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研修プログラム「行政職員に現行の市民参加プログラムを評価・点検してもらうためのワークシッョプ

□研修プログラム「行政職員に現行の市民参加プログラムを評価・点検してもらうためのワークシッョプ(2時間)
1. アイスブレーキング 4つのコーナー「市民参加Yes?No?」  [文章例作成、別項]
2. 「わが町の市民参加 EDBのリストで総点検」5W1H
3. コストと効果でランキング[2で共有されたトップ10についてマトリクス分析]
4. 市民参加は何のため? 市民参加に求めるものランキング

トップ10コスト手間効率効果成果成長
1
2
3
・・・
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4つのコーナー「市民参加Yes?No?」文章例
1.男女共同参画市民ネットワークの運営委員はボランティアでお願いすべきである。
2.多文化共生に関する会議には必ず在住外国人、在日コリアンの方々に参加してもらうべきである。
3.環境基本計画の見直しを市民参加で行うべきである。
4.両親学級への参加は夫婦でとお願いするべきだ。
5.開催するフォーラムへの参加の動員はすべきではない。
6.プレイパークは市民参加で設置・運営すべきである。
7.中学生の国際交流事業計画にも、計画の段階から中学生の参加を求めるべき。
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by eric-blog | 2012-01-31 10:36 | Comments(0)

ERIC 研修 スキル「みんな」

■ 価値観を育てる指導者育成12時間研修に含まれる共通要素
➢自分自身の価値観に気づくための手だて
     行動・感情・価値観の氷山モデル 
     ORID
     省察のコルトハーヘンモデル
    アレクサンダー・テクニーク Inhibition, Means Whereby
    三つの省察
➢参加型学習という方法論が含んでいる価値観の共有
    「わたし」「あなた」「みんな」のスキルの指導というHowの背景にある価値観
    気づきから行動へという「気づきのためのアクティビティ」指導の持つ価値観
➢「みんな」のスキル Power To=働きかける力
    市民性の行動
    アドボカシー、社会的提言

■プログラムの流れ
セッション1 共通基盤づくり
11.00-13.00
1. 1年をふりかえる
2. 人生の河 
3. レーダーチャート で影響をふりかえる

セッション2 市民性を育てるプログラムの検討
1400-17.30
1.S1のふりかえり
2.経験・文献・インターネットから「市民性を育てる」プログラムを探して、アクティビティを作る
3.アクティビティ実践
4.ふりかえり

セッション3 ふりかえり
17.45-18.00
良かった点・課題 積み残し課題の確認

セッション4  市民性を育てるプログラムの検討 続き
9.00-11.30
1. 市民性教育の全体像を探る
2. アクティビティ実践
◯プログラムの栄枯盛衰、継続するプログラム、続かないプログラム
◯参加者の効果・市民性行動の定着をどうはかるか
◯プログラムの社会的影響・成果をはかる
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セッション5 プログラムの評価を考える
12.40-14.45
1. 個人への定着をどうはかるか
2. 社会への影響をどうはかるか

セッション6 ふりかえりとまとめ
15.00-16.00
1. 市民社会の実現 マイナスに働くもの
2. 多様なプログラムの質を高めるには
3. 二日間のふりかえり
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by eric-blog | 2012-01-31 10:01 | □研修プログラム | Comments(0)

がんは8割防げる

がんは8割防げる
岡田正彦、祥伝社、2007

がんは、近代の恩恵と裏腹の病なのだなと、この本を読んで、あらためて思った。連れ合いが、食道がんが見つかったので、その他の転移などの可能性を確かめるために10日間も入院した。CTスキャンに、MRI、テクネシウム99mg嚥下、などなど、被曝指数急上昇である。

がんになるかならないかというのは、疫学的調査によって、確率で表される。この本ではあまり強調されていないが、最近では体質によるのではないかとも、言われている。
ともあれ、著者は、以下のような確率の加算によって、「8割」防ぐことができると、示している。

