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国家の暴走 安倍政権の世論操作術

国家の暴走 安倍政権の世論操作術
古賀茂明、角川書店、2014
2498冊目

この三月にテレ朝の報道ステーション、コメンテーターを「降ろされ」、降ろされたのか否かについて、番組内で古館さんと議論になり、「I’m not Abe」のプラカードを忍ばせて、発言中にアピールし、結果、自民党がテレ朝とNHK(カムフラージュのように)を呼びつけて、聴聞するなどという越権行為を誘発した一連の動きの張本人。

あとがきに言う。
「安倍晋三、習近平、朴槿惠、金正恩のように、国民の外に対する反感を煽って、その勢いで絶対に譲らないという駆け引きをするリーダーが集まって外交をやろうとしても、決してうまくいかない。そういうリーダーが世界中に揃うと、必ず世界大戦になる。286

本当のリーダーとは、国内にナショナリズムが沸き起こった時にはそれを抑えながら、外とは厳しい交渉をする。

いまの政権は自民党の一強体制で「戦争ができる国」に突き進んでいる。268

誰が歯止め役になるのか。


男性の働き方を人間的なものにし、「個人」がいろいろな社会活動をする。197

そもそもいまの日本には、軍事力を強化している余裕などない。35

国民のための成長戦略。

しかしながら、安倍政権の「第三の矢」は武器輸出と原発輸出の二本柱だけで終わってしまうのではないか。

日本の「平和ブランド」が70年の歴史に幕を閉じる。

列強国クラブの仲間入りをめざしている。

第2章 戦争をするための13本の矢

1.NSC、ルール違反も「例外」規定でOKに。
2.特定秘密保護法で勝手気ままな戦争へ
3.防衛装備移転三原則と武器の研究開発費の拡大
4.集団的自衛権の行使容認、自衛隊員の苦悩は深まる
5.集団安全保障の容認で戦争の機会増大
6.富国強兵時代なのか「産めよ増やせよ」
7.日本版CIA
8.ゆくゆくはODAで外国軍支援
9.憲法改正で「国防軍保持」へ
10.軍法会議という治外法権
11.基本的人権の制限と国家総動員体制の復活
12.徴兵制の導入
13.核武装で総仕上げ、列強の仲間入り

暗い見通しだが、遠からずとは思えない。
何をやろうとしているかを見ずに、個別を論じてはならない。129

恐怖の日米蜜月到来。

国際世論こそ、最大の抑止力。
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by eric-blog | 2015-04-28 12:56 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

「植えない」森づくり 自然が教える新しい林業の姿

「植えない」森づくり 自然が教える新しい林業の姿
大内正伸、農文協、2011
2497冊目

『図解 これならできる山づくり』鋸谷茂(おがやしげる)+、農文協、2003
そして、最近では、薪火ぐらしなど多数。

囲炉裏と薪火暮らしの本/大内 正伸 農山漁村文化協会 ; 2013.3(596.9)
楽しい山里暮らし実践術/大内 正伸 学研パブリッシング ; 2013.5(590)
山で暮らす愉しみと基本の技術/大内 正伸 農山漁村文化協会 ; 2009.6(590)

ちょっと「減電」の彼に通じるところがあるけれど。

図解は、本当におもしろい本だ。

天然更新の力で維持する。実際、緑のダムの実践地を観ているとそんな気がするなあ。

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by eric-blog | 2015-04-28 12:27 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

動くことば 動かすことば ドラマによる対話のレッスン

動くことば 動かすことば ドラマによる対話のレッスン
竹内敏晴、ちくま学芸文庫、2005
初出『演劇と教育』1997年9月号から1999年1/2月合併号
単行本『ドラマの中の人間』晶文社、1999
2496冊目

