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ERIC NEWS 367号 来年もよろしくお願いいたします!

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ERIC NEWS 367号 ともによりよい質の教育をめざして  2013年12月29日
来年もよろしくお願いいたします!
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(文責: かくた なおこ 角田尚子
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今年の漢字は「輪」だそうですね。

みんなが「輪」になって助け合った、喜びあった年だからという理由でのネーミングだそうです。

一方で、この一文字を見て、輪廻転生を連想する人も多いのではないでしょうか。わたし自身、回帰していく時代を感じることも多かったです。

今年初めて参加した全国人権同和教育で、寺澤亮一さんが、1987年の時の議論がまだ決着がついていない、やり直さなければと、指摘しています。

先住民の人権問題に取り組んでいる上村英明さんは、「もぐらたたき」のようだと、表現しています。一つすすんだように思っても、ひっくり返ると。

ジャンダーの問題で、男女共同参画条例の制定で「男女の役割」記述を巡ってバックラッシュが吹き荒れたのは1990年代でした。ぶり返しは、まず女性問題で起こり、そして、いま部落差別、在日差別の問題にもバックラッシュが起こったと考えるべきなのではないでしょうか。

まるで、「茶色の朝」、そしてニーメラー師の詩そのものですね。ジェンダーの問題についてバックラッシュが起こった時、あなたはどこに立っていましたか?

女性・ジェンダーの問題についてバックラッシュが起こった時、わたしは動かなかった。

部落差別に対するバックラッシュが起こった時、わたしは動かなかった。

在日に対するバックラッシュが起こった時、わたしは動かなかった。

すべての人権規約の遵守がかなぐり捨てられた時、すでに、事態は権力の側に握られていた。

民主主義の原則をフィシュキンは「参加」「平等」「熟議」「非専制」と四つの原理にまとめています。非専制とは、多数決による独裁を戒めたものです。多数決が民主主義であるのならば、社会は強者のものになってしまいます。社会は、強者のものだけではありません。

直感的に、そうだよね、と思う感覚も、大切にしたいと思います。

わたしのブログでも、「輪」シリーズの書籍紹介を行ないました。「輪シリーズ」というキーワードで検索してみてください。

そのなかで、2001年前に戻りたいと願ったことが、多々ありました。そこには、ていねいに議論して、社会を作り替えていく感覚が、あったのです。革命とか、クーデターとかの極端な方法ではなく、民主的な手続きで、より公正な社会ができると、思っていたのです。だからこそ、参加型学習の人材育成を、自分自身の仕事として、行ってきたのですから。

1990年代まで、わたしは、社会は、ていねいに変化していけるものだと思っていました。

いま、2001年の9.11によって「あたらしい戦争」に放り込まれてしまってからは、2011年3月11日の東日本大震災を始め、次から次へと「ショックドクトリン・惨事便乗型資本主義」の嵐に翻弄されています。

対策をすればするほど、被害は大きくなる。なぜならば、対策が想定した以上の事態が起こった時にだけ、災害は発生することになるからです。

どこまで「安全」を求めるのか。どこで均衡を求めるのか?

被災地の復興で、防潮堤の高さを巡って議論は続いています。

一方で、原発事故は、想定以上の事故が起こった結果の大きさが、未曾有のものになることを示しています。しかも、これまでの原発事故の頻度から考えれば、事故は10年に一度の頻度で起こる可能性が高いのです。幸いにも、原発が一基も動いていないいま、事故の可能性は、激減しています。


■□■2014年からの連載の予告■□■
これまで「202020」「市民性教育」の連載をしてきました。来年は、二本の連載を考えています。

■Check 9 あなたはESDを実践していますか? 8つの視点から点検します。

■民主主義の学校 
こちらは、ジーン・シャープの「非暴力の方法」と同様、かなり長い連載にhttp://ericweblog.exblog.jp/19249118/なると思います。これまでの連載は理論中心でしたが、これは、ワークショッププログラムやアクティビティのご紹介としていきたいと思います。民主主義を学ぶための学校。

「民主主義の学校」趣旨はこちらから
http://ericweblog.exblog.jp/19225190/
第1行「特定秘密保護法を民主主義の観点から点検する」はこちらから
http://ericweblog.exblog.jp/19244804/
第2行 パブコメを書こう
http://ericweblog.exblog.jp/19249118/

あなたの地域でも「民主主義の学校」を始めませんか?

■□■これまでの連載
■2020年までに学級人数20人を実現する  連載10回
■市民性教育を考える  8回シリーズ

■2020年までに学級人数20人を実現する 連載10回は、2013年1月まで。
1. 世界に誇れる「子どもは宝物」だと示せる指標はどこにある?    2012年1月30日
2. 参加型学習を継続的に、かつ日常的に行なうのに適切な規模は何人? 2012年3月11日
3. 「学習からの逃避」と高等教育修了率の低さ    2012年5月6日
4. 子どもを自然の中に連れ出す、地域との連携を深める。必要な指導者数は? 2012年6月17日
5. 民主主義と教育。明治時代に始まった「兵舎型」校舎の「集団の規律」中心形式の限界 2012年7月22日
6. 近代のパラダイムを超える「教育の人間化」が近代の人間化につながる。   2012年8月19日
7. 超えていくために教える    2012年10月1日
8. 学習性無力感とポジティブ・シンキング    2012年11月4日
9. 何を考えるかの「暗記型」教育から、どのように考えるかの「スキル習熟型」教育へ 2012年12月9日
10. 個別化教授法の工夫いろいろと、学級マネジメント 2013年1月13日

■市民性教育を考える
1 気づきから行動へ-市民性教育とワールとスタディーズの本質 130217
2 価値観とビジョン-わたしたちはどこへ行くのか?        130324
3 市民としての行動力を育てる-政治的リテラシー、アドボカシーへ 130428   
4 4つの教育は一つ-共通する課題   130602
5 社会科教育は、市民性教育か? 130811
6 倫理、道徳は、市民性教育か?  130915
7 市民性教育と消費者教育や反貧困教育、労働者としての権利の教育-セーフティネットとしての教育  131023
8 市民性教育とESD-未来のための教育へ 131124

