『焼き場に立つ少年』は何処へ ジョー・オダネル撮影『焼き場に立つ少年』調査報告
吉岡栄二郎、長崎新聞社、2013
2863冊目
ジョー・オダネルは、終戦直後の記録を撮るための従軍カメラマンとして長崎、広島などを訪れている。一方で個人的にカメラを携行しており、その写真は43年間、封印していた。
これではいけないと、写真展を開こうとするが、非国民扱いされる。その物語を聞き書きしたのが
『トランクの中の日本:米従軍カメラマンの非公式記録』
ジョー・オダネル/写真、ジェニファー・オルドリッチ/聞き書き、小学館、1995
Japan 1945:A U.S.Marine’s photographs from Ground Zero、2005
などの写真集だ。
その最も有名な写真が「焼き場に立つ少年」である。
結論を言うと、この少年は特定されなかった。
ベトナムの「走る少女」が見つかったりなどしていることを考えると、この日本で見つからないのは、不思議だ。
この本に収録されているオダネルさんのインタビューでも、この少年のことを気にかけていることがわかる。
ぜひ、写真集の方も見てください。