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ポリアーキー

192-3(926)ポリアーキー
ロバート・ダール、三一書房、1981
Polyarchy, 1971

民主主義とのどのような時に成立するのか。

この根本は多様な組織化にあるというのがpoly複数のarchy統治という表題の主張だ。

参加がInclusiveであることと、公的異議申し立てが、民主化を測る軸として提示されている。11

完全な民主主義というのは存在せず、ポリアーキーに向かう努力が民主化の動きなのだという。

わたしが「参加の文化」として次の三点

・より包括的な参加inclusiveness
・対等な問題提起equality
・問題提起を受け止めるprocess thinking

などを言ったり、考えたりしているのは、「日本社会の○△□」がきっかけだった。その反対を考えてみたら、人権のキーワードに出会った、という感じだった。

「人は複数の所属を持つ時、自由である」
「どこかに所属することで、アイデンティティを獲得できる」

この矛盾する自由と所属の問題に対し、ダールは、重層的な組織を考えたのだと思う。

さらに、ポリアーキーが効果的な政治参加や異議申し立ての機会を増大させる。18

さまざまな組織が参加している「組織的社会」がポリアーキーである。市民団体もその一つだ。

この本は、コミュニティの消失が言われているいま、改めて確認すべきものなのだなと、思った。
by eric-blog | 2007-07-28 08:39 | ■週5プロジェクト07
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