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マリーズ・コンデさん、市民による文学賞受賞、おめでとう!

東京新聞 2018年10月13日
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彼女の物語は、かなり読んでいるなあ。

心は泣いたり笑ったり マリーズ・コンデの少女時代
マリーズ・コンデ、青土社、2002
https://ericweblog.exblog.jp/11737813/

わたしはティチューバ セイラムの黒人魔女
マリーズ・コンデ、新水社、1998
https://ericweblog.exblog.jp/11641127/

生命の樹 あるカリブの家系の物語
マリーズ・コンデ、平凡社、1998
https://ericweblog.exblog.jp/2105006/

越境するクレオール マリーズ・コンデ講演集
Maryse Conde, 岩波書店、2001
https://ericweblog.exblog.jp/2093192/

彼女のアイデンティティの探索の歴史が印象的だった。

第一幕「幸せな無関心の時代」
都市に住み、上昇志向をもった家族に生まれ、フランス語で育てられ、高等学校まで行く。
第二幕「苦痛にみちた探究の時代」
フランスに渡り、自分自身の黒人としての身体性を他者から向けられる視線によって知り、自分探しを始める。自分との和解のために、アフリカをたずねてみる。真剣に考えるために必要だった衝撃としてのアフリカ。

第三幕「生まれ故郷への帰還」
クレオール語かフランス語か、母語か植民地支配の言語かという二項対立は、主人と奴隷、白人と黒人、自由と隷属、自然と文化、文明と野蛮といった、コロニアルな世界から受けついたのと同じパターンの二分法。こうしたステレオタイプ化された約束事を打破する戦略の開発。

第四幕「言葉と肌の色を越えて」
移民という創造性のるつぼ、ニューヨークに住む

『越境するクレオール』より

マイノリティの多くが、ディアスポラでなくとも、こんな歴史を踏むのではないだろうか?



by eric-blog | 2018-10-15 10:58 | ◇ブログ&プロフィール
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