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ERIC NEWS 570号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年12月3日

◆◇◆1.  スキル「みんな」社会性・市民性教育参考文献の活用◆◇◆

 地球市民教育など、「みんな」というのは、地域共同体から国家、そして国際社会、地球規模、宇宙まで、広く考えることのできる共同体であると言えます。

日本国憲法の前文が、国連憲章の精神を受けて、一国主義を超えて国際社会での協力によって平和と人権の尊重を達成することを国民の誓いとすると謳っているように、わたしたちは一人ひとりが国際社会の一員であるのです。

社会性、市民性教育は、国際理解教育やワールド・スタディーズそのものが地球市民教育という視点での行動する市民を育成するためのものであった、ESDファシリテーターズ・カレッジ6本の柱の前半部分「テーマ」による気づきと対をなす内容です。

「気づきから行動へ」と、国際理解教育、環境教育、人権教育など、そしてESD持続可能な開発のための教育を含め「のための」教育は、人類共通の課題に対して問題解決の行動をとることのできる人材育成を共に目指しています。

つまり、「のための」教育には、共通して課題発見、課題解決のための行動力という市民性のスキル育成という共通カリキュラムがあるということです。(オーストラリアの環境教育者、ジョン・フィエン氏の「四つの教育は一つ」から改定した表参照。http://ericweblog.exblog.jp/5203068/)

内発的な行動規範として、レベル6「自分自身の行動規範を持ち、それに従う」ことを、持続可能性や人権、環境「のため」に行うことができること、それが「のための」の教育が目指すところだろう。「のため」の教育は、究極的にはあなた自身の価値観を育てる、「あなたのため」の教育であるのだ。

「わたし」と「みんな」をつなぐこと。それが教育が目指していることです。

そのためには「知る」だけでは不十分です。『社会の仕組みがわかる本』でも指摘しましたが、コンピテンシーを伸ばす教育においては、「知識」をどう活かすかが不可欠な要素です。
http://ericweblog.exblog.jp/238033894/

ERIC 主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジ 後期スキル編「みんな」の研修では、これまで出されている様々な「のため」の教育テキストを読み込んで、共通点と異質点を洗い出し、「のため」の教育に共通する行動力形成について共通理解を持つことを目指します。

ぜひ、教育的指導者のためのプログラムとして、テキストリーディングを取り入れてみてください。「批判的に読む」こと、読みをシェアすることが、読書のアニマシオン同様、身につく読書となるはずです。

参考文献リストは以下のPDFを参考にしてください。
http://www.eric-net.org/news/SkillText.pdf

薄緑色にハイライトされている文献は、ブログで紹介しているものです。

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by eric-blog | 2017-12-02 14:04 | ERICニュース | Comments(0)

ERIC NEWS 558号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年9月10日

◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」を終えて◆◇◆


 ERICは、教育的指導者育成団体として、自らも「学び続ける」組織であることを実践してきています。Learning Organizationとは、ピーター・センゲが指摘するように、「持続可能な組織」に共通する原則の一つです。


 ERICの参加による教え方・学び方の方法論については、三つの学びの時期を、ちょうど10回目のグローバル・セミナーが終わった頃にまとめました。

第一期 「気づきのためのアクティビティ」

第二期 「築きのためのスキルとツール」 

第三期 「社会的合意形成のための参加型手法」


 その後、それらの学びをベースに2000年からESDファシリテーターズ・カレッジという、2年間の教員養成のための高等教育のあり方を実践的に提示してきました。また、環境と人権という大きな持続可能性の柱となるテーマについて、ERIC独自のテキストもまとめました。


 学び続けると言いながら、10回目以降、「新しい」学びにワクワクすることは、わたし自身は無くなりました。いずれかというと、「学び続ける社会」「生涯学習社会」にどのように貢献するかを実践的に行い、ふりかえり、改善するための方法を、ていねいに実践してきたのだなと思います。


 一方で、2000年以降、2001年9月11日をきっかけに大きく世界が変わったのも事実です。米国軍は、アルカイダを殲滅するためにOEF(不朽の自由)作戦を行い、2346人もの戦死者を出しました。2749人がニューヨーク、ツインタワーへの自爆攻撃によって亡くなったことに対する報復として、兵士がその同数に当たるほどの数、死んでいるのです。傷害者数は2万人超と、ニューヨークでの数を大きく上回っているのです。


 これほどの死傷者を出す作戦は2014年末に終了。オバマ大統領の元、無人機攻撃及び顧問の派遣という形に変更。以来の死者数はわずかに33名と激減しました。


 しかし、一方で2003年からは中東全域(アラビア海、バーレーン、アデン湾、オマーン湾、イラク、クゥエート、オマーン、カタール、紅海、サウジ、UAEなど。)でOIF(イラクの自由)作戦を展開、2010年の作戦終了までに4411名も死者を出しているのです。こちらも地上部隊の撤退によって、米軍の死傷者数は激減しました。


 2001年10月から2010年9月までの9年間で6757名の死者を出すような中東地域への介入を米国軍は行なっているのです。米国にとっては5万人以上の死者を出したベトナム戦争以来の大規模なロスであったわけです。

https://fas.org/sgp/crs/natsec/RL32492.pdf


 その間にも、2009年の米国発リーマンショックという経済的なショックも、世界的な打撃になりました。


 日本でも経済的な影響は大きく、バブル崩壊後の不況に拍車をかけました。この間に民主党政権への政権交代、そして2011年3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故など、大きな変化が起こりました。


 大きく概観すると、21世紀は、ベトナム戦争後の世界のおさらいのような気がしています。トランプ政権の成立、BriextイギリスのEU離脱など、世界は、それぞれの国の国益中心で、回るようになってしまいました。


 1970年代に多国籍企業の存在によって、国益中心主義は破綻するのだということが、公害問題を中心に了解されました。1992年のリオ・サミットまで、国際社会は協調して問題に取り組まなければならないこと、そのための枠組みづくりに努力を重ねたのです。


 現在の経済のグローバル化、金融の越境性は、国益中心主義では解決できない状況を、環境問題のみならず、労働、人権の問題にも人類共通の課題を拡大しつつあるのです。


 1990年から2000年の約10年間の学びをふりかえって、わたしたちは、いま再び、国際理解教育、多文化教育、多文化共生などを学び直さなければならないのではないかと再認識しました。


 常に、私たちの社会に参入してくる「真っ白な紙」のごとき次世代に対して、大切なことは繰り返し伝え続けなければならない。教育とは、偉大なマンネリでもあるのです。


 マンネリではありますが、教育に関わる者が学んできたことは、「学習の本質」に迫る教育方法論であり、より精査された教育内容であると思います。地球の命にとって、同じことは、二度とは起こらないのです。


 よりよい教育を全ての人に。そのことにもっと真剣に社会が取り組むことがESDです。広げましょう。ESD。わたしたちのよりよい生き残りのために。



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by eric-blog | 2017-10-03 12:12 | ERICニュース | Comments(0)

ERIC news 559号 PLT事務局ニュース GS連載を終えて

「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」連載を終えて

(鬼木たまみ)


