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日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム

木村幹『日韓歴史認識問題とは何か 歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム』(ミネルヴァ書房、2014-10)
2358冊目

http://energy-decentral.cocolog-nifty.com/scrapbook/2015/08/2014-10-d921.html?cid=130705409#comment-130705409

その意図とは逆に、村山談話は、歴史問題を政治化してしまった。

細川総理は、それなりにリベラルな発言を時々に行い、それらの発言は好意的に韓国でも報じられた。しかし、村山総理は、三者の連合内閣であるにもかかわらず、内部調整なしで、談話というまとまった形で、日本政府の立場として言及してしまった。そのことによって二つのことが起こった。

一つは、日韓というそれぞれの立場から、どうしても合意できない歴史の側面について、反発を招くことになった。
一つは、内閣内での調整不足、あるいは調整不可能性のゆえに、閣僚級の人から「妄言」が出たこと。そのために政府内不一致が強調されたこと。

戦後補償問題はすでに済んでいるという立場なのか、それとも個別の保障請求がありえるのかということについて、日韓は同じ立場であり続けた。しかし、韓国の民主化によって、運動が政府の立場を揺るがすようになり、両者の政治エリートによる合意や交渉だけでは、問題が収まらなくなってきた。

それは、日本も同じで、自民党政権が続いて状況が一転し、細川内閣、村山内閣と連立内閣が続く中、政治エリートの統制が困難になり、ポピュリズムに支配されるようになる。改革を掲げて人気が高かった小泉首相も、破壊の次に何を作るのかを明確に示せないまま、政権を投げ出してしまう。

日韓双方の政治の流動化、ポピュリスト化、そして、日韓関係がよりグローバルな国際関係の成長に伴い、その相対的な重要性が低下し、歴史問題が政治的駆け引きの道具として使われるようになる。政治的な駆け引きに外交資源を振り向けられる程度に余裕があるというべきか。

1992年、宮沢首相が訪韓した時、最大の課題は韓国の貿易赤字であり、ひいては対日貿易の赤字がその6割を占めるという問題についての交渉が、韓国側の焦眉の課題であった。盧泰愚大統領は、ことあるごとに従軍慰安婦問題を持ち出し、反省をせまる。公式な発言の機会があるたびに「反省」と「謝罪」を求められ、訪韓中に6度も反省を示したことに、宮沢自身もいらだちを隠せなかったという。

しかし、日韓基本協定についての合意を双方の政治エリートが合意していれば、「謝罪」はいくらしても実質的な保障問題には発展しないということだったはずだった。だからこそ、「謝罪」の安売りのような事態をも甘受したのであった。それは、日本側の統治エリートの読み違いだったという。

経済の貿易赤字を初め、政権基盤が揺らぐ時、慰安婦問題は、格好の国民感情に訴えることのできるものだった。特に、政権後半になって、支持率が低下している時には。

盧泰愚大統領も「誠意ある謝罪」を求めることで、何が誠意であるかの判断は日本に丸投げしたのである。

そして村山総理の歴史認識問題解決への強い意欲の下、ばたばたとした対応が、続いて行く。官民で起債した「アジア女性基金」というカードすら、なんの効果もなく、無駄に切られて行くような事態をとどめることはできなかった。



という木村氏の分析を読んでいて、こんな寓話を思いついた。

略奪婚とDVである。

侵略的併合は略奪婚であり、略奪婚とはいえ、それが合法であるという文化や社会は存在する。結納を払えない男衆だったり、侵略者によるものだったり、権力者によるものだったり。何が文化的に許容され、何が合法であるのかは、それぞれに違うのだろう。

略奪婚とはいえ、結婚すれば、婚家の利益になるように働きが求められ、貢献することになる。

略奪婚を強制した側は、いつ寝首をかかれるかと心配したり、支配を強化したりもするだろう。支配と、貢献を当たり前だと思う心理がDVにつながらないだろうか?

