ファシリテーション・メモ
今年もそろそろファシリテーションハンドブック2014年版の改訂をする時期になりました。毎年、ファシリテーションセミナーで配布しているものです。 熊本でも4月からファシリテーションセミナーを開催することにしました。詳しいことは下記をご覧ください。 さて、ここでは実際に役立つメモを書き込んでいきますね。 初回は、「白板(黒板)使ってもいいですか」が始りの合図 ということです。 ファシリテーションは、議論の進行・整理をするということですが、どうでしょうか?最初からファシリテーターしますとか言わないでしょ! 議論の最初から進行役がいる場合もあるかと思います。 しかし、普段のミーティングを想定して考えると、誰もがメンバーで自由に意見を言っているという状況はよくあるわけです。 そこで、議論が進展していない、あるいは話があっちこっちに飛ぶ単なる会話がされている場合に、こう言ってみましょう。 「白板(黒板)使ってもいいですか?」 これ実際に先日、あるミーティングで使った言葉です。誰もが自由に意見を言うのはいいのですが、やはり整理しないと議論がつながって、つみあがっていかないのですね。雑談や会話はそれでいいのですが、ある目的で集まっている会社などの組織では時間を無駄にすることはひいてはコストの無駄であって見過ごすわけにはいけません。 さて、白板の使い方はまたいつかの機会にゆずるとしましょう。 3回でみるみる変わる!かみ合う話し合いをつくる講座 ~話し合いが生産的で価値あるものにしたいと考えるあなたへ~ ファシリテーター歴15年以上の私、加藤千尋が、あますことなくお伝えします。 宮崎県では5年連続ファシリテーションセミナーを開催していただいております。 この熊本では10年ぶりに復活します! 1回目 4月19日(土)10:00~12:00(2時間) 内容:これだけ!で変わる話し合い インタビューを書く 2回目 5月17日(土)10:00~12:00(2時間) 内容:問題を解決するとは、どういうプロセスか知る 3回目 6月21日(土)10:00~12:00(2時間) 内容:人間関係のこじれを乗り越えて、話し合う! 場所:フリースクール地球子屋教室(市電:水前寺公園電停前) (熊本市中央区水前寺公園4-20-水前寺椿ビル201) 費用は、資料代各回1,000円のみ! 3回連続の方が効果的ですが、各回参加でも役立つ内容になっております。 このファシリテーションというコミュニケーション技法を知れば、きっとあなたの仕事や人間関係は変わることでしょう! 参加申し込みは、FBでメールもしくはkato-chiro@s6.kcn-tv.ne.jpまで ファシリテーション・メモ2 企業が求めていることの上位に必ず出てくるのがコミュニケーション力です。それはお互いの理解力にかかっています。ファシリテーション技法があるとお互いの理解力が飛躍的に高まることでしょう。 このようにお互いの間に入って、意見を出し合ったり、まとめたりする役割がファシリテーターなわけです。もしそんな立場になったら次のことに気をつけましょう。 「ファシリテーターが意思決定者には、なるな」 です。もし意見の調整者が意思決定をするのであれば、話し合いは非常にファシリテーターの誘導のように思えてくることでしょう。ファシリテーターは中立であれとは、そういうことを意味します。意見を言うことは、問題ないかと思います。しかしそれが結論となるとなれば、何のための話し合いなのかと思うメンバーもいます。 そのことに気をつかないとせっかくの技法も機能しなくなるでしょう。 ファシリテーション・メモ3 よく思うことですが、ファシリテーターという存在によって意見が言えない、なんてこともありますね。前に出て、長々と議題やその議題を扱う理由を話はじめて、話を聞いているメンバーはうんざりといった事もよくあります。 そんなに思いが強いならば、メンバーからリーダーになって仕切ってくれた方が早いのでは?と思ってしまうのです。 だから、いつもこう思います。「目的や議題などの説明は、文書で事前に配布しとこうよ」と。だいたい、会議の本には、会議の成功は準備で決まると書いてありますよね。 それは当り前として、ファシリテーターとして言いたいことは次のことです。 「会議の目的や今話している議題は、3か所に大きく書く」です。 白板、テーブルの上、そして資料です。目的は、到達地点を書き、議題は疑問形の文章がいいでしょう。テーブルの上にはA4紙を用意しておき、メンバーに書いてもらいます。 議論を進めていけば、予定していなかった議題にさらに話が進むことはよくあります。新たな問題や議題が出てきた時は、話し合いがうまく進み、議論が積み重なっているなという指標にもなります。 簡単な事です。ファシリテーターが「紙に書いてください」と言って書いてもらっている間に、メンバーは意見を考えるのです。考える時間を作ってあげるのも大切なことなんですね。みんなの意識を集中させる工夫なのです。 ファシリテーション・メモ4 何人かと話し合いをしているという前提で、いろいろとファシリテーションについて思うことを忘れないように書いています。 ファシリテーターがしなければならない大切な事は、議題の量と時間の配分です。ここで大切なことは、「議題の量を欲張らずに減らそう」ということなのです。せっかく集まったので、みなさんアレコレ話をしたいのはよくわかります。そういう場合には、集まる時間を30分早めに設定して、「資料の整理があるので、集まれる方は、集まってくださーい」と声掛けしておくと真面目な人は、来てくれます(笑) よく海外の人が、日本人は遅刻にはうるさいが終わりの時間にはルーズだと言ってます。