女性を主人公にしたドラマを読むことから、対話を導きだすレッスン。

夕鶴、アンティゴネー、人形の家、三人姉妹、セチュアンの善人。

夕鶴が発表された当時、退嬰的だと、批判された。

しかし、竹内さんは、つうの姿に「甘え」と「察してあげる」女の姿を見、そして、よひょうが、物質主義消費主義に堕していく姿によって

『神島』大城立裕さん。「
それはウチナワのものの口から言うことはできない。ヤマトの人が察して下さらなくては」037

「おかね」ってそんなに欲しいものなの? 039

いまとなっては、新しい、この問題提起なのだと、竹内さんは言います。

セチュアンの善人は、ブレヒトによる聖書の物語を下敷きにした「善人探し」
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by eric-blog | 2015-04-28 12:08 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

GPWU 地球社会と共生 第三回 識字の暴力

2015/04/27

1. ESDセカンドステージのこと。ESDの10年の説明
2. テキストの使い方 どれかのアクティビティをやってもらう。立候補制
3. 傾聴 ペア作業
4. 話し合いのルールづくり  ペア作業
5. 「文字のある/ない」のメリット・デメリット ペア作業→全体共有・板書
6. 「識字の暴力」 個人作業
7. 応用して考える 個人作業
8. 全体共有

学び合いのための話し合いの心がけ。うん、いいね!
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文字のある社会/ない社会のメリット・デメリット 二次元軸表
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by eric-blog | 2015-04-27 16:38 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

電気がなくても人は死なない 元・東電原子炉設計者が教える愉しい「減電ライフ」

電気がなくても人は死なない 元・東電原子炉設計者が教える愉しい「減電ライフ」
木村俊雄、洋泉社、2015
2495冊目

東電学園高等部を卒業して東電入社、福島第一原発の設計にもかかわり、廃棄物が溜まって行く原子力発電のあり方に疑問を抱いて、2000年に退社。会社では「津波のことを考えるのはタブー」という風潮があり、実際に建屋に水が溜まる事故などもあり、電源喪失による冷却水のトラブルも発生していたのに、据え付け場所を変えるなどの対策をとることもなく過ぎていたことに、いまも、自責の念を感じるという。

自然エネルギーなど、代替エネルギーの開発は原発を減らすことにつながらないという。エネルギー多消費型体質を変えることが、いちばんの電力会社に対する圧力になるのだと。

そりゃそうだなあ。市民が「もっともっと」とエネルギー消費圧を高めている限り、電力会社は鬼の首をとったも同然だ。

例えば、「電気ポット」。つけっぱなしを止めるだけで5%の消費電力削減に、日本全国でつながるはずだという。

なんといっても、東電さまのお財布は、庶民の電気料金でうるおっているのだから。
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シンプルなエネルギー依存の低い生活スタイルをと。

この本にはそのためのアイデアがいっぱい詰まっている。
ワットウォッチャーで一時間600wをキープする。いちばん大物は冷蔵庫。
冷蔵庫は入れすぎないというのは知っていたけど、真ん中に寄せて置くというのは知らなかったなあ。

さらに、冷凍庫はパンパンにしておくのが、いったん凍ってしまったものの温度をさげないコツ。これも知らなんだ。

オール電化というような消費推進策に「やられる」人は要注意だと。

津波による被害を予想していた木村さんだが、事故報告書に冷却水系統の情報がないことに気づいて、開示請求。出された資料から、PDLという冷却水がとまったために気泡が発生し、冷却効率を著しくさげる現象が起こっていたことを突き止める。地震ですでに冷却装置は危うくなっていたのだ。(フライトレコーダーのように、運転記録が残るものらしい。)

東大、京大がごろごろいる東電。人間的にはすばらしい人達が、いまはどうしているだろうかと、元上司の立場を思いやる。くるしんでいるだろうと。

苦しんでも、「「男のロマン」がここにある」という生活を、エリート男たちが選ぶことはないのだろうなあ。

薪火のある生活、最近よく出会うなあ。薪割りは「男」のロマン?