■□■今年のこれぞ! 4冊の幹本&希望の一冊■□■
有識者による「今年の三冊」等がメディアをにぎわしています。ざっと眺めて、原発関連、福島関連、東北関連の本がほとんど見られなくなってきていることに気づきます。

週5プロジェクトは、3月締めなのですが、2013年にご紹介した238冊から、冬休みに是非読んでほしいというものをピックアップ。新刊本ではなく、わたしが今年読んだ本です。

■人々の声が響き合うとき 熟議空間と民主主義
ジェイムズ・S・フィシュキン、早川書房、2011
ericweblog.exblog.jp/17649896
昨年夏の「環境とエネルギーの未来についての選択肢」公聴会などは、民主党政権の文部科学省副大臣を務めた鈴木寛さんの「熟議」から来ています。鈴木さん自身、『「熟議」で日本の教育を変える』という本で、国内での取り組みを紹介しています。また、『市民の政治学—討議デモクラシーとは何か』『討議デモクラシーの挑戦 ミニ・パブリックスが拓く新しい政治』など篠原一さんを中心とする何冊かを紹介しました。
しかし、何と言ってもおすすめは、フィシュキンです。民主主義の原則を簡潔に「参加」「平等」「熟議」「非専制」とまとめて、なぜそうなのかを論証しています。「平等」概念のところは、誰をも等しく扱うequalityではなく、意見や立場の多様性を平等に扱うということなので、要注意。
民主主義を育てていこうとするさまざまな試みに勇気づけられます。熟議、市民参加についての考える幹本です。

■属国 米国の抱擁とアジアでの孤立
ガバン・マコーマック、凱風社、2008
http://ericweblog.exblog.jp/17673071
日米関係の見直しも一つの柱でした。2012年の石原慎太郎さんが尖閣諸島の東京都による購入発言に始まり、民主党野田政権が9月11日に国有化しました。それに反対する中国大使が更迭され、日中の関係は最悪な状況になりました。その状況を読み解く鍵は日米関係にありました。孫崎享さんの『戦後史の正体』に始まる一連の本は、台湾に所属していた尖閣諸島を、戦後アメリカが実効支配。沖縄返還の時にすっきりさせれば良かったのに・・・埋め込まれた爆弾。その地雷を踏んだのが野田政権。踏ませたのが石原慎太郎さんと、そそのかしたヘリテージ財団。その背景を暴露している「クリングナー論文」の全文翻訳が、IWJで紹介されています。ぜひ、ざっくりとでもお目通しください。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/118349
それら一連の本や情報の存在がありつつ、衝撃的だったのが表題のもの。「属国」。アフガニスタンが、2014年末でのアメリカ軍の撤廃を勝ち取ったというのも、驚きだった。映画『誰も知らない基地のこと』は、全世界におけるアメリカ軍の展開と、基地が引き起こしている諸問題を映し出したもので、米軍基地がなくなるという展望など、持てないと思っていたからだ。いや、そう思い込んでいる自分に気づいたというべきかな。しかし、言われてみれば、占領軍が撤退することが独立の条件だと言われれば、その通りなのです。
日本の独立の形。平和憲法のまま、どうすれば、独立を勝ち得られるのでしょうか。

■独裁から民主主義へ 権力に対抗するための教科書
ジーン・シャープ、ちくま学芸文庫、2012
http://ericweblog.exblog.jp/17142885
野村浩也さんの『無意識の植民地主義』は、「植民者は呼ばれてもいないのに他者のもとへと出かけて行き、支配のために都合のよい「現地情報」だけを集めてきたし、同じことは今もつづいている。・・・権力的沈黙。応答しないことこそわが利益。」ことを示しました。今年、わたしたちは昨年の夏、公聴会でパブコメで、8割の人々が「脱原発」を支持するという判断を示したことを、あっけなく覆され、「大きな音だね」の野田政権から、「テロと同じ」石破幹事長へと、エスカレートする「権力的沈黙」を見てきました。
http://ericweblog.exblog.jp/12250093/
多数派による専制は、民主主義に反します。選挙で16%の支持を集めた政党が、国会という密室で、多数決の論理で押し切っていく。それを見て、民主主義をもう一度、わたしたちの身体性として、取り戻す必要があると思いました。
在特会によるヘイトスピーチ問題については、渡辺治さんの「新自由主義と新保守主義の結合」という説明がわかりやすかったです。
『安倍政権と日本政治の新段階』http://ericweblog.exblog.jp/19214752
「教育においても、競争・格差に巻き込む新自由主義改革を推進しながら、いじめ問題などを口実としながら学校における強権的な統制をすすめ。教科書検定を強化する、道徳教育を正規科目にする、といった新保守主義的政策が提示されている。」纐纈厚さんが『監視社会の未来』で指摘するように、身近な人々が互いを監視する。「「薄れゆく平和づくりへの意欲と過剰な安全・安心への思いが、結局は権力の手に私たちの自由や権利が奪われていくことになり、その奪われていく様に気づかない。」という指摘は、わたしたちに何が足りなかったのかを、突きつけてきます。戦後からの卒業のために、民主主義を学びましょう。
http://ericweblog.exblog.jp/19230343/


■ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く
ナオミ・クライン、岩波書店、2011
http://ericweblog.exblog.jp/18813065/
これほどのショックはなかった。惨事便乗型資本主義は、1984年ピノチェト政によるクーデターから始まった。自殺したアジェンデ。映画「サンチアゴに雨が降る」を、怒りに震えながら観た。チリの奇跡という経済成長の顛末も、『環境教育指導者育成マニュアル』の中に取り入れた。BOPの本にも、またほぼ同時に乗っ取られの本にも出会った。これは『黒い白鳥』なのだとも説明された。何かがおかしいと思ってはいても、何かがわからなかった。
ナオミ・クラインのこの本に出会うまで。
惨事におけるショック状態において人は、ふだんであれば手放すことのない権利や社会システムを手放してしまう。津波の後のインドネシアに、そして、黒人政権樹立後の南アフリカに、起こったこと、起こっていること。
そして、その手口は、「拷問」から学ばれた。