ERIC1990年から2005年に開催した全14回のグローバル・セミナーを連載という形で約4ヶ月にわたって紹介いたしました。読んでくださった方の中には実際にセミナーに参加した方もそうでない方もおられたと思いますが、いかがだったでしょうか。

今回は連載を終えたいま、私が原稿を書きながら、思い、感じたことを書いてみたいと思います。


グローバル・セミナーが始まったERICの草創期の頃、私は当時働いていた大阪のNPOの活動の中でERICや参加型の学びに出会いました。海外から講師を招き、翻訳出版と併せて開催されるセミナーや参加型ワークショップの斬新さや魅力に惹きつけられたのは私だけではなかったと思います。関西で参加した地域セミナーで講師の通訳をするスタッフが単なる通訳ではなくファシリテーターとして適切で的確な言葉と態度でワークショップを進めていたのを今でも鮮明に、印象深く覚えています。


私が地域セミナーではなく、グローバル・セミナーに初めて参加したのは、2000年に開催した『ワールド・スタディーズ』の著者であるサイモン・フィッシャーさんを招いた第12回です。スタッフとして企画や運営の一端を担い、かつ、ひとりの参加者として参加しました。“スタッフも参加者として参加する”、これは参加型の学びのスタイルをとるERICでは当たり前すぎるほど当たり前なことなのですが、その時の私にとっては目からウロコが落ちるほどの驚きでした。


それまでも私は主催者やスタッフとしてセミナーや研修の開催経験がありましたが、当日は受付や懇親会の準備、講師や参加者対応などのいわゆる裏方業務に追われ、終了後のアンケートまとめやテープ起こしの作業を通して、初めて当日の内容を知る、というのが常でした。

私は相応のエネルギーと時間を要して準備したせっかくの学びの場と機会を自ら放棄していたことに気づき、「もっとどん欲になっていいんだ!」と目の前がぱっ~と明るくなったあの頃の良い意味でのショックを今回の原稿を書くことで思い出しました。


連載の途中で少し触れましたが、セミナーの資料が収められている開催回ごとのフォルダーにはミーティング記録や講師との事前打ち合わせのFAXe-mail、スタッフ用の当日資料などが残されています。それらの資料を読むと、セミナーの企画、準備段階から、当日、終了後、とセミナーに関わったスタッフが一番、学びの成果を得ているのをうかがい知ることができます。


連載記事は、開催趣旨や講演録などを引用しながら、セミナーの概要や公開可能な資料の紹介を中心に構成しました。毎回、膨大な資料の中からどの部分を引用したら良いのか迷いましたが、1020数年の時を経て、今だからこそあらためて伝えたいメッセージを選び、紹介いたしました。連載では紹介しきれなかった資料は、ブログにあげていきたいと考えています。


グローバル・セミナーの連載は一旦、終えましたが、今もERICの「収活」のひとつとして過去のプロジェクトの資料をコツコツと整理、デジタル化の作業をしています。量が多いのとどれも内容が興味深いため、なかなか作業が進まないのが悩みの種ですが、ひとつひとつ。

ERICの学びと活動の蓄積をまた、あらためてみなさんにお届けしたいと思っています。ひき続き、よろしくお願いいたします。


  • ブログ「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」

http://globalseminar.exblog.jp/24234959/



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by eric-blog | 2017-09-15 14:53 | ERICニュース | Comments(0)

ERICnews554号 連載13 GS12 対立を超えて

グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために No.13 鬼木たまみ
この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介しています。

◆◇第12回 グローバル・セミナー(2000.7.29-30)
・ テーマ:対立を超えて・世紀を超えて-地球の明日とわたしたちの力
・ 講師:サイモン・フィッシャー(『ワールド・スタディーズ』著者、RTC「対立を解きほぐそうプログラム」責任者/イギリス)、角田尚子(ERIC・事務局長)
・出版『人権教育ファシリテーター・ハンドブック/基本編』

第12回グローバル・セミナーは、東京YMCA国際奉仕センターとERICの共催で行われました。
この回のセミナーは、ERICの原点とも言える『ワールド・スタディーズ』の著者であるサイモン・フィッシャー氏を招き、プログラムに参加型パネルディスカッションや参加者のコミュニティが抱える課題について解決方法を探るワークショップ、ERICポスターセッションなどを取り入れ、前年に続き、参加者とつくるグローバル・セミナーを試みています。

セミナー前日には、ERIC事務所にてフィッシャー氏を囲み、ワールド・スタディーズの開発の経緯やその後の展開、日本での広がり、教育への問いかけなどについて話し合う座談会を開催。その内容は「ワールド・スタディーズの10年」としてレッスンバンクに収められていますのでこの機会にご一読ください。

「ワールド・スタディーズはここ日本でも、そしてもちろんイギリスでも、前をみること、人々に将来何が起こりそうかを予想し、未来をより良くしていくということに積極的に参加すること、つまり、未来は起こることとして受け取り、自分たち自身のものとして作っていく、そういうことを人々に促している、という点が特徴とされてきたと思います」(座談会「ワールド・スタディーズの10年をふりかえる」、フィッシャー氏の発言より)

「ワールド・スタディーズが伝えたい10の概念からERICは進化し、新しい教育の課題として「人権」と「環境」の2つの概念にまでまとめた。
今年の新出版物が『人権教育ファシリテーター・ハンドブック』であることから、私たちの共通理解として今回のグローバル・セミナーでは、新しい教育の課題として「人権」を尊重し、「人権」の課題に取り組んでいく必要性を提案する。

人権を尊重するという共通理解の上に、私たちのコミュニティの課題(対立)に気づき、そして問題解決の方法を共有したい」(セミナー企画書「こんなグローバル・セミナーにしたい」より)

「子どもたちが目を輝かせる学校づくり、対立を超えて多様性を活かす地域づくり、世界の諸問題の解決など、いま求められる力をわたしたち自身の中に育て、文化や社会を超えて共通基盤としていきませんか。
ワークショップは、あなたの課題を、みんなの課題として考える場所です。課題の扱い方と平和的な解決についての理解とスキルを身につけましょう。
わたしとあなた、みんなの未来のために」(セミナー「開催趣旨」より)

20世紀最後の年にあたる2000年に開催されたセミナーのテーマは「対立を超えて・世紀を超えて-地球の明日とわたしたちの力」。21世紀を生きる私たちは諸課題の平和的な解決について、理解とスキルをどれほど身につけられたでしょうか。私たちの価値観はどれだけ育ったのでしょうか。

*第12回グローバル・セミナーの当日プログラム、案内はこちらからご覧になれます。
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs00_news.pdf

* 当日資料「グローバル・セミナー2000 ワークシート」(出典、RTC:Responding to Conflict )の一部はこちらからご覧になれます。完全版はレッスンバンク「対立を扱うためのプログラムとワークシート」に収められています。
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs00_handout.pdf

* テキスト、レッスンバンクのお申し込みはこちらからどうぞ。
・「対立を扱うためのプログラムとワークシート」(LB4-4):13ページ、260円
・「ワールド・スタディーズの10年」(LB6-1):12ページ、240円
http://eric-net.org/text-order.html