1.たばこを止めれば 21%
2.塩分摂取量を1日10グラム以下にする 13.7%
これは、日本人に多い胃がんが、塩分濃度の濃いものを食べることで、胃壁に傷がつき、そこからがんになるということで。辛いものはどうなんかなあ。
3.肝炎ウィルスの感染を予防する  9.1%
4.レントゲン検査を受けない 3.2%
5.肥満を解消する 2.5%
6.アルコールをひかえる 1.9%
7.浮気をしない  0.6%
8.紫外線をさける 0.5%
9.野菜果物を十分にとる  20.8%
10.適度な運動をする   8.6%
11.過度なアルコールをひかえる  2.8%
12.脂肪分をひかえる  0.7%

これらの研究結果から、著者が提案する『生活術』
○玄米、全粒粉
○塩分を減らす
○薬やサプリメントはなるべく飲まない

冷蔵庫の扉に貼っておくべき「抗酸化物」リストなども充実。

医者が解く「医者要らず」の生活術だなあ。医者に依存しないこと。
うむむむ、これをあまり言うと、パートナーとの仲が険悪になりそうだ。
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by eric-blog | 2012-01-31 09:49 | ■週5プロジェクト11 | Comments(0)

子どもの人権  IALAC

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by eric-blog | 2012-01-30 20:17 | △研修その他案内 | Comments(0)

教育改革の社会学 犬山市の挑戦を検証する

教育改革の社会学 犬山市の挑戦を検証する
苅谷剛彦その他編著、岩波書店、2011

90年代の「教育の分権化」、自由主義、競争主義の流れの中で、97年の石田芳弘氏の市長当選、瀬見井久氏の教育長への登用から始まった「犬山の子どもは犬山が育てる」。市教委の持つ管理権を発揮しすすめた教育改革は、「少人数学級(30人規模)、授業改善、教員による補完的副教材の作成、シンポジウムの開催、報告書や出版物」などに、積極的に教員および教員経験者を教育委員会や事務局に取り入れたものだった。

授業改善の方針としては、学習者相互の「学び合い」を取り入れた。

従来の県教委にゆだねた人事では、教員→教育委員会での指導主事→教頭・
校長というような「あがりコース」があり、そのため、校長会と教育委員会が対等に話し合うことができない風土になっていた。そのような人事のコースを改善し、校長経験者をどんどん教育委員会に取り入れた。

これらの措置を「追加的教育財政支出」ほとんどなしで行った。

2006年の全国学力テストへの不参加、そして、石田市長の辞職、「学力テスト参加」を公約にかかげた田中志典氏の当選、2008年中嶋哲彦氏の教育委員満期、2009年10月、任期を一年残しての瀬見井教育長の退任。13年7ヶ月に幕をおろし、いま、犬山市は新たなステージに向かっている。この本は、その犬山市教育改革の第一期を検証するものである。

少人数学級の実現は、授業改善、新しい授業技術の習熟なしでは、無効である、という認識。そして、犬山市内だけではなく、市外からの転入もある教員異動。も、犬山方式の定着に、課題をなげかけた。

なぜ、犬山のように他の地域は動けないのか。と、第10章で、瀬見井氏に対するインタビューで苅谷氏は分析する。「既存の仕組みは、教員個人のキャリアアップに適合している。」257

終章「犬山市の教育改革が問いかけるもの」も苅谷氏による。

以下、272-273の評価に関わる部分のまとめ。

○改革がめざした授業実践の方法が広がりを見せ、それが児童生徒の認識や行動面にも現れ、さらにはそれらが児童生徒の学習に一定の影響を及ぼしていることをうかがわせる変化は見て取れる。
○「学力」を含めた、自ら学び、自ら考えるといった認知的な能力の変化を測定する術を持たなかった。そのために、変化はあったが、学習の成果として何をもたらしたかは追跡不能。
○「自ら考える力」「生きる力」のように、目標が抽象的すぎると、手だてとの関連も評価、証明しにくい。

ちなみに犬山市は、全国で唯一学力テスト不参加を表明し、悉皆実施ではなく、抽出実施で十分であることを文科省に対して要請もした。

中嶋哲彦氏が『子どもの貧困白書』に学力テストについて指摘したことが引用されている。49

教育内在的な役割 α
選別する役割 β
行政調査の役割  γ

と整理し、実施された学力テストが「α」の役割を担う質を伴わず、にもかかわらず、悉皆調査とされたことで、「γ」を明確にしていないために、「β」としてしか機能しなかったのだと、中嶋氏は分析する。