オフグリッドで、減電で、脱東電・脱原発社会をめざそう! 
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by eric-blog | 2015-04-27 15:26 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

子どもから企画・提案が生まれる学級 集団づくりの「ユニット」システム

子どもから企画・提案が生まれる学級 集団づくりの「ユニット」システム
関口武、高文研、2015
2494冊目

あとがきに言います。

「学級は本当に楽しいところでなければ、生きるに値する場所でなければ、学級の意味はありません。」
「子どもたちには子ども時代を子どもとして生きる権利があるのです。」

ものすごく賛成です。

集団づくりの年間構想。

3年生。
学級開き 学級の目標と紙吹雪入風船割り。(これどうやって作るの?)
班づくり。はじめは教師が作る班。
班長日替わり。子どもの席にはラミネートした手書きの名前プレート。

「学級びらきプログラム ていあん者 先生」
やがて子どもたちに提案権が移行する見通しを持って。15

プログラムを提示し、質問タイム、修正を求めて、やりたい人がいたらやっていいと変えられることを伝える。立候補者がいたら、じゃんけんで決めずに、全員にやってもらてもいい。

「あそび虫」の踊り。
http://www.utagoekissa.com/utagoe.php?title=asobimushinouta
http://bunbun.boo.jp/okera/aaoo/asobi_musi.htm

セッキーコングの踊り。踊らない子がいても大丈夫。学級づくりの課題を確認する。
班を意識させる最初のゲーム。

「先生にお願い」要求アンケート。

翌日に、「学級開きプログラム」の企画についてよかったこと、まだできていないことを聞いて、まとめをします。次の提案へつながる。18

子どもとおしゃべりで子どもの裏の世界にアンテナをはる。
班の活動を広げる。学習会、劇、係、班対抗のスポーツ大会など。

彼らの生きる世界をつくる。いちばん弱い立場にいる者が大切にされる集団は、他の者たちも大事にされる集団となるのです。

班をつくる。
低学年では3-4人の8-9班。
1. 人数を決めて、好きな人同士。
2. 男女別お見合い方式

班長の選出は互選。2-3人いても大丈夫。日替わりもOK。
班のふりかえりとまとめも行う。

班活動のスタート
班のマスコットをつくる
活動の成果やお互いの認め合いに活用する。

トラブル発生は指導のチャンス。
ドッジボールクラブ 提案者 
仲良しチームの誕生 ドッジボールにみんなが触れるように配慮するルールの追加。
雨の日に「カードゲームクラブ」

班替えの時に、アンケートをとる。
1. できるようになったこと 楽しかったこと
2. まだできていないこと
3. いま、困っていること

どう解決するかを話し合う。

3年生の5月のお誕生日パーティ。ていあん 班長会と5月チーム

立候補制の班長へ。

先生もいっしょに班長会を開く。どんな班をつくりたいかを宣言する。選挙する。
自分の要求がみんなの要求と合致し、みんなの代表として自覚するとき、リーダーが誕生します。

給食自由席。「みんなを誘う。入れてと言われたら断らない」
など。42

「一学期まとめの会」

固定メンバーによる「ユニット班」
仲良しの班と生活班。ダブルで取り組む。

うーーん、いいなあ。先生と子どもたちがいっしょに考えながら、みんなが暮らせる場所を作っているんだなあ。

朝の会で子どもが子どもに問題解決を提案する。子どもの話し合いが集団のちからになっていく。
教師のもつ指導権、管理権の支配的、独占的な使い方にこそ問題がある。73

集団づくりというのは子どもたちが子どもたちに働きかける。
話し合いと行動は常に統一されつつ、分裂する。
それが民主的な人格形成につながる。
集団は現状を切り拓くあらたな要求、異議を内包しているのですが、それを阻止する昨日が集団に働いている。逸脱行為、異議申し立てを排除しようとする。

リーダーの層をあつくする。

3-5名の学習班をつくる。
ユニット班の活動の経過に重点をおく。

学習がかりが授業のスタートをリードする

いやいやこれはおもしろい。
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by eric-blog | 2015-04-24 18:02 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

