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講演録: 記憶と忘却 Memory and Amnesia

記憶と忘却

国際文化会館、20171017(火曜日)

講師: アンベス・R・オカンポ(アテネオ・デ・マニラ大学准教授)

モデレーター: 藤原 帰一(東京大学教授)

http://www.i-house.or.jp/programs/ihouselecture20171017/


歴史家としてオカンポさんは、フィリピンや日本社会に残っている様々な「記憶」を探り出す。その視線は、コンビニで売っている「ハロハロ」(実は日本のかき氷がルーツらしい!)、紙風船、街角の銅像など幅広い。つまらないことを覚えていることが面白いのだと言う。


同時に彼は「記憶していることと、忘れていることと。忘れていることは記憶していることの一部分なのだ」と指摘する。何を覚えていないか。


17-18世紀、そしてさらに16世紀まで遡りながら、昨日の敵は今日の友、その反対もとクルクルと変わってきた日比関係を紐解いていく。


国際理解教育カレンダーに、何を残そうか?

友好記念日である23日か、それとも外交関係が樹立された724日か。


何度も日本や中国を訪ねているオカンポさんが、長崎原爆資料館で気づいたことは、そこにアジアの被害の影もないことだった。


安来市加納美術館には、「赦し難きを赦す」と書かれた石碑がある。加納辰夫さんの平和活動を、いま安来市はユネスコ記憶遺産に登録しようと頑張っているようだ。

加納さんの平和運動は、1955Quirinoと出会ったことで始まった。

http://www.art-kano.jp


彼の祖父が、自分自身の妻と二人の娘を日本軍に殺されたが、1953年に114人の日本人POWに特赦を与えたのだ。彼が言ったことは「子どもたちに憎しみを相続して欲しくない」と言う言葉だ。


この行動で、祖父は彼自身の記憶からも解放されたのではないかと。


歴史はまた、人と人とのつながりのことでもある。フィリピン大使館は素晴らしい建物なのだが、オノ・ヨーコさんの生家でもある。


2016年に天皇皇后がフィリピンを訪問した際、「英雄墓地」を訪れた時、彼らが1分近くも深くお辞儀をし、それは日本人戦没者墓地でのお辞儀より長かったことを記憶する。


日本の神風特攻隊が最初に生まれたのもフィリピンで、そこには記念碑が建っている。なぜ、こんな碑をを立てるのかと言う指摘はある。

http://blog.goo.ne.jp/sakurasakuya7/e/4b309fa13f13ef5d1e71dc856c152d24

(それを、このページが示すように、日本の右翼は、あたかもフィリピン人が特攻隊を英雄視している証しであるかのように、短絡しているのも笑止だが。)


この記念碑の話をオカンポさんは、「マルコス大統領を英雄墓地に埋葬すべきかどうか」の論争の流れで言ったのだ。日本の靖国問題が理解できた気がすると言って。


16世紀にはすでに1000人もの日本人がフィリピンにいた。スペイン人の残した地図が、今はメキシコに保存されているのだが、中国人街の記述がある。日本人街もそこにある。


高山右近は有名だ。彼の生誕地にも銅像があるが、実はフィリピンのマニラにもある。


長崎の殉教者たちは、ほとんどがマニラ経由で日本に渡っている。支倉の旅の記録があるが1619年の手紙で「お土産」を持ち帰ると書いていて、実際にはそのお土産は短刀だったのだが、インドネシアのもの。仙台に残っている。


