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GPWU 第11回 深める・習熟するための課題を点検する

第11回 深める・習熟する


■学習の7つの原則

  1. 1.学習者を中心とする
  2. 2.学習の社会性を重視する
  3. 3.感情が学習にとって重要である
  4. 4.個人差を認識する
  5. 5.すべての生徒をのばす
  6. 6.学習のアセスメントを活用する
  7. 7.水平的な関係をつくる 


■深めるためには「点検の視点」が必要です。


ESDの視点から(提出物参照)

テーマについて

学習者の達成について

●環境アセスメントなどの「評価」の視点も、「改善」につながる「深める」ための視点です。



■記録

1. 学生アクティビティ「日本・日本文化について」(小川)

・四人1組に分けて、A3用紙とマジックを配る。

・テキストに紹介されている「日本文化を紹介するテキスト」の目次を見て、その中から3つ、優先順位の高いものを選ぶ。

・全体共有

・交換して、質問と答えを考える

・気づいたこと、感じたこと、学んだことをふりかえる。まとめる。


●まとめの問い「ひねり」の意味を味わう。


■参加型学習のポイント

1. 「発表」→「共有する」 表現の違いを確認しよう。

2. 「気づいたこと・感じたこと・学んだこと」は拡散思考でふりかえる力を伸ばします。何を出しても構わない。そこから、次の問いで深める、まとめる視点を提供することで、収斂的に深めていくことに繋がります。

[]

・異文化理解のポイントを三つまとめてみよう

・「外国紹介の本」編集者の心がけ五つ

・異文化理解のための教科書の作り方


2. 調査のプレゼンテーション

(1) 労働 再就職とそれからの希望 (林もえ、大槻、宮崎)

 半構造的インタビューのいい例とも言える。キーパーソンインタビューからテーマが浮かび出てきたり、それを通行人インタビューで枠組みに使って見たり。

 


 「仕事」があることは大事、でも「仕事」は生き甲斐じゃない。「仕事」がなければ、「テニス」や「子育て」などもやれない。じゃあ、単なる「収入」?

次は、「仕事と生きがい」など、それぞれが気になる本を読んで見たり、自分なりのテーマで身近な人と話し合って見たりするといいねぇ。


(2) 平和と格差社会(内田、(渡部))

インタビューから家族中心の価値観が見られた。



 アマルティア・センの「Doings」と「Beings」は、「生の心理学」に通じる言葉でもあります。「Having」から「Being」への転換は教育の世界においても言われています。Having/Doingの価値観からBeingへ。近代を超えるものを作る。

http://ericweblog.exblog.jp/3150811/


 平和の概念は次のように整理することができます。




■次回アクティビティ「協力ゲーム」 

・あげることはできるが奪ってはダメ

・言葉を使わない

学びのポイント「みんなのウィンウィンのためには何が大事?


・その他「貿易ゲーム」「おやつの分け前」なども、不公平とそれを解消するために求められる「協力」を学べる。


Hookers

  • アーサー・ビナード
    • ¬ことばメガネ  http://ericweblog.exblog.jp/20311026/
    • ¬泥沼はどこだ  http://ericweblog.exblog.jp/15739851/


・桂三輝

  http://katsurasunshine.com

■学習についての中間点検表(提出用)


氏名           学籍番号           


●テーマについて、あなたが選んだ「三点確認インタビュー」による学びは、以下の視点から評価した場合、「良かった」と言えるのはどこですか? 「課題」だと思う点はどこですか?


  1. 1人間の尊厳はかけがえがない



  1. 2私たちには社会的・経済的に公正な社会をつくる責任がある



  1. 3現世代は将来世代に対する責任を持っている



  1. 4人は自然の一部である



  1. 5文化的な多様性を尊重する



  1. 6その他


■もし「課題」について改善するとしたら、どうすればいいと思いますか?


●これまでの学習で、あなたの力で、伸びたものはなんですか?

  1. 1自分で感じ、考える力



  1. 2問題の本質を見抜く力/批判する思考力



  1. 3気持ちや考えを表現する力



  1. 4多様な価値観をみとめ、尊重する力



  1. 5他者と協力してものごとを進める力



  1. 6具体的な解決方法を生み出す力



  1. 7自分が望む社会を思い描く力



  1. 8地域や国、地球の環境容量を理解する力



  1. 9みずから実践する力




■自分自身が伸びたと判断できる理由を書いてください。




■今回、チームで共同プロジェクトに取り組んだことで、上記の力を伸ばすのに役立ったことはありますか? 改善したいことはありますか?