「悪の凡庸さ」

それらのことをすすめているのは、誰あろう、わたしたちなのだ。

民主主義のからだを、作り直しましょう。

そして、最後に希望の本を紹介しておきます。

■三宅洋平のことば
考え抜かれたことばが、フラットに、目指す未来とその未来に続く道を見せてくれます。道が未来なのです。

人権の衣をかなぐり捨てた「裸の王様」が、いまの安倍政権です。なぜ、世界人権宣言があるのか、なぜ、人権規約があるのか、遵守するとはどういうことか。ていねいに作りかえて行く民主主義のプロセスを学び直しましょう。

まだ間に合うのだから。

■□■at ERIC/ERIC主催研修・ESDファシリテーター養成講紹座■□■
要項はERICホームページから。
http://www.eric-net.org/
後期はスキル育てです。
4. スキル「対立」 平成25年2013年10月26日27日 終了
5. スキル「市民性」 平成26年2014年2月22日23日
6. スキル「教育力向上講座」平成26年3月末予定 お問い合わせください。


■□■ERICご寄付のお願い ■□■
1989年誕生の参加型学習老舗のERIC国際理解教育センター。なんと2014年には25周年を迎えます。

これまで続けて来られたのも、企画委員、運営委員、理事、テキスト購入者、ファシリテーター育成事業参加者など、みなさまのおかげです。感謝です。
これからもよりよい「指導者育成のための実践」推進のための情報提供、研修プログラムの提供などに努力していきたいと思います。
日常活動に加えて、25周年に向けて、事務所のリニューアル、フューチャーサーチ走向未来ワークショップの開催など、企画しています。
特別活動支援のために、テキスト活用、研修参加などのご支援に加えて、ぜひ、ご寄付をお寄せください。よろしくお願いいたします。

ご寄付先 金融機関
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by eric-blog | 2013-12-30 09:59 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

特定秘密保護法に抗議するNGO・NPO合同記者会見

記者会見についての報道
2013年12月27日 東京新聞
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2014年1月4日 愛媛新聞
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2014年1月4日 沖縄タイムス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140104-00000012-okinawat-oki

地方議会の動き 2014年1月6日 東京新聞
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特定秘密保護法に抗議するNGO・NPO合同記者会見

2013年12月26日 午後4時から5時半まで、参議院会館B103にて

国際協力NPOによる呼びかけで、環境、人権それぞれのNGO・NPOが声明を出したり、賛同団体を募ったりなどの行動を起こしました。今回の記者会見は、それらの動きについて報告するものでした。

会見参加者は、以下の通り。

谷山博史 特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター 副理事長
山口誠史 特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター 事務局長
小俣典之 特定非営利活動法人 横浜NGO連絡会
西井和裕 特定非営利活動法人 名古屋NGOセンター
加藤良太 関西NGO協議会 提言専門委員
伊藤和子 特定非営利活動法人 ヒューライツ・ナウ 事務局長・理事
角田尚子 特定非営利活動法人 ERIC国際理解教育センター 理事代表

まず、JANICの谷山さんから、今回の経緯とこれからの行動について説明。
国際協力NPOにとって、ODAなど日本政府が関わる事業の情報が秘匿され、提言活動が制限されたり、また戦争や平和に関わる情報が秘匿されるということは、戦争の検証活動が難しくなり、ひいては反戦活動・平和運動が成り立たなくなる恐れがあることが指摘されました。

何よりも国際協力NGOにとってのみならず、人権、平和活動に取り組んでいる団体にとって脅威となるのは、ODAの分野であると思いました。外務省による「国際協力重点指針平成25年」という書類が入手できるので、ぜひ、それを読んでいただきたいのですが、ODAが紛争解決のためにも使われることになるのです。

例としては、アルジェリアに対する顔認証装置の供与です。これらは、市民の監視活動、テロ防止などに使われるのですが、明らかにこれまでとは質の異なるODAが始まっているのです。

この傾向は決して今年初めてということではないのですが、今年度は、きわめて大きな大盤振る舞いとなっているのです。

人権分野からはヒューマン・ライツ・ナウの伊藤和子さんが、「民主党政権の時にも人権について政府と交渉して、何もすすまないと思っていたが、自民党政権になって、後退した」と、これからの人権活動団体が特定秘密保護法によって受ける影響について懸念を示しました。

*人権団体の共同記者会見についてはこちらをご覧ください。
2013/12/03 人権NGO団体ら秘密保護法に懸念表明「侵略、人権侵害、2度の大戦を経て発展した『国際人権法の原則』が崩壊する」http://iwj.co.jp/wj/open/archives/114626

*現在の日本政府の人権原則違反などについては以下の動画を参照ください。末尾参照

わたしからは、まず、環境NPOを代表して、すぎ本さんが書かれた「廃止を求める声明」より、特に、気候変動問題など、地球規模の課題についての取り組みは外交が関係してくること、国際交渉に関する情報を官僚が恣意的に秘密にすることが可能になる法律であることなどから、政府に対する問題提起というNGOの役割が著しく阻害されることについて、指摘した。

その上で、今回、すぎ本さんが呼びかけたESD-Jのメーリングリストから参加した教育団体として、以下の三点について懸念を表明しました。

1.民主主義は多数による専制のことではありません。
2.大切なことは、しっかりとした手続きによって決められるべきです。
3.パブリックコメントの制度が電子システムに偏重しています。

昨年夏、民主党政権は、「環境とエネルギーの選択肢」についての公聴会、ハプコメなど、新たな熟議の形を模索し、取り入れました。これほどの国民の関心を集める問題について、熟議民主主義を育てようとするのが当然であって、このような後退は、歴史に対する裏切りです。

