ペテン学131118
アーサー・ビナードさんの講演会 11月18日(月)、八王子市学園都市センターイベントホールにて、詩人・作家のアーサー・ビナード氏を講師に迎え、PLEASE NO WAR市民の会・I女性会議(あいじょせいかいぎ)八王子支部・館町ひとの会主催による「アーサーのペテン学講座 憲法を活かす力を蓄えるために」が行われた。 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/112236 「サブプライム・ローンなんかでなぜだまされる?」 『どうしてゆうちょがいけないの?』という本を書いた人がいたなあ。 「郵貯は、多国籍銀行業が入りこむことのできない、守られた公的な金融業だったが、毎年の「年次改革要望書」によって、解放を求められ、いまやアフラックの食い物にされている。あひるの餌」 郵貯が、そのお金をどう使っていたかということに市民の目が向き始めた時、外国資本の手が先にのびたということか。 「ペテンはネガティブなイメージだが、「広告」「コマーシャル」「プロモーション」「Public Relations=PR」と言えば、ほとんど同じ内容であるのに、ネガティブさは消える。」 「B層。しもじも、庶民、貧民、餌食、それがパブリック。PRというのは、その人たちをどう対応するか。麻生太郎さんは言っていることとやっていることが一致しているから、政治家として失格。「しもじもの皆さん」「ナチスに学べ」」 「安倍総理は、黒子ではなく、踊っている人だが、いろいろなものを使って、Publicを操る。」 「この技術とメディアを見つめるためにも、ペテン学が必要。」 「ごみ売り新聞にのった広告?新聞にのった広告なら、いかがわしい土地を売ることなんてしない、と思うよね。月面の土地とかも売っていなかった? 執念深く詐欺師を追いかけるのも、心の持ちようによっては、楽しいことですよね。」 「人間の倫理が少しでもあれば、やらないようなことをやる。ローンというマイナスをパッケージにして、あたかもプラスのように見せて売りつける」 「昔話には、だまされないようにするための知恵がある。「ぜったい見てはいけない」と言われたら、かならず「見る」。「開けてはいけない」と言われれば「開ける」。それは普遍的に共通。それが人間の心理。禁ずることが魅力を高める装置。ポルノも薬物も、同じ。」 「詐欺を見抜く力。見抜いてどうする?」 「PRと深いところでつながっているのがプロパガンダ。同じ意味。政治的にも使われるようになって、一般市民がさらされる量が増え続けている。ペテンを見抜く技術が、生き残るためにもますます重要になってきている。生き残りと直結している。」 「ぼくと高校生の違いは、浴びている広告の量の違い。おじいちゃん、おばあちゃんの浴びた量と、ぼくの浴びた量も、格段に違う。」 「語る、というのは、よーーく体内に取り込んで、自分の中で、からくりとして消化しているものを「語る」。語る形で深めていた。語って、次の世代に伝えていた。大人になっても聞いていた。カチカチ山を人生の中で、500回ぐらい聞いている。その内容を、自分の日常生活の中の体験とつなげて、消化していく。」 「奴隷にとっては、語られる物語は、生き残りのための知恵。うさぎさんが登場人物。Hey! House! ペテン学のマニュアル。技術のために読むものではなくて、途中で、作品のすばらしさに夢中になるから、忘れてしまうけどね。これまで、自分たちがどういうものにだまされて、どういう詐欺にひっかかって、これまでの実例も含めて、深めて、見抜くこと。昔話を語ることにも似ている。歴史をペテン学の視点からふりかえると、見えてくる。」 「僕自身の体験。1990年。英米文学を学んでいた。日本語の魅力に吸い込まれて、東京へ。卒業式の前、6月にやってきた。何も知らないで来た。着いたら千葉だった。」 「池袋に、外人ハウスがあって。ボブ。自分の生活をつくっていくことを通して、ものの名前や、ことばに親しんでいった。よく話をしてくれたのは、おじいちゃん、おばあちゃん。八百屋さんや習字の先生」 「東京で暮らしていると「焼夷弾」という言葉。自分の故郷のデトロイトでは、それを落とされる対象ではなかったので、知らない言葉だった。実体験のある人は、ことばを聞いて、体験を思い出す。体験を持っている人々と親しくなって、直接聞く事ができて、自分の暮らしている池袋、東京と、具体的につながった。」 「焼夷弾は英語でincendiary bomb。焼き尽くす。Napalm弾。Naはナフサというよく燃える物質。Palm油。焼き殺す目的で開発調合。Napalm弾、ナパーム弾というのは、知っている言葉だった。ベトナムで使われたと知っていた。日本でのことは知らなかった。開発の背景を調べてみた。焼夷弾は、日本を始め、アジア人の人と暮らしをすべて焼き尽くすために開発された。アメリカの陸軍省が、砂漠の真ん中の町を買い上げて、日本家屋に作り上げて、西海岸からたたみ職人を連れてきて、作らせた。そこをもっとも効率よく焼き尽くすことができる爆弾を作った。 