<平和の少女像>はなぜ座り続けるのか 加害の記憶に向きあう
岡本有佳、金富子、世織書房、2016、2月初版、8月増補改訂版
2820冊目
知らないと言うことは判断を誤らせる。
こんなにたくさん韓国内に少女像があるとは知らなかった。
だったら、「姉妹都市」提携をしている海外の諸国や諸都市にも広がってほしいよね。なんだか、韓国内だけにこんなにあるなんて、とっても「痛い」。
少女像をバイクに乗せて、52カ国の日本大使館前で写真をとるというプロジェクトに取り掛かっている人も、なんだか盗難にあったとかで、可哀想だ。
http://www.jrcl.net/frame160627h.html
そんなこんな苦境が、なんだか「日本人」のせい、みたいに思えてくる。
いっしょに取り組んでいたら、こんな気持ちにはならないだろうに。
日本人も頑なだなあ。なんで認められないんだろうか?
もう一つ、なぜ、「少女像」なのかということについても、そこに植民地差別、民族差別があることを知る。
「あの人たちは仕事でやっていたんだ」という言説の裏に、日本女性で慰安婦になった人たちの現実がある。21歳上で、水商売の経験あり。
それに対して、このリストはどうだ?
植民地支配の痛さがヒリヒリしてくるじゃないか?
男性中心社会の男性優位文化の無謬性神話。硬直しているよなあ。そして、異なる意見に対してとても攻撃的。いやだなあ。
多くが言い尽くされている「慰安婦」問題だが、この二点だけは、この本から紹介しておきたいと思った。
2011年からかあ。