One more!
前回の「第11回グローバル・セミナー 国際理解教育の推進に向けて」の記事を受けて、運営委員の加藤さんが文章を寄せてくださいましたので紹介いたします。
加藤さんは、当時、スタッフとしてセミナーの企画、運営を担ってくださった方で、『環境教育指導者育成マニュアル』の執筆者のおひとりでもあります。

「1999年GSの紹介を拝読しました。
あの当時、ERICは次の方向性を模索する中で、これまでの参加型学習の手法のまとめは12のものの見方考え方で示し、次に総合学習の取組前夜の時期に学校教育で取り組む社会の課題とは何かについてまとめていたという事でしょう。
何のために学ぶのか?教科に分断された知識を統合する「課題」として人権や環境というテーマはまさに参加型で積み上げていく必要性もあったと思います。

ただ当時から18年たった今、思うことは、人権や環境といったテーマをさらに丁寧にいくつかのテーマとして深く掘り下げることができたかもしれません。
巨大な資本と労働のあり方、ビッグデータとプライバシー、自己責任と社会からの孤立化、食と健康、発達と教育、家族システムと暴力、ブラック企業とひきこもりなど社会は進んだ点もあり新たな課題の中で苦しむ人も増えています。そしてますますコミュニケーションは取りにくい状況です。この生きづらさを抱える人々と何を話しあっていけばよいのか、まだ模索する毎日です。」

グローバル・セミナーに参加された方もそうでない方も、記事を読んで、思い、感じることがありましたら、ぜひ、ERICまでお寄せください。
みなさまからのフィードバック、よろこんでお待ちしています。
eric@eric-net.org

【追記:かくた】
ワールド・スタディーズから10年、サイモンは、アフリカの地域の紛争解決センターに勤務するようになっていました。さすがだなと、前年に『対立から学ぼう』を翻訳するように発展してきたERICとどこか道筋が同じであることに、ワールド・スタディーズからの展開として共通点があると思いました。
この時のセミナーには、サイモンとの事前の打ち合わせで、「対立の状況」を演出することが決められていました。そこで、わたしが掲示物の不備を叱るという状況をあえてやりました。娘も参加していたのですが、「お母さん、怒っている、どうしよう」と固ってました。
対立って、すごく印象に残りますね。

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by eric-blog | 2017-09-08 14:31 | ERICニュース | Comments(0)

ERIC news 551号 2017年7月23日 GS連載11 未来を学ぼう

グローバル・セミナーをふりかえるNo.11〜今と未来の教育のために 鬼木たまみ
この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介しています。

◆◇第10回 グローバル・セミナー(1998.6.7-6.17)
・テーマ:未来を学ぼう-わたしからつながるグローバルな気づきと未来のコミュニティを探る
講師:デイヴィッド・ハリス(MDEP:マンチェスター開発教育プロジェクト、「未来を学ぼう」プロジェクト/イギリス)、西田真哉(SMILE:聖マーガレット・生涯教育研究所)、松崎好男(東京ホリスティック教育研究会)、山西優二(開発教育協議会)、ERICスタッフ
・会場:東京YMCA国際奉仕センター
・地域セミナー:(愛知、大阪、神奈川、岐阜、奈良、4府県、5回)
・翻訳出版:『未来を学ぼう-わたしと地球を結ぶ価値観とビジョン』

第10回グローバル・セミナーは、東京YMCA国際奉仕センターとERICの共催で行われました。
この回のセミナーは、第10回という節目の回になることから「未来のための教育を考える」と題した参加型のシンポジウム形式を初めて取り入れ、パネラーと参加者が一緒に話し合い、考えるという学びの場を持ち、記録にはミュラル(=壁絵、壁新聞の意味)方式が用いられました。海外テキストの翻訳出版と併せた形のセミナー開催はこの回で終いとなり、セミナーはひとつの区切りを迎えました。

「子どもたちが学校を巣立つ時、何か一つ贈ることができるとしたら、あなたは何を贈りますか」(『未来を学ぼう』より)

「タイトルを直訳すれば、『価値観とビジョン』ということになりますが、人間が人間としての共通基盤として何に価値観を置くか、それぞれの文化や社会の背景にある宗教や信念によって、違いはありつつも、そこには共通性があるということをテーマとして追求されたカリキュラムです。
「人について学ぼう」や「人間の見方」「生きることを学ぼう」などでも良かったのかもしれませんが、未来のビジョンにつなげていくカリキュラムである点に焦点をあてて、『未来を学ぼう』にいたしました」(同、「編訳にあたっての観点」より)

「子どもたちは、生まれながらにして感じる力も考える力も全てにおいて豊かな精神的成長の芽をもっています。その芽を育てていく、その芽が伸びる機会を提供するのが教育であるはずです。セミナーを通して、教育に関わっている人もいない人も、子どもも大人も同じ人間という基盤に立って、ともに考え行動していくこと、また、お互いに関わりとつながりに気づき、未来から現在の在り方を考えるための手法とその意味を学び、そして共有したいと考えています」(セミナー「開催趣旨」より)

いま、子どもたちに、自分に何を贈りたいですか。
子どもたちに、自分に何を贈ったらよいのか、いっしょに考えていきませんか。
====
この連載も11回目となり、今回は第10回のセミナーを紹介いたしました。実は私がグローバル・セミナーの開催に関わるようになったのは2000年の第12回からなので、連載記事は開催回ごとにまとめられたフォルダーにある資料をもとに書いています。
フォルダーには企画書や報告書をはじめ、講師との打ち合わせ記録や広報用素材など日本語と英語のさまざまな資料がおさめられているのですが、私が強く興味を惹かれているのがミーティング記録です。

講師に誰を招くのか、なぜその講師なのか、目標設定をどこに置くのか、効果的なプログラム構成はなにか、テキストのタイトルの邦訳はどうするのかなど、セミナー開催や翻訳出版に向けての検討や議論、ネクストにつなげるためのふりかえりがまとめられたミーティング記録には、ERICの学びのプロセスと蓄積が満ちあふれています。

連載は残り4回です。ひき続き、グローバル・セミナーの学びとメッセージの一端をお伝えすることができればと思っています。

【追記】 かくたなおこ
『未来を学ぼう』は「Values and Visions価値観とビジョン」のタイトルを、これまでの「学ぼう」にならって、つけたものです。『地球のみかた』も「地球を学ぼう」にすればよかったなあ。
このテキストは、前年のヨーロッパ視察ツアーで、翻訳を決めました。実は、ヨーロッパ視察に出掛けた時も、参加型ということではもう翻訳したいものは見つからないなと思いはじめていました。ということで、鬼木さんも告知しているように、海外のものの翻訳と著者を招いてのセミナーの組み合わせという形でのグローバル・セミナーも残りの方が少なくなりました。
とはいえ、この本の翻訳には本当に心を砕きました。タイトルもそうですが、価値観の背景にキリスト教的なものがありつつ、多様な宗教的な背景に通暁する普遍的なものを求めている姿勢がありました。価値観や宗教的な背景について語ることすらも遠い感がある日本。とても悩みました。ぜひ、テキストを手に取って、私が書いた部分を読んでみてください。
そして、持続可能な未来はビジョンと価値観の共有の先にしかないことを、最近とみに激しくなる排他的ナショナリズムへの逆戻り現象を見るにつけ、思います。