略奪された側に合法性はない。強制があっただけだ。

こんな会話を想像してみる。

「だって、あの時は、きみも結婚に同意していたじゃないか」
「何言ってんのよ。強制されたから仕方なく、愛しているふりをしただけじゃない。強制的に結婚させられて、その上DV男だったなんて。賠償してよ。」
「え、離婚調停の時に、保証金を払ったじゃないか。その上、過去についてはこれ以上弁償を求めませんと、念書も交わしたじゃないか。」
「それだって、仲人口にだまされたのよ。DVの被害については、言えなかったのよ。謝ってよ。」
「離婚調停したということは、結婚が合法だったってことだろう? まあ、謝って欲しいなら、謝るけどさ。」
「えー、何、その態度。何を謝っているか、わかっているの?」
「DVについてだろ?」
「DVの何が問題か、わかっているの?」
「そんなつもりはなかったんだよ。だって結婚しているんだし、君だって、家のために挺身してくれるものとばかり思っていたからさあ。いやだったんだ。」
「いやに決まっているじゃない! そもそも略奪婚すら認めたくないんだから。わたしの履歴にはあなたとの結婚の事実はないのよ!」
「何言ってんだよ。じゃあ、調停もなかったっていうかい?」
「あなたが暴力ふるったんだから、謝るのが当然でしょ。結婚が合法的だったかどうかは認めないけど、暴力の事実は消せないわ。謝ってよ! それともあなたは、暴力を肯定するの?」
「するわけないじゃないか。いまは21世紀だよ。19世紀の昔に生きているわけじゃないんだから。夫婦の間でも望まないセックスの強要は強姦だよ。」
「だったら、暴力は悪かったって認めなさいよ。謝って。」
「だから、さっきからずっと謝っているじゃないか。」
「あなたの謝り方には誠意がないのよ。実際、何を謝っているのかわかっているかどうか怪しいもんだわ。お友達には「あいつが理不尽な、感情的なことばかり言うからさ、ちょっと合わせてやってんだ。本当は暴力なんかふるってないよ。ふるうわけないだろう、ぼくが。」とかなんとか言ってんでしょ。うわさで聞こえてくるんだから。あああ、腹が立つ。謝って!」
「だから、謝っているじゃないか。これまでに何度も。」
「誠意がないのよ。」
「なんだよ、誠意って。」
「そんなの自分で考えなさいよ。自分の問題でしょ?」
「えーー!? 君って、お金で解決したい人なの?」
「何言ってんの! そんなわけないでしょ! あなたおかしいんじゃない?」
「そっちこそ、おかしいんじゃないか?どうしたらいいのか、はっきり言ってくれよ!」
「だから、あなたの問題なんだから、あなたが考えなさいよ!」

と、どうしてこんな想像になってしまうのだろうか。そして、この寓話が現実と違うのはどこだろうか?

沖縄とヤマトも略奪婚だったのではないか。
侵略というのは、忠誠も求めるだけに、問題は複層的だ。しかも、一人の人間ですら、葛藤があるのに、国家という集合体は、さらに複雑だ。

しかし、個人において葛藤が大きすぎるのは病になるように、国家も根本的な価値観の共有がなければ、危うい。民主主義や人権を否定するような閣僚がうようよしている政権って、どうよ?
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by eric-blog | 2015-08-31 00:30 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

歴史認識とは何か? 日露戦争からアジア太平洋戦争まで

歴史認識とは何か? 日露戦争からアジア太平洋戦争まで
細谷雄一、新潮選書、2015
2357冊目

去年は、明治精神史をのみ一冊、もって来た。今回のトルコ滞在に持ってきたのは、この本と、木村幹さんの『日韓歴史認識問題』の二冊である。

1945年をあたかもなんらかの断層のように捉えて論じることは、歴史の連続性の認識を阻む。

世界のない日本史と、日本のない世界史という教科科目の構成がもたらす弊害。

そして、明治時代、国際社会の仲間入りをしようと必死だった頃の日本の国際感覚と、日露戦争以降の国際主義の欠如。

一人ひとりに多様である歴史認識を、国内、そして国際的に均質にしようとすることの無謀さと、村山談話という「一つの歴史認識」で日本を代表しようとしたことの意味。

歴史に対する「史料による客観性」主義の限界と、限界ゆえに、ポストコロリアニズムとフェミニズムによる、前者は植民地支配された側からの歴史の視点、後者は女性の視点からの歴史の視点というようにポリティカルに使われて行く歴史へという歴史の意味そのものの漂流。