16世紀の象牙装飾品にも「日本人女性La Japonesa」と名付けられた肖像画がある。


茶席での儀礼にもカソリック様式が影響していると指摘したら、日本人の友人はあまり同意しなかった。


NHKの黄金の日々は良かった。


フィリピンの英雄の愛人だった女性が雑司が谷霊園に埋葬されている。

山下公園にある初めてのフィリピンレストランKARIHAN LUVIMINは今は聘珍楼になっている。


マリアノ・ポンセは日本人の中村と親交があったが、フィリピンで「ナカムラ」と言うと安く物を買う行動のこと。

天ぷらも、ポルトガルからフィリピン経由で日本へ16世紀に。


オカンポさんは、写真も紐解く。日本人だと言って写っているのがSun Yat-sen (孫逸仙=孫文)であったり。


じゃんけんぽんもJack En Poy

TANSAN飲料もある。蚊取り線香はKatulだし。


さて、忘れたものはなんだろうか。


I enter the future with a memory of the past. Jose Risal


1954年のアジア競技大会での南部敦子さんの活躍が、日本人に対するフィリピン人の気持ちを和らげたりと。歴史は複雑だ。


Q&Aの時に、一人フィリピン人女性の肩が、自分の母があの時代のことを語りたがらない、80代の彼女の記憶を60代の私はすでに知らないと質問。

それに対してオカンポさんは「口承記録を集めるようにしている」と。過去についてRemain Angryしながら記憶するのか。


Q: 米国では南軍の像が破壊されている。

A: 9年間、政府の公文書館で働いていた。公式の歴史観しか語れなかった。多くのことに不同意であったが立場上仕方なかった。今は大学でも教えているが自由に語れる。批判的な観点もだ。歴史家は教科書を書かない。彼らが描くと細かすぎる。教科書は現場の先生に大筋を示して描きあげている。


Q: マッカーサー室というのがマニラにもあるようだが、彼の人気はどうなのか。

A: 彼の父が言っときフィリピン総統だったので。割と印象がいい。


Q: 安倍首相が2015年戦後70年談話についてはどう思うか。村山談話を引き継ぐと言いながら、「いいこともした。」という内容を加えたものだ。(読売、高山?)

A: どの談話か、読んだかどうかわからない。日本との関係は続く。

A: (藤原) それについては事前に要望を出している。期待通りではなかったが、あの談話のポイントは「ずっと謝り続けるのは嫌だよ」ということだ。多くの被害者の感情を踏みにじったと思う。


Q: フィリピンはスペイン、アメリカ、日本、そしてアメリカといろいろな国に支配されてきた。それぞれに国に対する印象はどうなのか。

A: 多くの人は教科書のイメージに支配されている。今の大人はマルコス時代に米国寄りで書かれた歴史書で育っているので親米だ。1898年に独立を奪った国なのに。

歴史家は、歴史を後になってから見るので、benefit of perspectiveが得られる。


とても面白かった。つまらないことを覚えていること。なるほど。

そして、「記憶」はとても政治的だということ。

慰安婦問題や炭鉱労働者、強制収容所などの「負」の記憶をなぜ覚えていようとするのか。それが課題だと思った。What & Why


Whyには多くの普遍性と共通項があるのではないか。



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by eric-blog | 2017-10-18 11:10 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

備忘録: シネマ歌舞伎 四谷怪談

東銀座の東劇で、2100円はお高いなあ。

2時間という大作。歌舞伎と映像のコラボレーションがスリリング。

中村獅童、勘九郎、七之助らが素晴らしかった。

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by eric-blog | 2017-10-17 10:10 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

備忘録: 南京大虐殺を記憶すべき理由

ジョイ・コガワさんがまとめた「南京大虐殺」を記憶すべき10の理由。再録しておく。

http://peacephilosophy.blogspot.jp

ここに、私がアジア系カナダ人と共にBill79“南京大虐殺を記念する日法案”を支持する10の理由を記す。

1) 大規模な歴史上の暴力は、その歴史が繰り返されない為に、周知され研究されるべきである。欧州のホロコーストについては、その歴史は教えられ、人々の心に刻まれているが、アジアの歴史上の大規模な残虐行為についてはそうではない。

2) 現在、排外主義・虚偽報道・歴史修正主義が横行し、ホロコーストの被害者でさえ再び平気で侮辱されてしまう時すらある時代において、Bill 79法案を通過させるような動きは、私達の人間性は、自らが蛮行を犯してしまう能力を有することを認められるかどうかにかかっている、という新たな喫緊の課題を提示する。

3) 私は日系カナダ人として、日系カナダ人に対する補償を求めた長期に渡る闘いに連帯してきてくれたアジア系カナダ人コミュニティを支持する。私達日系カナダ人が支援することによって、アジア系カナダ人コミュニティと今後も良き関係を築いていく礎となる。逆に私たちが支援しなかったりや反対したりすることは、コミュニティ内での分裂と、日系カナダ人に対する敵対心につながる裏切り行為となるだろう。

