日本海軍はなぜ誤ったか 海軍反省会400時間の証言より
澤地久枝、半藤一利、戸高一成、岩波書店、2011
2152冊目
戦後すぐに公的に行われた調査とは別に、水交会が小柳資料、水交座談会なども行われた。反省点もあるのではないかと1980年に始められたのが「海軍反省会」1991年の131回で記録は途絶えた。
その存在が2006年に明らかになり、2009年、NHK番組が作られる。
この本は、それらの記録および番組をベースにおいた鼎談である。
「この海軍反省会に出席している、軍令部のいい地位にいた参謀の人が戦後、自衛隊の幕僚長とかになっている。」99
「責任というものは、どこかの段階で個人に行かなければいけない・・・どんな失敗をしても「これはまずかったねぇ。でもね直接は、私の責任じゃないから」とみなどこかで思っている。・・こういった感覚がどんどん、被害を拡大している。」102
多くの資料を廃棄してきた軍隊の、過去をふりかえる作業は難しいなあ。