これらの視点を欠いた現在の歴史認識を批判するとともに、太平洋戦争時の戦争へと突き進んでしまう陸軍、海軍、内閣の三すくみとリーダーシップの欠如。

そして、これらの歴史的事実そのものはかなり研究がすすんでいるのだという指摘。

しかし、いまの歴史についての議論が「ポリティカル」である以上、どれほど歴史学が研究を重ね、史実を積み上げていようとも、安心はできない。というのも、すでに教科書が「ポリティカル」に書かれているという問題については、残念ながら著者は踏み込んでいないからだ。

いくつか備忘録

1930年代のイギリス、フランスの軍縮が「力の空白」を生み出し、ドイツ、イタリア、日本などの台頭を許した。(これは木村の本か?)
宇垣軍縮を思い出す。中等学校に対して軍人が配置され、軍事教練につながったこと。

日本の中国に対する空爆が、世界の中での空爆の最初だったというのはどこかで読んだが、それが行われた時期が、ヨーロッパにとっては第一次世界大戦後の疲弊から平和への努力が続けられていた時だけに衝撃が大きかったということ。
日本は第一次世界大戦に対しては、ヨーロッパの痛みと決意を理解することなく、自らの天佑として機会主義的にふるまったこと。

そして、ヨーロッパの国際世論や経済制裁による紛争解決への努力が、平和を破壊する侵略的な行動に対して、無力であることを示すことになった。

ナショナリズムの台頭が、帝国主義を不可能なものにしつつあった時代の流れに対する無理解。そしてアジアの解放という詭弁と実質的植民地支配という二重外交。

震撼なからしむ書である。
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by eric-blog | 2015-08-21 11:51 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

ブッダの脳 心と脳を変え人生を変える実践的瞑想の科学

ブッダの脳 心と脳を変え人生を変える実践的瞑想の科学
リック・ハンソン、他、草思社、2011
2356冊目
Buddha’s Brain the practical neuroscience of happiness, love & wisdom

徳とマインドフルネス、知恵。仏教の実践の三本柱。

誠実に生きる   上意下達、下意上達
心を安定させ、集中させる
自分を解放する 自分を傷つけるものを手放し、助けてくれるものを強化する

わたしの好きな瞑想の本は、チベット・メディテーションだが、この本は、男性用かなあ。「妻に質問を3つする」とか。「家族といっしょに夕食をとる」とか。

◎話すことを控えて、もっと聞く。
◎相手を怒鳴ったり、脅したりしない。相手にもさせない。
◎より深い気持ちや欲求に触れる。
◎自分自身のことについて話す。
◎事実、感情、なぜなら、というコミュニケーション。マーシャル・ローゼンバーグ『非暴力コミュニケーション』(未邦訳)188

他人の幸せを願う

あなたの安全、健康、幸福

生きとし、生けるものを何一つ除外しない。『慈経』より197

妻に食事を作って出してもらっている人って思うだけで、なんか違うと思えてしまう。ブッダは、どうしていたのかなあ。

食べるということが、そして作るということが修行に入っていることの意味は大きいなあ。

でも、瞑想のエクササイズはとても良かった。「自己」なしで「ある」こと。「感じる」こと。「動くこと」。
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by eric-blog | 2015-08-19 12:21 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

6度目の大絶滅

6度目の大絶滅
エリザベス・コルバート、NHK出版、2015
The Sixth Extinctionオリジナル2014出版
2356冊目

いま、国立科学博物館で「生命大躍進」展が開催されている。これまで、生命には五度の大絶滅があり、その危機が生命を進化させてきたという。

[プロローグ]生命誕生
[第1章]カンブリア大爆発
[第2章]海から陸へ
[第3章]哺乳類の出現と多様化
[第4章]人類への道
[エピローグ]受け継がれたDNA

この本は、いま、六度目の大絶滅時代を、人間が起こしているという警告の書である。ジャーナリストである著者が、現場を専門家らとともに尋ねた貴重なレポートでもある。


最初の大絶滅は4億5千万年前のオルドビス紀後期。
デボン紀後期。
次の大量絶滅は約2億5千万年前のペルム紀末。
三畳紀後期。
白亜紀の終わり頃に起きた大量絶滅では、恐竜、アンモナイトなどが消滅。20