いま、犬山市は、「追加的予算措置」が欠如していたために、「改革の意志」をどこに保つのが問われているように見える。

キャリア・デザインが、変革への抵抗であるのは、官僚制度とも共通するね。
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by eric-blog | 2012-01-30 07:53 | ■週5プロジェクト11 | Comments(0)

“私”を生きる 土井敏邦監督トーク

“私”を生きる 土井敏邦監督トーク

オーディトリアム渋谷の座席は7割方埋まっていた。盛況だ。それを受けて、後1週間、上映が伸びたそうだ。そして、横浜でも上映会が続くという。

「君が代不起立」という、同じく根津公子さんを取材した映画がある。重なるシーンもあるが、違う映画を作りたかったのだと、監督は言う。ちょうど、安倍政権の「教育基本法」問題から、憲法改正まで行ってしまうのではないかという危機感があった。パレスチナの問題をやっていられない。国内の問題を取り上げなければならないのではないかと。

戦前のあの時代を支えたのは一部勢力のせいなどではなく、国民なのだ、そして国民は教育によって、作られるのだ。教育がいまの社会の右傾化の基盤になっていると。

「君が代不起立」の映画を見た時、この映画は運動している人たちには伝わるけれど、若い人には伝わらないなと思った。マイクをもって訴える根津さん、都庁で職員をしかりとばす根津さん。そんな強い根津さんの姿は、「根津さんだからできるのよ」と人を遠ざけるのではないかと、感じた。特別な人、と切ってしまうのではなく、根津さんが自死を考えるところまでおいつめられていた姿、悩む姿、強さ、弱さの両方を描きたいと思った。

彼女の人間を描くには、門の前でじっと座り続ける姿が一番訴えるだろうと。

根津さんは、教育にたずさわる中で、そしてこの運動の中で、ずいぶん育てられたと言う。

根津さんだけでも、まだ「強さ」が際立つ。そんな時、「沈黙を破る」で一緒に仕事をした野田正彰さんの本に紹介されていた佐藤美和子さんを知る。ピアノの伴奏を拒否した人だ。

http://ericweblog.exblog.jp/10013824/
http://ericweblog.exblog.jp/10065543/
http://ericweblog.exblog.jp/10175816/


彼女のしなやかさ、ユキヤナギと支援グループを命名している感覚。起立をしても子どもとともにあることを選んだ姿。そして、何よりもお父さんのお葬式を取材できたことが、彼女に流れるものを浮かび上がらせたはずだという。
子どもたちと夏休みに練習している「Let’s Fly!」。子どもたちの姿はわけあって、映画に含めることはできなかった、のだが、と。

君が代だけでなく、ということで、土肥校長を取材した。彼は、全共闘に共感しつつ、運動もやらず、東大をやめもしなかった自分に対する贖罪の念から、「いま、この問題から逃げない。」60歳になって、一人で全共闘闘争をやっている人だと、監督は評す。

映画で彼が言うのは、「力つきて、成し遂げられなかったことは悔いない。しかし、力尽くさずあきらめることを恥じる」と。

土肥校長については、試写の段階で見た人から、「校長は、処分者を出した側だ。彼は言論の自由を奪った人なのだ。この描き方は、土肥さんのことがわかっていない描き方だ」と批判を受けた。そのことで、映画中の「あなたは校長でもあったわけだけれど」という追加の取材をし、再構成した。

土井監督の手法は、映画を見ている人をその現場に連れて行くことだと。そのために、ナレーションや音楽は入れない。この映画の力はこの三人の人としての魅力であり、そして、それを壊さずに、差し出すことが監督の最大の貢献なのだと。

ただ、表現者としての主観は、「選ぶ」ことある。

しかし、最近、高橋哲哉さんの『犠牲のシステム』を読んだ。高橋さんとは、「ナノムの家」のNHKドキュメンタリー「戦争: 心の傷」を製作する時に、知り合った。

http://ncc1701.jugem.jp/?eid=2600

その本の中で「犠牲にする側にいる」ことが書かれている。沖縄の伊江島の阿波根昌俲さんや、飯舘村の映画をいま作成中なのだが、これまでの自分自身の映画の製作姿勢で、ひとつ忘れていたことを、思い知らされた。自分自身は、東京電力の電気を享受する側にいたことを。自分の立ち位置を思わずに、わかったふうに描いて来た自分を、思い知らされた。