4) オンタリオは、多種多様な文化的背景の人々が暮らしていることで知られている。この国はお互い礼をもって接するような姿勢で高い評価を得てきているが、その模範と言えよう。Bill79を通過させることは、混乱の中で希望を渇望している世界に、更なる進化と歩むべき方向性を示すことになる。
5) 真実の認識なくして、和解はあり得ない。Bill79は、南京の歴史的真実を認める努力を通じて、和解への道に繋がるだろう。この一歩を踏み出すことで、オンタリオは、歴史を修正したり、曖昧にしたり、否定したりする人達とではなく、世界の歴史学者達と共に歩むことができる。

6) 実際に苦しみの中にいる人達の立場に立って、その人たちの口から真実を聞くことが、彼らの苦しみを軽減していく助けとなる。それらを否定し、過小評価しようとすれば、苦しみはさらに長引き、過去の過ちに対して更なる過ちを加えることになる。

7) Bill79は、かつて罪なき日系カナダ人が日本の罪を代わりに背負わされ、苦しんできた強制収容の歴史を広く認知させることに繋がる。これは現在もこのようにスケープゴートにされている人たちがいるということを社会に知らしめる教育的手段となることであろう。

8) Bill79の通過は、歴史の真実に向き合う日本の勇気ある教育者に対する激励のメッセージになる。日本の若者たちは、外国で初めて真実を知り衝撃を受ける、というのではなく、母国で自分たちの国の歴史を学ぶ機会があっていいはずだ。

9) 第二次世界大戦から40年が過ぎた1988年9月22日に、カナダ政府が議会の全面的な承認の下、罪なき日系カナダ人に対する加害を認めたことは、真実と和解の勝利であった。アジアの国際的緊張感が高まっている昨今、Bill79の通過は、連帯行動になると共に、アジアの真実・和解・平和・繁栄への希望を与えるものになる。

10)日系カナダ人として、日本が、世界の道義的なリーダーシップを示す国々と並び称されるようになることを願っている。Bill79の通過が、その様な方向へ拍車をかけていくことが私の願いである。

英語版

https://www.thestar.com/opinion/commentary/2017/09/15/why-i-support-the-nanjing-massacre-commemorative-day-act-joy-kogawa.html


Here are 10 reasons that I join with Asian Canadians in support of Bill 79, “An Act to proclaim the Nanjing Massacre Commemorative Day.”

1. Large-scale acts of violence in history need to be widely known and studied so that they are not repeated. Whereas the Holocaust in Europe is taught and remembered, the same cannot be said for wide-scale atrocities in Asia’s history.

2. In an age of increasing xenophobia, fake news and historical revisionism, when even the victims of the Holocaust can once more be openly mocked, actions such as the passing of Bill 79 assume a new urgency to remind us that our humanity depends on recognizing our capacity for barbarity.

3. As a Japanese Canadian I stand with the Asian Canadian communities who stood in solidarity with us during our long struggle for Japanese Canadian redress. Our support for them encourages a continuing relationship of goodwill. Lack of support and opposition constitute a betrayal that portends divisiveness among us and antagonism toward Japanese Canadians.

4. Ontario is known for its varied multicultural population and is a model of civility for which our country is celebrated. Passing Bill 79 lends further stature and a moral direction for a world in turmoil and hungry for hope.

5. Reconciliation cannot happen without acknowledgement of truth. Bill 79 will assist reconciliation efforts by acknowledging the historical truth of the massacre at Nanking. By taking this step Ontario stands clearly with the world’s historians rather than with revisionists, equivocators and deniers of history.

6. Identifying with those who suffer and hearing the truth of their stories helps to alleviate their suffering. Denying or attempting to diminish their pain prolongs and adds to the wrong.

7. Bill 79 will serve to remind us that innocent Japanese Canadians suffered as scapegoats for Japan’s culpability. It will serve as an educational tool to make society aware of scapegoats in our day.

8. The passing of Bill 79 sends a message of encouragement to the courageous educators in Japan in their struggle for truth in history. The young people of Japan deserve to learn their history at home rather than facing the shock of learning it abroad.

9. On Sept. 22, 1988, four decades after the Second World War, the Canadian government’s full parliamentary acknowledgement of the harm done to innocent Japanese Canadians is a triumph of truth and reconciliation. In a time of international tension in Asia, the passing of Bill 79 will be an action of solidarity and hope for truth, reconciliation, peace and prosperity in Asia.