誰かが言わなければなりません。「王様ははだかなのだ」ということを。安倍政権は、民主主義の装いをすべてかなぐり捨てて、国際社会をはだかで跋扈しているのです。

民主主義はしっかりと実践され、育てていくべきものです。市民社会における民主主義的な手続きに参加するスキルを教えている教育団体として、今回の
後退は決して見過ごすことのできないものです。民主主義を教えるものとしての矜持が問われています。Memento Infant 子どもたちの目を恐れよ。

いずれにせよ、国際協力NGO・NPO99団体、環境NPO51団体、人権NPO5団体などによる合同記者会見は画期的なことです。そして、その声はいまも広がり続けています。今後も1月に立ち上げが予定されている秘密保護法NGOアクションネットワークを通じて、さらに賛同と理解を広げ、現実的に起こるであろう運動上の問題点をモニターしていく予定です。

記者からの質問は、当日行われた「安倍首相靖国参拝」とからめて「武器輸出三原則」のなしくずしに対して、どのようなスタンスであるかというのと、今後の行動計画についてでした。

翌日の東京新聞に、靖国参拝にからめて、この会見の時のコメントが引用されていました。

主権は国民にあるのです、国家にあるのではありません。


【「私たち環境NPOは「特定秘密保護法」の施行凍結、廃止を求めます。私たちはあきらめない」】
賛同団体リスト
  
(北海道)さっぽろ自由学校「遊」 小樽・子どもの環境を考える親の会
(福島県)福島県自然保護協会
(群馬県)足元から地球温暖化を考える市民ネットたてばやし
(茨城県)協働まちづくり研究会
(埼玉県)日本オーガニック・ガーデン協会
(千葉県)ハーモニクスライフセンター ネットワーク農縁世話人会
(東京都)環境文明21 FoE Japan  NPO R水素ネットワーク
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン 日本ソーラーエネルギー教育協会
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
エコ・コミュニケーションセンター 熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
劣化ウラン研究会 ERIC国際理解教育センター 「原発」都民投票の会
KOPA BE-IN 国際青年環境NGO A SEED JAPAN
(神奈川県)ふるさと環境市民 食政策センター・ビジョン21
かながわ環境教育研究会 懐かしい未来
(長野県)松本あかつぶ会 ぴーすプロジェクト
(岐阜県)泉京・垂井
(愛知県)中部リサイクル運動市民の会
バイオダイバーシティ・インフォメーション・ボックス
(京都府)環境市民 気候ネットワーク いきもの多様性研究所
地球・環境共育事務所Earth-PAL きょうとグリーンファンド
ベジタリアンフェスティバル実行委員会 リトルアースプロジェクト
環境共育事務所カラーズ えこ・ろじっくばんど
京都ネイチュア•フィーリングを進める会 京都・水と緑をまもる連絡会
(大阪府)公害地域再生センター ウータン・森と生活を考える会 AMネット
ネットワーク『地球村』 NGOs市民プラットフォームジャパン
(広島県)未来の子 
(高知県)エコビレッジ コスタリカ共和村
(長崎県)環境ネットワークながさき塾 えことぴぃ長崎
(熊本県)環境ネットワークくまもと TAO塾

(1月5日現在53団体 順:都道府県ごとに北東から南西に 法人格は省略)取りまとめ団体 環境市民

現在も賛同団体拡大中です。

【関連ブログ】
■特定秘密保護法に関する教育NPOとしての懸念
http://ericweblog.exblog.jp/19230447/

■特定秘密保護法について民主主義の観点から考える
http://ericweblog.exblog.jp/19244804/

■世界の流れに逆行する秘密保護法12・23集会─講師 藤田早苗氏 講演要旨
http://ericweblog.exblog.jp/19223807/

■2013/12/14 「民主主義とは何か」を問い直す~国連・人権勧告の実現を目指し、有識者らが提言
http://ericweblog.exblog.jp/19237970/

■特定秘密保護法に関する誤った新聞報道への反論
http://ericweblog.exblog.jp/19209329/

■秘密保護法 廃案への道
http://ericweblog.exblog.jp/19125847/

■2013/12/06 秘密保護法案は「日本を戦争ができる国にするための法律」~秘密保護法を考える全国大学生の緊急大集会http://iwj.co.jp/wj/open/archives/115207

■2013/07/31 「日本の若者がアメリカの鉄砲玉になるなんて、僕は耐えられ
ませんよ!」 ~岩上安身による山中恒氏インタビュー
"http://iwj.co.jp/wj/open/archives/93907
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by eric-blog | 2013-12-29 11:52 | ☆よりよい質の教育へBQOE | Comments(0)

生活綴り方教育、生活図画教育が弾圧された

2013年12月29日 東京新聞 特報

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by eric-blog | 2013-12-29 09:54 | ☆よりよい質の教育へBQOE | Comments(0)

民主主義の学校 第2行 パブコメを書こう

民主主義の学校 第2行 パブコメを書こう

民主主義の社会において、社会的な意思決定に参加することは、市民的権利であり、責任でもあります。しかし、多様な課題のすべてについて十分に情報を得て、意思決定に参加することができるかというと、それは不可能です。
熟議民主主義を提唱しているフィシュキンは、人々は「合理的に無知」なのだと言います。
権力の側が事態を動かす力を持っているため、市民社会の動きは後手に回りがちです。気づいた時には遅すぎる時もあるでしょう。なんだか問題だなと思っても、何が問題なのかを整理して伝えることができないという思いもあるでしょう。

当然です。専門家ではないのですから、常にモニターしていたり、情報を得ていたりはしないのですから。

しかし、行政手続法に定められたパブリックコメントは、「広く一般の意見をきく」ための制度です。諮問委員会や有識者会議に求められるような専門性を求めて設置された制度ではないのです。