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by eric-blog | 2017-06-30 14:26 | □研修プログラム | Comments(0)

アール・ブリュット アートNIPPON

アール・ブリュット アートNIPPON

保坂健二朗監修、平凡社、2013

2831冊目

日曜美術館で紹介されたしょうぶ学園のヌイ・プロジェクト。衝撃的だった。

http://www.shobu.jp/nui.html

そして、この本でも紹介されているNO-MAは滋賀県近江八幡市にある。

http://www.no-ma.jp

田島征三さんがともに制作活動に関わった信楽青年寮の活動『ふしぎのアーティストたち』

http://www.shigarakikai.or.jp

わたしが驚いた陶器の作品はこちらのものなのか?

著者の一人でもあるはたよしこさんは、絵本作家であるが、「すずかけ作業所」で共同制作を続けている。こちらは兵庫県。

http://www.ichiyou-kai.or.jp

日曜美術館では「アート・ブリュット」自体についての番組もあったんだなあ。

http://iejima.dreamlog.jp/archives/51712397.html

http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2010/0620/index.html

アーティストにとって、どうやって食べていくかが課題だが、キュレーターでもある保坂さんは「支える」ことの大切さをゴッホの例を引きながら語る。155

しかし、わたしはつい最近BSで放送された『炎の人』での印象は、テオが十分な経済的支援をしていたようには見えない。少なくとも家族を養えるだけのものは出していないのだ。それは、画家が求め続けている「愛」を遠ざけるものなのだ。そんな風に満たされない画家の表現を、画商としてのテオは求めたのではないかとすら、映画を見て思った。あの俳優の影の薄さと黒っぽい服装のせいかしら?

ここまでわたしが紹介したアート・ブリュットは障害者施設の入所者によるものなので、「支える」という意味では、彼らは問題を抱えていない。純粋に、自分の心の赴くままに、自分にあった表現手段と出会えれば、その表現を開花させることができるのだ。

三人に一人が詩人を自称するロシア。

芸術家を支えるアーティスト・ベーシック・インカムのような仕組み。156

今は転換点なのかもしれない。

Brutとは生のこと。

ダウン症の人たちの表現は「アート・イマキュレ」無垢なと言われる。

中沢さんは保坂さんとの対談の中でいう。

グローバル資本主義の世界に飼い慣らされることのない私たちを獲得することとプライマルな心の表れとしてのアートは同じもの。141

アトリエ・エレマン・プレザントの出会い。

http://www.element-present.com/html/project.html

「ここには闘争がない」と中沢さんはいう。143

天使と悪魔ですら闘いだと、中沢さんは、言う。

日曜美術館の番組では鹿児島のしょうぶ学園の理事長が、「彼らにとって大切なのは秩序ではなく、矛盾のないこと」なのだと、そこに彼らの表現が、わたしたちの中にあるものを揺さぶる共通点があるのではないかと。

面白い! 闘争とは秩序をめぐる戦いなのだ。

秩序だった世界を「平和」と捉えれば、闘争は終わらない。

草間彌生さんしかり、ニキしかり、山下清しかり、

芸術家の集中力は、常人を逸しているし、逸しているところが表現になっているように思う。

「ありえなさ」の驚き以上にそこには人間としてのプライマルなものに響くものがあるのだ。

病院とアート・ブリュットとのコラボもそのためなのだろう。

健康とは秩序ではなく、矛盾のないこと。どう、この定義?

