いわき、1846日 海外協力NGOによる東日本大震災支援活動報告
シャプラニール、2016/9/1
2581冊目
2011年3月11日に起きた東日本大震災直後から、トラック二台に支援物資を積み込んで、北茨城へ向かった。そして、そこでいわき市の方がニーズが高いことを見て、支援継続を決定。三年間の期間限定で始めたが、二年間を延長し、活動した内容の紹介。
ふりかえりと言語化能力が高い団体だなあと、改めて感動した。
1968年のヘルプバングラデッシュコミティの活動の時から、「なぜ支援するのか」を国内で発信することの必要性に直面してきたからだろうか。
海外支援の時も同じだがいくつか原則をたてているからこそ、ふりかえりに意味があり、ふりかえりが学びと修整につながっていくのだ。
無原則に活動する団体、日和見的に展開していく団体にはないものだと思う。
その原則は
◎支援の物資は現地調達し、地域経済を破壊しない。
◎被支援者のエンパワメント、自立を目指す。そのために協働する。地元の人と一緒にやる。
◎取り残された人々への視点を持つ
◎「やりたいこと」をやらない。
報告書では、「取り残された人々への視点を持つ」ことが活動内容を決定する上で役立ったことが示されているが、もっと積極的に「災害弱者」、女性や子ども、高齢者、障害者、外国人などの視点をもってあたってもよかったかもしれないとふりかえっている。60
外部からの団体が、いろいろな地域の主体的な活動の種まきにつながる支援を五年間にわたって行ったこと、地域の連絡会や協議会の立ち上げにもかかわったことなど、どんどん展開する事態の中で、活動内容、支援体制がどんどん変化していく様子が読み取れる報告書である。
最初の数ヶ月で、数千万円の寄付金が集まっていたというのだから、驚く。
寄付金が集まったから、何かしなければならないとあせる気持ちと、地域によりそっていくスピードとの葛藤も、しっかりと自認されている。
つながりが、ネパール地震の時の支援にも発展したこともすばらしい。
これ、販売しているんだっけ?
ERICにはカタログと一緒に送られて来たけれど。
「5年間の活動をまとめた報告書を8月発行予定で制作しています。ご希望の方にはお送りいたしますので、こちらからご連絡ください。(担当:佐藤緑)」
https://www.shaplaneer.org
ノクシカタの刺しもの体験というのも、やってみたいなあ。