されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間

されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間

鈴木大介、講談社、2018

3138冊目


「なぜ発達障害が増えているのか」

著者はあとがきで「現代が不定形発達の不自由を生涯にしやすい環境に変容してきているから」と言う論考に賛成だと言う。


『子どものための精神医学』で不定形発達でつまづくことの苦しさを滝川さんは指摘しつつ、このように説明しているといいます。


1950年代 第一次産業、自然に働きかける仕事と第二次産業、「もの」に働きかける、が入れ替わる

1975年代 第三次産業、「ひと」に働きかける、が第二次産業に入れ替わる。


他の産業では生きていた特性も、障害特性となってしまう。


この本は、発達障害を抱えた連れ合いを、自分自身が高次脳機能障害を負うまでは「責め続けた」ことを振り返り、また、そのような特性のゆえに、多分保護者らからも責められた子ども時代を過ごしたであろうことにも思いいたしながら、「できない」ことを責められる苦しさを言う。


病気になったのも、発達障害を抱える妻「のために」頑張った結果なんだよ、と妻を責めた自分。



今は、できることを探しながら、「できること」を奪うことなく、学習の機会を提供することにつながると考えながら、共同生活を営んでいると言う。


さらには、著者自身の取材が、「暗い」側面を伴うものであることから、そのことを引き受けてしまいがちな自分自身を「生きる」日常に引き戻してくれる妻に感謝している。


人のきもちがわかると言うことはよしあしなのだ。


生活上の工夫は、発達障害を持つ子供に対する対応の知恵と共通しているなあ。



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by eric-blog | 2018-07-08 11:03 | □週5プロジェクト2018 | Comments(0)
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