なぜあなたは日本人に対して、そんなに自虐的なのかと、お手紙をいただいた。そういう人には、栗原定子さんの「日の丸・君が代」を歌ったと詩を贈りたい。

http://h.hatena.ne.jp/mujige/9234087736572758823

********************
たたかう ひとの ための ことば
旗(二)  栗原貞子
 
日の丸の赤は じんみんの血
白地の白は じんみんの骨
いくさのたびに
骨と血の旗を押し立てて
他国のこどもまで
血を流させ 骨にした
 
いくさが終わると
平和の旗になり
オリンピックにも
アジア大会にも
高く掲げられ
競技に優勝するたびに
君が代が吹奏される
千万の血を吸い
千万の骨をさらした
犯罪の旗が
おくめんもなくひるがえっている
「君が代は千代に八千代に
 苔のむすまで」と
そのためにじんみんは血を流し
骨をさらさねばならなかった
今もまだ還って来ない骨たちが
アジアの野や山にさらされている
[朗読は中略]

じんみんの一日は
日の丸で括めくくられるのだ
市役所の屋上や
学校の運動場にもひるがえり
平和公園の慰霊碑の空にも
なにごともなかったように
ひるがえっている
 
日の丸の赤は じんみんの血
白地の白は じんみんの骨
日本人は忘れても
アジアの人々は忘れはしない
*************************

わたしたちが「犠牲にする立場」にいる。いた。「愛国」ということばを、自国の負の歴史を背負う覚悟のない人に使って欲しくない。

この映画は、君が代・日の丸のことについての映画ではない。しかし、その背景には、ハルモニに出会い、南京虐殺のサバイバーと出会い、韓国のヒロシマ・ナガサキ原爆被爆者と出会って来て、日本人として背負うべきものがあると、いう思いはある。
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by eric-blog | 2012-01-27 17:29 | Comments(0)

「女性をつくりかえる」という思想 中東におけるフェミニズムと近代性

「女性をつくりかえる」という思想 中東におけるフェミニズムと近代性
ライラ・アブー=ルゴド編著、明石書店、2009

Remaking Women, 1998

586ページもの大著を紹介することなど、とてもできない。のだが、

問いは、「近代」は何をもたらしたのかということに他ならない。

女性をつくりかえる ということは、ジェンダーを問い直すということであり、それは男性をも含まざるを得ない。

そこで、男性にはこんな葛藤が生まれるのだ。「近代」とどう向き合うのか、と。

近代化のためには教育が必要であり、
教育のためには「家庭性」を代表する女性の教育や教養が必要であり、
また、「家庭性」の中の男女を考えた場合、男性の伴侶としての女性にも
高い知性が求められる。

「伝統」か「近代」かという二項対立は、答えにならない。
また、近代性を女性の「進歩」や「解放」「エンパワメント」と同一視することにも問題がある。
中東における「Remaking Women」に与えたヨーロッパの影響とは何か
これらの問題に焦点をあてて、エジプト、イラン、トルコの三か国について扱われている。

Question of Modernity

そして、19世紀の都市化したエジプトにおいて、「国家が女性の「品位」やセクシュアリティを管理しはじめた」。というくだりも、おもしろい。

興味深いのは、「ヒジャーブ」を被っている女性も、被っていない女性も、女性の教育および雇用について、80%以上が賛成しているという、「違いのなさ」である。

『すごい実験』に言うように、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本にしか作れない実験装置がある。それは、社会的なハードウェアとソフトウェアの両方があいまってのことだ。近代化の先に、同じ夢をアラブ諸国も見るのだろうか?
それとも、その夢は一部のものだけに留まるのだろうか?

日本ってどこにいるのだろう?