いま、両生類、カエルが絶滅にひんしている。カエルツボカビBdという菌が、人間の輸送能力のおかげで、世界に広がったせいだ。

ダーウィンは『種の起源』で、「ある種が完全に絶滅するのは、一般にその誕生よりゆるやかな過程だ」と書いている。新種の誕生を己の目で見た者はいないし、それらの緩慢な変化が起きるのを見届けることはできない、と。81

しかし、人類は、多くの種の絶滅を見てきた。

オオウミガラス、世界で最初に「ペンギン」と呼ばれた鳥。

肉、羽毛、燃料として活用された。1800年代には絶滅したと考えられている。

サンゴ礁は、地球温暖化に伴う海水温の上昇でダメージを被っている。

植物は温暖化の影響で棲息域がせばまる、あるいは消滅する危険にさらされている。

2050年までに9-13%が絶滅すると予測している研究者チームもいる。

気候変動は「保護区」という考え方すら、無効にしてしまう。

ネアンデルタール人が絶滅したように、大型類人猿たちも、いま、絶滅の危機にある。

絶滅の昔と今。

人新世という時代に、いま、わたしたちは生きてる。地球が何かがわかったときには、それを壊してしまっているかも知れない時代。
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by eric-blog | 2015-08-18 11:43 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

A級戦犯 かく語りき 60年前

A級戦犯 ラジオ番組で語る 57年前の音源発見 「敗戦 我々の責任でない」

高知新聞 2013年8月13日朝刊

http://www.kochinews.co.jp/18janataisho/130813taisho.html

彼らの発言から、60年。

 《制作の経緯》

 「マイクの広場 A級戦犯」のプロデューサー、水野繁さんによると、取材は1953年7月に始まった。「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」の衆院可決に合わせての企画だった。

 制作は文化放送教養部が担当。同年8月にA級戦犯19人(逮捕後の不起訴を含む)をリストアップ。その全員に取材を申し込んだ。

 その結果、15人が内閣情報調査室を通して断ったり、病気を理由に親族が断ったりした。取材に応じたのは、荒木貞夫氏ら4人。放送された番組は約30分間だが、収録は1人2~3時間に及んだという。

 56年4月の放送後、大きな反響を呼び、当時再放送もされた。
    ◇
 水野さんの資料によると、取材を断ったA級戦犯と理由は次の通り。(敬称略)
 【病気を理由に親族が断った】岡敬純、畑俊六、嶋田繁太郎、大島浩、佐藤賢了、星野直樹
 【内閣情報調査室が断った】平沼騏一郎、南次郎、岸信介、木戸幸一、児玉誉士夫、正力松太郎、鮎川義介、真崎甚三郎、天羽英二

A級戦犯の言葉 今に影 57年前のラジオ音源 戦争責任を語る


 ラジオ番組「マイクの広場 A級戦犯」はナレーションを挟みながら、約30分間続く。A級戦犯の言い分はどんな内容だったのか。それに疑義を唱えた人たちは何を語っていたのか。音声の一部を掲載する。(発言趣旨を変えない範囲で、語尾など一部表現の修正や省略をほどこしている箇所があります)

 【写真】1955(昭和30)年9月17日、東京裁判で終身刑を受けて服役していた橋本欣五郎元陸軍大佐、賀屋興宣元蔵相、鈴木貞一元企画院総裁の3氏が巣鴨プリズンを出所した。A級戦犯は裁判に関与した11カ国の同意を得て、翌年までに全員赦免された

■戦争責任■  けしからんというのは筋違いだ

【橋本欣五郎氏(陸軍大佐、大政翼賛会常任総務)】
 「戦争をやるべく大いに宣伝をしたということは事実ですよ。そうして、これが負けたということは誠に、僕は国民に相済まんと思っておるですよ。そりゃ、はっきりしとりますよ。けれども、外国に向かって相済まないとは、一つも思っておらない」