矛盾のないことというのは外からの判断のこと、ではなく、ね。


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by eric-blog | 2017-06-30 12:18 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)

国のために死ぬのはすばらしい? イスラエルからきたユダヤ人家具作家の平和論

国のために死ぬのはすばらしい? イスラエルからきたユダヤ人家具作家の平和論

ダニー・ネフセタイ、高文研、2016

2830冊目


実は、ダニーと出会ったのは電車の中。彼の被っている帽子があまり素晴らしかったので、話しかけて、それを作ったのがお連れ合いだと聞き、木工工房をやっていると知り、それ以来Facebook友達になった。


最近の彼の講演会活動は目覚しいものがある。


その講演内容をまとめたのがこの本だ。


彼のイスラエルにおける生い立ち、軍隊経験、イスラエルという国では「国のために戦う」ということが教育や社会を通じてどのように刷り込まれていくか。


日本でも、自衛隊の体験入隊や出前授業、銃刀剣が体育の授業に取り入れられるなどの動きがあり、そして、それに対する反対運動が繰り返されている。しかし、自衛隊の海外派遣や改憲の動きと合間って、「自衛隊もあくじゃないし、公務員だし、いいんじゃないの、目くじら立てなくて」という雰囲気も感じる。


しかし、この本を読むと、「国のために戦うことはすばらしい」という刷り込みは、思考停止に陥る危険があることを再認識させられる。


著者の家族は、アウシュヴィッツを生き延びてドイツからイスラエルに移民したユダヤ人。


日本はイスラエルと兵器開発で協力することを約束したが、日本の防衛予算は軍事国家イスラエルの2.5倍もある。188億ドル/498億ドル。

いつの間にか、日本の防衛予算は国家予算の12%にもなっている。158


兵器開発は特に無人機で、だ。


イスラエルは軍事についてドイツからも協力を引き出している。


「ドイツとイスラエルの関係は普通であってはいけない」在独イスラエル大使、2015625

ドイツには永遠に謝罪する立場でいて欲しいのだ。


戦争という手段を絶対に放棄しないイスラエル人 168


ダニーさんがそのあり方に疑問を感じたのが2008年のガザ侵攻だ。そして、日本国内でイスラエルについて講演を始めるようになった。


そして、今、日本の「帰還不能点」についても語っている。




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by eric-blog | 2017-06-30 11:06 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)

GPWU 第10回 リアルな第一次情報が、語る力になる!

第10回 リアルな第一次情報が、語る力になる!


1. 前回のふりかえりと確認


2. 学生アクティビティ「宇宙人がやってきた」(HA)

  「宇宙人に地球を説明する」

  「クラスメイトに自己紹介」

  「他の国の人に自己紹介」

 わたしたちは相手によって、コミュニケーションのスタイルや内容を変えている。


■「分人」という考え方

私とは何か 「個人」から「分人」へ、平野啓一郎、講談社現代新書、2012

http://ericweblog.exblog.jp/23911824/

「著者の言う「分人」の中で、「自分があまり好きではないキャラ」より、自分自身が好きでいられる「分人」でいられる関係をたくさん持てばいいと言う。」


わたしの感想「役割社会、男性優位文化における強者の側の「分人」論は、どこかに逃げがあると思う。自分のせいではないと言う説明。ある役割としての「分人」の行動だからと言う正当化。」たぶん、この人、嫌い。


■今後の予定

  • λ日本人・日本文化について考える(O)6/29
  • λみんなが言っている(Hm、U)7/6
  • λ非言語コミュニケーション(M) 5/25 → 7/13


3. プレゼン準備タイム[20]


4. 三点確認法での調査結果プレゼンテーション!


■プレゼンテーション1 「あなたはやっている? わたしたちの地球とリサイクル」 (Y、O)




●残された疑問

「やらされている」「なぜ、を考えたことがない」「決まりだから」

次の行動に発展しない、繋がらない。


●課題

 1. 玉村村や群馬県の「環境基本計画」を調べること。


いっしょにESD! p.26より

環境基本計画は「行政・企業・市民」の協働で作成し、それぞれの役割分担と課題を解決しつつ、環境問題解決に向かおうとする社会全体の努力。


 2. ISO14000について調べること。企業や組織による環境問題解決への取り組み方の国際標準。



■プレゼンテーション2 「海は遠いか? 海洋環境問題とわたしたちの責任」(Ha、M)

*やっぱり「成果物」がある方がいいなあ。

                   

面白かったのは男性の中に「興味もないし、関係もない」と断定して答える人がいたこと。


「男性脳」と「女性脳」では働きかけ方が違うかもしれない。「印象」ではダメ?