10. As a Japanese Canadian I long for Japan to be counted among the countries of the world that demonstrate high moral leadership. It is my hope that passing Bill 79 will act as a spur in that direction.

Joy Kogawa lives in Toronto and Vancouver. Her latest work from Caitlin Press is Gently to Nagasaki.



ジョイ・コガワさんの10の理由は、日系カナダ人としての立場から書かれたものなので、わたし自身が日本人として「南京大虐殺を記憶すべき理由」をまとめておきたいと思います。


1)  大規模な歴史上の暴力は、その歴史が繰り返されない為に、周知され研究されるべきである。欧州のホロコーストについては、その歴史は教えられ、人々の心に刻まれているが、アジアの歴史上の大規模な残虐行為についてはそうではない。


2)  現在、排外主義・虚偽報道・歴史修正主義が横行し、ホロコーストの被害者でさえ再び平気で侮辱されてしまう時すらある時代において、Bill 79法案を通過させるような動きに賛同すること、そして中国でも日本でもそのような動きを支援することは、私達の人間性は、自らが蛮行を犯してしまう能力を有することを認められるかどうかにかかっている、という新たな喫緊の課題を提示する。


3)  真実の認識なくして、和解はあり得ない。Bill79は、南京の歴史的真実を認める努力を通じて、和解への道に繋がるだろう。それを支援し、また同様な動きを中国でも日本でも支援することで、歴史を修正したり、曖昧にしたり、否定したりする人達とではなく、世界の歴史学者達と共に歩むことができる。


4)  実際に苦しみの中にいる人達の立場に立って、その人たちの口から真実を聞くことが、彼らの苦しみを軽減していく助けとなる。それらを否定し、過小評価しようとすれば、苦しみはさらに長引き、過去の過ちに対して更なる過ちを加えることになる。そのことは、第二次世界大戦中に軍時性暴力の被害にあった人々に対しても同じである。


5)  Bill79は、かつて罪なき日系カナダ人が日本の罪を代わりに背負わされ、苦しんできた強制収容の歴史を広く認知させることに繋がる。それは日系アメリカ人に対する強制収容の歴史についても同様である。これは現在もこのようにスケープゴートにされている人たちがいるということを社会に知らしめる教育的手段となることであろう。

http://tomoji.home.igc.org/jpn/nikkei.html


6)  Bill79の通過は、歴史の真実に向き合う日本の勇気ある教育者に対する激励のメッセージになる。日本の若者たちは、外国で初めて真実を知り衝撃を受ける、というのではなく、母国で自分たちの国の歴史を学ぶ機会があっていいはずだ。


7)  第二次世界大戦から40年が過ぎた1988年9月22日に、カナダ政府が議会の全面的な承認の下、罪なき日系カナダ人に対する加害を認めたことは、真実と和解の勝利であった。同年の日系アメリカ人に対する米国政府による保障も同様である。アジアの国際的緊張感が高まっている昨今、Bill79を支持することは、アジアとしての連帯行動になると共に、アジアの真実・和解・平和・繁栄への希望を与えるものになる。


8) 日本人として、日本が、世界の道義的なリーダーシップを示す国々と並び称されるようになることを願っている。Bill79を支援することが、その様な方向へ拍車をかけていくことが私の願いである。


ジョイ・コガワさんの10の理由からの角田尚子まとめ

ホロコースト否定説。

日本軍暴行否定説もよく似たものだろうなあ。

https://headlines.yahoo.co.jp/ted?a=20170623-00002769-ted

「1つは 否定者は「羊の皮を被った狼」である ということです 本質はナチスやネオナチと同類です 「ネオ」を付けるかどうかは お任せします ただ 見た限りでは ナチス親衛隊のような制服を 着ているわけでも 壁に「かぎ十字」があるわけでもなく ナチス式敬礼「ジークハイル」を やる人もいませんでした 代わりに出てきたのは いかにも立派な学者さながらに 振る舞う人々でした」