*第10回グローバル・セミナーのプログラムと新聞記事はこちらからご覧になれます。
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs98_news.pdf

*テキスト『未来を学ぼう』を紹介したERIC NEWSアーカイブは、こちらからご覧になれます
http://archives.mag2.com/0000004947/20071028070000000.html

*テキストのお申し込みはこちらからどうぞ。
http://eric-net.org/text-order.html

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by eric-blog | 2017-09-08 14:24 | ERICニュース | Comments(0)

ERICnews557号 連載:グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために No.15


連載:グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために No.15

(担当:鬼木たまみ)


◆◇第14回 グローバル・セミナー(2005.6.4)

  • テーマ:いっしょに考えて!教育-100人と考える「ESD(持続可能な開発のための教育)推進の鍵」
  • ファシリテーター:金光律子、佐藤宏幸、渡辺正幸(ERIC)


前回から3年ぶりに開催された今回のセミナー日程は1日のみ。様々な学会が開催される時期に「セミナーに参加してもらうのが難しければ、こちらから出かけて参加してもらおう」と国際理解教育学会(玉川大学)、平和学会(立教大学)、関係性の教育学学会(清泉大学)に出かけ、参加型エンパワーメント調査を実施、参加者とESD推進のための鍵を考える、という試みを取り入れたプログラム構成になっています。


「エンパワーメントというのは、一人ひとりの力を伸ばす、発揮することを目指すものです。その人の持つ潜在的な力の発揮が妨げられていることを構造的暴力が存在する「不正義」な状態と言い、教育はエンパワーメントを通して、社会的公正、社会的正義の実現を達成しようとするものです。

「すべての人々に教育を」というとき、その教育がエンパワーメントのための教育であるとき、その教育は「人権としての教育」であると言うことができるのです。


だからこそ、教育的指導者には正義、公正さ、人権などについての価値観の理解と達成に向けたビジョンが求められます。

一人ひとりの力の発揮のためには、人間としての健やかさが、鍵なのです。その人自身の力、周りの人や環境との力、そして夢や希望を持ち、次の世代に期待することができる力、そんな力があると自信が持て、そして発揮できるとき、人は成長していけるのです」(レッスンバンク18-20「よりよい教育をすべての人に2005 Empowerment Educationを求めて」より)


「わたしたちが見いだした「ESD推進のための9つの鍵」

  1. 1)声を掛ける!「対話」による共有をすすめよう
  2. 2)わたしもやっていたESD、わたしもやるESD
  3. 3)学びの場、共有の機会をつくろう

まず、SD「持続可能な社会/開発」って何だ? -共有

もっと、ESDの背景や内容について理解する -学ぶ

  1. 4)出会って関わる場所をつくろう
  2. 5)エンパワーメントしよう 批判するのでなく、自分でやろう
  3. 6)社会教育系の担い手ももっと推進力をつけよう 学校と社会教育の連帯
  4. 7)教員や専門家以外の魅力的なリーダーとそれを裏付ける制度や評価システム
  5. 8)持続可能性 "としての(as)""を通しての(through)" 教育の視点を持とう
  6. 9)つづけよう」

(セミナー「わかったこと・成果」より)」


「今回、ともに考えることができたのは、セミナー参加者・インタビュー参加者を合わせておよそ45人。今回の一日ではさすがに100人には到達しませんでした。

わたしたちの「いっしょに考えて!教育」はこれからです。10人か100人へ、100人から1000人へ、1000人から10000人へ、ESDについて物語っていきましょう!」(「ERIC NEWS 2005.6.6 GS速報」より)



この連載では、ERICが1990年から10数年にわたって開催した全14回のグローバル・セミナーを紹介してきましたが、今号が最終回となります。読んでくださってありがとうございました。

セミナーに参加された方も、そうでない方も、セミナーの内容や変遷、メッセージをどのように受け止めていただけでしょうか。


よりよい教育をすべての人に。いっしょにESD!

これからもよろしくお願いいたします。



*第14回グローバル・セミナーの案内、当日プログラム、資料リストはこちらからご覧になれます。

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs05_news.pdf


  • セミナー報告「ERIC NEWS 2005.6.6<GS速報> おもしろかった!晴れて良かった!」はこちらからご覧になれます。

http://archives.mag2.com/0000004947/20050606165622000.html


  • レッスンバンク18-20「よりよい教育をすべての人に2005 Empowerment Educationを求めて」(8ページ、¥160)のお申し込みはこちらからどうぞ。

http://eric-net.org/text-order.html



《 News!》

グローバル・セミナーのブログを開設しました。

順次、この連載のバックナンバーやセミナー資料などを掲載していきます。


新ブログ「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」

http://globalseminar.exblog.jp



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by eric-blog | 2017-09-08 13:13 | ERICニュース | Comments(0)

ERIC NEWS 555号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年8月20日

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ERIC NEWS 555号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年8月20日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


おめでとうございます! ERICニュース555号! Go Go GO!


2006年1月から配信を始めたERICニュース。去年7月500号を祝いましたが、祝う機会が少ないので、555号でも祝っちゃおう!


一年で55号ぐらい出しているのですから、すごくないですか? 改めまして編集人の皆様、ありがとうございます。そして、読者の皆様、ありがとうございます! 


なかなかリアクションがいただけないので、届いているのかどうか、読まれているのかどうかと気に病みつつ。時々、注文が入るので、ま、いいか。自分自身も毎日届くメールニュースなど、ほとんどスルーなので、気にしない。


世の中はますますad hoc、その場限りの出会いとチャンスに支配されてきていますよね。だからこそ、よりよい成長のためには出会いの情報をキャッチするアンテナが大切。


ERICニュースを読んでいる人の多くは「発信者」でもあると思います。でも、対話の黄金律は、1対3、熟慮の黄金律も1対3。発信ばかりでもだめ、受けるばかりでもダメ、受け流すだけでもダメ。熟が大事。


時代の流れとともに生き、時代の流れに棹さして流れを変えながら生き、よりよい未来に向かう気力、充実していますか?


夏、特にお盆の時期は、わたしにとっては誕生日もありますが、先祖霊も含めて生き物の存在感濃度が高い時期なんですよねぇ。ま、湿度が高いだけかもしれませんが。環境がそのまま体調という。


だから、情報が入りやすく、取りに行きやすい時期なのです。そして、秋に向けて「熟」していく仕込みの時期でもあります。


みなさま、夏の仕込み、たっぷりできましたか?