 ・役目だから

 ・決まりだから


●海洋環境問題を絞り込む必要がある。参考文献

  • λ海・川・湖の放射能汚染湯浅一郎、緑風出版、2014  http://ericweblog.exblog.jp/20702840/
  • λうな丼の未来 ウナギの持続的利用は可能か東アジア鰻資源協議会日本支部編、青土社、2013   http://ericweblog.exblog.jp/19755131/
  • λなぜ、いま「魚の汚染」か日本科学者会議・日本環境学会、本の泉社、2012 http://ericweblog.exblog.jp/16836286/
  • λ解体新書「捕鯨論争」石井敦 編著、新評論、2011 http://ericweblog.exblog.jp/12904466/


■再録 『学習の本質』はまた、「知識の量ではなく、知識の構造と活用である」と、学習についての捉え方が変化したことを指摘しています。

●学習の7つの原則

  1. 1.学習者を中心とする
  2. 2.学習の社会性を重視する
  3. 3.感情が学習にとって重要である
  4. 4.個人差を認識する
  5. 5.すべての生徒をのばす
  6. 6.学習のアセスメントを活用する
  7. 7.水平的な関係をつくる 



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by eric-blog | 2017-06-29 15:10 | □研修プログラム | Comments(0)

GPWU 第9回 いよいよインタビュー!

第9回 いよいよインタビュー!


 お待たせしました! 来週はいよいよ、インタビュー結果の発表ですね!


1. 学生アクティビティ「三段論法の落とし穴」担当Y


 経験学習の四段階のポイントは、「体験する」こと、そしてその体験を複数の視点から味わうこと(ふりかえり)、そこからアクティビティを開発した先行知見(専門家)や当事者(被差別や迫害の体験者)の体験などの視点も共有しつつ、「一般化」する=学びを紡ぎ出す、そして紡ぎ出した学びは応用することができるものとして「応用・定着(できれば行動変容)」へとつながってほしい!!!!


さらに、三人一組のグループで「日本人は○○」である」を再度、小さな紙に書く形で共有、三人で交換してから「わたしは日本人である、だからわたしは○○である」という三段論法で読んでもらった。その体験から次の「四つの活動形態」についてまとめてもらった。最後のふりかえり用紙の記述からも、今後のアクティビティ実践に、今回学んだことを生かしたいという意欲が感じられたのが良かった。

活動形態

一人作業

ペア作業

グループ作業

全体作業

特徴







活用







■リアリアを使う

 リアリアとは、現実のものという言葉です。ハンズオンというのは、文字通り、手をのせることのできるものという意味です。

 アクティビティで活用することができる「リアリア」には次のようなものがあります。


. 実物[      ]

. 実地[      ]

. 実話[      ]

. 実感[      ]

. 実態[      ]

. 実存[      ]


■今後の予定 

  • λ宇宙人がやってきた(Ha)6/22
  • λ日本人・日本文化について考える(O)6/29
  • λみんなが言っている(Hm,U)7/6
  • λ非言語コミュニケーション(M) 5/25 → 7/13


[授業の最終日は7/27です。テストも補講もありません。レポート有]


2. いいインタビュー・危険なインタビューと半構造的社会調査


  • 自由記述のアンケートや、質問項目を準備していないインタビューは「構造化されていない」調査であるが、調査のねらいや目的がある以上、枠組みは生まれてしまう。


  • どうすれば「半構造化」し、こちらの意図と対象者が言いたいことを引き出すことの両方を実現できるか?

■三点確認、三つのインタビュー報告書

学籍番号      氏名            

テーマ



チーム・メンバー


ねらい・知りたかったこと




参考文献リスト










本から学んだこと[ツールを使った分析と共有]

キーパーソン・インタビュー






だれ

いつ・どこで

ツールと分析

チーム役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー1

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー2

いつ

どこで

ツールとシークエンス

チーム役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー3

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー4

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー5

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係




通行人インタビュー6

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー7

いつ

どこで

ツールとシークエンス

チーム役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー8

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー9

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係

通行人インタビュー10

いつ

どこで

ツールとシークエンス

役割分担

インタビュア

記録係

道具係




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by eric-blog | 2017-06-29 15:09 | □研修プログラム | Comments(0)

ERICNews 545号 by ERIC 2017年6月11日 コッカイオンドク

◆◇◆1. 参加型で学び合う「コッカイオンドク」! ◆◇◆


 なるほど、あっと驚く取り組みがあるものですね。これはESD的に「教育的」です!