「もう1つ発見したことがあります 私たちはよく 物事には事実と見解がある という考え方を教えられます しかし 否定者たちを研究してから 考え方が変わりました 「事実」があって 「見解」があり そして「嘘」があるのです 否定者たちのもくろみはこうです まず 自分たちの嘘を 「見解」として装います 例えば「斬新な見解」や 「型破りな見解」といった調子です しかしその後 これは「見解」だから 議論すべきだと言ってきます その後 否定者たちは 事実を歪めます」


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by eric-blog | 2017-10-12 10:02 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(1)

ノーベル賞2017 核廃絶への意志を尊ぶ

長崎出身のカズオ・イシグロ氏のノーベル文学賞の受賞に続いて、ICANがノーベル平和賞を受賞した。

ICANにおいても日本のピースボートが果たしている役割は大きい。世界は、日本という存在によって、核廃絶の意志を矜持しているのである。

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by eric-blog | 2017-10-07 15:11 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

備忘録: ダークペタゴジー

ダークペダゴジー


https://synodos.jp/education/19720


以下、抜き書き。

***************


生徒を怒鳴りつけたり「保護者を呼ぶぞ」と脅迫したりといった露骨な方法だけでなく、クラスメイトが見ているなかで叱責して一罰百戒をうながしたり、学級に連帯責任を課すことでトラブルメイカーの生徒を孤立させたり

叱りつけたり、威圧したり、脅したり、時には暴力を振るったりなど、動物の威嚇攻撃行動や類人猿のマウンティング行動の延長線上にある行動統制方略

「恐怖条件付け」


学校には、子ども同士の間で頻繁に人権侵害や他害行為が生起するために緊急対応的な制圧行為が正当化されやすいという事情があります。

「暴力による治安維持」


学校でダークペダゴジーが求められるもうひとつの社会的要因としては、教師が教師というだけで無前提に信頼されていた「教師の黄金時代」が70年代に終わり、現代の教師たちは希薄化した権威と慢性的な教師不信のなかで生きているという点が挙げられます


ホワイトペダゴジーとは「教職倫理にかなった教授法(ペダゴジー)」のことであり、たとえば「短所や失敗を叱るより長所や成功を誉める」「威圧による服従の代わりに献身によって協力を引き出す」といったコミュニケーション方法


究極的には教育といういとなみ自体に他者介入にともなう暴力性が宿っているという原罪認識が必要


「ブラック」な社会環境のなかで苦闘しているのは教員だけでなく民間の労働者や中央省庁の官僚、専業主婦や生活保護受給者、障害者、高齢者、子ども、その他のマイノリティなど(もちろん程度の差はありますが)皆同じです。逆にTALIS調査で優れた教育労働環境であることが示された北欧諸国は、人権意識や社会保障などについても好ましい状況にあることが各種統計指標によって明らかになっています。このように学校と社会のあいだには相同性や循環関係があるわけで、学校からダークペダゴジーを放逐することは人間・社会のダークサイドとの全面的な文化的闘争の一手として位置づけられる必要があると思います。



■魂の殺人

http://ericweblog.exblog.jp/8403077/



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by eric-blog | 2017-10-05 17:08 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

衆議院 解散総選挙 2017 備忘録

2017年10月22日 投票日

野党は共闘によってリベラルなLeft-overをまとめてもらいたい。
自分自身のリマインドとしてまとめておく。

■ドイツの事例から、一年半程度で独裁政権を作り出すことができる。ドイツ人が支持していたように言われるが実際には33%程度の支持を得ていたに過ぎない。

自民党改憲草案の緊急事態条項は戦前の国家総動員法の起動スイッチ!? 衆院解散で「ナチスの手口」がいよいよ現実に!? 岩上安身による早稲田大学教授 長谷部恭男氏インタビュー 2017.9.25

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/398845

■東京新聞「こちら特報部」による野党に求めたいもの。
2017年9月26日
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■今の政権の危ういところ 東京新聞「こちら特報部」
2017年9月27日
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■民主党議員の中にも日本会議所属者がいる。
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■原発立地の議員たちはどう動く?
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忘れない。しかし、共闘する。




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by eric-blog | 2017-10-05 14:22 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

行って帰ってオタワ旅映画三昧

行って帰ってオタワ旅では、映画も見まくりました。一つは寝ないようにすることでタイムラグを早く修整するため、一つはタイムラグで眠れない夜の時間を潰すため、そして一つは日本の活動時間に合わせていくため。