ヘルプ 心がつなぐストーリー

ヘルプ 心がつなぐストーリー
キャスリン・ストケット、集英社文庫、2012
The Help, Kathryn Stockett, 2009
2493冊目

米国南部生まれの著者が5年かけて執筆。出版社から断られたにもかかわらず、ベストセラーに。そして、映画化もされた。

BSで放送されたものを観て、よくわからなかったので、本を読んでみた。そして、なんと、図書館には英語版も入っていた! ではないか。

驚いた。

描かれていることが1962年のことであることに。
公民権運動が広がっていた時代のことであることに。

では、いまはどうなのだろう? そんな疑問が頭をもたげる。

ヘルプ

とは家政婦のこと。黒人が白人の家庭で家事全般、育児までをも含めて、ヘルプに入ること。

物語は、子ども時代を一人のヘルプによって育てられ、大学に行っても、規範的なことしか言わない母親よりは、「あなたはいい子」と言い続けてくれたヘルプの女性の方に、より親近感を覚えている女性によって紡ぎだされている。

彼女は、ライターになることを夢みている、東部の大学を卒業したインテリ。しかし、母親は早く結婚することを期待しているだけ。しかも、大学卒業間際に、乳母がシカゴに移住したと告げられる。

大学を卒業しても就職口が得られなかった彼女は、実家に帰って、仕事探しをしつつ、書くことをあきらめない。

なんのキャリアもない彼女が新聞社に送った応募書類に、採用/不採用通知ではなく、先輩記者からの個人的なアドバイスが届く。

「どこでもいいから、新聞社や出版社や雑誌社に、どんな職でもいいから見つけて働きなさい。そして、出版について学びなさい。
それから、自分の書きたいテーマについて、自分しか書けない何かを見つけなさい。」

アドバイスに従って、いくつのかアイデアとテーマを書き送る。それに対して帰ってきた答えは「本当に書きたいテーマが見つかるまで、こんな手紙を送ってくる必要はない」と。

職業欄で新聞社に応募した彼女が得た職は「掃除のこつ」のコラム。彼女は、乳母の親友だった家政婦の体験談を聞いて、それをコラムにつづって行く。

その中で、彼女は、乳母が、実は、転居したのではなく、解雇されたのだということを知る。

話は、ミステリーや謎解きの様相を帯びて展開する。

女主人と家政婦/ヘルプの関係。

主人に隠れてヘルプを雇っている女主人。見つかったら殺されるかもという緊張感なんか、絶対理解できない。しかし、いとも簡単に殺されることがありえた1960年代の空気が、響いてくる。

尊厳と知恵で生きぬく黒人の女性たちの姿をあざやかに、そして、彼女たちの言葉で(特に英語版は)、オムニバスの一人称で描かれて行くのがすごい。

たかだか、50年前のことなのだ。この物語が描き出しているのは。

わたしたちは、前にすすまなければならない。開けた扉の敷居がどれほど高くとも、見え始めた風景が、望ましい未来なのであるならば、踏み出そう。

そんな読後感、て、まだ読んでいる途中だけど。面白い。

映画は、どうってことなかったなあ。ルーツもそうだけれど、どうも黒人俳優たちがしっくり来ないんだよね。特にばあちゃんが違和感がある。きっと、もっと違うんだと思うんだよ。実際には、遭ったことないけれど。なんだろう、この違和感?
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by eric-blog | 2015-04-22 14:17 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