 橋本欣五郎(1890~1957年) 陸軍大佐。天皇帰一主義の超国家主義体制を実現させるとして、三月事件と十月事件(いずれも1931年)という2件のクーデター未遂事件を起こす。大政翼賛会では、壮年団本部長を務めた。
【賀屋興宣(おきのり)氏(開戦時の大蔵大臣)】
 「敗戦は誰の責任か? われわれの責任じゃない。それをだな、われわれに(対し)けしからんと言って憤慨するのは少し筋違いじゃないか。お前、自分の責任が大いにその原因してるぞ」
 「あらゆる責任は、いわゆる軍閥が主です。財閥や官僚というものは、戦争を起こすことについては、非常に力が薄いです。むしろ反対の者が相当にあった。主たるところは軍人の一部です」

 賀屋興宣(1889~1977年) 太平洋戦争開戦時の東条英機内閣で大蔵大臣を務める。中国資源の収奪や大東亜共栄圏を中心とするブロック経済を視野に入れ、軍事優先の予算を編成した。戦後は、池田勇人内閣で法相を務めた。

【鈴木貞一氏(陸軍中将、戦時中は内閣顧問)】
 「戦争責任を考える上については、やっぱり国民のね、政治的な、その何と言うか、責任と言うかね。もし、国民が戦争を本当に欲しないというそれが、政治の上に強く反映しておれば、そうできないわけなんだ。だから、僕は政治家の力が足りないと。足りなかったと。もしも、戦争が誤りであるとすればだよ、その誤りを直すだけの政治の力が足りなかったと」
 「政治の力が足りないということは、何かと言うと、国民の政治力が、すなわち、政治家は一人で立っているんじゃないわけだからね。国民の基盤の上に立っているんだから。今日の言葉で言うならば、世論というものがだね、本当に、はっきりしていないことから起こっていると思うんだな」
 「当時の堂々たる政治家が、極端に言うなら、軍に頭を下げるようなことをやっておった。そういうことでは、軍人を責めることが、むしろ僕は無理だと思うんだ」

 鈴木貞一(1888~1989年) 陸軍中将。第2次近衛文麿内閣で国務相兼企画院総裁を務める。1941年の御前会議で、日本の経済力と軍事力を分析した結果として、天皇に対し「座して相手の圧迫を待つに比しまして、国力の保持増進上(対米開戦は)有利であると確信いたします」と進言した。100歳まで生き、A級戦犯最後の生き残りと言われた。


 ………………………………………
■敗戦か終戦か■  イチかバチか戦争するのが普通の人

【荒木貞夫氏(陸軍大将)】
 「(米軍が戦争に)勝ったと僕は言わせないです。まだやって勝つか、負けるか、分からんですよ。あの時に(米軍が日本本土に)上陸してごらんなさい…彼らは(日本上陸作戦の)計画を発表しているもんね。九州、とにかくやったならば、血は流したかもしれんけど、惨たんたる光景を、敵軍が私は受けたと思いますね。そういうことでもって、終戦になったんでしょう」
 「だから、敗戦とは言ってないよ。終戦と言っとる。それを文士やら何やらがやせ我慢をして終戦なんと言わんで、『敗戦じゃないか』『負けたんじゃないか』と言っとる。そりゃ戦を知らない者の言ですよ。簡単な言葉で言やあ、負けたと思うときに初めて負ける。負けたと思わなけりゃ、負けるもんじゃないということを歴戦の士は教えているものね」
 「(対米開戦をしなければ)ジリ貧と言った東条(英機)君の言葉も、必ずしも一人を責めることはできんじゃないかと。どうせしなびてしまうようにさせられるなら、目の黒いうちにイチかバチか(戦争を)しようというのは、普通の人の頭じゃないかと、こう、私は言いたいのです」
 「戦争中にあったことは、いつまでもグズグズ言うのは、これは間違いだ」
 「逆コース(1950年代前半の日本の再軍備などを指す)なら逆コースでよろしい、と。いま端的に言うなら、憲法問題。(改正反対などと)グズグズ何か言うなら(明治政府の)五箇条のご誓文でいいじゃないかと」

 荒木貞夫(1877~1966年) 陸軍大将。陸軍大臣、文部大臣も務める。天皇親政のもとで、国家改造を進めようとした「皇道派」の首領格。文相時代は「皇道教育」を軸に、軍国主義教育を推し進めた。

