ブラックバイト

ブラックバイト
大内裕和・今野晴貴、堀内出版、2015
2634冊目

いまの学生は、授業やサークル活動とバイトが重なれば、授業やサークル活動の方を休む。135

アルバイト先での人間関係が濃くなり、拘束力が高い。

アルバイトが基幹労働力として組み込まれるようになったこと。
仲間意識や達成感。

職業的な意味で言えば、どの段階でも、学校教育は「空洞化」して来た。141

それが大学教育について言えば、「ビジネス化」して来ている。

「キャリア教育」などの動きがそうだが、職業教育の意味内容を欠いていた大学教育にキャリア教育が入ることで、学生たちの知的体力が減退していっている。151

受験圧力でもなく、市場経済の時間でもない「大学時代」が解体された。

市場原理から距離を取ることができない主体。生活の商品化。「マーケットの奴隷」。

結果、ブラックバイトを相対化しうる場所が奪われている。

しかも「キャリア教育」には中身がない。
大学卒業が簡単であるために、学歴を基準として新規学卒一斉採用に対して、何を習得していたらいいのかがわからない。153

授業料が高く、奨学金も借金。大学はあまり勉強しなくても卒業できる。156
就職に当たって問われる社会的な基準のなさが、学生たちを全身就活に駆り立て、バイトに走らせる。157

なんだか、教育の根本が問われているなあ。

なんて、まだまだ軽い。実は国や社会自体が問われているというのだ。

ズバリ「ブラック国家」!

奨学金という名のローンによる「債務奴隷化」128
高等教育がマイナスに!

「人々に自己の生存に対する責任を押し付け、実際にはたち行かないような「無理な構図」を押し付けながら、その構図の下で犠牲になる人々を食い物にして利益を貪る回路をつくり出すという点で、まさに「ブラック国家」の構図に他ならない。129

「親負担の学費」が「生まれによる差別」に直結している。

放置される「貧困ビジネス」化した奨学金制度。

1998年には返還猶予制度もなくなっている!知らなんだ!
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/henkan_konnan/menjo/tokubetu_menjo/index.html

1984年に有利子枠が。
2004年、日本育英会が日本学生支援機構へと組織改編され、財務省の管轄に。124

2007年以降民間資金の導入。奨学金制度の「ビジネス化」

いやはや、とんだ「ブラック国家」である。

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この表にも驚かされた。「従来の正社員」は過酷な労働に位置付けられているんだ!
電通だけの問題じゃないね。


■ブラックバイト対処マニュアル
早稲田大学学生部学生生活課協力、石田真、竹内寿、早稲田大出版部、2016

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2016年11月8日 東京新聞 一面。思わず線引いちゃっよ。
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by eric-blog | 2016-11-08 11:29 | ■週5プロジェクト16 | Comments(0)
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