、たいていまごつくものだ。どこかの地球外にいる知的生命がしそうなことを確信をもって述べるなど、考えられないことだ」

いいなーー。この話を引用した上で、ウェッブさんは、フェルミが推定した割合よりはるかに知的生命が生まれる確率が低いかを論じているのである。
そう言えば、いま使っているi-Bookを買った時、うれしくて初めて買ったCDが「コンタクト」だったなー。日本語字幕なども自由自在に見れるなど、驚きの連続だったっす。20年前のわたしでも、いまの地球上知的生命体の社会に驚くと思います。関係ないか。
by eric-blog | 2004-08-01 10:36 | ■週5プロジェクト04
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