 ………………………………………
■言論の自由■  自らが自らを縛っている格好に

 【鈴木貞一氏】
 (国民に対する言論弾圧について問われ)「治安維持法も総動員法も議会でやるんだな。議会でやるんだから、その政治力が『そういうもんはいかん』ということであればだね、(戦時関連の立法は)できないわけなんだな。そういうものを作ったということは、自分(政治家)がそれを承認してだ、そういうものに服するということにしたんだから。自らが自らを縛っている格好になっているんだよ」
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by eric-blog | 2015-08-17 17:44 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

シュプレヒコール2015夏

「ママはせんそうしないときめた。」

※デモのコール(パンフレットの裏面を参照してください)
戦争させない
子どもをまもる
戦争させない
おとなもまもる
ママは戦争しないと 決めた
パパも戦争しないと 決めた
みんなも戦争しないと 決めた
70年間 決めてきた
戦争の道具 つくるのやめよう
戦争の理由 つくるのやめよう
だれの子どもも ころさせない

▼[改訂版] SEALDs (旧SASPL) デモのための大人のリズム講座
http://illcomm.exblog.jp/21877424/

「国民」への違和感があったので、「主権者」で作ってみた。

主権者なめんな!
ピープル見参!
主権てなんだ!
主権てこれだ!
主権者だれだ!
たちあがった人々だ!
主権者だれだ!
声をあげた人々だ!
主権者なめんな!
ピープル見参!
主権者どこだ?
主権者ここだ!
どこだ?
ここだ!
どこだ?
ここだ!
どこだ?
ここだ!
What do you want?
D E M O Democracy!
What do you want?
Victory!
V I C T O R Y!
主権の力を見せてやれ!
People First! People First!
主権の力はここにある!
People First! People First!
Tell me what democracy is!
民主主義って なんだ?
I say 主権者だれだ! you say 我らだ!
だれだ?
我らだ!
主権者なめんな!
ピープルなめんな!

20150815 巣鴨駅前 OLDsとMiddlesが集まって。

民主主義って なんだ?
主権者 なめんな!
おばちゃん なめんな!
おじちゃん なめんな!
戦争反対! 平和を守れ!

こんなにまじめに働いて
こんなに懸命生きていて
民主主義って なんだ?

選挙で投票 選挙で選ぶ

選挙だけじゃ だめなんだ

税金払って 保険をかけて
年金積み立て 学費を払う

人を殺すな 殺させるな

戦争する国 絶対反対
戦火の拡大 絶対反対
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by eric-blog | 2015-08-17 16:08 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

「あなたが語ってくれたこと 「移住者の声」より」

シェアしてくださいとのこと。

http://blog.goo.ne.jp/tanutanu9887/e/d08222bc86a0165f18cf0a408ef69577

「あなたが語ってくれたこと 「移住者の声」より」





年収1000万円を捨てた。





2ヶ月だけ住んだ、新築の一戸建てを捨てた。





雑誌に毎月載るような、人気のパン屋を3店舗捨てた。





7年かけて開拓して、夫婦の夢だったチーズを作る牧場を捨てた。





豊かな山と川が近くにあって、地域の年配者らと交わりながら幼児を育てる、こだわりの保育所を開園2週間前に捨てた。





夫婦二人三脚でやってきた、二代目を継いだ美容室を捨てた。





いくつもの難儀な仕事を一緒に乗り越えてきた、スタッフたちを捨てた。





全国大会で優勝した、ソフトボールのチームメイトを捨てた。





最後まで避難に反対した、病気ひとつせず家族のために働いてきた夫を捨てた。





放射能が怖いなら子ども生まなければいいじゃん、と言った妻を捨てた。





お前だけは健康でいて欲しいと言って送り出してくれた、大好きな両親を捨てた。





家族同然で暮らしてきたペットを捨てた。





僕らは「放射能不安症」と呼ばれて、マスクをしていると気にしすぎだよと苦笑いされる。
産地を確かめ、安心できる料理を用意しようとすると、「風評被害で困るんだよ」と罵られる。





僕らは傷つきながら、子どもの手を引いて避難をした。
僕らは泣きながら、一人で暮らす新しい家の玄関に、ただいまと声をかける。
大丈夫だよと、毎晩寝る前に、自分に言い聞かせる。





