日本人、そしてイスラーム世界で、亡くなられた方のご冥福を祈ります。
しっかり検証してもらいたい。 ■報道特集 http://www.dailymotion.com/video/x2hqol9_報道特集-人質事件の裏側_news ■追加情報 朝雲寸言(2015年2月12日付) これまで国会で審議してきた「邦人救出」は、海外で発生した災害や紛争の際に、現地政府の合意を得たうえで、在外邦人を自衛隊が駆け付けて避難させるという内容だ。今回のような人質事件での救出とは全く異なる。 政府は、二つの救出の違いを説明し、海外における邦人保護には自ずと限界があることを伝えなければならない。・・・ http://matome.naver.jp/odai/2142407602954376901 ==========2015年2月3日 記============= 最初にいくつか本を紹介しておきたい。 イスラーム圏の人々から日本が信頼を失ったのは、何も安倍首相だけのせいではない。歴代の自民党政権、そして民主党政権にも瑕疵はあったのだ。その動きに鈍感であったわたしたち自身も問われなければならない。もちろん、その間にも高遠菜穂子さんやヒューマンライツウォッチの伊藤和子さん、ジャーナリストとして伝え続けている志波令さん、そして今回犠牲になられた後藤健二さん、アフガニスタンで活躍する中村哲さん、IWJを通じてアフリカや中東の状況について鋭いレポートを出している米川さんなど、多くのNGO、国連組織で働く人々の活動もあったのだが、政権の大きな流れを変えることは、できなかった、ということだ。 人道支援という名の立ち位置の取り方は、通用しない。 イスラエルと協力して武器開発に取り組むなど、あからさまだ。 これから、さらに自衛隊の派遣などがすすむのか、その場合、実戦に巻き込まれることを避けることができるのか。 さまざまな思いが巡る。が、ともあれ、 Active Hope, なりたい未来に向けて行動する。 □『イスラーム誤認 衝突から対話へ』 板垣雄三、岩波書店、2003 http://ericweblog.exblog.jp/20835880 板垣さんは、2003年に、イスラーム世界からの信頼を失った日本という原稿を書いている。2001年9月11日の米国自爆攻撃を契機にアフガニスタン、イラクと米国に追随するだけの日本への失望だ。そして、その傾向は湾岸戦争のころからの地続きにある。 □『日本人は人を殺しに行くのか 戦場からの集団的自衛権入門』 伊勢崎賢治、朝日新聞出版、2014 http://ericweblog.exblog.jp/20462353/ 伊勢崎さんは、外務省が「湾岸戦争のトラウマ」に陥ってしまい、米国との距離感を保つことが難しくなったことを指摘しています。 しかし、「Show the Flag」というのは決して実際の軍隊の派遣を意味したわけではなかったとも、指摘されています。 □『Tangled Memories からみつく記憶』 http://ericweblog.exblog.jp/20436551/ そして、わたし自身も忸怩たる思いで思い出すのですが、湾岸戦争はメディア戦争でした。 「湾岸戦争は「ベトナム戦争シンドローム」という米国軍が海外での紛争に介入することに反対する一般的な国民感情に油を注いでいるものを終わらせるように振り付けられていたのだ。軍隊は、センセーショナルで、効果的なアメリカ製戦争機械として、ベトナムにおける科学技術工学の失敗のイメージをかき消すための道具として使われ、新たなイメージを獲得したのだ。1991年1月、海兵隊をクウェートの合衆国大使館の屋上にヘリコプターで降ろすイメージは、1975年にサイゴンの合衆国大使館の屋上から人々を避難させるために運び出していた屈辱的なイメージを払拭するものだった。」 秘密保護法の元で、すべての軍事、戦争がらみの情報は、メディア戦争でもあることを十分に自覚する必要があります。 ■これまでのその他の人質事件 2002年 イラク日本人人質事件 解放に至る 2004年 イラクからの自衛隊撤退を求めて日本人拉致。殺害。「政治的に利用しないで」と家族。 2008年 アフガニスタン日本人拉致事件 ペシャワール会メンバー 遺体は帰国 中村哲さんのペシャワール会のように、現地の人に感謝されている活動に対しても、「ターリバーンのムジャヒド広報官は拉致を認め、「この非政府組織が住民の役に立っていたことは知っている。しかし、(ターリバーンの見解からすると) 住民に西洋文化を植え付けようとするスパイだ。そして、全ての外国人がアフガニスタンを出るまで殺し続け、日本のように部隊を駐留していない国の援助団体でも、我々は殺害を続ける」と声明を発表した[7]。」 ■殺害後の報道および動き 今朝のNHKニュースでは、海外の日本人学校の「テロ対策」を特集していた。 根本的なことを議論せずに、小手先の対応だけで生き延びようとしているのか。それとも、根本的にはイスラーム世界からの信頼回復については考える気も必要もないと判断しているということか。 そして、今回の人質事件についてのさまざまな論評、論調を整理しておく。極力時系列で。 【特別寄稿】イスラム国による日本人の人質・「殺害」事件と2億ドルの支援 ―人道支援と難民の本質とは? 政治的活動と軍事化の可能性―(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授)2/4 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/229810 2015/2/3 安倍首相 ヨルダンなどに防衛駐在官の派遣を検討 http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000043696.html 神奈川新聞・中尾浩之 @nakao_kanagawa 5時間5時間前 ”若い人たちにお願いしたい。他の人々に対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようしていただきたい。 ロシア人やアメリカ人、ユダヤ人やトルコ人、オルタナティヴを唱える人びとや保守主義者、黒人や白人これらの人たちに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい” 2015/2/3 後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150203-00010001-jisin-ent 2015/2/2 接触も交渉も「なかった」…安倍政権が踏み入れた泥沼報復戦 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156898 2015/2/1 ニューヨークタイムズ「日本の平和主義から離れて、安倍晋三は殺害に対する復讐を誓った。」 Departing From Japan’s Pacifism, Shinzo Abe Vows Revenge for Killings http://www.nytimes.com/2015/02/02/world/departing-from-countrys-pacifism-japanese-premier-vows-revenge-for-killings.html 2015/2/1 トルコ「日本の安倍首相は泣きながら復讐を誓った。」 http://www.ensonhaber.com/japon-basbakan-sinzo-abeden-iside-sert-tepki-2015-02-01.html 2015/2/1 後藤健二さん殺害 http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000043584.html ■殺害以前 □渡部陽一,イスラム国、人質問題、後藤健二さんを語る!戦場カメラマンにとって自己責任とは!? https://www.youtube.com/watch?v=GcwSzeqljy8 □2015/01/22 「72時間は、時間が短すぎる。私自身、イスラム国に行く用意もある」――イスラム法学者・中田考氏、世界のメディアを前にアラビア語でイスラム国へメッセージを発信 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226687
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