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選挙と政治と教育と

主催研修やら、PLTの『幼児期からの環境体験』の翻訳・編集・校正・印刷やら、総会やら・・・
で、ブログもご無沙汰してました。まだ、作業は続いているので、こんなこと書き込んでいる暇があるのなら・・・

ま、おつきあいください。
最近よくアップしているhttp://pltec.exblog.jp/も見てくださいね。

今回の選挙、教育は、まったく争点にならなかったのですが、最近、教育関係のデータをチェックしていて仰天したものがありました。

ご存知ですか? 高校の教員の数の方が、大学の教員数より少ないんですよ?
高校は同世代およそ全入、大学進学率は2005年にやっと5割を超えたのですが、半分です。
高等学校3年間、大学4年としても、3対2の人数です。

それを、大学教員より少ない数で教えているのです。

学校区制をとっている小中は、40名定員とは言っても、地域の生徒数で、学校の学級数が変わってきます。
それに対して、高校は「定員募集」方式。ほとんどの学級が40名定員を前提に組まれているのではないでしょうか?

つまり、現在、もっともQOEが問われるのは高校であると言えるのです。(中学校も大変ですが)

一方で、「大学進学」をもっぱらに学習意欲に迫り得る高校の数などは、2割以下です。例え、進学率が5割であっても、実際には7割の大学は「全入」であるのですから。

後期中等教育をどのような教育と位置づけるのか、大学予備校、前期高等教育という位置づけでは済まない時代なのです。

高校の定員を25名に。

これは、政治的な意思決定で可能な変化です。

いま、国の政治に求められているのは「パフォーマンス」でも「利益誘導」でも「知名度」でも「ドブ板」でも「省庁利益誘導型」でも「米国追随」でもなく、ていねいに政策を勉強し、実施できるように国民に提案することです。

どのような政策が世界とともに歩むこの列島を生かし、活かす道になるのか。

今回の選挙は、議席では民主党が負けましたが、比例区の得票率では自民を上回る3割を獲得しているのです。複数議席の選挙区では、民主党の議員が複数立ち、みんなの党に食われて獲得ならずの構図が見えました。

特に、参議院議員を目ざした方々には、「政策研究」をして欲しい。今回、こんなにもたくさんの人が立候補してくれた、そのことをしっかりとした政策研究のある政治につなげていってほしいなと思います。

高校の定員25名。これは政治的な意思決定で実行可能です。設備は余っているんだから。人材は・・・・
後期中等教育の方針さえしっかり打ち出すことができれば、ついてきます。

高校は予備校じゃない!社会への窓であるし、職業生活の基盤であるし、近代産業社会の基礎学力の場所だし、人生のネクスト・ステップを準備する場だし、青春時代そのものなのです。
Better Quality of Education for All.
by eric-blog | 2010-07-12 09:55 | ☆よりよい質の教育へBQOE
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