そういう傾向があるなと私も思いますので、そこを逆手にとって早く集まってもらおうということです。作業しながら、アレコレ話をしていると自然と議題に関係ある話も出てくるでしょう。みなさん、会議とは思っていないので本音で話をしてくれます。 終わってからの飲みニケーションが大事だとよく言う人がいます。大事だと私も思いますが、飲みニケーションはせっかくならスッキリと楽しく飲みたいじゃないですか!終わってからも、議題をあーでもない、こーでもないと言いたくない。もっと楽しいお話したい・・・だから早めの時間を提案しています。 それに時間通りに会議が終わることは、感謝されます。守るなら会議の終わりの時間!がファシリテーターの合言葉になることを願うばかりです。 ファシリテーション・メモ5 みなさまの「いいね」、ありがとうございます。とても嬉しいです。計画的にやっているわけではないので気長にお付き合いをお願いします(^O^)/ 今回のメモは、「ファシリテーターは可能な限り、決定しそうなアイデア・意見のリスクをあぶりだせ!」です 色々な会合や会議に出かけます。すると誰が言ったかということ、そこに発言の重み付けをほとんど無意識のようにしています。これは一つの隠れた技法だと思います。対立回避するための技法です。「あの人がいうのならば」と折れるわけです。もしそれで物事が決まって、上手くいくならそんなに簡単な事はない。どんどん「あの人」に意見を出してもらって、ハイ、結論!で終わりです。 ファシリテーターが最初にすることは、「あの人」がこの集団の中にいるのか、どうかではないか見極めることです。何もみんなで決めることが、いつも良いわけじゃないですからね。 しかしそうはいかない場面が多くなっています。どうしていいかわからない、A案もリスクがある、B案は別のリスクがあるなんてことがあるわけです。みんなで決めるということの裏には、リスクをみんなで背負うということに他なりません。そのルールが徹底していないとアイデアを出した人、決定した事をきちんと守った人が責任を負わされて、やってられないという気持ちになります。「あの人」まではなくとも、希望のもてるイメージ、思い切ったアイデア、ユニークな意見は賛同されがちです。それを実行した場合のリスクを出しましょう。その時間まで確保しておきましょう。 「あの人」がいないならば、より慎重に話し合いを進めてみましょう。それが結果的により深く検討することにつながります。 ファシリテーション・メモ6 「会議を料理で例えるなら、誰に、どんな材料(情報)を選択し、どう調理(話し合う方法)するのか」ってことにつきます。 この時期、環境教育の集まりや地域づくりの会議が多いですね。人が集まって話し合うわけですが、その内容は置いといて、会議のデザインについて、いつも不満に思うことがあります。 よくあるデザインは、開会挨拶→基調講演→分科会・グループディスカッション→まとめ というものです。その流れが講演の話、グループディスカッションのテーマがちぐはぐでまとまりのないという残念な事が多いのです。 ファシリテーターは、参加メンバーを見渡して、まず持っている情報を共有するところに工夫のしどころがあります。情報の共有の仕方として、基調講演やパネルディスカッションも手法としてありますが、その他にも地域を歩く、インタビューする、地図をつくる、情報カードにする、過去から現在までの写真を並べるなどちょっと考えただけでも方法は様々。こういう工夫ができるファシリテーターが増えると本当に楽しい話し合いができます。 ファシリテーション・メモ7 メモ6で、情報共有の仕方、そして会議のデザインことファシリテーターの工夫のしどころと書きました。同じ職場、グループの人で集まるミーティングならば、もちろん、そこまでしなくともいいですよね。 そんな場合には、逆に「暗黙知を疑え!」がファシリテーターの役割になります。そうでなくても、日本語は、主語と述語が離れていますし、省略もしがち。そして仲間内ならなおさら、グループ内の独特の言い回しなんかが多用されますね。だから「主語は誰ですか?」とか「その意味は何ですか?」と省略された部分を確認する言葉かけをしていきます。人間関係や位置関係などを白板などに表すのも、有効ですね。思った以上に、私たちは言葉の意味も内容も理解はしていないことが多いですね。 ファシリテーション・メモ8 今日の午前中は、子どもたちに感情の扱い方、気づき方、いじめとキケンな笑い、イライラコミュニケーションパターンなど90分のワークショップをしました。 怒りの温度計でメタ認知することの大切さを伝えた後に、イライラコミュニケーションの分類をして終わろうとしていた時です。その分類パターンをされた時に、自分はどの怒りの温度になるだろうかと10歳の子どもが考え始めました。 ファシリテーターの私の想像を超えて、まさに議論が積みあがっていった瞬間です。グループが自発的に機能していく時、その場にいる全員がわくわくした気持ちと集中して取り組む至福の時間が現れます。 そこで今日のメモです。「ファシリテーターは、時間とペンをメンバーにわたすタイミングを見極めろ」です。
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| 2014-02-18 09:37
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