◇IWJの岩上安身さんの「水曜ダンディ」でのコメントをご紹介。2013年3月27日
「でも、原発について書いていないのが7割以上もあるんですよ」
◇教科書検定の結果が報道された。どの社も、スタンスはそれぞれだが、原発事故についての記述が増えたところが多い。教員は「教科書を」教えるのではない。「教科書で」教えるのだ。
文部科学省が昨年出した「放射線教育副読本」は、原発事故についての記述の少なさに、驚愕を誘った。
教科書や副読本は、教員が、教壇に立つ時の帆だ。帆がしっかりとしていないと、子どもたちの視線を受け止めることは難しい。その帆が穴だらけでは、走り出す船足は鈍る。
震災を受けて、国連10年の中間年という位置づけで改訂された「我が国における「国連持続可能な開発のための教育の10年」実施計画 」は感動的だ。2011年6月の改訂であるという「熱」は、決して忘れ去られて良いものではないはずだ。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokuren/keikaku.pdf
「新しい公共」、震災を受けた地域づくりなどに取り組むために、子どもに「システム思考」「クリティカルな思考」「情報リテラシー」「行動力」をつけたいと、計画は言う。
一枚の帆がぼろぼろでも、風がアゲンストであろうとも、「持続可能性」に舳先を向けてとりくむということは、このような点検の視点をガイドラインとして、忘れないことだろう。