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こんなに違う! 世界の性教育

こんなに違う! 世界の性教育
橋本紀子、メディアファクトリー新書、2011
2200冊目

アメリカ、オランダ、フィンランド、イギリス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、タイ王国、中国、韓国、日本の11カ国の性教育の実態をまとめ、比較したもの。

アメリカにおける禁欲教育への動き、
家族計画とは一人ひとりの健康のことなのだという認識が徹底し、結果10代における妊娠や出産、人工中絶などの割合が低いオランダ、
人生をトータルに教えるフィンランド、
1994年に性教育が科学教育の中で義務化され、模索が続くイギリス
東西、各州によって異なる制度を持つドイツ、
HIVの拡大を防ぐことに成功したオーストラリア、
セクシャル・マイノリティの支援が手厚く、性の多様性を教えるカナダ、
HIVを減らすことに成功したものの、性に対する保守性から性教育が広がりにくいタイ王国、
一人っ子政策から、経済格差による教育格差の時代、そして、性に対する科学的な見方を広げようとするいまの中国、
女性だけに対する純潔教育から性教育へ、そして男女を対象とするセクシュアリティ教育へと、日本と同じような軌跡をたどっている韓国。

共通しているのは、生物学的な知識と、人間関係としてのリスペクト、ケアなどの視点がどこの国にもあるということだ。性というのは、人間関係のことなのだから。

あっけらかんとした中国の性教育が、合理的な精神を背景にすすめられているのが、おもしろい。どこか西欧的考え方に、近いんだよね。
by eric-blog | 2014-05-06 07:30 | ■週5プロジェクト14
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