この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護、死ねなかった私が「再生」するまで

この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護、死ねなかった私が「再生」するまで。

小林エリコ、イースト・プレス、2017

3232冊目


高校くらいから精神の病を発症しつつ、一度は雑誌の編集者として漫画の編集に携わったものの12万円と言う低賃金。長時間労働。


博打を打って酒を飲んで暴れる父に対する嫌悪感。

生きていてくれさえすればいいと言う母に依存していることへの焦り。


自立したいのだ。


その気持ちをクリニックの人も理解してくれない。おままごとのような「お菓子屋さんごっこ」で月1万円の報酬? クリニックの医院長はポルシェに乗っているのに? 製薬会社とのセットのように勧めらる薬にも違和感がわく。


そのクリニックの提案もあって、生活保護を受けて自活するようになった。しかし、生活保護課の職員は目も合わせずに書類を作るだけ。男性職員は怖いから嫌だと言っても、担当が変えられることはない。

パートで働いて収入を得たからと言うと、「宝石などを買っているんじゃないか」と確認すると言う。意味わからんが、脳の回路がそうなっているんだろう。


障害者手帳を得て、NPOでの非常勤職も得て、生活保護廃止決定まで。

クレカも作った。引越しもした。

選べない自分から選べる自分へ。与えられるだけの自分から与えることができる自分へ。


人生にYes!


「また、クレジットカードを持てないような日々が来るのかもしれない。そうしたらもう一度、持てるように頑張ればいい。人生が終わるわけじゃない。私はそれを知っている。立派に生きていたのだから、恥ずかしく思う必要はない。わたしは真っ暗な自分の過去に合格点を出した」169


必要なことだったのだと。これからも失敗や絶望もあるかもしれない。それでも、「私はこのままでいいのだと思った」


クリニックも、生活保護も、こんなに非人間的な制度だと思うのに、肯定されちゃったら、どうすればいいんだろう? 簡単な物語にするのがいいとは思わないけれど、個人を肯定するのと、社会制度を肯定するのは違うと言うことも大事なことだよね。


それで天国が実現するわけじゃなかろうし。


著者のライフワーク。『精神病新聞』

http://www.tacoche.com/freepaper/freepaper/seisinbyousinbun.html






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by eric-blog | 2018-11-30 12:55 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)
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