池袋の大家さんを焼き殺すために作られた。それによってアメリカの化学薬品会社ががっぽがっぽ儲けて。数えきれない人が殺された。」 「1942年とか43年に作られた。焼夷弾がいちばんたくさん使われたのは東京大空襲だと思うかもしれないが、日本以上にふらせたのが、アメリカ国防総省が、1947年に、朝鮮半島にふらせた。いちばん大量に使われたのは、ベトナム。」 「ギリシアが自国民に使う。独裁政権が自国民に使う。」 「体験のある人は、そのことばだけで意味がわかるでしょう? ベトナムで、その同じ体験をしている時、NHKではなんと報道していたか。「ナパーム弾」と言っていた。なんで「焼夷弾」と呼ばないの? 名前変えちゃった。技術は進歩するから、確かに最先端。たくさんの人を殺す道具として。なんで「ナパーム弾」にするのか。たぶん、イメージが恐ろしいものだということを、調べれば見えてくるんだけれど、焼夷弾と呼ばずに、ナパーム弾とすることで歴史を切り離す。具体的な体験を消す装置として働く。」 「焼夷弾と語られていたら、人ごととして、語ることはできなかったはず。みんなの体験とつながることばを使うと、ベ平連の活動に参加するかもしれない。同じ東京を焼いた人たちが朝鮮半島を焼いている。同じ人たちがベトナムを焼いている。」 「名前を変えてしまえば、体験とことばがつながらなくなる。いくら、ナパーム弾がこわいと言っても、自分の家に降ってくるとは思わなくなる。」 「基地のまわりで、平気で、ベトナムの人を焼き殺すことにかかわって、経済成長を遂げていく。」 「言葉を変えることで、残酷であほうな人になりさがる。高度経済成長のさなか。」 「名前がついている。いざなぎ景気。神武景気。高度経済成長という名前をつけた。外から与えられたもので大きくなった。」 「米国債、アメリカの借金を買い付けている」 「債務不履行が来るよ。TPPを固めて、日本人民をおりの中に閉じ込めて、特定秘密保護法で、何もできないようにして。PRのプロたちが作ったことば。」 「高度経済成長というのは、日本が高度肝臓成長。フォアグラ経済。景気がどこかで終わって、肝臓を外部にとられる。いざなぎ景気が終わったのは、ニクソンショック。貯めたものをスポーンと抜いた。近代最大の借金踏み倒し。郵政民営化も肝臓抜き出し。TPPに入ったら、肝臓を抜かれて、最後に焼き鳥。」 「大きな詐欺を見抜くのは難しい。でも、見抜くためのツールはある。」 「原子力の平和利用をどう見抜いたか。僕は、第五福竜丸で見抜いた。」 「実験と言っているが、それがビキニ環礁を破壊し、汚染し。日本の船1000隻以上が被ばくしている。ベン・シャーンと組んで、この物語を語ろうとした時、第五福竜丸の乗組員と同じ立場にならなければ、語れない。1954年3月1日。原子力を世界平和のために使うとアイゼンハワーが1953年12月8日に国連で演説。その舌の根も乾かぬうちに、ビキニで水爆実験。」 「なんで、日本はだまされたのか。平和利用のキャンペーンが、第五福竜丸を見えなくさせた。」 「正力と中曽根が、予算を組んでいた同じ日に、久保山さんが被ばくしていた。」 「積極的平和主義というのは平和利用の焼き直し」 「悪いやつというのは、「焼かれた人」「被ばくした人」。食い物にされたやつは悪いやつ。」 「僕らは、ウサギどんと同じ。嗅ぎ分けなければならない。自分のもっている才能を使って、やばいと思った時に、工夫して生き延びる。ペテンと情報。本当の未来と売り込まれているも未来をわけてやること。あまり時間はない。驚くような速さですすんでいるので。」 【関連ブログ&ニュース】 広報・広告・プロパガンダ http://ericweblog.exblog.jp/18762775/ オスロからイラクへ 戦争とプロパガンダ2000-2003 http://ericweblog.exblog.jp/18714332/ 国際原子力ロビーの犯罪チェルノブイリから福島へ http://ericweblog.exblog.jp/18830460/ 地球温暖化論のウソとワナ 史上最悪の科学スキャンダル http://ericweblog.exblog.jp/18680143/ エイズは製薬業界とそのフロント非営利団体の作り出した恐怖だった。 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=283245&g=132207 「国産大豆」の表示のからくり http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=283034&g=131208 2004年の分析結果。 http://earlybirds.ddo.jp/bunseki/Data/gmo/tofu/tofu.html
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| 2013-11-19 13:54
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