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声を届ける 音読・朗読・群読の授業

234-1(1140)声を届ける 音読・朗読・群読の授業
高橋俊三、三省堂、2008

PLT2006年版の改訂のポイントの一つが、「読み物教材」をすべてのアクティビティに取り入れたことである。たとえば、「木は生息地」では、パット・ハッチンスの「おやすみ、ふくろう」が使われている。

この本の著者は、子どもたちの朗読指導だけではなく、「教師の朗読から始める授業」についても言及している。「教師の朗読は、価値ある人間的な言語行為なのである」193
であるがゆえに、CDなどは代わりにならないのだと。
機械やCDは範読、模範となる読みはできるけれど、朗読ではない、と。

声を届ける、受け止める。

8月1日から5日間の演劇ワークショップに参加している。
二日間は、ほとんど呼吸法、ボイストレーニングで終わってしまった。そこは大人の参加者たちだから、ボイストレーニングだ、と言われれば、退屈でもやってしまう。しかも、からだを観察するということに、どうやら子どもよりも意味があるようだ。

しかし、高橋さんは、子どもはすぐあきるという。最近の子どもはからだが固いので、柔軟体操などで、からだをほぐしてから、発音、発声をするらしい。
1.四拍で吸って、二拍止め、四拍ではいて、二拍止める。
2.四拍で吸って、二拍止め、八拍で吐いて、二拍止める。
3.二拍で吸って、二拍留め、八拍で吐いて、二拍止める。
4.二拍で吸って、二拍留め、16拍で吐いて、二拍止める。
5.一拍で吸って、二拍留め、16拍で吐いて、二拍止める。
これらを何度かずつ繰り返す。最初は教師の号令で。

発声の練習は声帯を意識して。最初は小さいあ、おなど。
1.あたしの「あ」
2.あなたの「あ」
3.みんなの「あ」「あ」「あ」
4.蟻さんの「あ」
5.短く「アッ、アッ、アッ」
6.伸ばして「あー、あー、あー」
7.もうあきちゃったあ

実言語生活では微妙に違う発音をしている。151

おもしろい工夫満載である。
大人相手とは言え、だからこそ、工夫が少なくなるというのは、指導者育成に携わるものとして、ずきんとくるね。

演劇ワークショップ・メニュー
・ からだほぐし
・ ま、ま、ま、まあ、と届ける先を意識する
・ ハミングで高低をつける
・ ハミングをからだから30センチ離したところで響かせる
・ 声で高低をつける
・ 声をからだから30センチ離したところで響かせる
・ ボールを使って、届ける
・ 歩き回る スペースを埋める
・ 歩き回って、ボールをパスする
・ ジェスチャーしりとり
by eric-blog | 2008-08-03 09:16 | ■週5プロジェクト08
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