特攻隊だった僕がいま若者に伝えたいこと

特攻隊だった僕がいま若者に伝えたいこと
田英夫、リヨン社、2002
2492冊目

2009年に86歳で亡くなった田さん。わたしの父より2歳上。

1943年12月8日に「学徒出陣」で入営し、1945年8月には特攻が決まっていた。

特攻とは、1944年10月25日にフィリピンのレイテ沖海戦で行われた神風特別攻撃隊が始まり。

零戦の操縦士になるということは、当時、海軍の中ではいわば一級の操縦士ということ。

関行男大尉が隊長になった敷島隊の五機。護衛空母一隻を沈め、三隻に損害を与えた。34

陸海あわせて850機。

この時に、著者が所属する航海学校でも特攻隊員の募集があったのだ。その時には応募しなかったが、12月には配属によって、震洋特攻隊へ。

長崎県大村湾で訓練、延岡近くの赤水に基地を建設。8月4日爆装命令。11月には出撃予定。

そして終戦。

戦後、記者に、そして国会議員にもなった田さん。

核の手から逃れるには「核軍縮」ではなく「核廃絶」でなければ意味がない。92

幣原喜重郎さんは、核時代を見抜いて平和憲法を起草していた。93

大正生まれの著者が小学校に入ったのは昭和5年。1930年。すでに軍国主義への流れは始まっていた。138

「修身」「軍事教練」があった学校。

現人神から御真影をいただくまで、変化していった時代。

「修身」は週に二回ほどあり、教育勅語の暗唱や教師による訓話。「お国のために」という話。

学習院という学校における純粋培養。

中学校からは軍事教練。この本には書かれていないが、配属将校がいた背景。

*宇垣軍縮による配属将校による軍事教練の中等学校以上へのひろがり。
http://ericweblog.exblog.jp/20937993/

銃をもたされ、野戦の展開まで訓練された。142

軍国主義はボチボチと。144

大東亜共栄圏
神国日本
非国民
戦陣訓

のらくろなどの雑誌や漫画などにも。

電車の中でも皇居に向かって最敬礼。
国民統制のための「隣組」

p.153 
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by eric-blog | 2015-04-21 14:06 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

生活保護から考える

生活保護から考える
稲葉剛、岩波新書、2013
2491冊目

2012年は生活保護不正受給および扶養義務者による仕送り問題などがクローズアップされた時だった。この頃からメディアは、弱者攻撃が止まらないよね。

東電だとか、武器生産企業だとかへの政府の助成金や購入など、とても大きなお金のことはたなあげして。

http://www.osaka-c.ed.jp/ed/h14/kankyou/security/military/military2.htm

それは置くとしても、2012年から厚生労働省は、退職した警察官0Bの福祉事務所へのハイチをすすめている。不正受給者対策のためだという。iii

まるで生活保護受給者が犯罪者扱いされるようになってきているのだ。それでなくても、周囲の眼は厳しいだろうに。

人間、誰しも、働けない時はある。人間、誰も病気になることもある。そのような時のセーフティネットは、「権利」であって、施しではない。

そんなに風に、考える方向に、わたしの人間形成はあったと思う。そのために、カンボジアで、肢体不自由な人が、ものごいをしている姿に驚いたのだし、子どもを抱えてものごいする女性の姿に虚をつかれるのだ。

それを家族が支えればいい。ということにも、疑問がある。わたしの親はよく支えてくれているので、支えがあるのとないのとでは、暮らしやすさが違うのは実感してきているが。

子どもに障害があるかいないかは、誰にでも起こりえることだ。家族だけが負担をして、十分だとは到底言えない。人は、社会で生きて行くのだから。さまざまな配慮が社会にあって初めて、多様な条件の人が生きて行くことができる。

そして、なんと、「扶養の義務」については、1947年の段階で、国会で議論がなされたというのだ。

1947年8月18日の衆議院司法委員会の議事録。
民法改正をめぐって扶養義務規定を廃止すべきとする加藤シヅエ議員に対する鈴木義男司法大臣が答弁している。103

民法の扶養義務規定が「道徳的な要求」にとどまるものであり、「根本的な修正」までの過渡的な規定である。

にもかかわらず、根本的な修正はその後実施されることなく、現在に至る。104

玉虫色の決着。

この扶養義務規定は、生活保護制度に限らず、社会福祉制度全般に及んでい・・・・国庫等が費用を支弁した場合、費用の全部もしくは一部を扶養義務者から徴収できる・・・105

結果、貧困の世代間連鎖が悪化する。106

経済力のため親の子は、老いた親を扶養する義務が免除されている。
教育や財産相続などの「溜め」を受け取る。
一方、貧困家庭の子は、「溜め」が少なく、成人後も老親の扶養を求められる。109

貧困の問題を血縁関係の中で解決することを求める扶養義務の強化は、子どもの貧困対策法の理念に逆行する。110

子どもの貧困対策法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H25/H25HO064.html

また、扶養義務の強化は、「可視化された「親密的領域」に脅かされる「個的領域」(個人の尊厳)を、「公的領域」が防護壁となって支える」という方向にすすんできた社会問題を再び「私的領域」に押し込めてしまう。119