トータルで8本見たことになる。


■行きのフライト

How To Become a Latin Lover

The Promise

Unforgettable (途中まで)


金持ちの有閑マダムのヒモ志願の男性が、中年になって放り出され、次のカモを物色するもなかなかうまくいかないのだが、男の子にモテ力をつけるレッスンをするうちに、無事次のパートナーに巡り合うコメディ。

トルコによるアルメニア人弾圧の歴史の中で、友人を守ろうと約束を果たしたトルコ人の男性とアルメニア人の行く末。

再婚した男性の相手の女性から、次々と嫌がらせを巧妙に仕掛けられていく女性が、連れ子と自分の安全を守るために戦う物語。


物語って、自分やヒーローの側以外の「死」は軽いんだねぇ。当たり前か。自分が勝ち組に感情移入できないと、映画はホラーだね。


■滞在中のNetflix

Sand Castle 

Equals


ニコラス・ホルトが主演のもの連チャンで。

感情が動かされまくる映画と、感情がないことが正義の世界の映画。


砂の城でも、ヒーローは殺されない側。イラクで米軍が破壊した水道システムを復活するために現地の労働者を得たいのに、協力すると反乱軍から殺される。町を昼間の間支配しているのは米軍だが、夜は違う。米軍が去った後も生きなければならない人々は息をひそめる。雇った労働者に自爆される工事現場。マットは崩れていく。


先立つこと2015年制作されたのが「Equals ロスト・エモーション」。感情は悪であり、不健康であるという世界。胸がドキドキして、初々しく恋に落ちる二人。逃亡を図る直前に、無感動化手術を施されてしまうサイラス。


なんちゅう両極。


■帰りのフライト

Unforgettable (続き)

Snatched  拉致

My Cousin Rachel

Going in Style


アホか、というほどご都合主義の娯楽映画二本。ゴールディ・ホーンじゃんか。ボーイフレンドと行く予定だったエクアドル旅行。振られて、キャンセルもできず、母親(GH)を誘う。引きこもりの中年男性になりつつある弟と豪華邸宅で暮らしている。朝食のトーストが焼けていないとぶーたれる弟にいらつきながらも、甲斐甲斐しい母親。母親を引っ張り出し、もっとアバンチュールをと焚き付けつつ、自分もバーで誘われた男性と郊外のダンス場にドライブ。次の日、母親も一緒にと誘われてさらに遠出する。自動車事故を起こされて、拉致される。連行される間に逃げ出すも、エクアドルから隣国のコロンビアに来ていることに気づく。たどり着いた飲み屋から、どういうわけか米国国務省と電話で会話。ボゴタの米国大使館に行って保護を求めるようにアドバイスされる。その間に、弟が留守番している豪邸には身代金交渉の電話が。国務省に電話する弟。

身代金強盗のボスの甥っ子が殺され、息子が殺され、本人もヘロヘロで米国軍に捕まる中、アメリカ人親子は再会を果たす。


二年後、今度はクアラランプールに母娘の姿が。


Going in Styleも、御都合主義の銀行強盗映画。年金がカットされる老人三人が取り組むプロジェクト、強盗。いいじゃないか、誰にもパイの配分を受ける権利はある。後二十年ほど生きるとして、いかほどのカネが必要になるか? 逆算して、銀行強盗でいくら取るか。誰も殺さない。銀行も保険に入っているから困らない。ハッピーエンド。「ウィリアム・ブレイク」とえらい違いだ。


そして、やたら画面が美しいイギリス映画。こういうのを見ると、日本映画にはできないと思ってしまうディーテール。しかし、イギリスを旅した時、あの壁紙の下のへこへこした石積みの壁、絨毯の下の凸凹の木の床、重厚だが荒削りな家具をたっぷり見たので、映像がそのまま現実とは思わないが、やはり凄みがある。原作の「レイチェル」って「レベッカ」を書いた作者なんだ。でジャブ感はそれかあ。



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by eric-blog | 2017-10-03 13:15 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

