ラブという薬 The Medicine called “LOVE”
いとうせいこう・星野概念、リトルモア、2018
3177冊目
精神科医とその精神科医にかかっているライターの対談。
弱さと傷。
それが人を追い詰める。
対話がコミュニケーションの基本にない。
弱いことを攻められる。規範を押し付けられる。傷を笑われる。
離魂融合 50
神田橋という人が開眼した「共感的傾聴」による「患者の身になる」ための方法だ。
場の共有
自宅や部屋の見取り図
姿勢や語り口を真似る
そして最終段階。離魂融合。
憑依するぐらいの気持ちで傾聴しろ、ということ。
声の小さな人に耳を傾けるようなことを声の大きい人たちはやろうとしない。
共感と傾聴
多様性が大事だという表現によって、抑圧される人たちもいる。その人たちがトランプの出現で力を得た。多様性なんて糞食らえ! と勢いを得たのだ。
「やだ」という拒否反応が出た時は、自分の中の差別意識などに気づくいいチャンス。180
この本を読んで、いつも人権研修でやっている「人権尊重文化」のあり方と共通点が多いと思った。人権に必要なのは「ラブ」という薬であり、そしてそれは具体的には傾聴と教官であるのだ。
2018年12月6日
NHKラジオ すっぴんインタビューに星野概念さん。「余地のある本を作りたかった」「これでいいとかいうものはない」