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コペルニクス革命-科学思想史序説

107-1(501) コペルニクス革命-科学思想史序説
トーマス・クーン、The COPERNICAN REVOLUTION、1957年
講談社学術文庫、1989年、図6 p.36、図7 p.38

コペルニクスの『天球の回転について』は1543年に出版された。そしてこれは、われ
われが「コペルニクス革命」とよぶ、天文学的および宇宙論的な思想における大変動
の引き金となった。208

『回転について』の重要性は、それ自身が述べていることのなかよりも、それが他人
に言わせたことのなかにより多くある。この本は革命的な本というより、むしろ革命
を作り出した本である。210

プトレマイオスから13世紀ものあいだに得られた天文学のデータは、体系を拒絶させ
るものであった。219

コペルニクスの著作ハ、天文学の内的状況およびその時代のより大きな知的風潮との
関係において見ないかぎり、いつまでも不可解なままである。220

コペルニクス主義はキリスト教的道徳に対して「神から人間へ行く道を正当化する」
という問題を提起した。しかし、コペルニクスの真実を受け入れ、同じ問題を描いた
はずのミルトンも、『失楽園』において人間の墜落を描いた天の舞台は、やはり相変
わらずの、神が人間のために創造した唯一の、静止したそして中心に位置している物
体である。『回転について』の出版から一世紀以上経過しても、キリストのドラマと
それに基づいて作り上げられた道徳は、そこでは地球がひとつの惑星で、新しい世界
を「惑星と天空のなかに」常に見い出すことのできる宇宙に、適合することができな
かった。305

1616年1633年に教会が天動説を禁じた。309
1609年以降、プトレマイオスの体系の主要な心理的力はその保守主義だった。その体
系に固執する人々は、新しい方法を無理して学ぼうという気にはならなかったろう。
349

1609年以降、生かじりの天文学の知識しかない人々も、望遠鏡によって自分で、宇宙
は素朴な常識が教えるところとは一致していない、ということを見い出すことができ
た。350
いつも使っているとどんなに奇妙な概念でももっともらしくなるものである。357

コペルニクスの天文学はこれらの問に対する伝統的な答えを駄目にしてしまったが、
それに代わるものを何も与えなかった。358
コペルニクス主義は思想的宇宙論に対して新しい自由を与えた。360

近代教育の課題のひとつである科学教育は、遺伝子から宇宙までの幅と理解までは少
なくとも行かなければならないのだろうね。いまとなっては「宇宙」観は、所与のも
のとして子どもたちの回りのどこにでもあるのでしょうけれど。


一晩、星を眺めた人は、星が動いていることを知ることができ、一生星を眺めた人は
天球の動きを説明する理論を打ち立て、何世紀にもわたってデータを蓄積した人々は
宇宙を発見した、ということかな。

しかし、現実には、ほとんどの人は、一晩しか星を眺めずに、星について語っている
んだよね。
あなたの心の中に宇宙はあるか?
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角田 尚子
(特活)ERIC国際理解教育センター
eric1@try-net.or.jp
http://ericweblog.exblog.jp/
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by eric-blog | 2005-11-02 09:42 | ■週5プロジェクト05
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