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協働のデザイン

かくたです。
                             2003年7月8日配信
何かと近いところで活動しているだけあって、理論的発展の道筋も似ていますね。

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10-3(41) 協働のデザイン−パートナーシップを拓く仕組づくり・人づくり
世古一穂、学芸出版社、2001

前半は、ハウというよりは、現状分析と問題提起という感じである。

協働コーディネーター養成講座の体系は、ぜひ、ERICのプロセス・ファシリテーター
の養成講座と比較してみたいものである。(実は、プロセス・ファシリテーターの方
がかっこいいと思っている)

枠組みやチャートもおもしろいものがあったのだが、送りにくいので、チェックリス
トがいくつかあったので、それだけ紹介しておく。

協働コーディネーターチェックリスト
・プロセスデザイン力
・情報発信力・情報整理分析力
・リーダーシップ
・マネジメント力
・基本的技術・技能

ファシリテーターチェックリスト
・ファシリテートの総合力
・対等性の確保
・情報整理
・信仰スキル
・能力・資質

■NPOの役員に求められる資質と能力
・自分の所属するNPOのミッションを社会化していこうとする意志をもっていること
・そのミッションについて、自分の言葉で他の人にわかりやすく説明できること
・NPOの役員は非営利組織の経営者であり、経営責任の当事者であるという自負と責
任感をもっていること
・自分の所属するNPOの個々の事業を、非営利組織の経営者として他の人にわかりや
すく説明することができること
・そもそもNPOとは何か、NPOセクターの社会的役割と機能および国内外の広がりにつ
いてなど社会的な幅広い関心をもち、情報の入手につとめ。NPOセクターのリーダー
たろうとしていること
・役員としての仕事だけでなく、実施されている事業や日常のスタッフの動きに関心
をもち、所属するNPOの全体像を把握していること
・日常の仕事を自己点検し、所属するNPOのマネジメントの改善策を考え、提案でき
ること
・所属するNPOのなかでのマネジメントの上での専門分野をもち、その分野における
専門性をもって貢献できるようにすること
・他のNPOや行政セクター、企業セクターとのネットワーキングを心がけ、実践して、
所属するNPOに貢献しようとしていること
・スタッフやボランティアの人々の話をよく聞き、適切な参加の動機づけと、継続的
な人間関係がつくれるようにすること

■NPOのスタッフに求められる資質と能力
スタッフ自身
・自分の所属するNPOのミッションに共感をもっていること。そのミッションについ
て、自分の言葉で他の人にわかりやすく説明できること
・自分の所属するNPOの設立の趣旨、歴史をよく理解し、説明できること。また、個々
の事業を自分なりに理解して、自分の役割を主体的に果たせること。また、自分の仕
事だけでなく、それぞれの事業の目的と内容を他の人に説明できること
・そもそもNPOとは何か、NPOセクターの社会的役割と機能および国内外の広がりにつ
いてなど概要を把握できていること
・自分の仕事だけでなく、所属するNPO全体の動きを把握し、担い手のひとりとして
の自覚と責任をもっていること
・日常の仕事を自己点検し、自身の役割に対して主体的に改善策を考え、企画・提案
できること
・所属するNPOでの専門分野をもち、その分野における専門性をみがくこと
・社会的な関心を広くもって、ネットワークを広げて、必要に応じて、所属するNPO
にフィードバックできる情報リテラシー(情報選択能力)と情報の編集能力があること
・所属するNPOの経営に関心をもち、コスト感覚をもって仕事をすすめようとする意
欲があること
・所属するNPO全体の動きを把握して、仕事の優先順位がつけられること
・他のスタッフと役割分担、協働がすすめられること。そのためには自分の仕事を説
明できる能力とともに他のスタッフの仕事を日常的に理解しておくこと

ボランティアとの関係
・スタッフとしての自分の役割とボランティアの役割と、それぞれ責任を明確にする
こと
・ボランティアと対等の協働関係をつくること。スタッフはボランティアの尾手伝い
や命令を聞く立場ではないし、ボランティアを指示し、仕事をやらせる立場でもない。
・ボランティアの自発性と主体性を尊重した参加のデザインができ、ボランティアの
人々との合意にもとつく仕事の割り振りやすすめ方ができること
・ボランティアに適切な参加の動機づけができ、継続的な人間関係をつくれること
・ボランティア個々のニーズと資質を理解し、中立的な態度で仕事をコーディネート
できること
・ボランティアの人々の話をよく聞き、楽しく参加できる環境をつくろうと努力する
こと
・新しいボランティアが入りやすい雰囲気づくりや日常の運営をすること

役員との関係
・スタッフとしての自分の役割と自分の仕事を役員に明確に示せ、説明できること
・役員と対等の協働関係をつくること。スタッフは役員のお手伝いや無理を聞く立場
ではない。主体性と対等のコミュニケーション能力が必要。スタッフとして非営利組
織の経営に参画する意識をもっていること
・役員と役割分担して協働で事業がすすめられること

■ボランティアに求められる資質と能力
・自分の所属するNPOのミッションに共感をもち、なぜそのNPOに参加しているのか、
何をしたいと考えているのか、自分の言葉で他の人にわかりやすく説明できること
・自分の所属するNPOの設立の趣旨、歴史をよく理解していること。
・ボランティアとしての役割と責任を明確に理解、把握し、スタッフ任せや指示まち
ではなく、自分の仕事に自主的・主体的に取組、担い手のひとりとして責任をもって
役割を果たすこと。よいアイデアがあれば提案しようとすること。
・果たした仕事を自己点検し、自身の仕事の改善策を考えようとすること
・社会的な関心を広くもって、情報を入手したり、ネットワークを広げて、必要に応
じて、所属するNPOにフィードバックできる情報リテラシー(情報選択能力)と情報の
編集能力を高めようとすること
・他のボランティアやスタッフと役割分担、協働がすすめられること。そのためには
自分の仕事を叩くし、説明できる能力とともに他の人々の仕事への関心をもち、理解
しようとすることが必要。
・自分の専門性や得意分野がある人は、それをきちんと伝え、よりよく貢献できるよ
うにすること
・スタッフや他のボランティアと対等の協働関係、継続的な人間関係がつくれること
時間的に無理なことや能力的に無理だと思うようなことは引き受けないこと。ボラン
ティアとしてできること、できないことを自分自身で判断し、伝えることができるこ
と。きちんとNOと言えることも必要。
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ERICはこれらのことを「コミュニティ」として達成しようとしていることが、いい点
だなーと思いました。ちょっと、荷が重過ぎだよね。

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角田 尚子
by eric-blog | 2004-08-05 18:09 | ■週5プロジェクト03
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