まだまだ残暑がぶり返しそうなこれから、ご自愛ください。「熟」にも体力要りますからね。



◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.14

◆◇◆2. マイクロアグレッション 微細な悪意が心を穿つ

◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 のご案内 [略]

◆◇◆4. by ERIC 在庫処分2016![略]

◆◇◆5. with ERICこれまでの活動[略]



◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.14◆◇◆


この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介しています。(担当: 鬼木たまみ)


◆◇第13回 グローバル・セミナー(2002.6.1-2)

  • テーマ:生涯学習社会の実現に向けて
  • 講師:稲垣有一(大阪市立築港小学校)、小田隆博(盛岡大学企画総務部)、杉山尚子(GITC:GLOBE INTERNATIONAL TEACHERS CIRCLE)、赤石千衣子(ふぇみん婦人民主クラブ)、稲邑恭子(フェミックス)、木村幸一郎(ジャパン・エコロジー・スクール)、中村正子(古紙問題ネットワーク)、角田尚子(ERIC)
  • 出版:『レッツ・コミュニケート!』


第13回グローバル・セミナーは、ERICが学び続ける社会としてその実践をめざしている「生涯学習社会」をテーマに、ERICの主催で行われました。


この回のセミナーは、1日目は「生涯学習社会の構築」という視点で、学校教育、社会教育、市民活動の3つの立場からの問題提起を受けて未来へ向けたあり方を探り、2日目は初日の成果を踏まえ、環境やジェンダーの分野で活動してきた人々と過去の共有と現状分析を行い、「2030年にはこうあってほしい」という未来のシナリオをつくり、そのために身につけたい「民主的スキル」を考える、という2日間のプログラム構成になっています。


「ERICは、年一度の割合でグローバル・セミナーを開催してきました。初期のグローバル・セミナーは、海外の教材の翻訳とタイアップした形でゲストを招き、学びを深めるというスタイルをとってきました。99年度以降は、これまでのその蓄積をもとに、独自の出版物を出し始め、主催研修を構造し始めた「ERICの充実期」と言えます。主催研修の柱も徐々に固まり、「独自の形で参加者といっしょに作り上げてきた学びを出していこう」という気運が生まれました。


そこで、今年度は、わたしたちが参加型手法として身につけよう、提供しようとしてきたものをあえて「民主的スキル」と言ってみることにしました。自分たちがこれまで信頼してきて進めてきた「参加型手法」の枠組みをゆさぶり、参加者とともに共有し、再構築する試みとして「民主的スキル」という言葉を、さまざまな場面で使っていこうと思います」(セミナー「開催の背景」より)


「9.11以降、平和とは何かについて問い続けている。暴力を介さず問題解決していける、その方法を「民主的スキル」と呼んでいきたい。参加型手法をあえて「民主的スキル」と呼んでみることで、参加型手法がどれだけ平和の構築に向けて役に立っていけるか、見ていきたい」(パネルディスカッション「生涯学習社会と総合学習」、角田発言より)


「大切なことは未来のビジョンを共有した上で、1.参加者や学習者と一緒に身につけたい「民主的スキル」を考える。2.「民主的スキル」を身につけるための行動計画を立てる。3.いっしょに評価し、改善する方法を考える。この一連の作業を行うプロセスそのものが、民主的であるといえないでしょうか」(ERIC 通信第14号 「グローバル・セミナー2002 報告」より)


2002年のセミナーで描いた「ありたい未来」にどれだけ近づいているのでしょうか。

私たちは平和の構築のための「民主的スキル」をどれだけ身につけられたのでしょうか。


*セミナーの2日間で参加者とともに考えた「民主的スキルとして育成したいもの」は150を超え、それらは「民主的スキルカード」としてセミナーの報告とともに、レッスンバンク「グローバル・セミナー2002 生涯学習社会に向けて」に収められています。


*第13回グローバル・セミナーの当日プログラム、記事はこちらからご覧になれます。

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs02_news.pdf


  • テキスト、レッスンバンクのお申し込みはこちらからどうぞ。

・「グローバル・セミナー2002 生涯学習社会に向けて」(LB11-8)、10ページ、200円

http://eric-net.org/text-order.html


[追記: かくた]


海外からの翻訳物の紹介から「自立」して、日本社会における現代的な課題に答えつつ、Learning Society学び続ける社会を目指して、参加型学習の生涯学習にとっての意義を考えたセミナーでした。

NPOの活動が多様な当事者支援活動に細分化され、そして専門化している現状を思うと、どうすれば「教育」がそれらの多様な実践をつなぎ合い、協力と協調によって、より良い社会のビジョンを描く上での共通した取り組みであることを、多様なNPO、運動団体に説得し続けることができたのだろうかと自問します。

また、参加者の数が伸びないことも、一般社会も同じ課題を抱えていることを示していると思います。極端な主張、悲惨な当事者、献身的に支える支援者。どんなに当事者が「かわいそうとは思って欲しくない」と言ったとしても、人が集まるのは、そのような極端でわかりやすい物語を聴く場なのです。


2002年のセミナーから15年。総合学習が導入され、アクティブ・ラーニングや「対話的で深い学び」が喧伝されるようになったなど、変化はあります。しかし、それらの変化は、学校教育という、わたしたちの社会が最大の教育的資源をつぎ込んでいる現場を根本的に変えるものになっているのでしょうか?


教育は、エリートのためのものではなく、社会に有用な専門家の育成のためだけのものではない。教育は、わたしたちの社会の生き残りのためなのです。


よりよい生き残り方とは、どんなものだと、あなたは思いますか?


環境倫理では三つの倫理を言っています。いまの世代のニーズが満たされること、地球に生きる生物のニーズが満たされること、未来の世代のニーズが満たされること。


これらの倫理に叶う生き方が、よりよい生き残りであるのです。


教育は、よりよい生き残り方のための価値観、行動、意欲、スキルを育てるためのものなのです。


よりよい未来を思い描くことは、いまのわたしたちの行動に指針を与えてくれるのです。


個人として、社会として、組織として、学び続けることは、なぜ必要なのでしょうか? 学び続けることが、成長の鍵であるからです。


教育が成長のためでないとすれば、それはなんなのだということになりますが、成長と聞いて「経済的成長」だけを考えるのではないということです。いまは極端に「経済的成長」とリンクした教育活動に重きが置かれていますが、「社会的成長」、そして一人ひとりの「いのちの質Quality of Lifeの成長」もまた、教育的な意味での成長であるはずです。


2002年のセミナーが、先年の9.11の、そして1月以来の中東戦争の、影をどのように受け止めていたのか、今となっては思い出せないのですが、そのようなショックの中で、日本の政府予算などに、大きな変化が起こっていたことに気づくのは、ずいぶん後になってからのことでした。


Never too late. Tomorrow starts today. 気づきなさい、いま、ここで。


[略]


◆◇◆2. マイクロアグレッション! ◆◇◆


『ちがい ドキドキ 多文化共生ナビ ~在日外国人教育実践プラン集~』

大阪府在日外国人教育研究協議会、2017


7. マイクロアグレッション 無意識の言葉が心に刺さる ~気づいてほしいこの思い~」


FBでも書き込んできたのだけれど、どうも「カタカナ語」にすることの抵抗感がある。アグレッシブって決してよい意味の言葉ではないよ。なのに、マイクロがついて、なんとなく格好いいアグレッション? 「無意識の」という枕詞も気になる。


