345-2(1500)口で言えれば漢字は書ける! 盲学校から発信した漢字学習法
道村静江、小学館、2010
すごくおもしろい本です!
ナ ロ =右
ナ エ =左
ウ ル エ =空
など、漢字の部首をさらにそれぞれの子どもが使うことのできている「部品」という考え方にまで分解し、組み合わせを教える。
それぞれの部品部品をしっかり習得できれば、飛躍的爆発的に漢字量が増やせる。
部品が部首に近づけば、漢字の成り立ちそのもののストーリーにも重なってきて覚えやすくなる。
また、「あおい せいしゅんの せい」のように、音訓読みを併用した漢字の覚え方をすることで、漢字の文章への応用力も高くなるという。
「なぜ、英語を勉強するのですか?」と問うたら、大学生が「しゅうしょくのため」と書くのはなぜなのだ? 漢字を書くのが嫌いなのだ。
楽しく学ぶ、この方法、道村方式から公立学校での新羽方式へと広がっているこの方法、できあがっているものを見ると「ウヘ、大変」なワークシートに見えますが、すごく工夫が詰まっているのです。どこか、簡単な工夫から始めて、参考に使っていってもいいのではないでしょうか? 道村さん自身が子どもたちと工夫を重ねて来られたように。
そうそう、タイトルにあるように、この方法は視覚障害のある子どものために、点字だけではなく、漢字による情報の世界を広げるために行われた指導です。
http://www.nittento.or.jp/TENJI/b_book/origin/kanji/kanji.htm
これまでの点字教科書のように、点字読み取り能力のある人だけではなく、点字を読めない人も、いっしょに読める本づくりが、工夫されています。