「●3.11 地震・津波・原発」をクリックすると、「現状について」のページが出ます。
新たな情報については、こちらにまとめています。 「☆アクティビティ・アイデア」をクリックすると学習案が出てきます。 「◇ブログ&プロフィール」には、個人的雑感を書き込んでいます。 ******************** 隠される原子力・核の真実 -原子力の専門家が原発に反対するわけ- 小出裕章、八月書館、2010 この2月に増刷が出たばかり。当然、売れている。ちっとも嬉しくはないだろうけれど。 2007年に同じ著者が監修した『完全シミュレーション 日本を滅ぼす原発大災害』(風媒社)は、京都大学原子炉実験所の同僚、瀬尾健さんの『原発事故・・・その時あなたは!』(風媒社、1995年)を元にしている。 小出さん自身が作成した、「エネルギー消費量と寿命」の関係を示す図が「12章 エネルギーと不公平社会」に紹介されている。 わたしたちは、どれほど使えば「満足」なのか、考える必要がある、と小出さんは指摘する。 「専務 島耕作」(『週刊モーニング』2007年6月7日号)は、「もんじゅ」を主人公が訪問し、次のような台詞でしめくくられているという。「近い将来、高速増殖炉を世界中が使うことになるのは間違いない。」「はっきりゆうて原発反対なんていってる場合じゃない。」 『サーフィンワールド』2007年7月号は六ヶ所再処理工場の海洋汚染を検証。警鐘をならしている。 教育者よ、たちあがれ、と武田邦彦さんは、提言しています。2μSv/hの場所からは、子どもを避難させるべきだと。年間53mSvは1000人に5人が発ガンする段階なのだと。 以下もぜひ見てください。 ●ワールドフォーラム4月10日の緊急!「福島原発はいま?日本のターニングポイント!」講演会【全編】です。 http://www.youtube.com/watch?v=9zDwj7lKg2M しかし、池田整治さんの後に発言しているお医者さんは、怖いことをさらっと発言されています。「いまの被曝のレベルは、1000人から数千人に数人、被曝のせいでのガンが増える程度のことなのです。集団のリスクと個人のリスクは違う。個人のリスクはフリーラジカルなど、ガンの発現機序を理解して対処することができるのです。」と。 武田さんも、別の記事で以下のことを指摘しています。 http://takedanet.com/2011/04/1100_863e.html 「100ミリシーベルトで健康に害を与えると仮定しても、発がん率はおよそ100人に1人。放射線の被曝がなくても100人のうち50人はガンになるので、あまり影響はないと予想されます。」京都大学の渡邉正己教授の発言。 原子力発電所の事故は、自然被曝その他の発ガン要因と同じレベルの責任で語られるのですか? これからは、原子力発電所の事故に対する政府の対策を、リスクのどのレベルで語るのかが、政治的に決定されていくでしょう。そして、国際基準の0.1mSv/年や現在の日本の1mSv/年を言う人々は、「過剰反応」だと片付けられるでしょう。 日本の医者の数26万人。物理学者(日本物理学会会員)2万人。 そんな人数の、日常的に人々の近くで話し、かつ「知識人」として一目置かれている人々が「いやあ、集団リスクと個人のリスクは違いますから。」とか「CTスキャン一回で浴びる方が大きいですよ。」とか「1000人に何人かの発ガンリスクなら、被曝以外にもいろいろありますよ。」とか。発言していくわけです。これから。 これは、例え物理学者らが結束して、ものを言ったとしても、分が悪そうだ。すごい人体実験の国になりそうだ。日本は。 果たして、この国の意思決定はどこに向かうのか? そして、その結末は、いつ頃、現れると、考えれば、よいのだろうか? いずれにしても、その結果が現れるまで、医師と薬業界のニーズは、原子物理学研究者の養成に対するニーズより、大きいと、すぐに言われだすことだろう。 Science is political. Political is economical. Economical is money. Money is power. 原子力を推進してきたPolitical Scientistsたちは「お詫びと提言」を出した。 http://blog.livedoor.jp/pfj_blog/archives/50613110.html しかし、彼らが数十年活動してきた学会やら学界やらに、「政治的科学」の種は撒かれたのではないか。育ったのではないか。それをどう取り戻すのか。 この国が「Scientific Politics」科学的政治を行えるようになるために、必要なことは何だろうか。医学者の参入によって、さらに、議論は混迷していきそうだ。 必要なことは、 1. 1980年以前に建設された原子炉については停止 2. 新規建設は見合わせ 3. 廃棄物を含め、これから長く続く「核」とのつきあい方の現実を見据え、科学技術社会における教育のあり方を再考する 池田さんが講演会で最後に言ったこと。「人の霊性は育っていますよ。」 人類は成長していることを信じたい。真摯さ。
by eric-blog
| 2011-04-19 11:18
| 草の根の種々
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