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ウィンド・リバー 

ウィンド・リバー 

テイラー・シェリダン監督

http://wind-river.jp/about.php

3315冊目



先住民居住地でのアルコール依存、ヤク中、失業、犯罪との関わりなどの問題とともに、娘たちの失踪が続いている。エンド・ロールに「居留地における若い女性たちの失踪の実態のデータない。何人が行方不明かわかっていない」とある。鋭い問題提起の作品であるとともに、雪深い山岳地帯の美しい風景を背景に繰り広げられるハンティング、サスペンスの要素もたっぷりとある。


FBIの新人捜査官が、青臭い正義感のまま、極寒の地で、レイプ殺人事件の無謀な捜査活動に乗り出す。広い居留地に6人の部下だけで仕切っている警察署長だけでは心もとないと、家畜を襲ったピューマ退治を依頼された腕利きハンター、コールに協力を依頼する。


レイプされ、逃げ出して息を枯らして零下の世界で走ったために敗血症を起こし窒息死してしまっていたのはコールの友人、マーティンの娘だった。マーティンの家を訪ねた捜査官が見たものは、精神が錯乱した彼の妻と、失踪してしまった息子を抱えた家族の姿。


『隣のアボリジニ』の姿が重なる。

https://ericweblog.exblog.jp/239269003/


オタワでSFCの総会に出席したとき、先住民の土地への権利問題が出て、彼らは意思決定に参加しないのかと尋ねた時の沈黙にも連なる。


そんな土地に流れ着いている白人たちも、決して「成功者」ではないわけで。


キネマ旬報 2018年8月上旬巻に監督のインタビューおよび作品改題。



by eric-blog | 2019-05-20 12:14 | □週5プロジェクト2019
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