2017年5月14日ERICニュース541号でも紹介しましたが(経験の広がりFH17Scope.pdf) ESD持続可能な開発のための教育が目指す「経験の広がり」の判断基準というものがあります。再掲します。


「授業における持続可能性のテーマの選択基準」p.63

・持続可能な開発という理念に向いているか(多次元の統合)
・ESDのコンピテンシーとの明確な関連づけ
・長期的な意義
・学問における幅広く多様な知見に基づいて特定のテーマについての研究と政策を根拠づける
・生活世界との関連性とグローバルな世界観を持たせる
・個人および共同体に、利害関係者に、政治、経済、学問、科学技術に対して望みのある行動可能性を示さなければならない
・自己組織的学習とパースペクティブ変容に有利な前提を与えなければならない
・学習者たちの教育目標にとっての重要性を明示しなければならない
・授業中に獲得される各教科のコンピテンシーと結びつけられなければならない


『ESDコンピテンシー 学校の質的向上と形成能力の育成のための指導指針』より

http://www.unesco.org/education/tlsf/

http://ericweblog.exblog.jp/20466584/


 今のホットな課題を扱いつつ、この活動の優れている点はホームページで「生データ」を紹介していること、専門家による解説を紹介していることの二点だと思いました。争点のある情報やテーマを扱うことは、環境問題や人権問題などの「人類共通の課題」に取り組み「課題解決」を目指す人材育成に不可欠な要素です。が、現政権が目指す方向以外について問題提起することはタブー視される傾向すらあるのが現実ではないでしょうか?


法務省がとても簡単な「誤解を解くための解説」を掲載しています。これも短くて読みやすいです。

http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji30.html


 活動のカンパのために使われていた口座を、株式会社ゆうちょ銀行は、あまり事前通告することもなく、「取引停止」するようです。ま、事前通告すると、「逃げ」られますものね。どんな判断があったのか、情報公開してほしいです。「個人情報保護」の観点から公開しないとする、では、判断の根拠を知ることはできないということですよね? 今後の展開に注目、ですね。

http://blog.livedoor.jp/oogesataro/archives/2175605.html


 財産権というのは憲法で保障される権利の中でも強いものだと、わたしは思っていたので、このニュースには驚きました。


 皆さんは、どう思われますか?そしてまた、そのようなニュースを、どのようにESDのテーマ、興味関心として、教育の現場で扱うのが良いでしょうか?



◆◇◆2. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.6◆◇◆




(担当:鬼木たまみ)

この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介いたします。

◆◇第5回 グローバル・セミナー(1994.1.27-2.14)
・テーマ:協力、コミュニケーション、セルフ・エスティーム
・講師:マーゴット・ブラウン(リーズ大学グローバル教育センター/イギリス)
スーザン・ファウンテン(国連ユニセフ開発教育担当、"Learning Together:Global Education4-7"著者/アメリカ)
ケリー・ミューレイ(対立の解決ネットワーク・コンサルティンググループ/オーストラリア)
中野重人(文部省教科調査官)
小貫仁(埼玉県立川越南高等学校)
・地域セミナー:東京、名古屋、大阪、仙台、松山、長崎、広島(7都府県、11回)
・翻訳出版:『いっしょに学ぼう』『テーマワーク』

第5回グローバル・セミナーは、日本ユネスコ協会連盟、日本国際理解教育学会、東京YMCA国際奉仕センター、ERICの四団体が協力して開催しました。
この回のセミナーは、1日目に講師の参加型プログラムを体験し、2日目に参加者自身が授業や活動案を作成、ファシリテーター実践を行うという、いまのERIC主催研修、ESDファシリテーターズ・カレッジや指導者育成研修のプロトタイプともいえる構成になっています。

「子どもたちは、地球のどこかで行われた選択が同時に地球のほかの地域に影響を及ぼすことを学ばなくてはなりません。(中略)あえて選択したり実行しなくても、私たちがふだん無意識に行っていることが、意識的な選択や行動と同様に、周囲の世界に大きな影響を及ぼしているのに対して影響力をもった人間なのだという意識をもたなければなりません。グローバル教育は、最終的には行動することをめざす教育なのです」(テキスト『いっしょに学ぼう』より)

