武器輸出大国ニッポンでいいのか
池内了、古賀茂明、杉原浩司、望月衣塑子、あけび書房、2016
2812冊目
望月さんは『武器輸出と日本企業』(角川新書、2016)もほぼ同時に出している。
東京新聞の記者である。
『ナビラとマララ』という本も出ているが、2015年に来日したナビラ・レフマンさんは、米国のドローンで攻撃された少女である。
冷戦終結以降、減少を続けていた世界の軍事費は2005年から急激に伸び始めたという。
世界の大国を見れば、武器輸出をしないという国是を持っているのは日本ぐらいなものだ。その特別席を降りて、兵器産業の泥仕合にこれから参加しようというのだ。
大企業は及び腰でも中小は自分たちの技術の売り込みのチャンスだと、見本市にも顔をだす。民生と軍用の「両用」技術ほど、参加の垣根が低いのが現実だ。
世界の紛争の火に油を注ぐ軍需産業。
そして、「平和ブランド」をたった1年でなし崩してしまうJapan。
世界は見ていると思うんだけどなあ。
少なくとも、衆議院原子力問題特別委員会が設置したアドバイザリー・ボードの座長である黒川清さんや、メンバーの一人である藤垣さんなんかは、はっきり「世界に笑われている」と言っているよね、原子力の分野で。
さてはて、日本はどこへ行くのやら?
■西谷修さんの三菱鉛筆誤認問題について
http://blogos.com/article/135003/
多くの大手企業では、防衛関連の売上がせいぜい数パーセントです。MHIだって10%程度です。わすか1パーセントの売上の企業の全商品をボイコットするのでしょうか。