Teaching and Learning From Within A Core Reflection Approach to Quality and Inspiration in Education
Fred A.J. Korthagen, Younghee M. Kim, and William L. Greene、Routledge, 2013 2606冊目 最初のページをめくると、「How can teacher grow into more natural and authentic role models for promoting the excitement of learning with their students?」と一行目に書かれている。 「どうすれば、教員は、学びの興奮を推進するもっと自然で真性な役割モデルに育っていくことができるだろうか?」 世界のいずこも成果を出すための管理教育に苦しんでいると前書きに言う。多くのペーパーワークに追われ、計画書、記録、評価などの外形的な成果物に追われて、子どもたちとの関係のための時間もなくなっている。 いずこも同じ、なのだなあ。 さて、「学ぶ」ことは、本当は、ワクワクすることだ。加えて、 内発的に動機づけられて学ぶ方が、いやいや学ぶより効果があがる。 だから、学びのワクワク感のモデルに教員がなれば、子どもたちにも内発的な学び方が伝わるのではないかということ。 ではどうすれば「内発的」な行動としての学びが、教員の身に付くのか? そのための「コア・リフレクション」によって「自分自身の強みを活かして」動くように動機づけること。 その背景にある理論はポジティブ心理学などの知見である。 行動への集中が「フロー」であり、「フロー」は高揚感につながる。そのような時、学びは、思考、感情、欲求の統合されたものとして展開する。 コア・リフレクションの七つの原則 39 1.省察している状況にかかわっている人の理想やコアな資質についての自覚・認識を促進する。そのことによつて、アイデンティティや使命の重層性についての気づきを強化することができる。 2.これらの理想やコアな資質に従って行動することを妨げている内的な障害、阻害要因は何かを明確にする。(たまねぎモデルにおける各層間の不協和音についての認識を促進する。) 3.1,2の背景にある認知的、感情的、動機づけ的な側面は何かについての気づきを促進する。 4.1と2の間の矛盾や葛藤に、十分自覚的になり(認知的にも感情的にも)、いまここにいる感覚を促進する。そして、内的な阻害要因は自分が作り出しているという性質のものであることを認識する。 5.その人の中から生まれるプロセスを信頼する。 6.省察した状況において、自身の内からなる可能性に従って行動することを支援する。 7.コア・リフレクションを活用する上での自律性を促進する。 教師教育者としてのアイデンティティを意識的に再構造化する 172- ➢教科中心から人中心の関係性へ ➢成果物への焦点からプロセスへの焦点へ ➢考える・行動するから思考感情欲望の統合へ ➢答えを求めることからあいまいさを保てることへ ➢役割志向からコア志向へ 伝統的な教育からコア・リフレクションに基づく教育へ 表13.1 p.198 伝統的な教育観コア・リフレクションの見方 1.学習は一元的だ学習は常に重層的だ 2.「何が正しくなくて、改善が必要」すでにあるものは何か、そこから築く 3.コンピテンシーが中心コアな資質が中心 4.正しい「考え方」が行動に志向感情欲望行動は統合されている 5.抽象的な知識に焦点経験的な知識に焦点 6.現実的な状況への応用いまここでの意識を育てる 7.専門家からの非属人的学び個人的で深いリフレクション 8.世界の目的に焦点環境との関係で存在する人に焦点 9.教員と生徒の距離関係性が基盤 10.時間対タスクに焦点互いに連絡を取り合う、会うこと。 11.「点検」と評価に強調成長を促進することを強調 12.計画と学習目標に基づく不確定なことを一定程度受け入れる 13.義務と人びとに対する圧力が特徴成長と発想、理想、欲望、ニーズ 14.最終的なゴール: 知識最終的なゴール: 十全な気づき 15.中核的な問い: 何を学ばなくてはならないか中核的な問い:わたしは何ものであるか、わたしの使命は何か .
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| 2016-10-04 13:23
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