スウェーデンのアール・ブリュット発掘 日常と独学の創造価値
渡邊芳樹、小林瑞恵、平凡社、2018
3192冊目
2018年、日本とスウェーデン外交関係150年を記念して、日本のアール・ブリュット展が開かれた。
・専門的な教育を受けていない
・人間の表現において表出する万国共通の普遍的なテーマ
・育った場所や環境、文化、釈迦に英起用され表出する差異があること。020
・アール・ブリュットの役割は、人々の心の扉を開くことである。・・・自由で画一化から大きくはみ出すアール・ブリュットは現代社会にたいするアンチテーゼ。(マリオ・デル・クルト氏、スイス、写真家)021
日本では2004年に滋賀県近江八幡市に開設されたNO-MAの活動がよく知られている。
http://www.no-ma.jp/about/index.html
糸賀一雄氏たちが近江学園で始めた粘土による造形。以来70年の歴史がある。
平成30年6月には障害者文化芸術推進法が成立。
障害者による文化芸術活動の推進に関する法律の施行について(通知)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/shokan_horei/geijutsu_bunka/shogaisha_bunkageijutsu/1406260.html
社会福祉と芸術を結んだ日本の特徴がよく出ている。
しかし、アール・ブリュットが「障害者」だけのものではないことも、大切な視点なのではないだろうか。地域創生のコアであり、多様な表現の可能性の場であり続けためには、「障害者」と言う枠組みに囚われることもないように思った。
東京新聞 2018年10月10日
10月11日10月12日