ですから、パブリックコメントを書く時は、「合理的に無知」であることを恥じることなく、書くこと、まずは意見表明をすることがとても大切です。

パブコメSTEP 1
無知のままでも、以下のことは書けるはず。
・どこでこの問題を知ったか
・知った時、どう思ったか、どう感じたか
・なぜ、そう思ったか、感じたか
・何を望んでいるか


以上のような内容を平易に書きましょう。

例えば、いまパブコメを求められている「エネルギー基本計画」であれば、こんな感じ。国民の8割が脱原発を選んだということなので、脱原発の立場で書いてみました。

「今回のエネルギー基本計画について、お友達からパブリックコメントが求められていることを聞きました。2011年の3月11日の大震災で、原発事故が起こりました。たくさんの方々が、いまも避難生活を送っていると聞きます。原発事故は、10年に一度ほど起こっているのではありませんか? ということはこれからも起こるでしょう。チェルノブイリがあったのに、福島が起こったように。
わたしは原発に依存しないエネルギーおよび経済を望みます。
そのことを言いたくてこれを書いていますが、いつこのような基本計画が作られたのか、コメントを求めるベージのどこにも情報がないのが不親切だと思いました。」

基本は「事実」「感情」「価値観」「提案」で構成された「わたしメッセージ」として書く事です。ぜひ、あなた自身のことばで、あなた自身の気持ちと価値観を書きましょう。わたしたち一人ひとりの価値観の総体で、未来を形作っていけるように。

パブコメSTEP 2 

もう少し時間をかけて、「合理的に無知」である状態から一歩踏み出してもいい、大切な問題だから学びたい、考えたいという場合、たいていの場合、大切な問題であれば、パブコメを書いてくださいと呼びかけている団体が情報をまとめています。参考にすることができるでしょう。

■「エネルギー基本計画にパブコメを書こう!」

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620213015&Mode=0
→こちらに関連情報をまとめています。
http://ericweblog.exblog.jp/19189186/
その他「エネルギー基本計画」のためのパブコメに役立つ情報です。

■牧野淳一郎さん
http://jun-makino.sakura.ne.jp/articles/811/note028.html
■脱原発をめざす首長会議における河野太郎さん講演
http://ericweblog.exblog.jp/19210664/
■科学者に委ねてはいけないこと 科学から「生」をとりもどす
http://ericweblog.exblog.jp/19214503/


■パブリックコメントは権利です。

行政手続法には、「パブリックコメントは権利です」ってどこにも書いていないのです。法律の目的も書いていません。民主主義をすすめるためという目的を明確にしていないということは、改訂がいい加減なものになりかねません。行政に対する縛りである行政手続法は、市民の側こそが、「なぜ」を持っているのです。「なぜ」この法律が必要なのかを、繰り返し、訴えていきましょう。


■覚えておきたい大切なこと。

「合理的に無知」であることは当たり前なのに、それゆえにパブコメを書く事をためらっているあなた。何がバリアになっているか、考えてみましょう。

・勉強している時間がない。 (勉強しなくていい!)
・やり方がわからない。  (誰でも最初はわからない!)
・パブコメはどんな力を持つのか疑問。 (力を持たせていくのも市民です。)
・名前を出したら、国に監視され気がする。 (すでに監視社会は始まっています!)

市民として声を上げていかなければ、主権者であり続けることはできません。市民の声が社会を作るのです。声をあげましょう。たかが市民であるわたしたちにとっては「数」が味方の一つなのですから。

声なき声にとどまれば、都合のよいように解釈されるだけです。

行政も専門家も、一般の人々に対して「欠乏モデル」という見方をしています。人々は無知で、知識や情報を与えなければならない存在だと見ているのです。

専門家が、どこかの分野を選択して研究しているように、わたしたちは、合理的に無知であることを選択しているのです。すべてを知ることはできないからです。専門家は、細分化された限定的な特定の分野に詳しいだけのことです。

わたしたち一人ひとりは、専門家とは異なるものの見方考え方、感性、価値観を持っています。そこに依拠して考えを述べることが大切なのであって、専門家による「口移し」の意見を言う必要はないのです。

もちろん、時間をかけることができるのであれば、大事な手術の前には「インフォームド・コンセント」が求められ、自分でも勉強するように、大事な問題について学ぶことはすばらしいことです。

わたしたち市民にできることは、互いに無知を補いあうこと、知っていることを共有すること、共に考える場を持つ事、互いの意見を尊重することなどです。多様な声で、パブコメを満たしましょう。それこそが未来色なのですから。

そして、もうひとつわたしたちは、「暴力的に有識」である専門家による排除、独占、押しつけ、あざけり、抑圧、無視などを、しっかり批判する必要があるのです。彼らのそのような排他的な態度こそが、彼らの力の源泉なのです。

市民の声を聞くべきなのは、権力であり、専門家たちであるのです。なぜならば、生は、市民の日常にこそ、存在するからです。わたしたち一人ひとりの生の行方が関わる問題について、そこからの声こそが、決定権を持つべきなのです。そして、わたしたちの声はカラフルなものなのです。

強い声でなくとも、カラフルな声でパブコメを満たしましょう。

市民の声を聞く事なく、大切な問題を決定する権限は、行政にも専門家にもありません。あなたの生の物語を、これからをつむぐ物語の一つに、ぜひ、登録いたしましょう。

■各省庁のパブリックコメント一覧のページ
パブリックコメントの制度については、総務省のe-Govを参照してください。すべてのハプコメ情報が集約されています。

もちろん、Wikiも。http://ja.wikipedia.org/wiki/パブリックコメント

総務省   http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public
経済産業省 http://www.meti.go.jp/feedback/
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/sanka/public/
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by eric-blog | 2013-12-29 08:06 | ☆よりよい質の教育へBQOE | Comments(0)

福島第一原発観光地化計画

福島第一原発観光地化計画
東浩紀、ゲンロン、2013
2130冊目

「遅れてきた定着民」というアクティビティがある。中世から近世へ、封建的定着化がすすんだ時代に、職能集団であったがゆえに流浪民であった人たちが最後に定着して、不利な居住地にしか住めなかった、不利な職業にしかつけなかった、結果社会的な地位も低くなったのではないかというのを、追体験するためのものだ。概念そのものは、塩見鮮一郎さんの本からとった。

