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ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて
安田浩一、講談社、2012
1952冊目

2013/04/06 岩上安身「在特会はオウムにも似ている」 “水晶の夜”再びか。新大久保の今 ~緊急特番 新大久保で今、何が起きているか~『殺せ』と叫ぶ排外デモと、『仲良くしようぜ』というカウンター抗議の交錯http://iwj.co.jp/wj/open/archives/72800

在日特権を許さない市民の会が発足したのは2007年1月20日。500人の会員から始まり、4年で一万人を超えるまでに成長。会長は櫻井誠。本名高田誠。

彼らが主張する在日特権とは次の四つだ。196

1.特別永住資格
2.朝鮮学校補助金交付
3.生活保護優遇
4.通名制度

永住資格は、一般の外国人でも10年も住んでいれば与えられるもの。数十年も居住している旧植民地出身者に与えられることがそんなにおかしいか?


補助金の給付は各都道府県別の制度。北朝鮮が何かするたびにやり玉にあげられている。

以下、わたしの追加。そもそも、在特会の人たちは「子どもの権利条約」を読んだことがあるのだろうか?
「締約国はすべての子どもが教育を受ける権利を保障するように」と謳われている。States Parties recognize the right of the child to education,
それをわざわざ「児童」と訳すことによって、1. 学校教育法の初等教育段階に「子ども」を限ろうとしている。2. 結果、子どもとは18歳以下のことという条約の対象を矮小化している のは、日本なのだ。特に、少数者の教育については第30条に言う。
第30条
 種族的、宗教的若しくは言語的少数民族又は原住民である者が存在する国において、当該少数民族に属し又は原住民である児童は、その集団の他の構成員とともに自己の文化を享有し、自己の宗教を信仰しかつ実践し又は自己の言語を使用する権利を否定されない。
Article 30
In those States in which ethnic, religious or linguistic minorities or persons of indigenous origin exist, a child belonging to such a minority or who is indigenous shall not be denied the right, in community with other members of his or her group, to enjoy his or her own culture, to profess and practise his or her own religion, or to use his or her own language.
子どもの権利条約が言うまでもなく、いまや国際社会では、ダブル(複数の文化的出自を持つこと)の価値を認める方向へと、人権概念は向かっているのだ。それは、アボリジニーに対する同化政策の転換に、典型的に現れている。
間違えてはならない。どこの国に生まれようとも、子どもの文化的背景は尊重されるのである。
マイノリティの場合は、特別な措置を講じてもいいくらいなのだ。

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印象に残ったのは、「在日が、なんとなく、羨ましかった」という元在特会のメンバー。
必死になって学校を守ろうとしている朝鮮学校OB。仲間や親たちとスクラムを組む姿。
つまり、在日社会が持っている濃密な人間関係や強烈な地域意識。

ネット右翼にはない、ものがそこにある。

ラジオフォーラムの特集
■ゲスト:
 安田浩一さん(ジャーナリスト)※電話出演
 リ・シネさん(ライター)
■パーソナリティ:石丸次郎(ジャーナリスト)
■テーマ:在特会と差別排外扇動活動(ヘイト活動)の実態

http://www.rafjp.org/program-archive/020-2/
by eric-blog | 2013-04-21 11:32 | ■週5プロジェクト13
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