「西暦2013年、世界はどのようになっているでしょう。私たちの街は、日本は、地球環境はどんなふうに変わっているのでしょう。今年誕生した子どもたちは、元気に、バラ色の未来を胸に20歳を迎えているでしょうか」(同、翻訳者あとがきより)

今から20年後の西暦2037年、わたしたちの街を、日本を、地球を、どのような未来にしたいのか、あらためてテキストを読み解きつつ、いっしょに学びあいませんか。

*第5回グローバル・セミナーのプログラム、紹介記事はこちらからご覧になれます
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs94_news.pdf

*テキスト『いっしょに学ぼう』『テーマワーク』を紹介したERIC NEWSアーカイブはこちらからご覧になれます
http://archives.mag2.com/0000004947/20061126070224000.html

http://archives.mag2.com/0000004947/20060216074048000.html

*テキストのご注文はこちらからどうぞ
http://eric-net.org/text-order.html

■追記(かくた)

 スーザン・ファウンテンさんは、ユニセフ発行の『開発のための教育』の著者でもあります。彼女は、「国際理解教育、開発教育、環境教育などのテーマについての教育に共通するスキルがあり、それは幼少の頃から養うことができる」と言う考えでこの『いっしょにできるよ』を執筆されました。その共通の基本とは「セルフ・エスティーム」「コミュニケーション」「協力」の力であり、ERICが「わたし」「あなた」「みんな」と整理しているものです。

 『テーマワーク』は複数のテキストをまとめたもので、テーマについて深めるためのツールが紹介されており、QFTなどに通じるところがあるものです。このテキストをまとめたのが『たった一つを変えるだけ』の翻訳者、吉田新一郎さんで、当時のERIC事務局長です。ですから、「質問づくり」のアクティブ・ラーニングに取り組みたいと考えている教員にとっては、『テーマワーク』は使いやすいものだと思います。

 もちろん、『参加型で伝える12のものの見方・考え方』は、それらのツールをさらに洗練させたものだと自負していますが、プラス、ツールブック・シリーズの『TOOL 8』『STEP 5』などが、学習を進める上でも役立ちますね。

 今回「ファシリテーター・ハンドブック」で紹介している「コミュニティの課題解決」も、テーマ学習の応用の一つです。



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by eric-blog | 2017-06-29 12:30 | ERICニュース | Comments(0)

ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

宮田律、講談社、2017

2829冊目


一方はイスラム過激派に襲撃され、重症を負ったが、その後イギリスで治療を受け、国連でスピーチし、ノーベル平和賞も受賞。

一方は、アメリカ軍による無人機攻撃によって祖母や親戚を亡くしたが、その話をアメリカで話しても聞いてくれない。


 著者はこの格差をアメリカ軍が戦っている相手であるか、それともアメリカ軍の攻撃によるかという違いなのだという。わたしもナビラさんが来日した時の学習会に参加したが、ちょっと違う印象を持っている。ナビラさんが攻撃されたことと、ナビラさんの主張は無関係である。しかし、マララさんが攻撃されたことと、マララさんが学校に通い続けて居たという行動やその行動の背景にある主張とは関係がある。だからこそ、マララさん個人が語り、その主張が人を動かすのだ。


それに対してナビラさんは、無人機攻撃というアメリカ軍の無差別殺人の犠牲者の目撃証人でしかない。11歳の彼女には、本人の状況理解も、主張はない。それがわたしが話を聞いた時の印象だ。だから、この本のタイトルにあるような対比にはうなづけないものもありつつ、しかし、わたしにとっては「無人機攻撃」の問題は大きな関心事であるので、ぜひ、ナビラさんの物語は紹介したいのである。


そして、その物語はしっかりと聴かれるべきなのだ。


この本は、とても丁寧に今の中東、そしてインド・パキスタンの状況に至る19世紀ごろからのヨーロッパ、特にイギリス、フランスなどの大国の干渉とその帰結についてまとめられている。かの有名な『アラビアのロレンス』というオスマン帝国とアラブ人の戦いにイギリス人が参加して居たことの意味。そして、レバノンのシリアからの分離など。