『戦場でワルツを』上映会とダニー・ネフセタイさんトークショー

『戦場でワルツを』上映会とダニー・ネフセタイさんトークショー

2017917日 日曜日 at 志木市 13:30-16:30


19826月、シャロン国防相は「40kmまで、4日間だけ」レバノンへの侵攻を許して欲しいと、ベギン首相に訴えた。その侵攻は、80km、ベイルートにまで迫り、2000年まで18年間も続くことになる。


ダニーさんも、19831225日から一ヶ月、予備役としてレバノンへ。

ロシュ・ハニクラの海岸からレバノンへ入り、空軍兵を移送するトラックに乗って、バルック山(1943m)からのレーダー勤務に向かったのだ。


その時に起こったサブラー・シャティーラでの虐殺事件を素材にした2008年に制作された映画。1982917日のことだった。なんと、35年前の今日だ。


その時、アリ・フォルマン監督自身、その場にいたのだ。しかし、ボアズが自分の見る奇妙な夢の話を監督に語るまで、その時の記憶がなかったことに気づく。


フラッシュバックされるベイルートの光景。


ダニーさんは映画からのシーンを抜き出して、解説してくれた。自分自身も、見るたびに発見、気づきがあるのだと言いながら。


シーン1 ボアズが語る彼がここ2年半ほど見続けている夢。26匹の犬が彼の寝室の窓下にやってくる。「降りてくるか、降りてこなければ村人たちを殺す」と、犬たちに迫られるところで夢から覚めるという。それは彼がいつもアラブ人たちの村で放し飼いにされている犬が騒ぎ出す前にうち殺す役目をしていて、26匹を殺して来たからだという。一匹一匹のことをはっきりと覚えているという。


シーン2 ボアズの話を聞いて、自分もそこにいた虐殺のことを思い出し始めた監督が、テルアビブの海岸に佇む。左を見れば、そこはベイルートの海岸。その時のことがフラッシュバックする。海岸から街に迫っていく三人の男たち。一人はカミル。この後、監督がオランダにまで会いにいく人だ。


シーン3 ベイルートを支配しているイスラエル軍の指揮官がポルノ映画(ドイツ語)を見ている。自爆テロに赤のポルシェが使われるから警戒に当たれと兵隊たちに指示。いる必要もない駐留に、倦んでいる日常。


シーン4 戦車から撃つ。戦車は60tはあり、映画の中でも乗用車を踏みしだき、家々の壁にぶち当たり、破壊しながら進む様子が描かれる。戦車に乗っていると安心感が高く、鼻歌交じりで、おやつを食べながら、イスラエル軍はベイルートに向かったのだ。力に酔う兵士たち。歯止めは効かない。


シーン5 6日間の休暇でイスラエルに帰る監督。自分自身が10歳の時にも戦争があったことを思い出す。その時は、夜には灯火管制がしかれ、人っ子一人、街にはいなかった。戦いは、兵隊だけのものではなかった。しかし、今のテルアビブには日常の時間だけが流れている。父親の第二次世界大戦の時の48時間だけの休暇の記憶も重ね合わされる。


シーン6 ファランへ党員たちによるサブラー・シャティーラ難民キャンプで行われた虐殺。キャンプは1948年の戦争で追い出された418の村々から逃げてきた人々が住み着いた場所。ベイルートの西。レバノンの大統領まで選ばれたバシールが爆死したことに対する報復として行った行動をイスラエル軍が黙認、かつ焼夷弾によって援護すらした。武器も制服もイスラエルから支給され、許された一日だけの大虐殺。


シーン7 従軍記者の記憶。事件の翌朝、難民キャンプの境界に行くと、難民たちが歩いてくる。女子供、老人ばかりの彼らは手を上げて出てくる。ワルシャワ・ゲットーの一枚の写真を思い出す。デジャブ。ユダヤ人は、狩られる側にいたのだ。


シーン8 走ってくるジープ。司令官が降り立ち命令する。「攻撃をやめろ」「難民は自宅に戻れ」。そこで虐殺は終わる。なぜ20時間前にその命令を出さないのか。


シーン9 あなたはその時、どこにいたのか。焼夷弾を上げていた19歳の彼。傍観者は実行者ほどの罪はないのか。イスラエル人も40万人のデモで、この虐殺事件を非難する。