友だち以上に思えたあの人や、あの人や、あの人の態度が、よそよそしくなったことに気がついて、原発のばかやろう!と叫びたくなる。





おかしな国だよと、毎日ため息をつくのが癖になった。





両手に抱えられるだけの幸せがあればいいやと自分を励ます。





ありがとうと、素直に感謝を口に出せるようになった。





311母子避難、家族移住者たち。





たしかに今、ここに僕らは生きている。





例えテレビが話題にしなくても、僕らはここで声をあげ続ける。





お気に入りの家や、大好きな家族や、大切な仲間たちに、届いて欲しいと声をあげる。





みんなでこの国の上で生きたい。





あなたと生きたい。






神原 将(Sho Kamihara)
1974年沖縄県生まれ。
東日本大震災以前は、主に芸能人や文化人などのゴーストライターとして、多数の企画、書籍に関わる。
現在は、311母子避難、家族移住者の取材を行っている。
 
過去に、企画・製作・執筆に関わった本としては、『自衛隊員が撮った東日本大震災』『玉川徹のちょっと待った!総研』『吉田拓郎とつま恋と僕』『輝き続ける星 東方神起』『飯島愛 孤独死の真相』『「こんな家」に住んではいけない!』『おふくろさんよ』『ルー炎上!』『しょこたんの貪欲☆ラジオ』などがある。
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by eric-blog | 2015-08-17 13:45 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

ファシリテーター養成講座 2日間 アクティビティ実践編

MYZ宮崎県2015 「体験的な活動を通して人権を学ぶワークショップ」

2015年8月11日12日 10:30-16:00, 10:00-16:00 合計9時間半
対象30-40名
ねらい
○ 参加型研修を通して人権感覚と人権尊重行動を学ぶ
○ 人権研修ファシリテーターとしてのスキルを身につける

■ERIC人権指導者育成 12時間研修に含まれる要素
◇アイスブレーキング・エネジャイザー
◇アクティビティの体験
◇流れのあるプログラム体験
◇参加型人権教育の学習方法・指導法の特徴とすすめ方
◇人権教育の目標と今日課題の共有
◇人権教育のリソースの活用とネットワーク
◇ファシリテーション実践
◇プログラム立案
◇カリキュラムの構築
◇個人的行動計画

■二日間の構成
第一日セッション1 共通基盤づくり
セッション2 流れのあるプログラム体験
セッション3 ふりかえりと参加型学習についてのまとめ
第二日セッション4 プログラムづくり
セッション5 アクティビティ実践
セッション6 ふりかえりと個人的行動計画

【準備物】 添付資料を人数分ご準備ください。
○ アクティビティ実践評価表MYZ.pdf
○プログラム改善立案表.pdf
○アクティビティ実践評価表A3.pdf
○個人的行動計画.doc

セッション1 共通基盤づくり
10:30-12:00

1.自己紹介とアイスブレーキング
2.傾聴
3.話し合いの心がけ
4.参加のスキルと「学習の本質」

セッション2 流れのあるプログラム体験
13:00-14:40

1.参加者はどんな人?
2.多数派・少数派体験ゲーム
3.「遅れてきた定着民」
4.わたしたちにできること

セッション3 ふりかえりと参加型学習の特徴
14:50-16:00

1.参加型学習の特徴: 気づいたこと・感じたこと・学んだこと
2.アクティビティ実践評価表
3.4つの活動形態、特徴と活用
4.ファシリテーターの資質と心がけ
5.テキスト・リーディング


二日目
セッション4 アクティビティ実践
10.00-12.00
セッション5 アクティビティ実践の続きとプログラム評価
13.00-15.00
セッション6 ふりかえりとまとめ・個人的行動計画
15.15-16.00


記録

セッション1 共通基盤づくり
10:30-12:00

1.ミニレクチャー
(ア)「ファシリテーターとティーチャーの対比=能動的な学びこそが「気づきから行動へ」つながる鍵」
(イ)経験学習
2.ノートテイキング
3.傾聴
4.参加者アンケート
(ア)参加型学習あるいは「能動的な学び」の経験は何か?
(イ)なぜ参加型で人権を学ぶのか
(ウ)いちばん心に残る差別・被差別の体験は何か
(エ)今回の研修への期待と応用
5.ノートテイキング
6.話し合いの心がけ 休憩時間中に書き出してもらう。