日本も大国主義から逃れて「国民国家」を確立しようともがいて居た時期のことだ。


その頃のイギリスって、何? って感じだけど。簡単にまとめることなどできないので、詳細は、本を読んでください。大国主義の惨さと言う印象だけが残る。


そして、近年。そのような介入役はアメリカに席を譲ったのか。


ナビラさんは言う。「わたしたちを攻撃した無人機の弾丸は一発で850万円ほどもする。それだけのお金を教育や病院につぎ込めば、よっぽどこの地域は安定するだろう」と。


ブッシュ政権の時に起こった9.11以降、アメリカ軍は、中東での戦争に地上軍を送り続けた。しかし、その犠牲の大きさに、オバマ政権では地上軍は撤退、無人機攻撃に切り替えた。


無人機攻撃で殺されているのは戦闘員や軍事工場、軍事施設だけではない。多くのシビリアン、一般人が巻き込まれているのだ、ナビラさんの故郷のように。


無人機攻撃をこれ以上拡大させてはならない。それは贅沢な戦争どころの騒ぎではなく、機械やAIが人を殺す時代に道を開いてしまうからだ。戦争は人間の行為の中でも非人間的なものだが、それを脱人間化することの先を誰が知ることができるだろうか?



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by eric-blog | 2017-06-29 11:58 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)

Rakugo

Rakugo

桂三輝

2017628日 国際文化会館

19:00-20:30


古典落語「味噌豆」


カナダ生まれのサンシャインさんが、落語と出会ったのは9年ほど前。日本人の友達から、「これを覚えて居たら、酒を奢ってもらえるよ」と教えてくれた寿限無。本当に、奢ってもらえた!

と思って居たら、ある時、横浜の寄席で落語としての「寿限無」に出会い、そのルーツに触れた時、これが自分の人生をかけるべき道だと確信した。


そして、桂三枝に入門を果たす。入門を許されてから3ヶ月ほどした時、師匠がニューヨークで公演をすることとになり、兄弟子の三団と彼の二人が付き人に選ばれた。もちろん、英語が喋れるからだ。

到着初日はフリー。三人でタクシーに乗って観光することになった。乗って、師匠は「自由の女神を見に行こう」と言った。まだ日本語が堪能ではなかったサンシャインさんには、その意味するところがわからない。業を煮やした師匠は三団さんに「通訳せい!」と。英語のできない三団さん、「可愛い女性、片手に本、右手にたいまつを掲げているやつ」と英単語でジェスチャーした。了解!

そして、それを運転手に英語で「Statue of Liberty!」と指示すると、なんと運転手は移民で日も浅く、その英語がわからない。結局、サンシャインさんも「Prety woman, with a book and a torch in her right hand!」。師匠曰く、「お前、いらんやん」


なぜ落語が好きか?

日本で時代を超えて笑いを届けている落語の世界は、人が変わり社会が変わっても共有することのできる共通の笑いのツボを持っているのだと彼は言う。時間の壁を超えた存在は、空間の壁も飛び越える。

そして、年代の壁も超える。子どもも大人もくすぐられるツボは同じなのだ。子どもに効かせられないような大人のジョークは基本含まれない。


海外で一番受けるのは「寿限無」だと言う。


掴みのトークでは「日本語と英語」の違いとして「シラブル」にするというのがあり、「beer」も「ビールゥ」とすると通じることを発見したという。子音だけの音は、日本では通じないという。

しかし、逆に「っ」は、なぜ存在するのか、その音は何なのか、理解できないという。今も。「せっけん」と「せけん」。なぜなのか?  確かに。


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by eric-blog | 2017-06-29 09:08 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

憲法が危ない!

憲法が危ない!

鈴木邦男、祥伝社新書、2017

2828冊目


一水会設立者の一人。日本会議の母体ともなった「生長の家」学生会の書記長としても活躍。右翼として憲法改正運動に長く関わってきたが、その視点から見て、今の「憲法改正」の動きの危うさを指摘している。


