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読書案内

久々に、ジュンク堂で2万円以上のお買い物~~~
なるべく買わずに図書館で、という決意は、「東京都図書館蔵書検索」で「単一民族の起源」を検索したら、豊島区にも北区にもなかったというショックで、なし崩し状態。公共図書館の質を上げる必要をぐく感じました。
読書、そして知的生産のスタイルが変わって来ているのですよね。
さて、ERIC運営委員のつのださんからのお勧め本を探しに行ったのですが、その中で買ったのは「戦争ののこしたもの」とスーザン・ジョージのだけ。
「ヨーロッパとイスラーム」は、新書のところで見ましたが、新刊本のところには、その系の出版物が山盛り。高遠さんや今井さんの本も出ていて、一冊買いました。内藤さんのを立ちよみしたのですが、印象に残るのが「いま、イスラーム世界の多くの国は、政治的システムへの参加の道が閉ざされ、それを求めれば弾圧されということが繰り返されている。それが民主化支援の立場の人にとってすら、説得力をもちにくいと感じさせるものになっている」というようなことでした。イスラームが「語られる」存在になっていることが、「語られ」として国際社会に声を届かせるしかないのが、最大の問題なのであろうなと、日本人やらアメリカ人やらの著者たちがてんこ盛りになっている売り場を見て感じました。圧倒的に日本人でしたが。
これは以前にも言ったことがあるかと思いますが、日本は翻訳出版点数が世界最大です。しかし、それでも「翻訳者」というフィルターを通して、わたしたちは世界とつながっているのです。さらに、今回のイスラームの「語られ」状態から言えることは、日本における専門家群の存在でしょう。それは、「翻訳者」以上に強いフィルターなのでしょうね。わたしたちが世界と出会う時の。
やっと「世界システムと女性」を買いました。原題がWomen: the last colonyという1980年代に出版されたものです。たぶん、そのころに聞いた「最後の植民地」という表現はここから来ていたのだったかもしれません。
平和関連本のコーナーも見てまわりました。「対立」の講座を了えて、「平和」に向かう時、対立は2の力、平和は3の力が求められる、根本的に教育的質を異にするものなのだという思いが湧いてきます。2の力というのは「あなた」との力です。3の力というのは「みんな」との力です。1の力が「わたし」の力なのですが。ERICのスキル・トレーニング「ステップ1.2.3.」なんて、まとめてみようかと思っているのです。いずれにせよ、紛争解決という対立の解決の延長上で語る、考える、教える、以上のものが、平和には求められるということです。さて、それは何?

塩野七生さんの「ローマ人の物語」も買ったし、「教材開発研究会」のために、資格試験と理科・数学を分析するために「資格オールガイド」なんてのも買いました。自由価格本コーナーにたくさん理科系の文庫本があったので、てっとり早く買いました。これで来週の週5も安泰です! (ホ;) お楽しみに。
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最近読んでおもしろかった本。(つのださんより)
・鶴見俊輔、上野千鶴子、小熊英二『戦争が遺したもの』新曜社
・玄田有史ほか『ニート』幻冬社
・吉田鈴香『アマチュアはイラクに入るな』亜紀書房
・内藤正典『ヨーロッパとイスラーム』岩波新書
・川端裕人『川の名前』早川書房
・スーザン・ジョージ『オルター・グローバリゼーション宣言』作品社
by eric-blog | 2004-09-25 16:42 | ■週5プロジェクト04
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