これを大学生に対して行ったところ、まったく違う反応だったことを、この本を読んで思い出した。彼女らは、後から来た人とともに、山を切り拓いてデズニーランドを作ってしまったのだ。

福島第一事故からデズニーランドを作る。そこは博物館でもあり、資料館でもあり、物産館でもあり、レストランや遊興施設でもある。

1945年の原爆から25年で、広島平和公園ができたように
1986年のチェルノブイリ事故から25年で、ツアーが組まれているように、
25年後を見通したのが、この計画だ。

何よりも、これまでの二年間で東さんらが出会ってきた福島の人々の取り組みがそこにある。

日本の原子力産業のいまにつながる歴史も当然、この博覧会場のどこかに含まれているんだろうねぇ?本にはないけど。

三宅洋平さんのことばに「戦争よりなにがもうかるかって、僕は絶対文化だと思うんだ」というのがある。

日本に来たら福島に行きたい、広島に行きたい、沖縄に行きたい、北海道に行きたい。


すべての紛争地、係争中領域を文化で埋め尽くそう。みんなで出かけていって、ツアーしよう。対話しよう。現地を見よう。それってピースボート?

津田さんや東さんの対談・トークショーを観たことがあるが、いまいちおもしろくなかった。それぞれが、違うことを思い、やろうとしていて、分けわからん感じ。そうかあ、あれはこういう全体像だったんだ。誰か一人のひとのなかにあるものではなく、みんなでつむぐから見えてくるタペストリー。

うつくしま福島博覧会が、あの規模だった。あの規模では面白くない。しかし、少なくとも、あの博覧会に含まれていた要素は、例えば生態系への配慮であるとか、エネルギーの賄い方とか、人材育成のあり方とか、そしてもちろん人に対する見せ方とかは、もっともっと発展させることができるだろう。

ふと目を向けた先に、津波で漂着したでっかいタンカーがある。ふと目を向けた先に、人がいなくなった町がリアルスケールである。壮大である。

いま読んでいるもう一冊の本。『日本経済は大企業と金持ちから完全復活する!』の視点から考えると、いまの大企業の抱え込んでいる余剰金を合理的に吐き出させるしかけが必要だよねぇ。彼らが戦争の方を向く前に、この計画を「企業競合JV博覧会」みたいにしてしまうのがいいのではないか? どーせゼネコンは除染だかなんだかにたかっているのだから。

外部被ばく、内部被曝をしっかりコントロールしつつ観光する、遊ぶ、のびのびからだを動かせる。そんなことが実現できないはずがないじゃないか。

おばさんはもう枯れていて、こんなだだっ広いとこには行きたくないですけど。あ、でも天栄村なら行きたいかも? 同じ福島でも。それはなぜかなあ。

東さーーん、総合プロデューサーとして、がんばってくださーーい。戦争のための大政翼賛会には入らないでねえ!

国際協力の分野にも、こういう発想が必要だなあ。
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by eric-blog | 2013-12-29 04:24 | ■週5プロジェクト13 | Comments(0)

民主主義の学校 第1行特定秘密保護法について民主主義の観点から考える

特定秘密保護法について民主主義の観点から考える

民主主義の学校 第一行

2013年12月6日深夜、参議院で記名投票によって特定秘密保護法が可決されました。くわしい経緯などは、ネットで検索してください。

民主主義の学校にとって大切なのは、この法律が果たして民主的な手続きで成立したと言えるかどうかです。とても貴重な学びの素材として、検討に値します。そして、そのような学びを積み上げることが、今後の国会での法律制定プロセスをより民主的なものにしていくことにつながります。

行政手続法は、「広く一般の意見を聞く」ための方法論を定めたものですが、そこには「民主主義」とか「国民主権」とかの目的はまったく書かれていません。そんなものなんでしょうかね。ということで、この法の理念は憲法に書かれているのだということにします。

わたしたち一人ひとりは法律の専門家にはなれないけれど、主権者として行動するための最低限の知識は、18才までの義務教育および中等教育において、身につけられるようにするのが、国の責任であると考えます。

さあ、民主主義の学校、第一行「法律の制定と民主主義」をともに学びましょう。

「特定秘密保護法と民主主義」
プログラムの流れ

1.出発点「知っていること・知りたいこと」

特定秘密保護法について「知っていること・知りたいこと」を共有しましょう。知っていることは、それをどこで知ったかも、できれば共有しましょう。知識や情報だけでなく、気づいたこと・感じたこと・学んだことも、とても大切な「知っていること」です。

2.民主主義の原則を検討する「できていること・課題」

いまの日本社会の民主主義のシステムを「参加」「平等」「熟議」「非専制」という民主主義の四つの要素から点検してみましょう。四つの要素については参考情報に簡潔にまとめました。

3.人権は、国家に対する縛りから始まった。「世界人権宣言を読もう」

民主主義の原点は、人権擁護にあります。第二次世界大戦後、ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の事実は、国際社会を震え上がらせました。国家による人権蹂躙をどうすれば止めることができるのか、それが世界人権宣言の起草につながっているのです。「権利を奪う権利はない」。国連は、国家の集合体として、国家による人権侵害がある場合は、国際社会として行動することを、明確に決めたのです。

4.わたしたちにできること

今回の特定秘密保護法については、たくさんの団体や組織が反対の声を上げています。民主主義を育てるために、このように、大きな反対の声が成立後に上げられ続ける法律を、今後、成立させないようするために、わたしたちにできることはなんでしょうか。


