食の終焉 グローバル経済がもたらしたもうひとつの危機
ポール・ロバーツ、ダイヤモンド社、2012
The End of Food, 2008
2231冊目
さて、わたしたちの世界は「豊か」になった。四条件によって。そろっていないところもあるが。
結果、食の世界に何が起こっているか。
そんなことをレポートしているのが、この本。
アグリカルチャーからアグリビジネスへ
フレックスイーティングを可能にする流通と、その結果
食肉産業の一極集中
肥満化する人類
病原菌という時限爆弾
肉、その罪深きもの 穀物生産の伸びの限界
そして、食の未来は?
遺伝子組み換えかオーガニックか。
食品ビジネスそのものに、新しいシステムへの転換を阻むモメンタムが存在する。
「豊かさ」の誕生ではこき下ろされていたキューバ。この本では「キューバの成功」として紹介されている。4人に一人が食糧生産にかかわっている! やれやれ。
豊かさはどこまで自然条件に縛られずに発展できるのか?
食糧生産というのは、もっともそのことを突きつけるものなのかもしれない。