この英語のものを和訳してくれたページの事例を読むと、それは明らかに悪意である。攻撃性という言葉を使わずに、表現すべきではないと思った。

http://karapaia.com/archives/52149171.html


そこで、こんな工夫をしてみた。


アグレッションとセットで考えてもらうということ。


実践してみてわかったことは、「情報カード」の情報量が、アクティビティとして扱うには多すぎる。どのように読ませるのか、その工夫がわからない。分担読み? 一人読み? 一人読みにしてしまうと、その後グループ作業に戻すのが大変だ。


わたしとして、英語版の方がわかりやすいように思うが、日本社会ではない表現だったのかなあ。


プログラムはこちらから。

http://ericweblog.exblog.jp/237591175/


カードを活用した時に活用したワークシートはこちら。

http://ericweblog.exblog.jp/237555674/



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by eric-blog | 2017-08-19 16:28 | ERICニュース | Comments(0)

ERIC NEWS 553号 atERIC/from ERIC 連載グローバル・セミナーno.12

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ERIC NEWS 553号 atERIC/from ERIC  ともによりよい質の教育をめざして  2017年8月6日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


 PLTファシリテーター養成講座の報告をまとめながら、なんだか骨格だけだなあと、研修のおもしろさ、臨場感が伝わらない感じにちょっとがっかり。

http://ericweblog.exblog.jp/237401472/


 参加型の面白さは、まさしく、その場で起こっていること、そして、その場で起こっていることがあるからこそ、その体験から学ぶということが、一人一人の参加者に起こっていることにあります。


 今回の研修では、1. 物語の有効性、2. 一人作業の重要性 の二つが特に印象に残りました。


 PLTアクティビティ#18「太陽の物語」は、北米先住民に伝わる伝承物語で、さまざまな動物たちの努力と協力で、太陽の恵みを全ての生き物が享受できるようになったのだということを教えています。


 物語から何を読み取るかは個人個人異なります。読み取りの多様性をシェアすることも学びの楽しさ、深さに繋がります。その上で「物語とは何か」をまとめた上で、自分自身の物語を作りました。たった3分ほどで作ったのですが、みんなそれなりにできていたので、驚きました。


 わたしが作ったのは「ひいらぎの赤い実、葉っぱのとげとげ」についての物語です。作って見て、科学的に「正しい」物語であるかどうかにかかわりなく、物語に登場させたひいらぎに親近感を覚えるというか、距離が縮まるというか、見る目が変わるように思いました。


 物語を作る。


 ぜひ、環境教育で取り組んで見てください。


・自分の持っている物語に気づく

・共に大切にしたいものを共有できる

・未来のための行動を選択できる


そんなことが達成できるのではないでしょうか。



◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.12

◆◇◆2. ファシリテーター・ハンドブックの活用

◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 のご案内

◆◇◆4. by ERIC 在庫処分2016!

◆◇◆5. with ERICこれまでの活動



◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.12◆◇◆


この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介しています。(担当: 鬼木たまみ)


◆◇第11回 グローバル・セミナー(1999.6.26-27)

  • テーマ:国際理解教育の推進に向けて
  • 講師:池田満之(岡山ユネスコ協会・理事)、稲垣有一(大阪市立市岡小学校・教頭)、八木佳子(品川区立八潮小学校・教頭)、米田伸次(帝塚山学院大学国際理解研究所・所長)、角田尚子(ERIC・事務局長)
  • 出版:『環境教育指導者育成マニュアル-気づきから行動へ 参加型研修プログラム』


第11回グローバル・セミナーは、東京YMCA国際奉仕センターとERICの共催で行われました。


11回目を迎えたセミナーは、前回までの海外講師の招聘や翻訳出版、先進事例の紹介というやり方を踏襲するのではなく、参加者とともに、過去のグローバル・セミナーやERICの活動をふりかえり、NPOとしてのERICの未来を探り、国際理解教育推進のための人材育成やカリキュラムづくりなどを考えるプログラム構成となっています。


セミナーに先立ち、小中高の教員を対象に行った「国際理解教育への取り組みに関する調査」や、ERICのオリジナルテキスト『環境教育指導者育成マニュアル』の発行、セミナーのプログラムとしてのERIC総会の開催、「総合的な学習 ERIC5つの提案」をまとめ、提言したこと、などはこの回のセミナーの大きな特徴といえるでしょう。

1989年から10年間、ERIC国際理解教育センターは、ユネスコ国際教育勧告がいうところの、環境、人権、開発、平和等の分野をカバーした広い意味での国際理解教育を海外の取り組みを交えながら実践してきました。それは相互依存が増す中で諸問題が地球規模化(グローバル化)しており、常にその諸問題を包括的に考えていく必要があるからです。

 このような国際理解教育の取り組みの中からERICは、次のような認識に至りました。

1 グローバルな人類共通の学習課題は「人権」と「環境」に集約されること

2 教育の変革のためには、学校コミュニティを育てる視点が必要なこと

3 教育を推進していく基本として、自己理解、コミュニケーション、コミュニティ意識といった能力が必要であり、その実現のための手法のひとつとして「参加型」があること


 今回のグローバル・セミナーは、以上のような3つの「気づき」を共有し、また今後の取り組みについて参加者のみなさんと考えていく場、時間として企画いたしました」(セミナー「開催趣旨」より)


「「参加」は「創造」であるとこのマニュアルでは述べています。これから21世紀を生きる私たちにとって、人間の知恵を「創造」にまで高めることができる「参加」に未来への期待を抱かずにはおれません。そのような思いがこのマニュアルを通して皆さんと共感でき、また、このマニュアルが未来を拓く環境教育のファシリテーターを育成される皆さんのお役に立つことを願っております」(『環境教育指導者育成マニュアル』「編集後記」より)


21世紀に入って17年が経ったいま、私たちは「参加」によって、人間の知恵をどれほど「創造」まで高めることができたのでしょうか。



*提言「総合的な学習 ERIC5つの提案」とアンケートの実践事例をまとめた「GS’99国際理解教育実践事例」はレッスンバンクにおさめられています。


*第11回グローバル・セミナーの当日プログラムはこちらからご覧になれます。

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs99_news.pdf


*「総合的な学習ERIC5つの提案(抜粋)」、分析の枠組みを取り入れた総会資料、アンケート調査用紙、はこちらからご覧になれます

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs99_lb.pdf(ERIC5つの提案)

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs99_handout.pdf(総会資料)

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs99_research.pdf(調査用紙)


テキスト『環境教育指導者育成マニュアル』を紹介したERIC NEWSアーカイブはこちらからご覧になれます

http://archives.mag2.com/0000004947/20060716070000000.html


  • テキスト、レッスンバンクのお申し込みはこちらからどうぞ。

・「総合的な学習 ERIC5つの提案」(LB1-6):10ページ、200円

・「GS’99国際理解教育実践事例(18事例)」(LB2-8):20ページ、400円

http://eric-net.org/text-order.html


[追記: かくた]

『環境教育指導者育成マニュアル』400ページ超のテキストの執筆は本当に大変だった。ほとんど腱鞘炎的なまでに腕を酷使し、この後、わたしはストローク数の少ないカナ入力に変えました。キッパリ。

