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体罰と戦争 人類のふたつの不名誉な伝統

体罰と戦争 人類のふたつの不名誉な伝統

森田ゆり、かもがわ出版、2019

3360冊目


多作な人である。ワークショップや親業などのプログラムをいくつ作っているんだろうか?


・セラピスト

・気持ちワークショップ

My Tree

・キッズヨーガ

35日間のめいそう(へんとうたいトレーニング)シート

・虐待防止専門職研修

・タンポポ作戦


日本のCAP創設者であるが、CAPの枠にははまらない人だよね。


この本では、もちろん本のタイトル通り、「体罰と戦争」の共通点と課題についてまとめている。


共通点1 良くないことだとわかっていても、やめられない

共通点2 大義名分がある

共通点3 ししょうしトラウマに苦しむのは、社会的に弱い人々

共通点4 深刻な人権侵害

共通点5 「時には必要」と考える限りなくならない

共通点6 絶対にしないと近い、その宣言実行システムが必要

共通点7 「不安」という扱いの難しい感情をもたらす

共通点8 どちらにも共通する「怒り」も、厄介


これについて語られているのが第1章。

2 で「怒りの仮面」、3 で体罰とファシズムについてヒトラーの事例から、4 ジェンダーと大量殺人で宅間守死刑囚について、5で再び体罰の問題生徒戦争の問題性、6 戦争とトラウマ、7 マイケル・ジャクソン



怒りの仮面 は『虐待・親にもケアを』に紹介されているMy Treeペアレント・プログラムのために開発されたという。


傷つき体験が「怒り」という二次的な感情として現れている。その背景にあるのは「恐れ、不安、自信のなさ、悲しさ、寂しさ、悔しさ、絶望、見捨てられ不安、喪失感」である。63


感情に気づき、それを言語化することは難しい。


「怒りは仮面である」と思って、見てみること。 68


怒りの仮面で自分の感情に向き合うことの大前提は

1. どんな感情にもいいも悪いもなく、大切。

2. ありのままに受け入れる。認める。

感情調整方法の基本。73


宅間守さんについても「怒りの仮面」で分析している。127

つまり、「怒り」は「強いことが期待される男らしさ」の価値観で唯一表現が許されている感情が「怒り」なのだと。そうかもねぇ。


性暴力は沈黙の犯罪。75


加害者が守る沈黙

被害者が強いられる沈黙

社会が培養する沈黙


我が家では、姉が母に「叩かなくても言えばわかる」と言ったとかで、母は体罰しない人。父親が肝臓を患って長らく床にあり、機嫌が悪かったのか、一度叩かれかけたが、その時も母が「叩くな」と間に入って止めた。というような体験しかないので、「ボーッ」と生きている人なのだ。


体罰の6つの問題性  168 『虐待・親にもケアを』より

1. 大人の感情のはけ口

2 痛みと恐怖感で子どもの言動をコントロール

3 他のしつけ方法を考えなくなる

4. エスカレートする

5 体罰を見ている他の子どもにも心理的なダメージを与える

6. 取り返しのつかない事故を引き起こすことがある


戦争の6つの問題性  170

1 戦争がもたらすばく大な利権欲求のはけ口

2 不安とうそを蔓延させることで大衆の言動をコントロール

3 他の外交解決方法はないと思わせる

4 小さな武力衝突や攻撃がエスカレートし長期化する

5 戦争に巻き込まれた人々の身体的、心理的ダメージは計り知れない

6 取り返しのつかない殺傷と環境破壊を確実に引き起こす


この章は、「考えてみよう」というトーンで書かれている。


そして、彼女が子どもワークショップで使っているというマイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」。1980年代からマイケルの歌曲には強いメッセージが込められていたのだと、森田さんは気づいたという。


マイケル・ジャクソン「Man in the Mirror

https://www.sonymusic.co.jp/artist/MichaelJackson/video/8394


マイケル・ジャクソン2001年オクスフォード大学講演

https://www.truemichaeljackson.com/speeches/oxford-university-2001/

子どもの7つの権利がこのスピーチの中で言われている。243

1 そのままで愛される権利

2 どんな場合でも守られる権利

3 かけがえのない存在だと感じられる権利

4 話を聞いてもらえる権利

5 寝る前に読み聞かせをしてもらう権利

6 教育を受ける権利

7 かわいがられる対象となる権利


表現者であるということは、クリアなメッセージを持っているということだね。



by eric-blog | 2019-08-09 15:55 | □週5プロジェクト2019
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