家康、江戸を建てる
門井慶喜、祥伝社、2016
3222冊目
1590年天正18年、北条氏はまさに豊臣秀吉の軍勢の元に落ちようとしていた。その様子を相州石垣山から、小田原城を見下ろしながら、秀吉は家康に言った。関八州をそっくり、240万石、差し上げようと。実質それは駿河三河甲斐信濃遠江の所領を召し上げる国替えだった。
小田原城に入るかと目されたものを太田道灌が開いた江戸城に入り、そして
第一話 流れを変える 関東平野に流れ込んでいた川の流れを変えた
第二話 金貨を延べる 京都の後藤家が行なっていた金貨の鋳造を、小判「一両」を作ることで徳川に引き寄せた。
第三話 飲み水を引くこれは有名
第四話 石垣を積む伊豆半島西側の石切り場を開発する。
第五話 天守を起こす
金貨の話が面白かった。
大判では流通の用に立たない。それを一両小判を作ることで、天下の共通貨幣としてのして行くためには、商人たちの信頼を得なければならない。そのために質の良い貨幣を作ること。などなど。