執筆にも、編集にも加藤千尋さんとの二人三脚、その他、調査の段階から、たくさんの人の協力で出来上がった本。今も、わたし自身が環境教育を行う時の大切な参考図書です。

執筆当時、3月末の脱稿を固く心に誓い、娘との会食を敢えて日程に入れました。ちょっとだけ、やり残しつつ、この約束だけは果たしたことも懐かしいなあ。その彼女も今や二人の子の母ですが。

テキストの開発だけではなく、どう広げるかが課題だということもよくよく見にしみた出版でした。そう思うと、PLTガイドは、すごい体制を作っていると思います。



グローバル・セミナー全14回のテーマ・リスト

第1回 地球の未来と教師の役割(1990)

第2回 イギリス・オーストラリア・アメリカの国際理解教育に実践に学ぶ(1991)

第3回 環境教育・PLT(1992)

第4回 食糧 フード・ファースト・カリキュラム(1993)

第5回 協力、コミュニケーション、セルフ・エスティーム(1994)

第6回 わたしから始まる国際理解教育 自己理解と参加(1994)

第7回 フォトランゲージを学ぶ(1995)

第8回 地球のみかた(1996)

第9回 対立から学ぼう(1997)

第10回 未来を学ぼう (1998)

第11回 国際理解教育の推進に向けて(1999)

第12回 対立を超えて・世紀を超えて 地球の明日とわたしたちの力(2000)

第13回 生涯学習社会の実現に向けて(2002)

第14回 いっしょに考えて!教育(2005)

( )内は開催年



◆◇◆2.  ファシリテーター・ハンドブックの活用◆◇◆


 今回のPLTファシリテーター養成講座で使ったハンドブックは、PLTのファシリテーター・ハンドブックに準拠した部分を整理したものです。2008年に訳出、以来活用して来たものがベースになっています。


目次

I. ワークショップの教授方略

1. 構成主義理論と経験学習

2. 全体言語主義と多様な学習モード

3. 協同学習とわたし、あなた、みんなのエンパワーメント

4. 問題解決学習とコミュニティの課題解決

5. 概念・理念を教育的ツールに


II. ワークショップを開催する


1. ワークショップを計画する

2. 共同ファシリテーター

3. 単位を認定する

4. ワークショップ、時と場所

5. ワークショップを広報する

6. 対象となる聴衆について

7. アクティビティを選ぶ

8. アクティビティを決定する


ワークショップ計画チェックリスト


ここまでで14ページです。今回の研修で活用したのは「I. ワークショップの教授方略」の部分の、しかも「目次」でした。ハンドブックのページ数で言えば4ページほどでしかない部分です。「経験主義」や「構成主義」などの抽象的な概念は、参加型学習の中で検証され、点検されることで、身につくものなのだなあと、実感しました。

「II. ワークショップを開催する」も同じではないでしょうか? 大切なのは「項目」で、その項目について、グループ討議をして自ら考えれば、本文に書かれたものとよく似た内容の事柄を、わたしたちは考えつくことができるのではないでしょうか。


 では、目次以上の何が「本文」には求められるのか? 次なる課題です。


 ハンドブックに含められていなかったもので、配布資料として活用したのは以下のものです。全てがワークシートです。「目次」の項目に続いて大切なものは、その項目について深めるためのワークシートだということでしょうか。


・流れのあるプログラム実践省察評価表  (セッション3、ふりかえり)

・ESDfcアクティビティ・プログラム改善立案表(セッション4)

・ESDfcアクティビティ実践評価表(セッション5)

・アクティビティ改善の視点(セッション6)

・個人的行動計画(セッション6)


ファシリテーター・ハンドブックには、研修プログラムの実際として、12時間研修の構成に合わせた内容が続きます。以上にあげたワークシートは、その内容ということになります。


III. ワークショップの構成  12時間研修


セッション1 共通基盤づくり

セッション2 流れのあるプログラム

セッション3 PLTの教授法と活用  活動形態/ESDの理念

セッション4 アクティビティづくり 改善表

セッション5 アクティビティ実践

セッション6 ふりかえりとまとめ・個人的行動計画


以上がPLTファシリテーター養成研修のためのハンドブックの内容だということになります。

6時間研修を実践されるPLTファシリテーターの方も活用することができるハンドブックとして、まとめたいと思います。


『ESDファシリテーター・ハンドブック』の内容についてのアンケートは、今も続けています。ぜひ、ご協力ください!

以下のERICホームページからダウンロードできます。

http://www.eric-net.org




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by eric-blog | 2017-08-04 14:26 | ERICニュース | Comments(0)

ERICnews541号 GS連載「第一回 地球の未来と教師の役割」

3. 新連載「グローバル・セミナーをふりかえる〜今と未来の教育のために」 No.2  鬼木たまみ

この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介いたします。
第1回 グローバル・セミナー「地球の未来と教師の役割」(1990.10.17-21)
講師: ジャネット・ハント(オーストラリア海外援助協議会・教育担当ディレクター/事務局長代理)、ロバート・フリーマン(グローバル・エデュケーターズ会長)
地域セミナー:東京、神奈川、埼玉、茨城

第1回グローバル・セミナーは、ERIC設立記念イベントとして講演会から始まり、関東地方の8カ所で地域セミナーを開催しました。
グローバル・セミナーの特徴のひとつが地域セミナーです。地域セミナーでは、海外から招いた講師が全国各地に出かけ、参加型の研修を行いました。ERICはこの地域セミナーを通して、各地の教育実践者のみなさんと学びとつながりを深め、今にいたっています。

「自己の社会の価値観に根ざした土台を築くこと」
「基本的理念を明確にすること」
「教育システムの中に基本的理念を取り入れ、質をさらに高められるようなしくみをつくること」

これは、講師のロバート・フリーマン氏が講演「国際理解教育を根づかせるために」の中で述べている3つの提案です。
講演録には、同氏の「尊重こそ人々の理解と協力を勝ち得る鍵であること」という言葉とともに、第1回グローバル・セミナー開催時から四半世紀以上を経た今でも生き、活き続けるメッセージがあふれています。ぜひ、ご一読ください。

*講演録はこちらからご覧ください
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs90_kouenroku.pdf

* 第1回グローバル・セミナーの紹介記事や当日プログラムなどはこちらからご覧ください
http://eric-net.org/project/global_seminar/gs90_news.pdf

4. ファシリテーター・ハンドブック5「経験の広がり」  角田 尚子
経験学習のアプローチは二つの意味で単発のアクティビティを取り入れるだけでは不十分だと言えるでしょう。
一つは「経験を味わう」「経験を共有する」でも指摘したように、経験学習は「経験から学ぶ力」そのものを習熟することを目指しています。習熟とは、できるようになるまで何度も何度も繰り返すことに他なりません。それはコミュニケーション、協力する仲間についても同様です。単発のアクティビティ実戦では、その目標は達成されません。
もう一つは、「経験の広がり」を提供することが教育の役目だからです。自分自身の環境や社会を手掛かり、足がかりにして、国際理解教育、ESDは、学習者を広い地球、あるいは宇宙にまで連れ出していく必要があります。現在の学校カリキュラムに欠けている視点を洗い出し、それを補いつつ、本来のESDの目的である地球市民意識と行動へと、導いていくのが、課題です。
このモジュールでは、教科カリキュラムを中心とした学校カリキュラムの中に、どのように国際理解教育やESDなどの学習活動を取り入れていくことができるかを考える手がかりを示しました。
http://www.eric-net.org/news/FH17Scope.pdf
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by eric-blog | 2017-07-17 10:20 | ERICニュース | Comments(0)