2000年、児童虐待防止法
2001年、DV防止法
2006年、高齢者虐待防止法
2012年、障害者虐待防止法

1979年の自民党の『日本型福祉社会』では、自立や家族の支えあいを強調している。

企業の責任は、自民党案では衰退。

地域の絆も強調。

著者は、自民党のそのような姿勢を「絆原理主義」と呼ぶ。

以下の参考文献に「日本の伝統的な「近代家族」の特徴」があげられている。
http://www.soc.hit-u.ac.jp/~takujit/course-of-faculty/dissertation/2014/2014kiyohara.pdf

落 合(2004: 103)は日本の伝統的な「近代家族」の特徴として以下の 8 つを挙げている。すな わち、1家内領域と公共領域の分離、2家族構成員相互の強い情緒的関係、3子ども中心 主義、4男は公共領域、女は家内領域という性別役割分業、5家族の集団性の強化、6社 交の衰退とプライバシーの成立、7非親族の排除、8核家族、の 8 つである(ただし、8 つ 目の核家族については括弧に入れることがある)。この 8 つの性格を持つのが日本の伝統的 な家族である。

ああああ、捕鯨問題、思い出してもた。南氷洋まで出かけて行く捕鯨を「伝統」と呼んでいたなあ。どんだけ白々しいんだろうか?
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by eric-blog | 2015-04-21 11:51 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)

子どもたちにしあわせを運ぶチョコレート :世界から児童労働をなくす方法

子どもたちにしあわせを運ぶチョコレート :世界から児童労働をなくす方法
白木 朋子、合同出版;東京 2015.2
2490冊目


「チョコレート、ロッテ」というメロディが口をついて出るとき、「ガーナ」という国の名前も思い出す。

世界のカカオ豆生産の70%を生産しているのがアフリカ諸国。
コートジボアールがダントツに多い(世界の38%、アフリカの54%)のだけど、ガーナと合わせて80%以上にもなる。

そして、『ワールド・スタディーズ』の「コーヒー豆の生産」と同じく、カカオ豆生産者に入るのはわずかに0.5%。児童労働や低賃金は、この構造から来ているのだ。

フェアトレード認証を受けている農園での児童労働の実態も明らかにされ、認証取り消しなども起こっている。

NHKの番組では、児童労働があるからと言って、チョコレートを食べるのを止めるのではなく、現地での児童支援、生産者支援を通じて、改善を求める姿が紹介されている。

■NHK BS 世界のドキュメンタリー番組「甘いチョコレート 苦い現実」について
2010年12月18日

この本は、そのような取り組みをすすめている団体の一つ、ACEの「スマイル・ガーナ・プロジェクト」を紹介している。
https://acejapan.org/choco/smile-ghana
どうつながるかが課題だよね。

チョコレート一つをとってもこんなにたくさんあるフェアトレード商品。
http://www.fairtrade-jp.org/products/products/cacao.html

身近なところで、いつでも買えるようにしていくことかなあ。意外に、東京に住んでいる方が、フェアトレード商品を扱っている店へのアクセスは遠いように思うなあ。

北海道は意外に多くて、人口30万人に一店舗。
東京都も28万人に一店舗だが、東京の商圏を考えると、実際には1/3ぐらいに考えるべきだろう。

フェアトレード製品のすべてが有機とはかぎらないが、生産者のことを考えると、有害有毒な減農薬は必然だろう。

それに対して「有機野菜」の販売店は、倍ぐらい。人口15万人に一店舗。
http://munouyaku.m47.jp

つまりはまだまだ基本的な消費の傾向は変わっていないということ。

一方で、世界的にはカカオ不足になるだろうという予測もある。
チョコレートの価格はこれからも上がり続けることだろうが、その公正な配分が生産者に届く仕組みづくりが必要だ。

「学校に行けた」という子どもたちの笑顔が、広がりますように。
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by eric-blog | 2015-04-21 09:14 | ■週5プロジェクト15 | Comments(0)