現在、生長の家は日本会議に入った元メンバーを教条主義者だと批判している。36 ことは言っておかないとね。


「自由のない自主憲法より
自由のある押し付け憲法のほうがまだいい」

http://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396114992


いまのネトウヨのおかしさを例えば、

従軍慰安婦の問題について朝日新聞の記者として書いた植村隆さんに対して、攻撃した例を挙げる。


「甚だして人権侵害だが、・・・「オレたちは国のために国賊を伊勢バイしているのだ」と。  24


愛国心が犯罪の動機づけになっている。あるいは正当化の言い訳に使われる。

しかも「日本の公安警察は自称愛国者たちを左翼つぶしのために巧妙に使嗾した節がある。」25


教育基本法にも入れられたが、愛国心を国家が声高にいうと危うい。憲法に入れるなんてもってのほか。  27


評価されるようになってしまう。


愛国心のあるなしで人を攻撃する行為には、人に対する愛がない。28


国民があって、憲法がある。


日の丸は徳川政府軍の軍旗だった。官軍は錦の御旗。38


君が代は平和の歌。39


士気が上がるような歌ではない。試合前には歌いたくない。


小林節さんも憲法に愛国心を入れることに反対。49


靖国神社近くでは、思い上がった愛国者たちが、自分たちの行動を邪魔するやつらは非国民だと言わんばかりの行動を展開する。キモいなあ。


第二章では、憲法が戦争しないという目的のために作られたものであり、それを否定することは、憲法の精神そのものを否定することになる。自衛隊は、軍隊としての進化系なのだから、戻すことはない。

「世界から核兵器をなくす、戦争をなくす、そのために私たちは捨て石になる」ぐらいの覚悟で憲法で宣言しようじゃないか。76


3章では、「家族、家庭」「道徳」まで憲法に入れるな!

いまの天皇に対する政権の態度は無礼極まりない! 憲法でコントロールするなんて。


思想信条の自由が認められている国であり続ける方が、ずっといい。102


憲法に期待しすぎないこと。


愛国者達のおごりが生まれる。異議を唱えることが難しくなる。


寛容性のない社会にしてはならない。191


新しい時代のための憲法をという気概もない。つまらんね。


と、憲法改正に情熱を燃やしていた青年は、長年の熟考から、今は憲法改正ありきでことをすすめるべきではないと、言う。



書評

http://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396114992


一水会設立者の一人。最近では脱原発などでもよく発言をしていて、一般的な右左の範疇には収まらない思想家である。学生時代は、日本会議の母体ともなった「生長の家」学生会の書記長としても活躍。右翼として憲法改正運動に長く関わってきたが、その視点から見て、今の「憲法改正」の動きの危うさを指摘する。

危うさのポイントは一つだけ。

「自由」のない国なんて、意味ないだろう?と言うことだ。自分たちが「改憲運動」をしてこれたのも、国民の「自由」があるからだ。しかし、いまの改憲は愛国心や家族の規範、道徳を憲法で規定しようとしている。

憲法というお墨付きを得て愛国者達は驕るだろう。いま、まさに靖国神社の前で起こっていることが、全国で起こるようになる。愛国心を邪魔する奴は非国民だと攻撃するのだ。そこには議論はない。

著者は言う。

いまの憲法は戦争しないと言う目的のために作られた。「世界から核兵器をなくす、戦争をなくす、そのために私たちは捨て石になる」ぐらいの覚悟で、新しい時代の憲法で宣言しようではないかと。昔に戻りたいだけの改正に何の意味があるのかと。

さすが、右翼。日本国民としての覚悟と矜持がある。そして、それは憲法で、法律で、ちょっとした文言の言葉で涵養されるようなものではないのだ。

人生をかけて問うてきた人の覚悟と矜持が、法律の文言一つで国民全員に身につくのであれば、それはあまりにも人を馬鹿にした話であるよね。


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by eric-blog | 2017-06-28 11:07 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)

フィンランドの教育 

東京新聞
2017年6月23日

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2017年6月27日
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これまでも何回紹介してきたフィンランドの教育。

はっきりと「ブームは終わった」と指摘している論文もある。
http://ericweblog.exblog.jp/23887286/

まとめはこちら

フィンランドはなぜ一位になれたのか? 

http://ericweblog.exblog.jp/23366128/

そして、高等教育においてもESDへの取り組みをすすめているフィンランドの教育省。

フィンランドの高等教育 ESDへの挑戦 持続可能な社会のために

http://ericweblog.exblog.jp/12627750/



「点検と改善」ができる国が羨ましい。いつまで日本は「無益流行」の国であり続けるのか。


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by eric-blog | 2017-06-28 10:06 | ◎TEST 教育力向上プロジェクト | Comments(0)