【参考情報】
民主主義の原則をまとめている人はたくさんいると思いますが、ここでは、熟議型民主主義の提唱者であるフィシュキンの四つの要素をベースに検討しましょう。
フィシュキンは、民主主義の要素として「参加」「平等」「熟議」「非専制」という四つをあげて、また、なぜ、この四つだけでよいのかを論考しています。
「参加」というのは、社会的意思決定に対するすべての人々に対して開かれたアクセスということです。医療の現場から広がった「インフォームド・コンセント」情報を得た上での同意という概念と実践があります。十分な情報を得た上での、意味ある参加がすべての人の権利として認められているということです。
「平等」フィシュキンのいう平等は、「一票の重み」ではありません。社会には多様な立場と意見が存在し、それらの意見が平等に扱われることというのが、フィシュキンの言う平等です。女性の立場、子どもの立場、若者の立場、障害者の立場、高齢者の立場、性的指向の異なる人々の立場などは、人口の多寡にかかわらず、これらの人々が「社会的弱者」つまり、政治力が弱いがゆえに、特に配慮される必要があるということです。政治的な力が不平等であるときに、平等に扱うのでは結果は不平等になってしまいます。平等とは、特別な配慮のことなのです。
「熟議」社会的意思決定を行うときに、しっかりと考えることは、民主主義の社会でなくても、必要なことです。アメリカインディアンは「七代先への影響」を考えて決定すると言いますし、宮本常一が堀りおこした「忘れられた日本人」には三日三晩の熟議の様子が紹介されています。誰が熟議するのか。もちろん「有識者」や「専門家」に任せようということもあるでしょうが、フィシュキンが提案している熟議型民主主義というのは、民主主義の社会における一般の人々による熟議の形の一つの提案なのです。
「非専制」民主主義は、これまで示してきたように、多数決のことではありません。多数による専制、独裁、横暴は、一人ひとりの参加と平等の権利を求める民主主義とは相容れないものなのです。

『人々の声が響き合うとき』フィシュキン
 http://ericweblog.exblog.jp/17649896/
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by eric-blog | 2013-12-28 16:48 | ☆アクティビティ・アイデア | Comments(0)

なぜ「怒る」のをやめられないのか  「怒り恐怖症」と受動的攻撃

なぜ「怒る」のをやめられないのか  「怒り恐怖症」と受動的攻撃
片田珠美、光文社新書、2012
2129冊目

シンガポールの知人と、日本の「ネガティブ・ポライトネス」という概念を離していた時、「控えめな礼儀」のことをネガティブと呼ぶことに対する違和感を指摘してくれました。言葉ひとつが大切なんだなあと、改めて感じました。

そして、教えてくれた「Passive Aggressiveness」という概念。調べてみたら「受動的攻撃」と翻訳され、紹介されていました。

直接的な攻撃ではなく、人を操作する力の行使のことです。

例えば、「眉を潜める」「首をかしげる」「不満で鼻をふくらませる」「ふくれる」「すねる」などは、直接的な暴力ではありませんが、それを気にする人にとっては、十分に自己規制、自己管理してしまう行動です。

著者は、受動的攻撃は、それを受け取めて、コントロールされる人がいるから成立する攻撃であると言います。本当かな。本当は、どこかに力があるから、その力を背景にしているんだと思うけど。

まあ、そういう関係性をベースに、行使される攻撃があるということです。事例を読んでいるとくらーーーくなるものばかり。出口なしって感じです。

124
「道徳や規範を振り回して、少しでも違反するようなことがあると激しく責める」
「他人の生活に干渉して、言動を厳しく監視する」
「極端な倹約を相手に強いる」

おおっぴらには出しにくい常道が、錯誤行為においてあらわになる。

159
どっちにころんでも文句を言う「二重拘束」

186
受動攻撃を繰り返す人は、ある種の反応を引き出そうとする。・・・相手の自己評価を低下させて、自責感や自己批判を誘発しようとする。

きちんと伝えるためには
242
怒りの原因になったことについて、その(1)行動、(2)解釈、(3)感情、(4)影響、(5)希望の五つの要素を整理する。

怒りを感じたときに無視しない。

今年の怒りのリスト書き出して、きちんと表現しましょうねぇ。

では、みなさま、よいお年を!
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by eric-blog | 2013-12-28 08:01 | ■週5プロジェクト13 | Comments(0)

「民主主義とは何か」を問い直す~国連・人権勧告の実現を目指し、有識者らが提言

2013/12/14 「民主主義とは何か」を問い直す~国連・人権勧告の実現を目指し、有識者らが提言
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/116643

明治大学にて

基調講演 荒牧重人氏(山梨学院大学教授)「国連人権勧告と日本」
連帯アピール
ブライアン・ベッカー (Brian Becker) 氏(ANSWER事務総長)
マーラ・バーヘイデン=ヒリアード (Mara Verheyden-Hilliard) 氏(Partnership for Civil Justice Fund)
報告
宋恵淑(ソン・ヘスク)氏(在日本朝鮮人人権協会事務局)朝鮮学校無償化排除問題
上村英明氏(恵泉女学園大学教授、市民外交センター代表)沖縄・アイヌ問題
寺中誠氏(人権共同行動事務局長)国際社会から見た日本の人権状況
伊藤和子氏(ヒューンマンライツ・ナウ事務局長)国連人権理事会グローバー勧告を受けて福島原発事故後の「健康の権利」と被災者支援を問い直す
渡辺美奈氏(女たちの戦争と平和資料館 [wam] 事務局長)日本軍「慰安婦」問題
主催 「国連・人権勧告の実現を!」実行委員会
告知 国連・人権勧告の実現を!~すべての人に尊厳と人権を~(集会のお知らせ)


マーラ・バーヘイデン=ヒリアード (Mara Verheyden-Hilliard) 氏(Partnership for Civil Justice Fund)市民正義のためのパートナーシップ基金

どこの国においてであっても、人種差別、差別、少数者に対する悪質な取り扱いは、世界の問題です。世界人権宣言は、65周年を迎えました。
第二次世界大戦3年後に採択された宣言は、世界中のすべての国々がいかに人権を尊重すべきであるかをもっとも明確な言葉によって定めました。ここに宣言された人権尊重と戦争の災難を終わらせることは、国連のもっとも重要な使命とされました。
世界人権宣言第7条は、次のようにのべています。
 「すべての人は、法の下において平等であり、また、いかなる差別もなしに法の平等な保護を受ける権利を有する。すべての人は、この宣言に違反するいかなる差別に対しても、また、そのような差別をそそのかすいかなる行為に対しても、平等な保護を受ける権利を有する。」

