ヒューマン・ユニヴァーサルズ 文化相対主義から普遍性の認識へ
ドナルド・E. ブラウン、新曜社、2002
原著Human Universals, 1991
3059冊目
原著の出版時期を見て、納得。90年代であれば、この議論はわかる。
今となっては、人間に見る普遍的な傾向の認識は、すでに当たり前になっていると思うからだ。
・色彩の分類は多様だが、分類の増えていく順序には普遍性がある。色彩語が二つしかない場合、それは「黒と白」だ。三つある場合は、加わるのは「赤」である。四つ目と五つ目が「緑」か「黄色」。六つ目は青、7つ目は「茶色」である。基本色色彩語は普遍的なパターンで発展する。22
・思春期のストレスと性的な嫉妬32
・男性と女性
文化の公分母、マードック1945年 123
年齢階梯、スポーツ、身体装飾、暦、排泄のしつけ、共同体組織、調理、宇宙観、求愛、舞踏、装飾芸術、占い、分業、教育、倫理、植物学、礼儀作法、信仰療法、火を起こすこと、住居、近親姦の禁止、親族名称、言語、呪術、
互酬的利他行動
性差、男性の攻撃性、女性の子に対する投資などは繁殖においてそれぞれが負う最低限のハンディの違いからきている。。194
第6章「普遍的人間」とは?
文化的な存在
言語 音素は10以上、70以下。234
対語 良い、悪いの対語表現か、良い、良くないもある。しかし、「良い」「広い」「深い」などの概念を「悪くない」「狭くない」「浅くない」というように行う表現はない。234
文化相対主義に留まってはならないということが提起された時代の本だと言える。