会社を元気にしたければFED社員を大切にしなさい
坂本光司、PHP、2014
2370冊目
坂本光司研究室というのがあるらしい。社会人研究生が70人ほど。楽しそう。
420万企業の73%が赤字。高度経済成長期は30%、バブルの時に50%、そしていまと、赤字企業は増加傾向。
その理由は、というと、五つが代表的にあげられるらしい。
景気や政策
業種や業態
企業規模
ロケーション・立地環境
大企業・大型店の進出
著者は、これらの五つの理由は、「誤解・錯覚・甘え」なのだという。
そんな理由でも業績を伸ばしている企業はたくさんある、と。
これまで調査してきた7000社のうち、700社ほどが「企業とは何か」を理解し、成長しているという。
彼らは「景気連動型企業」、「構造的不況企業」ではなく、「景気超越型企業」なのだと。それは企業の目的格差、理念格差、人への思い格差なのだ。と。5
「会社の目的は、社員の幸せを通して社会に貢献すること」伊那食品工業
そして、これらの企業の例から、FEDを活かしている企業をまとめたのがこの本。
F female 女性
E elderly 高齢者
D disabled 障がい者
成長している企業がこれらの人々を活かす経営を企業方針としているからだけではなく、いま、時代がこれの人々の存在価値を必要としているからなのだ。と。
これまでの時代は「男性」「若者」「健常者」が主役だった。それは求められていたから。
しかし、時代は変わった。新しい主役が本領発揮することが期待されている。
山梨県でココ・ファーム・ワイナリーを訪ねたことを思い出した。
そして、ここでは紹介されていないけれど、共働学舎も、そうだった。
http://www.kyodogakusha.org
人を働かせる社会ではなく、
人が働く社会を作る。
成功例はたくさんある。