これに続いて出された国連の各種国際人権規約、条約、決議などは、この中核となる原則を何度も何度も確認してきました。

朝鮮人および正義を愛する日本の仲間の方々は、安倍内閣による朝鮮学校に対する差別的な政策、在日コリアン社会に対する差別に反対することに大きな役割を果たしてきたと思います。今後は、より広汎な国際社会の人々が、日本政府の差別的な政策の中止を求める動きに加わることが非常に重要になります。

最近、主要な米国メディアは、日本国内における朝鮮人に対する人種差別が深刻化していることに注目してきました。そして、安倍政権のナショナリスティックで、軍国主義的な外交政策と、公的に差別を助長する国内政策とが相まって、日本社会において人種差別的な動きが高まっているのだと、論じています。

米国はアジアの軸足として日本と軍事同盟を結んではいますが、現在同時並行的に、メディア、国務省、議会の何人かの議員、ホワイトハウスの間で、いまの日本政府の政策は、恥知らずなまでに、過激になっていると憂慮しています。

米国に拠点をおく、差別と偏見の撤廃にコミットメントをしている、特に法と教育を専門的に扱っている団体として、わたしたちは、在日コリアンに対する差別的な政策に対して国際的な反対の声を広げることが不可欠であると思い、声をあげることに決めました。

米国の市民権運動に関わる団体として思うことは、人権と公民権は大きな課題であるということです。学校教育における政府による公的な差別に反対するコリアンの闘争は、マイノリティに対する差別として問題であるばかりでなく、教育および学校における政府による差別というものは、米国における市民権運動と類似点がたくさんあるということです。

2020年に日本でオリンピックが開かれるということは、人種や民族その他のいかなる差別も禁止しているオリンピック憲章の精神を再確認するよい機会を提供してくれます。
オリンピックは歴史的に人権の保護および差別撤廃の問題に焦点をあてることに貢献してきています。
南アフリカのアパルトヘイトに対するオリンピックのボイコットは、まさに1964年の東京オリンピックにおいてでした。

国際連帯の動きにとって大切なポイントがあります。
現在の安倍政権の政策は、はっきりと、国際法および国内法違反であるため、わたしたちは訴訟を起こす事をサポートいたしますし、日本政府がこれらの法律を遵守することを求めるための法的な取り組みを始めます。

日本政府の朝鮮学校に対する差別的政策は、国連加盟国としての政府の明らかな義務違反であり、日本が批准している人権規約に反します。
そのような差別はとっくの昔に止められるべきであったのです。

自由規約の27条に基づき、21年前、1992年に、国連は、日本も含む、満場一致で、民族的、宗教的、文化的言語的マイノリティに対する宣言を採択しています。

自由権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約27条は、第二十七条
 「種族的、宗教的又は言語的少数民族が存在する国において、当該少数民族に属する者は、その集団の他の構成員とともに自己の文化を享有し、自己の宗教を信仰しかつ実践し又は自己の言語を使用する権利を否定されない。 」
安倍政権による、在日コリアンに対する財政的支援および教育へのアクセスに関する露骨な差別は日本政府による人権規約違反です。

さらに、国連の社会権規約委員会は、日本政府が国際社会の声を聞くべきだということをあきらかにしました。同委員会は、2013年4月-5月の総括所見において、はっきりと、高校教育無償化プログラムが朝鮮学校に通う子どもたちにも適用されるべきだということを求めたのです。

わたしたちは、在日朝鮮人および日本人の方々が、日本国内から、そしてわたしたちが外から働きかけることで、政治的な空気を変え、政策を変更させ、在日コリアンに対する差別に終止符をうつ事ができると確信しています。

【参考情報】
国連人権理事会は 日本政府に何を求めたのか
http://www.moj.go.jp/content/000055358.pdf
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by eric-blog | 2013-12-27 15:40 | ○子ども支援・教育の課題 | Comments(0)

安倍首相の靖国参拝 国民に対するご説明

首相官邸ホームページ
英文はこちら
http://www.kantei.go.jp/foreign/96_abe/statement/201312/1202986_7801.html

2013年12月27日 東京新聞

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巧言令色少ないかな仁

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by eric-blog | 2013-12-27 11:23 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

未来は過去のなかにある  歴史を見つめ、新時代をひらく

未来は過去のなかにある  歴史を見つめ、新時代をひらく
保阪正康、澤地久枝、姜尚中、講談社、2013
2128冊目

「歴史の声について」保阪正康

歴史とはけっして勝者だけのものではないし・・・いいかげんなものでもありません。
歴史がいい加減なものであるとするなら、・・・・絶対的な公定の歴史観があって、それに反するものが抑圧・弾圧されているような場合です。83

誰が歴史を語るのか
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右下の象限が、「声なき声」のゾーン。第二次世界大戦で死んだ8割は20才代。

そして、人はいつものを言わなくなるのか

95
人は四つの檻に囲い込まれるとものを言わなくなります。言えば、社会で生きていけなくなる。
第一は教育という枠組み。
第二に治安立法
第三に情報の一元化
第四は暴力そのもの。

タテヨコ、公私(国と個人)、理論と現実、の三つから見る訓練をする。104

その時代がつくっていた空気を伝える。それが歴史の声なのだと思います。
私たちは前の時代の歴史の声に耳を澄ますと同時に、後の世に向けて歴史の声をつぶやき続けなければならない。そのために私たちは日常のなかでつねに意識的であることが大事ではないか。110


おすすめ動画はこちら
http://iwj.co.jp/wj/member/archives/16686
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by eric-blog | 2013-12-27 10:04 | ■週5プロジェクト13 | Comments(0)