福島・被曝安全神話のワナ 放射能を気にしなければ幸せになれるのか

福島・被曝安全神話のワナ 放射能を気にしなければ幸せになれるのか

DAYS JAPNA8月号増刊、2018

3239冊目


原発安全神話から、今流布されつつあるのは「被曝安全神話」だと小出さんは言う。


ちなみに、ICRPは以下のように定めている。


20-100mSvの被曝が発生するかもしれない緊急時には対策をとるように。

https://ericweblog.exblog.jp/12614621/


講演3 ICRPについての報告だ。報告者は、放射線防護の考え方が「医療従事者」から「全職業被ばく」そして、現在は「全ての被ばく」と変遷してきたこと、現在は、放射線防護を三つに分類し対応していること。
3つとは、
1放射線業務従事者、患者については身体的障害は起こさず、がんのリスクをできるだけ低く抑える計画被ばく(平常時)
2重篤な放射線障害を回避するように管理する非常時。
3身体的障害は起こさず、がんリスクは平常時より増加した状態で管理することがある非常事態からの復旧期など現存被ばく状況。

となっている。すなわち1mSvから20mSvで管理される状況は、がんリスクは平常時より増加することを認めていることを示している。

参考レベルとは、「すでに被ばくが拘束値を超えている状況から始めなければならない状況」において、最適化に向けて努力する「現存および緊急時被ばく状況」に適用される。

そして、あきらかに、中間の枠である1-20mSvというのは
被ばくを受ける個人が直接便益を受ける状況で適用
個人の線量評価が必要
被ばく者は教育訓練を受ける

https://ericweblog.exblog.jp/13061710/


推進側だと考えられているICRPですら、これなのに。と言うことを大前提として、DAYS増刊号を読む。


日本学術会議はこの報告でも指摘したように、人が何を報告しても聞いちゃいない。理解する気がない。そして、「100mSv以下は検出不能」だとかほざいている。小出さんが「職業的に被曝することを理解している研究者が5mSvなのに」と嘆くのも当然だ。


『しあわせになるための「福島差別」論』に対する広河隆一さんの「過去をなかったことにすると、未来を失う」と。


『しあわせになるための「福島差別」論』

池田香代子、清水修二、開沼博、野口邦和、児玉一八、松本春野、安斎育郎、小波秀雄、一ノ瀬正樹、早野龍五、大森真、番場さち子、越智小枝、前田正治、かもがわ出版、2018

https://ericweblog.exblog.jp/238391945/


この読後感でも指摘したが、福島のいまは、なんだか議論が遠いように思うことだ。


広川さんが指摘している「保養は福島差別だ」と言う論は、わたしが読んだ時にはそれほど気にならなかった。議論にすらならないと思ったからかもしれないなあ。


不安を持たずに生きることがしあわせ、なのかもしれない。

最近学んだ「健康の社会的決定要因」SDHと言う概念からすると「スティグマ」が一つの健康リスクにつながると言うことからすると、「福島」はすでに健康リスクであって、それをないものにすることはできない。そこから始まるしかない。それは避難しても、引っ越しても、保養しても、ついて回ることだから。周りからも、自分の内心からも。差別は二重拘束性を持つものだから。


そこに「リジリエントな自尊感情」論が被差別者のエンパワメントとして生まれた。「何くそ、負けないぞ」という自尊感情の在り方だ。


『しあわせになる・・・』はリジリエントな自尊感情をみんなで盛り上げようよという試みのようにも思える。


風評被害ということでは、「水俣」というだけで修学旅行先でバカにされ、喧嘩したという物語を思い出す。


なんてね。年取ってくると、こんな風にあれもこれも思い出すもんだから、素直に怒れない、泣けない、納得できない。


昨日、録画してあったのを見たのだが、『刑務所ビジネス』


これは新たな奴隷制度だという指摘がある。

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=320589

NewsWeekの記事

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/03/post-4689.php


NHKのドキュメンタリー情報そのものはネットでヒットしないのだが、こんな記事も。

https://blog.goo.ne.jp/melbourne3004/e/ea91626357987c24abaf2d5acc3a5a9e



オランダでは刑務所に入る人がいなくなって、ホテルや娯楽施設に刑務所が建て替えられているという。『進歩』が示すように、わたしたちの社会が豊かになるにつれ、犯罪は減るはずだ。そうさせないために働く力がある。

https://ericweblog.exblog.jp/238882160/


福島をしあわせにしないように働いている力はなんなのか、それを見誤ってはならないと思う。どんなビジネスモデルに、福島は巻き込まれているのだろうか?


ほらね、また、話が他所にずれた。ごめんね、ごめんね、高齢者だから。そだねー。


「結論はなんですか」というコメントをいただきました。一人一人のお考えが尊重されること。「正しさ」が押し付けられることがないことが、少し距離のあるところからの物言いが可能なわたしの思いです。(2018/12/12)

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by eric-blog | 2018-12-05 11:36 | □週5プロジェクト2018 | Comments(1)
Commented by 福島太郎 at 2018-12-05 18:19 x
それでは、福島県民はどうするべきなのですか? よまや、全県民が県外に避難すべきだ、ということではないですよね。おっしゃっている議論の結論が分かりません。教えてください。福島太郎
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