イブに生まれて こんなに違う女の医療と男の医療

イブに生まれて こんなに違う女の医療と男の医療
マリアン・レガト、建学社、2005
Eve’s Rib, 2002
2196冊目

2000年、コロンビア大学でレガト教授と出会った訳者、下村満子さんは、「日本にも女性のための医療センターを作る」と約束。一年後にその約束を果たし、そして2002年に出されたこの本を翻訳したのだ。
http://dock.cocokarada.jp/detail/0950905.html

女性のからだは男性と違う。

男女同権を勝ち取ってきた人々にとって、「違う」ということを認めるのは難しい。一方で、医療研究における男性優位もあって、女性に特有のメカニズムについてはしっかり研究されてこなかった。

この本に紹介されているのは、アメリカでの知見なのだが、果たして東アジアにも当てはまるのかどうか、そんな眉唾で、いくつか紹介しておきたい。20-22

・糖尿病を患った女性の冠動脈疾患にかかるリスクは6倍になる。が骨粗鬆症にはなりにくくなる。
・薬の利き方にも男女差がある。
・免疫システムも違う。男性は女性より52%も多くセロトニンを体内で作り出す。女性のうつが男性の倍というのは、女性の社会的地位も関係するかもしれない。
・セロトニン量が低下すると女性は引きこもって不安になるが、男性は攻撃的になる。
・医者は女性の訴えを軽く見る。

さらに24
・脳卒中に伴う言語障害から回復する割合は女性のほうが高い。
・女性は喫煙の害を被りやすい。
・女性は男性より痛みを強く感じる。

女性に焦点をあてることが、両性についての理解が高まり、人生の質が高められるのだ、レガト教授は、いまの医療研究の動向について、女性研究の果たす役割の大きさを強調しています。何よりも、投薬の効果の違いは、治療効果をずいぶんと高めるだろうと思われる。

しかし、大きな前提としては、以下のようなことを了解しておくことが大切だとしている。34

・男女の能力は一致する部分が非情に多く、顕著な違いが見られるのは一般人に無い傑出した才能を持つ人の場合である。
・平均点で男女の差が出るとしても、最高点と最低点の違いの差よりは小さい。
・能力の性差は人生の時期によっても現れが違う。
・被験者の性によっても研究の結果が影響される。

その上で、違うとすれば
・女性は男性より優れた言語能力を持っている。
・男性は女性より数学の成績がよい。
・人生の出来事に対する記憶力が違う。
・女性のほうが顔の表情に敏感。
・男性の方が立体物の動きをうまく把握できる。


痛みの感じ方も違う。痛みを感じると男性は血圧があがり、女性は心拍数があがる。184

などなど、身近なところでわかるようなことから、複雑なホルモンの働きまで、研究はまだまだこれからだということだね。
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by eric-blog | 2014-05-03 10:17 | ■週5プロジェクト14 | Comments(0)
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