戦い済んで、夜が明けて その1「投票行動のパターンが変らないまま」
ツィッターより:投票日(2月9日)は、開票時刻まで候補者を特定する選挙運動は禁止になります。注意しましょう#名前も、リツイートもアカンそうです。 2014年2月9日 負け惜しみではない。 緑茶会の竹村さんの分析は、よくわかる。 http://blog.goo.ne.jp/h-take888/e/dca2a388a06e29426d7f2879ed3933f5 緑茶会の最初の分析もみごとだった。左派脱原発派と右派脱原発派は交わらない。 今回、どんな結果になろうとも、「脱原発票」が半数を占めることは間違いない。それは、これまでのパブコメや世論調査でもそうだったのだから。 それが、脱原発をかかげて立候補しているいずれかの候補者の当選というところまで届くかどうか。そこが悩みどころであり、竹村さんの判断がある。 反論でもない。 錚々たるメンバーが、名前を列ね、顔を出して「統一」を呼びかけた。わたしのように、今回初めて選挙戦手伝います、手伝ってみます、なんてポッと出ではない。これまで、何度も、何度も選挙を戦い、残念ながら及ばない体験をしてきた人々だ。 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/123450 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/123900 基本的に「必死」になることができない「トカトントン体質」のわたしには、計り知れない思いが、背景にはあるのだと思う。熱いなあ。 しかし、分析だけでもだめだし、呼びかけだけでもだめなのだ。根本的な投票行動のパターンは変えられない。そこに対する対策が講じられていないし、問題にもされていない。 それは、投票行動が「組織票」だということだ。 わかってはいるのかもしれない。しかし、それをどうするかを考えていないということが問題だということだ。 なぜ、自民党が強いのか? それは、地域郷党型団体と行政政策主導型の強固なる合体である「自治会」なる組織の存在があるからだ。 前回、主に「電話掛け」ボランティアをした青木愛さんの事務所では、自治会名簿を利用して電話をかけていた。今回は、電話帳を使った。電話帳に乗っている電話番号にかたっぱしから電話するという方法だ。しかし、その電話番号は、住所別に整理されている。いわば、「自治会名簿」に近いものなのだ。 組織票には四つある。 ○企業票 ○組合票 ○宗教票 ○地域票 脱原発は「テーマ型コミュニティ」+組合票+ちょっとはエコ化している企業票であって、地域票に対する働きかけはしていない。 ところが前述のような規準で選ばれている電話番号リストに片っ端から電話すると、「うちは、もう決まっていますから」と答えるのだ。ここが重要。「もう決めていますから」ではない。 「もう決めていますから」であれば、「わたしはもう決めていますから」である。そうではない。「うちは、もう決まっていますから」なのである。 そう答えられると、こちらとしては、ああ、宗教団体で固められているか、あるいは地域で固められているんだなと思う。企業や組合とは考えにくい。女性票が影響されるのは、夫が投票の自由を侵してまで「企業票」あるいは「組合票」を増やそうとしているのでなければ、宗教か地域なのだ。 では、なぜ、東京のような都会で「地域」なのか。それが自治会を「地域郷党型」と行政主導型の合体型と呼ぶ所以である。すべての自治会が強いわけではない。地域郷党というのは、地域の名士が束ねる組織だ。 組織票は交渉力である。組合でもない、企業の社長でもない。政治に対する交渉力は、もっている票で決まる。 どの地域で、どこに票が入ったか。その結果こそが、地域有力者が存在するかしないかの、誰にとっても明らかな指標であるはずだ。わたしなどの一般市民にはわからないデータだが、どうやら政治に関わる人には、わかるようだ。「北区で公明党は三万しかとれないんだよね」。 今回の電話掛けで、前回の青木愛さんの時と、感触が変ったとは思えない。 50代までが、同じ投票行動であるかどうかはわからない。しかし、70代80代、地域とのつながりのある世代は、きっと地域組織票の影響を受けているはずだ。 では、若い世代はどうなっていくのか。どうしたいのか。 行政主導団体は、担い手がどんどん高齢化している。それは明らかだ。しかも、問題は、「7割自営、3割サラリーマン」という時代に構造化された地域組織が、「7割サラリーマン、3割自営」の時代に、構造疲労を起こしていることだ。 三宅洋平さんのような、一人ひとりを揺り動かすような逸材が、政治家の世界に蔓延するとは考えにくい。大半は、政治屋である。政局ばかりを見て、理念がない。久々に理念を語る候補者が出たら、人々が刮目するほどのもんなのである。 「民主主義の学校」では、とりあえず、「一人ひとりが考えて、行動する」という教育目標を掲げている。しかし、そんなことが幸せなのか。そんなことが人間なのか? 教育目標は間違っていないが、実際の行動は、きっと、別のところに決着する、そんな健全さをあてにして、理想的な教育理念をふりかざすことも、やらねばならないのだと、いま、感じている。 組織・集団と個人。 義理人情か、社会的びくびく人間なのか。 教育の永遠のジレンマだ。 八木のぶ代さんも呼びかけている @nobuyoyagi: 改めて言う。スノーデンさんはノーベル平和賞候補です。組織を裏切って正義の行動を取る奴はカッコいいんだ! 秘密投票だとバレやしないぞ!
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| 2014-02-09 09:01
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