セッション2 流れのあるプログラム体験
13:00-14:40

1.参加者はどんな人?
2.三段論法の落とし穴
3.「遅れてきた定着民」
4.わたしたちにできること

セッション3 ふりかえりと参加型学習の特徴
14:50-16:00

参加型学習の特徴: 気づいたこと・感じたこと・学んだこと
1.「封建時代・固定化することの いい点/危険な点」
2.アクティビティ実践評価表
3.4つの活動形態、特徴と活用をグループで、さらにグループ相互のものを見て回る
4.テキスト・リーディング アクティビティ選択と仲間探し


二日目
セッション4 アクティビティ実践
10.00-12.00
1. アクティビティ実践のすすめ方と評価の視点、ファシリテーターのツールを提示。
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写真は、提示したポイント。右に少し見えているのは、前日書いてもらった「話し合いの心がけ」

2. 実践開始
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13アクティビティ。
時間いっぱいかかった。最後に残されたのは10分だけ。

セッション6 ふりかえりとまとめ・個人的行動計画
15.50-16.00
1. 実践のためのバリアーは何か?
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by eric-blog | 2015-08-14 15:21 | □研修プログラム | Comments(0)

日本軍と日本兵 米軍報告書は語る

日本軍と日本兵 米軍報告書は語る
一ノ瀬俊也、講談社現代新書、2014
2355冊目

まだ米国の国防省が「戦争局」War Departmentだった頃、「Intelligence Bulletin」という雑誌がありました。1943年創刊かな? 1944年版がvolIIになっているから。

そこに、米軍兵士たちがみた日本軍についての観察が報告されている。この本はその報告を読み解いたもの。

日本兵はファナティックで非合理な戦闘員という日本側の分析に対して、米側はどう見ていたのだろうか?

○勝てるとなると勇敢だが、負けると死を恐れる。
○個人的敢闘精神や自発性は少ない。
○軍隊内での制裁や捕虜になった時の身内の被る不名誉に敏感。
○射撃は下手だが、壕堀はうまい。待ち伏せや「びっくり箱」戦術など。

戦争も終わりに近づくにつれ、士気が落ち、捕虜になるものも増えてきた。79

さらなる「くさび」という具体的な方法があげられている。80

直属の体調、上官の能力に対する疑いを持たせる。
最高軍事指導者の、個人に死を要求する価値に疑いを持たせる。
日本の戦勝能力に疑いをもたせる。
戦死の意味に疑いをもたせる。

硫黄島以前の戦いでも、日本軍は壕で戦っていたのだ。

オトリや偽装など、かなり「卑怯」な戦法も編み出している。それらは同じ著者による『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」』に詳しい。

そうだよねぇ、白旗あげて投降して来るように見せかけて、横から攻撃されたら、たまらんわね。
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by eric-blog | 2015-08-14 14:51 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

教育改革はアメリカの失敗を追いかける

教育改革はアメリカの失敗を追いかける
山本由美、花伝社、2015
2354冊目

NCLB法、「落ちこぼれを出さない教育基本法」は、「科学的な根拠に基づく」評価によって教育改革をすすめるということ、親の選択を増やすことが大きな特徴でした。わたしは、いいように思ったのですが、著者によると以下のような問題につながっていたようです。

○学力調査の結果がよくない学校に対する補助金を切る。
○母語の違いなどを考慮しない統一的な学力調査を行う。

つまり、「評価は手だてのためにある」のではなく、まさしく「評価は足切りのためにある」であったという。

さらには、チャータースクールという公設民営化による学校運営手法との合わせて、教育予算をエリート校などにより多く配分できるようにして行ったのだ。

そのような動きに対抗して、シカゴで「学力調査反対」運動が起こる。

新自由主義と複線化教育。
民間企業の教育への進出。

その後を追っているのが日本の教育改革だという。

学力テストも民間の請負、教材も民間の出版社、タブレットも民間の会社が配備・管理し、教科書検定は形骸化し、道徳教材は文科省作成のものがすでに学校に配備されている。

しかし、それでも「教育」は子どもと大人の接点で展開しているんだけどなあ。

ESDとしての再方向づけ。どんな小さなことでも、再方向づけることはできる。
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by eric-blog | 2015-08-14 14:20 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)