そして、近代はどこに行くのだろう? なんてことを考えてしまいました。

ワークシッョプを、したいなあ。「Serious Fun」のワークショップを。

いや、ホント。オルダス・ハクスレーの『すばらしき新世界』がここに出現していると思う。
「重力にしばられた国」と「果てのない国」のブラックスワンが存在し、石打の刑をする群衆と
宇宙を読み解く人々が、共在する世界が。ハクスレーは、そのイメージを払拭するために「島」を書いた
わけで、そこでは、一人ひとりの覚醒、に焦点が当てられているというのもまた、宗教がかっているよね。
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by eric-blog | 2012-01-27 07:49 | ■週5プロジェクト11 | Comments(0)

親になるってどういうこと?! シラフで子どもと向き合うために

オフィスサーブ、ダルク女性ハウス、2009

ダルク女性ハウスって田端なんだ!
6-3-18

80ページの小冊子。と、紹介して、本を開けると「前書き」に「この本の字の多さにメゲているあなた」!
と。

こんなに厚くなるくらいに悩んだ私たちがいた。
あなた一人ではない。
なんとか親が安全に生き延びれば、子どもは育つ。
なんとかなるよ。一人にならなければ。
アルコール、薬物依存からの回復の道のりで、14の場面ごとに起こりがちなことが、本人自身と子どもの両方から書かれている。

この本を読む時には書き込みながら、そして書き込みをする時には協力してくれる人を見つけること!
と至って実践的。

この本が必要な人に届くといいなあ〜。

わたしは国会図書館からの貸し出しで、持ち帰り不可、閲覧のみで読んでいますが。

三菱財団の助成金で作った、とあるから無料なのかな?80名の調査研究協力者に対するお礼として作ったとあるから、かなりの限定版だね。



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by eric-blog | 2012-01-25 17:01 | ■週5プロジェクト11 | Comments(0)

林雄二郎先生を偲ぶ会

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箱根会議でお世話になった林雄二郎先生が昨年11月に亡くなられた。95才。今日は偲ぶ会。さまざまな思いが、去就する。もう涙?

箱根会議のメンバーは、山岡義典さん、古市正文さん、黒田千万喜さん、萩原なつ子さん、渡辺元さん、などにお会いできました。

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by eric-blog | 2012-01-25 11:18 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

ザ・ニューリッチ アメリカ新富裕層の知られざる実態

ザ・ニューリッチ アメリカ新富裕層の知られざる実態
ロバート・フランク、ダイヤモンド社、2007

資産が100万ドル以上の世帯800万、その子どもが、400万人以上いる国。って、今日のレートだと7700万円じゃん。たいした数字じゃないなあ。とは言うものの、日本でも「60歳代以上の貯蓄が6割をしめる」、そして80歳代から60歳代への遺産の堂々巡りが起っている。お金をもっている人たちは、お金の使い方がわかっていないのだ。

アメリカのニューリッチでも、75%は、遺産を自分の子どもに残したいと思っている。
しかも、資産が株であったり、金融商品であったりするので、「資産を減らさない」ための努力も求められる。特に、次の世代をどうトレーニングするかが課題なわけである。

それも、「子どもに贅沢させる」派は「子どもには苦労させる」派もいるようだが、ここでも後者は少数のようだ。

これらの富裕層での薬物依存の割合は、貧困層のそれと肩を並べるという。

アメリカのニューリッチを著者は資産100万ドルから1000万ドルのlowerリッチ、〜1億ドルのmiddleリッチ、1億ドル以上のupperリッチに分けている。そして、彼らは「別の国」リッチスタンを形成しているのだと。

つまり、アメリスのトップ1%の資産、1兆3500億ドルは、フランス、カナダ、イタリアの国民所得を上回っている。国家予算レベルを軽々と超えている。彼らが享受しているサービスも、人間関係も、まったくアメリカという国の現実と別なのだという。

この本は、リッチスタンという国で起っていることのレポートだ。なんとこの著者、ウォールストリート・ジャーナルの「富裕層担当記者」なのだ。そして、2003年に、最初に書いた「ニューリッチ文化」についてのレポートが人気を博し、本にまでなったというわけだ。

最終章で著者は言う。「国民は所得の多くを不必要な贅沢品につぎこみ、その一方で公立学校制度や道路・橋、医療、環境といった切実な問題への資金は不足している。」253

人類史上、ありえないスピードで、富裕層が拡大している。

ブラック・スワン、重力にしばられない世界がここまで来ている。
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by eric-blog | 2012-01-25 09:16 | ■週5プロジェクト11 | Comments(0)