ERUCnews550号 GS連載no.10 「対立から学ぼう」


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ERIC NEWS 550号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年7月16日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


 7月10日、ERIC収活第一回資料室ミーティングを開催しました。基本的に飼料類を縮減していくのですが、英文資料については、7月29日午前10時から再度検討することといたしました。できれば、ERICがデータ化してる書誌情報からネット上での存否検索確認するプログラムがあればいいのになあと思っています。ご存知の方、お教えください。

 一方で、日本語書籍については、国内に保存されている可能性が高いため、ERICライブラリー・ネクストに所蔵したいもの以外については、寄贈、引き取り希望者募集の上、Book Offなどに古書販売することにいたしました。

 引き取りご希望で来所できる方は、資料室利用500円で何冊でもどうぞ!

 また、順次、棹ごとに情報を公開していきますので、一箱3000円のカンパで、箱単位で送ります。現在、データを準備中。F棹からK棹まで6分割でお知らせしていける予定です。

 大学などで一括して引き受けていただけるところにお心当たりのある方、早めにご連絡ください。


 今月末はERIC主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジ テーマ「環境」です。7月29日30日です。ぜひ、ご参加ください。29日の資料室ミーティングは、主催研修開始の11時前の時間帯に行います。こちらにも是非ご参加ください。


 7月22日には、ERIC事務所にて佐藤宏幸さんの「プライベート・ワークショップ」が開かれます。関心のある方は、ERICまで。



◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.10

◆◇◆2. ファシリテーター・ハンドブック アンケート

◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 のご案内

◆◇◆4. by ERIC 在庫処分2016!

◆◇◆5. with ERICこれまでの活動



◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.10◆◇◆


この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介いたします。

(担当:鬼木たまみ)


◆◇第9回 グローバル・セミナー(1997.6.28-7.6)

・テーマ:対立から学ぼう-対立の解決トレーニング

  • 講師:ゼフリン・コンティ(ESR(社会的責任のための教育者の会)、"Conflict Resolution in the Middle School"制作メンバー/アメリカ)

阿木幸男(非暴力トレーナー)、

グループCAP、現代座(コミュニケーション・ラボ21)、ERICより各スタッフ

・会場:東京YMCA国際奉仕センター

・地域セミナー:(東京、神奈川、大阪3都府県、6回)

・翻訳出版:『対立から学ぼう-中等教育におけるカリキュラムと教え方』


第9回グローバル・セミナーは、東京YMCA国際奉仕センターの協力を得て、ERICの主催で行われました。


この回のセミナーは、1日目に対立から学ぶためのアクティビティを体験し、2日目にロールプレイや劇的手法を使いこなした対立解決の授業案や研修プログラムづくりを行うという構成になっています。


「対立を成長の機会を表しているものととらえるためには、態度と世界観の多大な転換が必要となる。生徒同様、おとなたちも対立に関する自分自身の態度を検証し変えようとする必要がある。この過程は時間も忍耐も要する。また、関係している教師たちへのサポートが必要となる。「応急処置」では教室における重大な行動変容は得られない」(セミナー資料「対立の解決 ESRのアプローチ」より)


「価値観が多様化する中で、私たちは異質なものと出会い、異質なものから学び、多様性をプラスにとらえる必要に迫られています。異質なものの間には対立があります。対立から学ぶことができるという信念、学ぼうという態度、そして解決のあり方を探る心構えが今の時代に生きる必須条件になっています。


今回のグローバル・セミナーでは対立解決の手法を学ぶことで、ともすれば「否定的」にとらえられてきた対立が、実は多様性、個性、信念のあらわれであることを理解し、そこから個人および社会が成長できる力にしていけることを願って企画をたてました」(開催趣旨より)


ERICでは、このグローバル・セミナーの翌年3月に「対立から学ぼう-短期集中基礎コース」として3日間の研修を実施、その後も継続して対立をテーマにした研修を重ねています。2000年には日本の文化的風土を考慮した対立の内在化などを扱うプログラムを盛り込んだ『対立は悪くない』を出版しました。


テキストのタイトルにこめられた「対立から学ぼう」「対立は悪くない」の思いを、20年前のセミナー開催時の願いを、21世紀を生きるみなさんはどのように受けとめられるでしょうか。



*第9回グローバル・セミナーのプログラム、関連新聞記事はこちらからご覧になれます。

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs97_news.pdf


*当日資料「対立の解決」ESR(社会的責任のための教育者の会)

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs97_handout.pdf


テキスト『対立から学ぼう』『対立は悪くない』の紹介はこちらからご覧になれます

http://eric-net.org/detail/CR-40.html

http://eric-net.org/text-old01.html


レッスンバンクに対立をテーマにした追加・発展教材をまとめています。ご参考、ご活用ください。

http://eric-net.org/news/LBsets.pdf


*テキスト、レッスンバンクのお申し込みはこちらからどうぞ。
なお、『対立は悪くない』は数年前に在庫がなくなってからはコピーにて提供していましたが、昨年の事務所内整理の際に提供できる冊子が僅かですが出てきました。ぜひ、この機会にお求めください。

http://eric-net.org/text-order.html




[追記: かくた]

 大学生の時からインターンをしてくれていたMさんが、コーディネタートして大活躍をしてくれたセミナーでした。その後、彼女は小学校の先生に就職。今も元気で頑張っていることと思います。

 前年のワシントンDCへの調査旅行で、色々な「Conflict Resolution」の考え方があることがわかりました。私たちは子どもの喧嘩やいじめと「対立」を捉えてしまいますが、教材として開発されているものでも、「国際的な軍事対立」について学ぶテキストなども出されていて、その幅の広さに驚きました。やはり、米国は何と言っても軍事大国であり、国民はそれを税金で負担し、そして市民は「インフォームドコンセント」情報を得た上で意思決定する権利があると言うことが、実践されているのだなと感じました。

 前々回はフォトランゲージ、前回はデータ、そして今回はロールプレイと、テーマと方法論の両面からの習熟を図ろうと、多様な人々にご協力を仰いで、ロールプレイの意味について様々な角度から考えました。

 特に、非暴力トレーニングの阿木幸男さんのロールプレイは、私自身がグリーンピースで環境保護運動に関わっていた時から何回かトレーニングを受けてきたものです。

 スキルが身につくには時間がかかる、それはできるようになるまで習熟するために時間がかかるというだけではなく、価値観と態度そのものが変わらなければ、付け焼き刃に終わってしまうからなのだと思います。様々な場面に応用できてこそ、身についたと言えるのだと思います。

 「対立は悪くない」どころか、「対立、よっしゃー」ぐらいにまで、自分自身も価値観が大きく成長したセミナーでした。



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by eric-blog | 2017-07-15 17:14 | ERICニュース | Comments(0)