伊東俊太郎著作集 第7巻 比較文明論I

伊東俊太郎著作集 第7巻 比較文明論I
麗澤大学出版会、2008
2291冊目
オリジナル1985年

著作集の出版にあたって、第一回配本となったこの第7巻の解説が、全体像をどう捉えているかを端的に表しているだろう。

「人類はその成立以来、外に向かってひたすら「力の増大」を続けてきたが、ここにおいてはじめてその従来の方向を転換せざるを得なくなっている。それは未曾有の文明史的転換であって、単に人間の外の問題ではなく、人間そのものの内なる変革をも要求するものなのである。それはきびしい困難な課題ではあるが、それなしには地球上における人類の生存はあやういと筆者は考えている。」

文明変換の第6の段階を「人間革命」と呼ぶか、「環境革命」とするかに寄せて、筆者は上記のように書いているのである。「環境革命」は「人間革命」を内包する。叡智革命であり、生世界革命なのだと。312

福沢諭吉がcivilizationに対して「文明」とあてたのに、西周は「開化」とした。

文化はcultureであり、栽培などを語源とする。英語圏でも今日的な意味で使われだしたのはエドワード・タイラー以降。

文化とは社会の集団が担っているもの。

フランス語では文化も文明も同じcivilisationという言葉を使っている。
とまあ、そのことはおいておいて。

17の基本文明圏・
メソポタミア
エジプト
エーゲ
インド
中国
ギリシア・ローマ
シリア
ペルシア
アフリカ
メソアメリカ
アンデス
ビザンツ
アラビア
西欧
日本
ロシア
アメリカ

これらの文明が世界を作ってきた。西欧中心の世界史ではなく、「世界」の世界史の時代。57

文明史的革命として以下の五つを考える。60
■人類革命  道具の制作、言葉、集団行動など
■農業革命  栽培の開始、cultureの始まり
■都市革命  →始原科学=計算、土木、度量衡、暦学、呪術的医学
農耕文明とは異なる都市文明、王権、国家機構、階級職業の分化、商業、文字。civilization。血縁的結びつきを離れた新しい精神的統合の原理として宗教の体系
■精神革命/哲学革命 →近代以前の古典「科学」
前8世紀から前4世紀にかけて、ギリシア、インド、中国、イスラエルにおいてほぼ併行して、すぐれた深い体系的な思想がはじめて生まれでた大きな精神的変革期。「魂の発見」
■科学革命    1600-1950年 →近代科学
17世紀の西欧においてのみ生起した。体系的理論知とは異なり、単に合理的だけでなく、同時に実証的・実験的であり、単なる自然の「観照」ではなく、自然の「支配」をめざす「力としての知」を実現したもの。96
産業革命を通じて、今日の工業文明をつくりあげた。
過去300年にわたる世界史における「西欧の優位」の起源77
■人間革命・環境革命
物質や情報のような外的なものが豊かになるのに対して、内的な価値を充実させること。

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by eric-blog | 2014-09-10 13:33 | ■週5プロジェクト14 | Comments(0)
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