暗闇に耐える思想 松下竜一講演録

暗闇に耐える思想 松下竜一講演録
藤永伸他編、花乱社、2012
2315冊目

『豆腐屋の四季』で、一躍有名人になり、ドラマ化され、
1970年、安保反対の学生運動が激しくなる中、
地域に足をおろして、政治的な運動にはかかわらず、
日常をたんたんと生きている「模範青年」とレッテルを貼られ、
追いつめられて、豆腐屋をやめて

ペンで身をたてようとした時、
新聞社から、「大分の公害問題を取材しないか」と水をむけられ、
取材を通して『風成の女たち』と出会い、
逆に周防灘総合開発計画の問題を問われ、豊前火力発電所建設反対運動をはじめ

中津市民の怒りを買い、孤立。

『草の根通信』を出し続け、

1973年に差し止め裁判を起こし、1985年に最高裁で負けが確定。

反対運動の中で伊藤ルイさんと出会い、
『ルイズ 父に貰いし名は』を出版。

師匠と呼ぶ上野英信さんから「時間を惜しむな、金を惜しむな、命を惜しむな」の三条件をたたきこまれ、三年かけて下筌ダム建設反対のために山中に砦をきずいて立てこもった室原さん関係者を取材し、『砦に拠る』を出版、

『豆腐屋の四季』への感想をもらったことで、大道寺さんと出会い
『狼煙を見よ』を描く。

そのことによって、1988年に日本赤軍がらみで家宅捜索を受ける。

そんな松下竜一さんの自伝のような講演録のまとめ。こういうようにまとめると、松下さんの講演の特徴がよくわかる。誠実に生きてきたことも。

1970年代、もうこれ以上、電気を消費する生活を助長する必要はないだろう。光を強くするのではなく、

「月に一夜でも、〈暗闇の思想〉に沈み込み、
今の明るさの文化が虚妄ではないのかどうか、
ひえびえとするまで思惟してみようではないか」

読みたい本、読みなおしたい本のリストが伸びました。

【参考情報】
ガリ切りの記 生活記録運動と四日市公害
澤井余志郎、影書房、2012

生活綴り方をやって、抑圧もあったけれど、それがあったから続けられた。成長があった。
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by eric-blog | 2014-09-25 11:11 | ■週5プロジェクト14 | Comments(0)
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