シーン10 責任者たち。調査会が立ち上がり、国防相は批判される。がシャロンは首相として帰ってくる。2008年、ガザ侵攻をやめたのも彼である。


シーン11 映画の最後は、虐殺後の状況の実写フィルム。女性たちが叫ぶ。

2008年、この映画は1948年の第一次中東戦争、イスラエル独立戦争から60年の年に公開された。4年もの制作期間。


しかし、今、イスラエルは右傾化が進み、イスラエルを非難する内容が含まれる映画は許されなくなっているとダニーさんはいう。


お金のない国を支配するために見えない網がかかっている今。対抗することはより難しくなっている。しかし、怯えさせることができればそれで効果があるのだと、いま反撃する側は思っている。ハラハラしている相手をみて、嘲笑うのだ。力では戦うことのできない相手に向かって。


ダニーさんの空軍時代の同期が、2014年のガザ侵攻の時のトップだったという。素晴らしい人が、殺戮に手を染める。そして殺戮を正当化する物語が紡がれる。

「彼らはイスラエルに反対していたのだ。だから殺されて当然なのだ」と。


戦争を止めるしかない、のだ。人を狂気に引き込む戦争そのものを。



■国のために死ぬのは素晴らしい?

http://ericweblog.exblog.jp/237131305/


■遠い共存 東京新聞連載 2017年9月




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by eric-blog | 2017-09-17 20:55 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

アーサー・ビナード講演会 at 青猫書房

アーサー・ビナード講演会

2017916日 土曜日 午後2時から午後440分まで、青猫書房にて

参加者30up


物語の本質を見抜く力はどこにある?


アーサーは「もの」が語る物語を引き出すマジシャンである。


『さがしています』 14のものと86日に消えたその持ち主。さがしています。彼らの生がそこにあった時のことを。


『ドームがたり』 102年前に生まれた物産館。あの日を境に「原爆ドーム」と呼ばれるようになった建物がみてきたものはなんだろうか? あの日の前から、あの日の後の原子力の「平和的変容」まで。そして、その宣言の真裏で起こっていた水爆実験のこと。


『ここが家だ』 あの戦争を生き延びた久保山愛吉さんが生き延びた水爆実験。戦中に通信士として働いていた久保山さんは、米国の水爆実験というトップシークレットに遭遇したことを知った時、以下に生き延びるかを考えた。その半年後に死んでしまった彼の物語をどう語るか。


わたしが一番衝撃を受けたアーサーの作品は第五福竜丸の物語だった。絵もすごいと思ったが、内容もすごかった。


ベン・シャーンが第五福竜丸について描いた絵、Lucky Dragonとアーサーは、実家の父のコレクションとして出会っていた。


日本に来て、語られている物語の異様さに気づく。トップシークレットに遭遇してしまった漁船を米国軍が見逃す? ありえない。


そこから「物語の本質」に迫る探求が始まる。


米国人の目から見れば、明らかに「変」なことすら、気づかない「平和ボケ」のわたし。


ここまで平和ボケにされてしまったわたしたちに「ミサイル」の恐怖が降ってくる。手もなく巻き込まれてしまうメディア戦争。


襟裳岬から日本列島の本土の長さと同じだけ離れた2200キロに落ちたミサイルに怯える姿は、ボケさ加減を示している。


物語の本質に目を向けるアーサーさんは、あなたの物語にも目を開かせてくれる。「あなたの物語の本質はなんですか?」と。





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by eric-blog | 2017-09-16 18:24 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)

関東大震災朝鮮人虐殺追悼式2017

関東大震災朝鮮人虐殺追悼式

■IWJ 動画
慰霊祭
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396998
荒川河川敷での式典
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/397082

■千田是也氏の証言

「氏の証言からは、当時の日本人が、朝鮮人による「仕返し」をひどく恐れていたことがわかる。自分たちが日頃いかに朝鮮人に対してひどい扱いをしているか分かっているからこそ、「弱くなったらこっちがやられる」と感じていたのだ。その恐怖が大震災による壊滅的被害の中で暴走したのが、自警団による朝鮮人虐殺の主因だったのだろう。」

http://vergil.hateblo.jp/entry/2016/09/11/155552

http://vergil.hateblo.jp/entry/2017/09/02/154322


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by eric-blog | 2017-09-04 12:23 | ◇ブログ&プロフィール | Comments(0)